22 / 44
第1章
第21話 学習
しおりを挟む
宿の女将のアヤメさんに、一郎さんの話と彼の遺言について聞いたあと、俺たちもここに至る経緯を簡単に説明した。
「やはり、あの迷いの森を抜けてこられたんですね。ここまで無事に辿り着かれて本当に良かったですわ。今の時期はジャイアントピーコックの繁殖期で、あの辺りは本当に危険なのですよ」
「ファントム・フォレスト……。やはり、と言うことは一郎さんも?」
「ええ。そう聞いています。あの森は、外から見るとそれほど大きくはないのです。ですが、一度中に入ると何時間も彷徨った挙句に元の場所に戻ってくると言われていて、誰も近寄りません。それでファントム・フォレストと呼ばれています」
そこでアヤメさんは一旦言葉を切り、少し考えてから言葉を続ける。
「この国にある古い言い伝えなのですが、『切なる願いが天に届いた時、神によって道が拓かれる』という『導きの森』が国のどこかにあると言われています。先ほど、森の中で急に道ができたと仰いましたよね。ただの想像ですが、もしかしたら……」
「ファントム・フォレストがその『導きの森』だと?」
「はい。あくまで言い伝えなので、本当にあるのかどうかも怪しいのですが……」
「そういえばあの道ができた時『早くハル兄を探しに行きたい!』って心から願ってたよ!」
「あー、そんなこと言ってたな。そう言われると確かに、あの道は本当に森に導かれたって感じでしたね」
「あっ! それじゃあさ、あの山の守り神っていうクジャクも、本当はあの森を守ってるんじゃない?」
「なるほど! ありえるっすね」
「私達が襲われたのは、森から出てしばらくそのまま留まっていた時でしたね。ちょうど、優介さんが森の方に向き直るようにして話し合いを始めたときに向かってきて……」
「アイツは終始俺を攻撃してきたな。森に入ろうとしていると見做されて、阻止するために攻撃されたってことか?」
「森から出てきた後は襲ってこなかったっすよね」
「入ろうとする者は攻撃、出てきた者は素通り、か……」
本当にあれが『導きの森』だとしたら、仮にあの祠から地球に戻る術を見つけたとしても、その願いが天に届かなければ辿り着けないということか…。そして、あの鳥に襲われると。……命がけだな。
しかし、今考えたところでどうなるものでもない。この件は保留だな。
「まぁ、これは仮説にすぎないし、とりあえずこれからの話をしよう」
皆それぞれにあの森や鳥について考えているようだったが、強制的に打ち切った。
「そうですね。それで皆さんは、これからどうされるおつもりなんですか?」
「先ほど簡単に話しましたが、行方不明の友人もこちらに来ている可能性が高いので、捜したいと思っています」
「そう、ですか……。
ですが話しました通り、その、あなた方より前にここへ来た日本人に心当たりはありませんし、捜すのはかなり難しいのでは? それに、旅はとても危険ですよ?」
俺たちと春樹の関係性も話してあるので、アヤメさんはチラリとミーコを見て、言いにくそうに言葉を選びながらも忠告してくれる。
「はい、もちろん難しいことも危険なことも承知してます。なので、この世界の常識と魔法やモンスターについてなど、教えていただけませんか?」
そう言うと、アヤメさんはゆっくりと俺たちの顔を順に見て、一つ息を吐いてから口を開いた。
「皆さん同じ考えのようですね。……分かりました。何でもお尋ねください。私達に分かることならお答えします。それと、魔法も使えるようにお教えしますね」
「「ありがとうございます」」
「「よろしくお願いします!」」
ーーーーーーーーーー
それから途中昼食をはさみつつ、この世界の常識を中心に色々なことを教えてもらった。
それによると、この世界はアリアと呼ばれており、確認されている大陸は1つしかないらしい。大陸の周辺にはいくつか大きめの島があるそうで、無人島もあれば島が丸ごと1つの国というところもあるそうだ。そして今俺たちがいるエステバンという国は、大陸の南東の方にある王国とのことだ。
