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第1章
閑話 女子会
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ケインさんに実戦での修行をつけてもらうよう頼みに行く相談をする際、ミーコとサーヤの提案で、翌日の夜にノバラを部屋に招待して『女子会パジャマパーティ』をすることになった。しかし、初の実戦訓練で心身ともに疲れ果てたミーコとサーヤに、女子会を開く元気など残っているわけがない。かくして女子会は更に翌日に持ち越されていた。
今はその、実戦訓練の2日目の昼で、昼食休憩中である。延期された女子会が夜に控えているため、ミーコとサーヤは男性陣から少し離れたところでヒソヒソと夜の相談をしていた。
「サーヤ、あたし大変なことに気付いたんだけど」
「大変? 食べ物や飲み物はノバラちゃんとアヤメさんに頼んでるから大丈夫よ?」
ミーコが大変と言うからには食べ物関係のことだと、サーヤは決めてかかっている。
「え? いつの間に!? 良かった、それなら安心だね!
って、そうじゃなくて! あたしパジャマパーティって言ったのに、パジャマ持ってないのよ! どうしよ~」
「……」
サーヤは心底どうでもいいという顔をするが、ミーコは気付かない。
「ねえ、どうしよう? ノバラちゃんにパジャマはナシって言う? ユウ兄に言ったら買ってくれるかなぁ?」
パジャマを買うという発言に、サーヤはこっそり溜め息を吐いて説得にかかる。
「パジャマはナシでいいじゃない。それよりも、今日揃えられなかった防具とかを買う方が先でしょ? それに、定住するまではパジャマ的なものは荷物になるだけじゃない?」
「う~、そっか、そうだよね。着替えはそのうち買うだろうけど、パジャマはね……」
「あっ!! ミーコ。私も大変な事を思い出したわ!」
「大変? なになに?」
「着替えで思い出したんだけど、下着ってどんなのがあるのかな? 下はともかく、上は……ブラなんてなさそうじゃない?」
「!!!」
実は、パンツだけは替えを一つ購入して使っているのだが、『クラリス雑貨店』にはソレらしきものはトランクスっぽい形のものしかなかったのだ。女性の店員もいなかったので聞きづらく、とりあえず間に合わせということでそれを購入して使っている。ただ、上の下着らしきものがなかったため、もともと身に付けたていものを夜のうちに水洗いしてずっと使っている。
「今使ってるのだってボロボロになってくだろうし、サイズもまだ変わるだろうし……」
「そうね、それは大変だわ! あたしのEカップが垂れちゃう!」
ミーコのEカップは本人の妄想である。現在の彼女は頑張ってギリギリB。Eになる見込みはない。サーヤも慣れたもので、カップについては華麗にスルーして話を進める。ちなみに、サーヤは今のところCカップ。スクスクと成長中のようだ。
「ねぇミーコ、アヤメさんって大きいよね。垂れてる感じもしないし……」
「うん。アレはすごいよね。ユウ兄もコータくんも釘付けになってたし」
「優介さんが見てたのはソコじゃなくて耳です!」
若干目をスーっと細めてキッパリと言い切るサーヤ。この顔の時に優介に関して余計なことを言えば、サーヤの周囲は氷点下の風が吹くことを、長い付き合いのミーコはよく知っている。
あの立派な2つの丘、いや山を前に、それには目もくれず耳に食い付くのも男としてどうなんだ、とのツッコミは、もちろん口には出さない。そのままスルーに限る。
「うーん、下着についてはノバラちゃんにリサーチしてみようか。女子会だからちょうどいいし」
「それならいっそ、アヤメさんにも女子会に参加してもらえないかな? もうひとつ重大な案件もあるし」
「重大な案件?」
「ほら、アレよ。私もミーコもちょうど時期じゃなかったから良かったけど、ミーコはそろそろ来るんじゃない? まぁ、環境が大きく変わったから、正常な周期では来ないかもしれないけど」
「ああ、生理かぁ。確かに重大だね。うん、それならノバラちゃんよりアヤメさんに聞いた方が良さそう。でも、アヤメさんが一緒だと、ノバラちゃんの恋バナが聞けないかも」
「んー、そうね。じゃあ、最初だけアヤメさんに参加してもらえるように話そっか」
「うん、それでいこ」
こうして女子会の前半は、女性同士でしか聞けないアヤメさんへの質問会に決まった。
ーーーーーーーーーー
時刻はだいたい夜10時頃。アヤメさんへの質問会も終わり、ここからが女子会本番である。
「いやー、すごかったね、アヤメさん」
「そうね。推定Gカップってところかな? 柔らかいけどハリもあってスベスベで気持ちよかったし」
