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第1章
第32話 指導
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ゴブリンとの初戦は、一瞬驚いたり戸惑ったりという場面があったものの、誰も怪我などなくあっさりと終わった。
現在俺たちの前には、上下真っ二つになったゴブリンが2匹と、うつ伏せで絶命したゴブリンが転がっている。
俺はゴブリンにトドメをさした後、フゥー、と息を吐いてから、ナイフを引き抜いて立ち上がった。抜いた傷口からは、人や動物のソレよりも黒味がかった血が流れ出ている。しばしそのまま立ち尽くしていると、ケインさんがナイフの刃に水をかけて血を流してくれた。
「いいナイフだ。汚れと水気は毎回しっかりとっておけ」
そう言って手拭いを渡してくれるので、ナイフを丁寧に拭いていった。
「師匠! どうだったすか!?」
「師匠ってホンット凄いんだ! めっちゃカッコ良かった~!」
コータもミーコも魔法の時より更に興奮してるようだ。ケインさんから師匠になってるし。
まぁ、確かに凄かったよな。あれが元高ランク冒険者か。ホントに怪我で引退したのかと、疑いたくなるような身のこなしだった。
「おまえ「コータっす」…コータは、まぁとりあえずいいだろう。剣術スキルを磨け」
「うっす! あざっす!! …あ、あの、剣術スキルを磨くって、どうしたらいいんすか?」
コータは好感触の評価を得て嬉しそうにガバっと礼をしたが、少し戸惑いがちに質問した。
「普通に剣を振ってりゃあ勝手に伸びてく」
「はい! あっ、剣術スキルの効果ってなんすか?」
スキルの効果は気になるよな。ステータスでは説明のようなものはなかったらしいし。
「スキルが上がれば補正がつく」
「補正っすか?」
「技のキレや剣の切れ味が良くなったり、与えるダメージがデカくなったり、身体に返ってくる負荷が軽減されたり。とにかくやればやるだけ有利になる」
補正か…。技とかそういうものではないんだな。そういえば、ケインさんの大剣はパッと見切れ味が良さそうには見えないけれど、さっきはゴブリンを一刀両断したんだった。あれも補正の効果なのかもしれないな。
「なるほど! 頑張りまっす!」
「ユウスケ、だったか「はい」…盾持ちが敵を見失ってるようでは話にならん」
「うっ、はい。すみません」
「盾の陰に隠れるな。攻撃の瞬間に合わせろ」
「はい!」
「師匠! あたし! あたしはどうでしたか!?」
ミーコが前のめりになってケインさんの評価を聞きだそうとするが…、お前何もしてないのに評価も何もないだろ。
「…前に出ようとし過ぎだ。ユウスケが気にかけていた。敵に集中させてやれ」
「「えっ!?」」
思わずミーコと顔を見合わせる。
確かに、ミーコが前に出よう出ようとしている気配があってちょっと気が散っていたけれど、「気配」というかミーコの性格上そんな気がしたというレベルで、あからさまに出ていたわけでもない。それでもケインさんにはそう見えたし、俺の気が散っていたのもしっかり見抜かれていたんだな。
「うぅ。ごめん、ユウ兄」
「素早さを生かす戦い方を身に着けろ」
「は、はい!」
「後ろの槍持ち…「サヤカです」後衛は一番戦場全体が見えてるはずだ。落ち着いて指示を出せるようになれば前衛の負担が減る。一つ一つの戦闘や敵の動き、味方の動き、よく見ておけ」
「はい!」
サーヤはどこか嬉しそうに、気合の入った返事をしている。そうだな、サーヤが全体を見て指示を出してくれればやりやすくなるし、俺も敵の動きに集中できそうだ。欲を言えば回復ができる光魔法を会得してくれるとありがたいな…。
無口なケインさんだが、戦闘のことに関してはしっかり的確なアドバイスをくれる。少し楽しそうに見えるのは気のせいだろうか? それにしても、ケインさんのおかげで本当に短期間で強くなれそうな気がするな。引き受けてもらえて良かった。
その後、皆でゴブリンの死体を隅の方へ集めて置いた。さすがにそのまま転がしていては邪魔だし気分も良くないからな。それに、ゴブリンは素材や食材として使える部分がないらしく、解体なども必要ないとのことだ。後でまとめて埋めておくらしい。
「さて、次もゴブリンなら2匹相手にしてみろ。オークなら1匹からだ」
「オークってデカイんすよね?」
「ゴブリン2匹…。今度は出番あるかな?」
「ミーコは出すぎたらダメだよ」
「ゴブリン2匹はなんとかなりそうだが、オークは緊張するな…」
「オークはデカイし力も強い。正面から攻撃を受けたらその盾くらいはすぐ壊れるぞ」
「はい!」
そうだ、盾の基本は攻撃を受け流すことと攻撃される前に押さえること。大丈夫、俺たちでもちゃんと倒せるからケインさんも挑ませるんだ。落ち着いてかかれば大丈夫、なはず…!