このアリアでも1日は24時間とされているらしいが、1週間は6日間、5週間で1ヶ月、12ヶ月で1年となるらしい。このあたりのことは、おおむね地球と似通っているので分かりやすいな。
しかし、このエステバン王国は、気候については日本とかなり違いがあるようだ。
飛ばされる前、日本は7月の終わりだった。山に行くので長袖を用意していたので今はそれを着ているのだが、特に寒いとも思わないくらいの気温だ。だというのに、今は11月に入ったばかりなんだそうだ。
11月といえば、日本では少し厚着を始める季節。夜ともなれば結構冷えて、こんな薄い長袖シャツで過ごせる時期ではない。いや、沖縄あたりならそうでもないか? しかし、ここフォンド村は山の中腹にあるのだ。違和感が半端ない。
聞けば、エステバン王国は1年を通して温暖な気候なんだそうだ。一番寒い1月頃でも、今の格好に薄手のマントを羽織る程度で過ごせるらしい。そのため、農業や牧畜が盛んに行われており、食糧事情は昔から安定しているそうだ。まぁ過ごしやすいのはありがたい。
その他にも、周辺諸国の話や近くの村や町のこと、身分制度や貨幣価値などについても教えてもらった。
ーーーーーーーーーー
アリアやエステバン王国での暮らしなど、いわゆる「常識」について聞きたい事はおおむね聞き終わった。後はモンスターや魔法について聞かなければ。
そう思いつつ、なんとはなしに懐中時計を取り出して見る。
「14時前か…」
ボソっと呟いた俺の声に、ノバラの耳がピクっと反応する。
「何ですかソレ? 時間がわかるんですか? 魔道具!?」
「いや、懐中時計といって時間が分かるものだ。それより、魔道具というのは?」
懐中時計よりそっちの方が余程気になるのだが、ノバラは興味津々で身を乗り出してくるので、時計を渡してやった。
「そういえば、魔道具についてはまだ話していませんでしたね。魔道具は魔力を使って動く道具なんです。時間も『時計の魔道具』で知ることができますが、村には教会に1つあるだけで、定時に鐘が鳴るようになっています」
「魔力を使ってということは、魔力を供給する必要があるんですか?」
「ええ。魔石と呼ばれる石をセットして使います」
「へぇ~、オモシロそう!」
「時計の他にはどんな魔道具があるんですか?」
ミーコとサーヤも興味を惹かれているようだな。もちろん俺もだが。
「うちでは厨房に、調理用のコンロとかお肉などを入れておく保冷庫なんかがありますね。
今はちょうど、夕方の仕込みが始まるまでの休憩時間ですから、どうぞ」
アヤメさんはそのまま立って厨房へ案内してくれた。
厨房の奥の床下に収納スペースがあり、アヤメさんがそこを開けるとヒヤッとした空気が流れてきた。
「これが保冷庫です。ここに魔石が入っていて、温度を一定に保ってくれます」
「なるほど。地下に埋めて効率を良くしているんですね」
見ると、拳大ほどの黒光りする石が庫内に設置されていた。これが魔石なのだろう。
「はい。それで、こちらがコンロの魔道具です。ここのツマミで温度の調節ができるんですよ」
コンロは二口タイプで、ガスコンロやIHではなく電気コンロのような感じだ。仕組みや素材なんかは全く分からんが、火が出るのではなく、上部の蚊取り線香のような螺旋状の部分が熱を発するらしい。
「こういう魔道具って普通の一般家庭なんかにもあるんすか?」
「この村ではほとんどないですね。魔道具も魔石もちょっと高価なものですから。うちでもコンロの魔道具は極力使わないようにしていますしね。大きな街や王都に行けば、もう少し一般的に使われているようですけど」
魔道具も魔石も高いとうのは異世界もののラノベでもよくあるな。とすると、魔石の出所は定番のモンスターか? ホーンラビットの解体の時には特にそういう話題は出なかったが……。
「アヤメさん、魔石というのはどこから採れるんですか?」