「すごいのはミーコさんとサーヤさんの下着ですよぅ。そんな可愛いの、見たことないです! お母さんも興味津々だったし」
気持ちいいとか可愛い下着だとか、質問会は、ただ質問していただけではなさそうである。ちなみに、盛り上がって大きな声になった時には、両隣の男部屋に漏れ聞こえたりしている。そのため、アヤメさんの素晴らしいモノを彼女達がお触りしたとか、なぜか下着ファッションショーが開催されたことは、優介もコータも知っている。
「あはは、アヤメさんの食いつきもスゴかったよね。目がランランとしてたもん」
「でもノバラちゃん、もっと凄い下着もあったのよ? 大人っぽいものはレースとかいっぱい使ってあったり、ほとんどがレースでできてたりとか、ココを紐で結ぶデザインとか」
わかりやすいように、自分の下着を見せてサイドを指しながら教えるサーヤ。今日はちょうど日本製の下着を着けていたので、着用中のものである。
「ふえ~。下着なんて普通は人に見せたりしないのに、そんな可愛くしたり色んなデザインで作るなんて、発想自体ありませんでした」
「えー、でも彼氏とか、結婚したら旦那さんとかには見られるじゃん。ダサいのよりは可愛いのとかセクシーな方がいいでしょ?」
「ええ! も、もしかしてミーコさんはもう、そういう経験が……」
「え? そ、それはまあトーゼン、彼氏の1人や2人くらいは……」
ミーコは完全に目が泳いでいる。
「ミーコ、年上ぶって見栄はらないの! ノバラちゃん、このコは重度のブラコン……お兄ちゃんが大好きだから、そういうのは全くないのよ」
「そういうサーヤだってないじゃん。まったく、あの変態メガネのどこがいいんだか。「ちょっと、ミーコ!」ハル兄の方がずっとカッコイイのに」
「へんたいめがね?」
ノバラは一瞬、眉間に皺を寄せて聞き返す。ノバラの目には、優介は「知的で優しく、かっこいいお兄ちゃん」に映っていた。変態などという要素は微塵もなかったのだ。
「ユウ兄のことよ。あの人変態だからノバラちゃんも気を付けてね」
「えええ! ユースケさんが、そんな……」
ノバラは若干涙目になっている。憧れのお兄ちゃんに裏切られた気分になっている。
「ノバラちゃん、違うからね! 優介さんは変態なんかじゃないから! ミーコが勝手に言ってるだけなんだから」
「違うもん。ハル兄が言ってたんだもん。ハル兄があたしに嘘つくわけないし!」
「ミーコは春樹さんを美化し過ぎよ」
「そんなことないもん。ユウ兄はお仕置きとか言ってあたしのお尻叩こうとしたし」
ノバラをそっちのけで言い争い始めた2人に、ノバラはオロオロするしかできない。ちなみに、言い争ってはいるが険悪なムードではない。これくらいはよくあることなのだ。
「もう、変なこと吹き込まないの! 実際はゲンコツしただけだし、ミーコだって最初からそのつもりだったってわかってるでしょ」
「でも、ユウ兄はアヤメさんやノバラちゃんやマックスくんのこと、すっごい見てるよね。特にお尻とか。この前はお尻見ながら手がワキワキ動いてたし」
「えぇ!?」
優介はモフモフするのを我慢しているのだが、知らず手が動いていたのを目撃されていたらしい。ミーコが言いながら指を軽く動かすのを見て、ノバラはドン引きしている。
「あれは、お尻じゃなくて尻尾を見てたのよ! 優介さんは動物好きだから、獣人さんの獣要素が気になってるだけよ。ミーコだって猫とか見たらナデナデしたくなるでしょ!」
どうやら、サーヤにも目撃されていたようだ。
「それはトーゼンでしょ! 猫がいたらナデナデモフモフしまくるよ! あと肉球プニプニも!」
「あ、わかります~! わたしは犬の方が好きですけど! 肉球のニオイが堪らないんですよね」
ミーコもノバラも負けず劣らずのケモナーのようだ。先ほど引いていたくせに、ノバラも匂いフェチとはなかなかのものである。
「私はハムスターとか小さいのが好きかな。手乗りサイズ可愛いよね」
サーヤまで乗っかって、幸か不幸か、もはや優介の変態疑惑はどこかへ行ってしまったようだ。
恋バナで盛り上がるはずが、まさかのケモナートークに花が咲く。そうして女子会の夜は更けていった。
今はその、実戦訓練の2日目の昼で、昼食休憩中である。延期された女子会が夜に控えているため、ミーコとサーヤは男性陣から少し離れたところでヒソヒソと夜の相談をしていた。
「サーヤ、あたし大変なことに気付いたんだけど」
「大変? 食べ物や飲み物はノバラちゃんとアヤメさんに頼んでるから大丈夫よ?」
ミーコが大変と言うからには食べ物関係のことだと、サーヤは決めてかかっている。
「え? いつの間に!? 良かった、それなら安心だね!