ケインさんが再び例の瓶の栓を抜いて、中身を数滴垂らした。
「さっきと同じだ。多ければ俺が間引く」
先程は風の流れに任せていたが、今度はケインさんが魔法で風を起こして風上側にニオイを送っていく。おかげで周辺のニオイはすぐになくなった。
ケインさんは少なくとも地魔法(おそらく)と風魔法が使えるんだな。ノバラの適性と共通しているが、そのへんは血筋なんかも関係するんだろうか? またアヤメさんにでも聞いてみるか。
しばらくして、風上側から木々をかき分ける音と、ドスッドスッと足音が聞こえてきた。さっきのゴブリン達より大きな音だ。まだ姿は見えないが、音からしてたぶんオークが1匹だと思う。
ケインさんを見ると、1つ頷いて後方へ下がっていった。
「たぶん、オークが1匹だな」
「そうっすね!」
「今度はあたしも活躍するんだから!」
「ミーコは出過ぎるなよ!」
「うっ、わかってるよ!」
「速さを活かす…ミーコ、戦闘が始まってからサイドか後ろから回りこんでみて」
「サイド…。うん、わかった!」
早速サーヤがミーコに指示を出す。そうだな、最初から回り込みやすい位置にいたら、オークがそちらから狙いかねない。隠れておくか、戦闘に入ってから動くのが正解だろう。
「待てよ? 遠くから勢いをつけて突進されるとマズイんじゃないか?」
「そうですね。ゴブリンの死体を囮にするのはどうですか?」
「それで行こう」
急いでさっき片付けたゴブリンを一匹、この広場(?)の中央付近に置いた。自分達はそこから2~3m程の距離をとり、左右に分かれて木や岩の陰に身を潜めた。
陰から音のする方を窺うと、それからすぐに敵が見えた。予想通り1匹のオークだ。2m程の大きさで筋肉はムキムキ、手足は短めで身体に対して頭がデカイ。顔はまんま豚のような感じで、上顎と下顎から計4本の大きな牙が上向きに生えている。手には大きめのこん棒を持っているようだ。皮膚の色が青っぽいのがちょっと気持ち悪いな。
俺たちの隠れている場所から5mくらいに近付いたとき、オークがゴブリンの姿を見つけて走り出した。2mの筋肉質な巨体が走る姿は、迫力があって恐ろしい。それになかなかのスピードだ。そういえば、イノシシなんかも人間よりよほど早く走れるんだったな。囮を立てて良かった。サーヤ、グッジョブ!
さあ、いよいよオークとの戦闘開始だ。
現在俺たちの前には、上下真っ二つになったゴブリンが2匹と、うつ伏せで絶命したゴブリンが転がっている。
俺はゴブリンにトドメをさした後、フゥー、と息を吐いてから、ナイフを引き抜いて立ち上がった。抜いた傷口からは、人や動物のソレよりも黒味がかった血が流れ出ている。しばしそのまま立ち尽くしていると、ケインさんがナイフの刃に水をかけて血を流してくれた。
「いいナイフだ。汚れと水気は毎回しっかりとっておけ」
そう言って手拭いを渡してくれるので、ナイフを丁寧に拭いていった。
「師匠! どうだったすか!?」
「師匠ってホンット凄いんだ! めっちゃカッコ良かった~!」
コータもミーコも魔法の時より更に興奮してるようだ。ケインさんから師匠になってるし。
まぁ、確かに凄かったよな。あれが元高ランク冒険者か。ホントに怪我で引退したのかと、疑いたくなるような身のこなしだった。
「おまえ「コータっす」…コータは、まぁとりあえずいいだろう。剣術スキルを磨け」
「うっす! あざっす!! …あ、あの、剣術スキルを磨くって、どうしたらいいんすか?」
コータは好感触の評価を得て嬉しそうにガバっと礼をしたが、少し戸惑いがちに質問した。
「普通に剣を振ってりゃあ勝手に伸びてく」
「はい! あっ、剣術スキルの効果ってなんすか?」
スキルの効果は気になるよな。ステータスでは説明のようなものはなかったらしいし。
「スキルが上がれば補正がつく」
「補正っすか?」
「技のキレや剣の切れ味が良くなったり、与えるダメージがデカくなったり、身体に返ってくる負荷が軽減されたり。とにかくやればやるだけ有利になる」
補正か…。技とかそういうものではないんだな。そういえば、ケインさんの大剣はパッと見切れ味が良さそうには見えないけれど、さっきはゴブリンを一刀両断したんだった。あれも補正の効果なのかもしれないな。
「なるほど! 頑張りまっす!」
「ユウスケ、だったか「はい」…盾持ちが敵を見失ってるようでは話にならん」
「うっ、はい。すみません」
「盾の陰に隠れるな。攻撃の瞬間に合わせろ」
「はい!」
「師匠! あたし! あたしはどうでしたか!?」
ミーコが前のめりになってケインさんの評価を聞きだそうとするが…、お前何もしてないのに評価も何もないだろ。
「…前に出ようとし過ぎだ。ユウスケが気にかけていた。敵に集中させてやれ」
「「えっ!?」」
思わずミーコと顔を見合わせる。
