変態紳士 白嘉のオリジナルの詞

『童貞は笑い者に晒されている』

童貞でもいいじゃない？
そんな事を言いながらも
童貞が許されるのは20代前半までとか
30代になっても童貞のままの人は
人間的に何か問題があるんじゃないかと疑われて

彼女いない歴39年
アラフォーになっても童貞であり続けるのは
童貞を守ろうとしたわけでもなく
彼女を作らなかったわけでもなく
ただ単に 現実の世界で女性に相手にされなかっただけ
カッコイイ理由なんか何もない

SNSでは時々ネタ動画がシェアされてくる
普通の人と童貞の違いなんてネタ動画が
僕のところにも拡散されてくる
童貞役を演じる人は どこか童貞を馬鹿にしてる
動画を見ている人達は 童貞の姿をあざ笑う

自分の事を馬鹿にされてるわけでも
自分の事を笑われてるわけでもないけど
自分のコンプレックスを馬鹿にされてる気がして
その動画を見て笑っている人達も含めて
僕は世の中から馬鹿にされてる気持ちになって
それが自分に対する世間からの印象だと思ってしまう
バカなことをして笑いを取るのはいいけど
人を馬鹿にして笑いを取るのは好きじゃない

僕は 人と仲良くなることに抵抗を持つ
自分が繋がっている人が そんな動画を拡散してきたら
普段は童貞を許容しているような事を言っていても
心の中では笑い者にしてるんだなって思うから
人は知らないうちに 人を傷付けていたりする
人は知らないうちに 人は気付かずに 人を傷付けるから
僕は人と深く付き合わないようにしてる

僕はステージ上で 堂々と童貞を叫んできた
僕はステージ上で 堂々と女性経験がない事を叫んできた
僕はステージ上で 堂々と彼女いない歴=年齢を叫んできた
ひとりの男として生きるうえでは コンプレックスで
ネガティブな事だとしても
アーティストとして シンガーとして ステージに立てば
それは強烈な個性となり 人々に強いインパクトを与える

人はそんな僕を見て 前向きだとかポジティブだとか言うけれど
コンプレックスが消えたわけじゃなく
ネガティブな気持ちが消えたわけじゃない
ただ 普通に 真面目に生きてしまうと
コンプレックスはとてつもなく重たいものになる

彼女いない歴39年  アラフォーで童貞
これを真面目に重く受け止めて生きてしまうと
きっと僕は 死にたくなると思う

縁がなかったわけじゃない
小学校も中学校も高校も全て共学
歌手の養成所だって女性がたくさんいた
社会に出てからも 女性のいる職場で働いてきた
いろんなライブにも出て 女性とも共演してきた

それでも彼女いない歴39年 アラフォーで童貞
これだけ生きてきて これだけ縁をしてきて
現実の世界で 女性から誰からも愛されなかった
これを重く受け止めないようにする事なんて
あまりにも難しすぎる

童貞がコンプレックスなら 風俗でSEXすればいい
人はそんな事を言う
SEXを経験すれば男になれるよと人は言う
お金払ってSEXしても コンプレックスが消えるわけがない
お金払ってSEXできるのは当たり前だから
SEXができない事がコンプレックスなわけじゃなく
誰からも愛されなかった事がコンプレックスなのだから
SEXって経験するためにやるものなんだろうか
SEXって男になるためにやるものなんだろうか

僕だって性欲はある
女性を見てムラムラするし 毎週AV見るし 毎週オナニーもする
でも僕にとって性欲=SEXじゃないんだ

理想が高いから彼女ができないんじゃないかと人は言う
ハードル下げれば すぐ彼女できるよと 人は言う
彼女って 欲しくて作るものなんだろうか
人を好きになって その延長線上で
彼女になってもらえるんじゃないのか
彼女になってくれるなら 誰でもいいわけじゃない

人はどこか勘違いしている
人はどこか間違っている
そういう問題じゃないと思うものばかり
人はエラそうに説教してくる

だから 僕は人が嫌いなんだ
だから 僕は人を愛せないんだ
僕が 人と距離を置きたがるのは
人は群れると 嫌なところが見えやすくなる
群れの中にいる人間は 愛せないんだ