って、そうじゃなくて! あたしパジャマパーティって言ったのに、パジャマ持ってないのよ! どうしよ~」
「……」
サーヤは心底どうでもいいという顔をするが、ミーコは気付かない。
「ねえ、どうしよう? ノバラちゃんにパジャマはナシって言う? ユウ兄に言ったら買ってくれるかなぁ?」
パジャマを買うという発言に、サーヤはこっそり溜め息を吐いて説得にかかる。
「パジャマはナシでいいじゃない。それよりも、今日揃えられなかった防具とかを買う方が先でしょ? それに、定住するまではパジャマ的なものは荷物になるだけじゃない?」
「う~、そっか、そうだよね。着替えはそのうち買うだろうけど、パジャマはね……」
「あっ!! ミーコ。私も大変な事を思い出したわ!」
「大変? なになに?」
「着替えで思い出したんだけど、下着ってどんなのがあるのかな? 下はともかく、上は……ブラなんてなさそうじゃない?」
「!!!」
実は、パンツだけは替えを一つ購入して使っているのだが、『クラリス雑貨店』にはソレらしきものはトランクスっぽい形のものしかなかったのだ。女性の店員もいなかったので聞きづらく、とりあえず間に合わせということでそれを購入して使っている。ただ、上の下着らしきものがなかったため、もともと身に付けたていものを夜のうちに水洗いしてずっと使っている。
「今使ってるのだってボロボロになってくだろうし、サイズもまだ変わるだろうし……」
「そうね、それは大変だわ! あたしのEカップが垂れちゃう!」
ミーコのEカップは本人の妄想である。現在の彼女は頑張ってギリギリB。Eになる見込みはない。サーヤも慣れたもので、カップについては華麗にスルーして話を進める。ちなみに、サーヤは今のところCカップ。スクスクと成長中のようだ。
「ねぇミーコ、アヤメさんって大きいよね。垂れてる感じもしないし……」
「うん。アレはすごいよね。ユウ兄もコータくんも釘付けになってたし」
「優介さんが見てたのはソコじゃなくて耳です!」
若干目をスーっと細めてキッパリと言い切るサーヤ。この顔の時に優介に関して余計なことを言えば、サーヤの周囲は氷点下の風が吹くことを、長い付き合いのミーコはよく知っている。
あの立派な2つの丘、いや山を前に、それには目もくれず耳に食い付くのも男としてどうなんだ、とのツッコミは、もちろん口には出さない。そのままスルーに限る。
「うーん、下着についてはノバラちゃんにリサーチしてみようか。女子会だからちょうどいいし」
「それならいっそ、アヤメさんにも女子会に参加してもらえないかな? もうひとつ重大な案件もあるし」
「重大な案件?」
「ほら、アレよ。私もミーコもちょうど時期じゃなかったから良かったけど、ミーコはそろそろ来るんじゃない? まぁ、環境が大きく変わったから、正常な周期では来ないかもしれないけど」
「ああ、生理かぁ。確かに重大だね。うん、それならノバラちゃんよりアヤメさんに聞いた方が良さそう。でも、アヤメさんが一緒だと、ノバラちゃんの恋バナが聞けないかも」
「んー、そうね。じゃあ、最初だけアヤメさんに参加してもらえるように話そっか」
「うん、それでいこ」
こうして女子会の前半は、女性同士でしか聞けないアヤメさんへの質問会に決まった。
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時刻はだいたい夜10時頃。アヤメさんへの質問会も終わり、ここからが女子会本番である。
「いやー、すごかったね、アヤメさん」
「そうね。推定Gカップってところかな? 柔らかいけどハリもあってスベスベで気持ちよかったし」
「すごいのはミーコさんとサーヤさんの下着ですよぅ。そんな可愛いの、見たことないです! お母さんも興味津々だったし」
気持ちいいとか可愛い下着だとか、質問会は、ただ質問していただけではなさそうである。ちなみに、盛り上がって大きな声になった時には、両隣の男部屋に漏れ聞こえたりしている。そのため、アヤメさんの素晴らしいモノを彼女達がお触りしたとか、なぜか下着ファッションショーが開催されたことは、優介もコータも知っている。