確かに、ミーコが前に出よう出ようとしている気配があってちょっと気が散っていたけれど、「気配」というかミーコの性格上そんな気がしたというレベルで、あからさまに出ていたわけでもない。それでもケインさんにはそう見えたし、俺の気が散っていたのもしっかり見抜かれていたんだな。
「うぅ。ごめん、ユウ兄」
「素早さを生かす戦い方を身に着けろ」
「は、はい!」
「後ろの槍持ち…「サヤカです」後衛は一番戦場全体が見えてるはずだ。落ち着いて指示を出せるようになれば前衛の負担が減る。一つ一つの戦闘や敵の動き、味方の動き、よく見ておけ」
「はい!」
サーヤはどこか嬉しそうに、気合の入った返事をしている。そうだな、サーヤが全体を見て指示を出してくれればやりやすくなるし、俺も敵の動きに集中できそうだ。欲を言えば回復ができる光魔法を会得してくれるとありがたいな…。
無口なケインさんだが、戦闘のことに関してはしっかり的確なアドバイスをくれる。少し楽しそうに見えるのは気のせいだろうか? それにしても、ケインさんのおかげで本当に短期間で強くなれそうな気がするな。引き受けてもらえて良かった。
その後、皆でゴブリンの死体を隅の方へ集めて置いた。さすがにそのまま転がしていては邪魔だし気分も良くないからな。それに、ゴブリンは素材や食材として使える部分がないらしく、解体なども必要ないとのことだ。後でまとめて埋めておくらしい。
「さて、次もゴブリンなら2匹相手にしてみろ。オークなら1匹からだ」
「オークってデカイんすよね?」
「ゴブリン2匹…。今度は出番あるかな?」
「ミーコは出すぎたらダメだよ」
「ゴブリン2匹はなんとかなりそうだが、オークは緊張するな…」
「オークはデカイし力も強い。正面から攻撃を受けたらその盾くらいはすぐ壊れるぞ」
「はい!」
そうだ、盾の基本は攻撃を受け流すことと攻撃される前に押さえること。大丈夫、俺たちでもちゃんと倒せるからケインさんも挑ませるんだ。落ち着いてかかれば大丈夫、なはず…!
ケインさんが再び例の瓶の栓を抜いて、中身を数滴垂らした。
「さっきと同じだ。多ければ俺が間引く」
先程は風の流れに任せていたが、今度はケインさんが魔法で風を起こして風上側にニオイを送っていく。おかげで周辺のニオイはすぐになくなった。
ケインさんは少なくとも地魔法(おそらく)と風魔法が使えるんだな。ノバラの適性と共通しているが、そのへんは血筋なんかも関係するんだろうか? またアヤメさんにでも聞いてみるか。
しばらくして、風上側から木々をかき分ける音と、ドスッドスッと足音が聞こえてきた。さっきのゴブリン達より大きな音だ。まだ姿は見えないが、音からしてたぶんオークが1匹だと思う。
ケインさんを見ると、1つ頷いて後方へ下がっていった。
「たぶん、オークが1匹だな」
「そうっすね!」
「今度はあたしも活躍するんだから!」
「ミーコは出過ぎるなよ!」
「うっ、わかってるよ!」
「速さを活かす…ミーコ、戦闘が始まってからサイドか後ろから回りこんでみて」
「サイド…。うん、わかった!」
早速サーヤがミーコに指示を出す。そうだな、最初から回り込みやすい位置にいたら、オークがそちらから狙いかねない。隠れておくか、戦闘に入ってから動くのが正解だろう。
「待てよ? 遠くから勢いをつけて突進されるとマズイんじゃないか?」
「そうですね。ゴブリンの死体を囮にするのはどうですか?」
「それで行こう」
急いでさっき片付けたゴブリンを一匹、この広場(?)の中央付近に置いた。自分達はそこから2~3m程の距離をとり、左右に分かれて木や岩の陰に身を潜めた。
陰から音のする方を窺うと、それからすぐに敵が見えた。予想通り1匹のオークだ。2m程の大きさで筋肉はムキムキ、手足は短めで身体に対して頭がデカイ。顔はまんま豚のような感じで、上顎と下顎から計4本の大きな牙が上向きに生えている。手には大きめのこん棒を持っているようだ。皮膚の色が青っぽいのがちょっと気持ち悪いな。
俺たちの隠れている場所から5mくらいに近付いたとき、オークがゴブリンの姿を見つけて走り出した。2mの筋肉質な巨体が走る姿は、迫力があって恐ろしい。それになかなかのスピードだ。そういえば、イノシシなんかも人間よりよほど早く走れるんだったな。囮を立てて良かった。サーヤ、グッジョブ!
さあ、いよいよオークとの戦闘開始だ。
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誠に勝手ながら、こちらの作品は、2017年12月1日の投稿をもって無期限の休止にさせていただきます。次話からは2章に突入予定でおりますが、また書き溜めができれば再開するかと思います。気長にお待ちいただければ幸いです。ここまで読んでくださってありがとうございました。
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