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『意味なんて必要ない』

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唄う事を辞めようと思ったことがない
そんな事が言える人をうらやましいと思う
だって僕は何度も辞めようと思ったから
聴いてくれる人がいなかったら
唄う意味がないと言える人をうらやましいと思う
唄う事の意味なんて考えていたら
僕はとっくに唄う事を辞めている

僕は真面目だから 意味を考えようとする
人も真面目だから 意味を考えようとする
意味なんて必要のないことにまで
意味を見いだしてしまったら
僕は唄い続けることができなくなるだろう

死にたいなんて思ったことがない
そんな事が言える人をうらやましいと思う
だって僕は何度も死にたいと思ったから
生きる事に意味があると言うけれど
生きる事の意味なんて考えていたら
僕はとっくに生きることを辞めている
意味があるから生きてるんじゃない
命があるから生きられているだけだから

僕は真面目だから 意味を考えようとする
人も真面目だから 意味を考えようとする
意味なんて必要のないことにまで
意味を見いだしてしまったら
僕は途中で生きる事を辞めたくなるだろう

真面目な人間は 余計なことを考えすぎてしまう
真面目な人間は シンプルなことを複雑に考えてしまう

唄う事が好きだから 唄っているだけだろう
歌がやりたいから 唄っているだけだろう
産まれてきたから生きているだけだろう
命があるから生きているだけだろう

そこに意味が必要なのか
重要な意味がないと唄ってはいけないのか
重要な意味がないと生きていてはいけないのか
誰がそう決めたんだ

真面目な人間は何でもかんでも
意味を必要とさせてしまう
真面目な人間は 他人にまでも
意味を必要とさせてしまう
それで人を苦しめている事に気付かずに

余計なことを考えなくても
生きる事は難しい
だからこそ余計なことを考えて
生きることを更に複雑にしてしまうのは
生きることを更に難しくしてしまう

自然に任せていればいい
自分の心に素直であればいい
何をしても人生は複雑で難しいのだから
わざわざ自分から難しく考える必要はない
難しく考えなくても難しくなるのだから
わざわざ自分から頭の中を複雑にする必要はない

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