「あはは、アヤメさんの食いつきもスゴかったよね。目がランランとしてたもん」
「でもノバラちゃん、もっと凄い下着もあったのよ? 大人っぽいものはレースとかいっぱい使ってあったり、ほとんどがレースでできてたりとか、ココを紐で結ぶデザインとか」
わかりやすいように、自分の下着を見せてサイドを指しながら教えるサーヤ。今日はちょうど日本製の下着を着けていたので、着用中のものである。
「ふえ~。下着なんて普通は人に見せたりしないのに、そんな可愛くしたり色んなデザインで作るなんて、発想自体ありませんでした」
「えー、でも彼氏とか、結婚したら旦那さんとかには見られるじゃん。ダサいのよりは可愛いのとかセクシーな方がいいでしょ?」
「ええ! も、もしかしてミーコさんはもう、そういう経験が……」
「え? そ、それはまあトーゼン、彼氏の1人や2人くらいは……」
ミーコは完全に目が泳いでいる。
「ミーコ、年上ぶって見栄はらないの! ノバラちゃん、このコは重度のブラコン……お兄ちゃんが大好きだから、そういうのは全くないのよ」
「そういうサーヤだってないじゃん。まったく、あの変態メガネのどこがいいんだか。「ちょっと、ミーコ!」ハル兄の方がずっとカッコイイのに」
「へんたいめがね?」
ノバラは一瞬、眉間に皺を寄せて聞き返す。ノバラの目には、優介は「知的で優しく、かっこいいお兄ちゃん」に映っていた。変態などという要素は微塵もなかったのだ。
「ユウ兄のことよ。あの人変態だからノバラちゃんも気を付けてね」
「えええ! ユースケさんが、そんな……」
ノバラは若干涙目になっている。憧れのお兄ちゃんに裏切られた気分になっている。
「ノバラちゃん、違うからね! 優介さんは変態なんかじゃないから! ミーコが勝手に言ってるだけなんだから」
「違うもん。ハル兄が言ってたんだもん。ハル兄があたしに嘘つくわけないし!」
「ミーコは春樹さんを美化し過ぎよ」
「そんなことないもん。ユウ兄はお仕置きとか言ってあたしのお尻叩こうとしたし」
ノバラをそっちのけで言い争い始めた2人に、ノバラはオロオロするしかできない。ちなみに、言い争ってはいるが険悪なムードではない。これくらいはよくあることなのだ。
「もう、変なこと吹き込まないの! 実際はゲンコツしただけだし、ミーコだって最初からそのつもりだったってわかってるでしょ」
「でも、ユウ兄はアヤメさんやノバラちゃんやマックスくんのこと、すっごい見てるよね。特にお尻とか。この前はお尻見ながら手がワキワキ動いてたし」
「えぇ!?」
優介はモフモフするのを我慢しているのだが、知らず手が動いていたのを目撃されていたらしい。ミーコが言いながら指を軽く動かすのを見て、ノバラはドン引きしている。
「あれは、お尻じゃなくて尻尾を見てたのよ! 優介さんは動物好きだから、獣人さんの獣要素が気になってるだけよ。ミーコだって猫とか見たらナデナデしたくなるでしょ!」
どうやら、サーヤにも目撃されていたようだ。
「それはトーゼンでしょ! 猫がいたらナデナデモフモフしまくるよ! あと肉球プニプニも!」
「あ、わかります~! わたしは犬の方が好きですけど! 肉球のニオイが堪らないんですよね」
ミーコもノバラも負けず劣らずのケモナーのようだ。先ほど引いていたくせに、ノバラも匂いフェチとはなかなかのものである。
「私はハムスターとか小さいのが好きかな。手乗りサイズ可愛いよね」
サーヤまで乗っかって、幸か不幸か、もはや優介の変態疑惑はどこかへ行ってしまったようだ。
恋バナで盛り上がるはずが、まさかのケモナートークに花が咲く。そうして女子会の夜は更けていった。
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誠に勝手ながら、こちらの作品は、2017年12月1日の投稿をもって無期限の休止にさせていただきます。次話からは2章に突入予定でおりますが、また書き溜めができれば再開するかと思います。気長にお待ちいただければ幸いです。ここまで読んでくださってありがとうございました。
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