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しおりを挟む放課後、フラフラとソファに倒れ込んだ。
このまま寝れそう…………意識を手放そうとしたところに声が届いた。
「今日は頑張りましたからね、ケーキとアイスのデザートプレートですよ」
副会長の声になんとかムクリと頭をあげる。
そうだ、今日はちょっと豪華なデザートプレート。
ミニケーキが二つに、アイスも二種類、フルーツとクリームまでのったスペシャルプレートだ。
これのためにお昼はパフェをミニにしなさいって言われたんだ。
食べないわけにはいかない……でも、ね~む~い~。
身体を起こそうとするけど重力に逆らえずにもぞもぞしていると急に身体が浮いた。
びっくりしてパチリと目を開くと書記に軽々抱き起こされてソファに正しい形でお尻が着地。
ほら、と差し出されたなにかを思わずぱくり。
袋を開けられた小さなチョコだった。
おいしい……とモグモグして、ちょっと目が覚めた僕はハッとしてお口を押さえた。
ちろり、と横目で見ればエリオットと目があった。
おっと、しっかり見られてた。
でもいまのは不可抗力……とじっと見つめると、まぁいいとばかりに手をひらひら振られた。
よし、ため息は吐かれたけど怒られなかったぞ。
うかつに人から食べ物を食べさせてもらっちゃダメなんだ。
誘拐されるからって口を酸っぱくして言われてるからな。
知らない人からのは食べちゃダメだし、「お菓子あげるから」って言われても着いてっちゃダメ。
差し入れとかはエリオットたちが一緒なら口にしてもいい。
いまみたいに差し出されたものをぱくりもダメなんだけど……書記だし、他意はないから怒られなったんだろう。反射でついパクついたことに呆れられてはいるけど。
ちなみに義兄さまとか身内以外でも副会長はOKだ。
最初はダメだったけど、副会長は生徒会のお茶とお菓子担当だし、おかあさんポジだから。
あとは信頼の成せるわざだな。
こーいうとき、日ごろの信頼がものをいうんだ。
「ほら」ワゴンからとったデザートを目の前に置いてくれた相手をまじまじと見た。
……書記が親切。
レアだ。
フォークとスプーンもとってもらってまずはバニラアイスを一口。
ん~、と口元が緩んだ。
次はフルーツが入ったロールケーキ。
甘くておいしい。疲れが癒える。
パクパクしてると副会長が紅茶を置いてくれた。一口飲んでお口をすっきりさせてショートケーキにとりかかる。
僕はてっぺんのイチゴは最後までとっておきたい派だ。
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