変態紳士 白嘉の人生史〜悲しみが気付かせてくれたもの

CDデビューと退職

急性胃腸炎と仕事行きたくない病の中で、レコーディング。

2013年3月14日の夜中。

僕は、突然の胃痛と吐き気に襲われ、嘔吐が止まらない状態になった。
人生で初めて救急車を呼んだ。
人生で初めて救急車に乗った。

救急車の中でも嘔吐が止まらなかった。
病院に着いてからも嘔吐が止まらなかった。
かなりしんどくて、ずっと震えていた。
このまま死ぬんじゃないかと思った。

僕は嘔吐恐怖症でもあるので、吐き気が襲ってくるたびに、身構えてしまう。
明け方頃、看護師さんから早く帰るように促される。
もう落ち着いてきたと思うので、ベッドも空きがないので、タクシー呼ぶから帰りましょうと言われた。

いつ吐き気が襲ってくるか分からないし、タクシーの中で吐き気が襲ってくるのも嫌なので、僕はタクシーで帰ることに抵抗があった。

結局、5時か6時くらいに無理矢理帰らされた。


僕はもともと病院というものが好きじゃなかったが、この対応をされて、より一層病院が嫌いになり、病院への不信感も強くなった。


何とか家に帰り着き、仕事に行く時間になっても、吐き気が襲ってくるのが怖くて、仕事行く準備ができずに、その日は結局仕事を休んだ。

数日後、病院で診断されたのは急性胃腸炎だった。


そして、そこから仕事行きたくない病に陥る。

朝は普通に目が覚めるけど、仕事に行く時間になると、胃が痛くなって、吐き気が襲ってくる。
朝、起きた瞬間は健康であっても、仕事に行く時間が近づくにつれて、体調が悪くなってくる。
吐き気がある状態で電車に乗るのが怖いので、仕事を休む日が極端に増えた。

この状態が数ヶ月続き、心の病も疑った。
念のため心療内科に行くが、心の病気ではないと診断された。


こんな状態だったが、ライブは毎月定期的に出ていた。
この時は、野方と江古田のライブハウス、自由ヶ丘のライブバーの月3拠点でのライブに出ていた。
また、お笑いライブにも出演していた。


仕事は行けたり行けなかったりを繰り返しつつも、ライブの時は元気にステージに立てて、レコーディングも順調に進んでいた。



しかし、仕事も休みすぎて、有給休暇を使い切ってしまい、生活に支障が出る状況にまで陥った。


体調は全然良くなる気配がない。
一人暮らしなので、生活もしないといけない。
実家は貧乏なので、親にお金を借りたりもできない。
父親はほぼ寝たきりで、介護が必要な状態。
母親は足が悪く、杖がないと外を歩けない状態だった。

実家は生活保護を受けてるし、親の借金を自分が払ってる状況でもあったので、お金の面では誰かを頼るという選択肢は無く、自分が働くという選択肢しかない。


でも、体調は良くないし、思うように仕事に行けない。
相変わらず仕事行くタイミングで、体調が悪くなる。


このままこの職場で働き続けても、体調が治らない気がした。
思い切って、退職を決断した。
働く環境を変えるしかないと思った。


そして、2013年8月いっぱいで退職することにした。
そんな状態で、8月25日のレコ発ライブを迎えるようになる。