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会社復帰と管理職

会社復帰。音楽活動再開。

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2014年1月。
8月に退職をした会社から、声がかかる。
新規立ち上げ業務を行うにあたり、リーダーとして働ける人を探してるとのこと。

その部署は、以前働いてた時に関わりが大きくあり、そこの部署がもっとこういう働きをしてくれればいいのに・・・と思うこともあったため、それを実現できるのではないかと思い、職場復帰する事になった。

数ヶ月後に、チームリーダーとして働くようになり、前にいた部署で感じていた様々な問題点を解消できるように、様々な提案を行いながら、自分のチームの仕事と全体を良くするための取り組みを行った。
また、前にいた部署のヘルプにも駆り出され、日中はヘルプ業務を行い、夕方以降に自分のチームの仕事をするようなことも、数ヶ月続いた。



音楽活動を辞めて数ヶ月が経った頃、再びライブに出たい気持ちになった。
休日に特にやりたいことがなく、退屈な日々を過ごしていくうちに、やっぱり歌が唄いたいという気持ちが強くなり、2014年秋に復帰ライブを行った。


辞めようと思っても、結局またやりたくなる。
僕にとって音楽活動は、切っても切り離せない存在なのかなと思った。


音楽活動に対する考え方も変わっていった。

レコ発ライブで、5人しか来てくれなかった事も、いつしか捉え方が変わり、親やいろんな人達が、僕のCDを購入してくれていたので、CDを購入してくれた人達のためにも、音楽活動は続けなきゃなぁと思った。
また、普段のライブは集客0なのだから、わざわざ時間作ってライブに来てくれた人に感謝しなきゃなぁとも思うようになった。

何より、CDデビューできた時は、母親が一番喜んでくれて、親戚などにCDを配ってくれてたので、母親に喜んでもらうためにも、音楽活動は続けた方がいいかなと思った。
音楽活動を再開する事を母親に伝えた時は、好きなことは辞めない方がいいよとも言ってくれた。


ライブに対する考え方も変わった。
自分で好きでライブに出てるわけだし、ステージに立てるだけでも幸せなことだから、お客さんがいるいない、お客さんが来る来ないを、いちいち重く受け止めるのは辞めよう。
人には人の事情があるし、人それぞれ優先したい事があるから、僕も僕のやりたいこととしてライブをやってるだけだから、人に過度な期待をするのは辞めよう。


お客さんが誰もいなければ、自分のために自分の好きなように唄えばいい。
お客さんがいれば、お客さんを笑顔にするライブをやればいい。


そういうふうに受け止めるようになってから、僕はライブ後の反省はやらなくなった。
そのため、ライブ終わりに重たい気持ちになる事も、淋しい気持ちになる事もなくなった。
いつも、やりきった!出しきった!と言える後悔のないライブをできるようになった。


また、僕自身、自分の人生に期待をする事も、希望を持つことも辞めた。
自分の人生に結果を求める事もしなくなった。
自分がやりたいことをやる。
自分が好きなことをやる。
ただそれだけで満足しなきゃなぁと思った。


平日の日中は仕事をして、夜家に帰ってマッタリしながらご飯を食べて。
休日は、自分の好きなこと、自分のやりたいことに時間とお金を使って。

それができるだけでも、自分の人生としては充分だなぁと思うようにもなった。
この状態が、人生の最高地点だとしても、それはそれで充分だとも思った。


人はいろんな幸せを思い描いたり、いろんな欲を持って、もっと幸せになりたいとか、良い思いをする事を考えるけど、僕自身はどうせ求めても得られないだろうし、期待しても期待どおりにはならないだろうから、これ以上のものは求めないでおこうと思うようになった。


そう感じるようになってからは、僕はいつも今日死んでもいいと思うようになった。
いつも、今日が人生最後の日だと思うようになった。
そう思うようになってからは、余計に欲がなくなっていった。

そして、特別やりたいこともなく、どうなりたいとかも思わなくなった。



仕事に関しても、人にああしてほしい、こうしてほしいとは求めずに、自分のやれる事をやって、人の役に立つことをやって、人に感謝されるような事をやろうと思った。


人に褒めてもらいたいとは思わなくなった。
人に褒められたところで、仕事ができると思われて、自分に仕事が集中して、それがかえって負担になって潰れてしまうし、褒め言葉の数だけ給料が与えられるわけでもないし、仕事は言葉よりもお金が欲しいので、給料に加算されずに、仕事が増えるだけだったら、別に褒められなくてもいいと思った。

そして、仕事に関しては、人に好かれるようなことを考えなくてもいいと思うようになった。
人に嫌われる事を恐れて、空気を読んで、言いたい事を我慢する事もやらない。


冷たく聞こえるかもしれないけど、仕事はあくまでもお金のためにやっている。
褒めてもらうために、仕事をやってるわけじゃない。
人と仲良くなるために、仕事をやってるわけでもない。
僕にとって、仕事で一番大事なことは、『収入を得られる事』。


やりたいことしかやらない。
やりたくない事はやらない。


他人にどう思われようと、どうせ今日死ぬかもしれないんだしと思ったら、人に嫌われることなんて怖くないと思うようにもなった。
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