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『僕は売れない不人気ミュージシャン』
しおりを挟む僕は売れないミュージシャン
ストリートで唄っても
誰も立ち止まらない
誰も見向きもしない
僕は売れないミュージシャン
ステージ立っても
誰も見に来てくれない
いつも自腹でノルマを支払う
僕は売れないミュージシャン
ライブに誘えば縁を切られ
ライブに誘えば友達が減り
ライブに誘えばウザがられ
本気になればなるほど
周りから引かれていく
好きな音楽を続ける分だけ
孤独な時間も長くなる
需要がないと意味がない
聴いてくれる人がいないと
唄う意味がない
そんな言葉に触れるほど
なぜ自分が唄っているのか
分からなくなる
僕は不人気ミュージシャン
女にモテたいだけでしょ
ちやほやされたいだけでしょ
そんな不細工な顔で
ファンなんかできるわけないでしょ
あんたごときのために
ライブに来てくれる人がいるわけないでしょ
そんな言葉で罵られながら
僕はいつも辞めたくなりながらも
何とかステージに立ち続けた
ステージに立てば
言う事でかいだけで大したことない
自分の歌に酔ってるみたいで
歌い方が気持ち悪い
ネットの中で叩かれまくり
現実の世界では孤独を味わい
ネットの世界では誹謗中傷ばかり
人前で歌を唄うことは
こんなに不幸な想いをするんだと
歌を唄うほど傷が増えていくばかり
どんなに真面目に働いても
どんなに真面目に仕事を頑張っても
どんなに真面目に生きたとしても
どんなに人に優しくしても
僕の歌に興味を持つ人はいなかった
僕のために時間を使ってくれる人もいなかった
僕のためにお金を使ってくれる人もいなかった
傷つくために唄っているようで
淋しい想いをするために唄っているようで
不幸な想いをするために唄っているようで
そんなことを思いながら歌い続けて
10年経ってもファンができなかった
アラフォーになっても彼女すらできなかった
もう引き際なのか
売れないミュージシャン
もう辞めてしまおうか
不人気ミュージシャン
誰も幸せにできず
誰も元気にできず
ただ自分が傷つくだけなのに
何も答えを出せないまま
歌い続ける僕がいる
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