「魔石はモンスターや動物、人など魔力を持っている生物の身体の中心にあります。いわば魔力の源のようなものですね。魔力の多いモンスターほど、大きく質の良い魔石を持っているらしいですよ」
「人にもあるんですか!?」
「はい。ごくごく小さいものですが」
「えーと、地球生まれの私達にもあるんでしょうか?」
「……さすがにそこまではわかりませんが、皆さんはステータスの確認はされたんですよね? MPがあるなら、魔石もあると思いますよ」
……マジか。そんなもんがあるようには全く感じないが……。
なんとなく気になって自分の腹に手を当てていたが、他の3人も同様に手を当てたり押したりしているようだ。そんな俺たちの様子を見ながら、アヤメさんはクスリと笑って教えてくれる。笑われてしまったが、嫌味な感じはしない。
「魔石はおへその上辺りにあるらしいですよ。魔法を使う時はそこを意識するんです。そろそろ魔法についてお教えしましょうか」
そう言って、アヤメさんは宿の裏手の方へ俺達を案内していった。
「やはり、あの迷いの森を抜けてこられたんですね。ここまで無事に辿り着かれて本当に良かったですわ。今の時期はジャイアントピーコックの繁殖期で、あの辺りは本当に危険なのですよ」
「ファントム・フォレスト……。やはり、と言うことは一郎さんも?」
「ええ。そう聞いています。あの森は、外から見るとそれほど大きくはないのです。ですが、一度中に入ると何時間も彷徨った挙句に元の場所に戻ってくると言われていて、誰も近寄りません。それでファントム・フォレストと呼ばれています」
そこでアヤメさんは一旦言葉を切り、少し考えてから言葉を続ける。
「この国にある古い言い伝えなのですが、『切なる願いが天に届いた時、神によって道が拓かれる』という『導きの森』が国のどこかにあると言われています。先ほど、森の中で急に道ができたと仰いましたよね。ただの想像ですが、もしかしたら……」
「ファントム・フォレストがその『導きの森』だと?」
「はい。あくまで言い伝えなので、本当にあるのかどうかも怪しいのですが……」
「そういえばあの道ができた時『早くハル兄を探しに行きたい!』って心から願ってたよ!」
「あー、そんなこと言ってたな。そう言われると確かに、あの道は本当に森に導かれたって感じでしたね」
「あっ! それじゃあさ、あの山の守り神っていうクジャクも、本当はあの森を守ってるんじゃない?」
「なるほど! ありえるっすね」
「私達が襲われたのは、森から出てしばらくそのまま留まっていた時でしたね。ちょうど、優介さんが森の方に向き直るようにして話し合いを始めたときに向かってきて……」
「アイツは終始俺を攻撃してきたな。森に入ろうとしていると見做されて、阻止するために攻撃されたってことか?」
「森から出てきた後は襲ってこなかったっすよね」
「入ろうとする者は攻撃、出てきた者は素通り、か……」
本当にあれが『導きの森』だとしたら、仮にあの祠から地球に戻る術を見つけたとしても、その願いが天に届かなければ辿り着けないということか…。そして、あの鳥に襲われると。……命がけだな。
しかし、今考えたところでどうなるものでもない。この件は保留だな。
「まぁ、これは仮説にすぎないし、とりあえずこれからの話をしよう」
皆それぞれにあの森や鳥について考えているようだったが、強制的に打ち切った。
「そうですね。それで皆さんは、これからどうされるおつもりなんですか?」
「先ほど簡単に話しましたが、行方不明の友人もこちらに来ている可能性が高いので、捜したいと思っています」
「そう、ですか……。
ですが話しました通り、その、あなた方より前にここへ来た日本人に心当たりはありませんし、捜すのはかなり難しいのでは? それに、旅はとても危険ですよ?」
俺たちと春樹の関係性も話してあるので、アヤメさんはチラリとミーコを見て、言いにくそうに言葉を選びながらも忠告してくれる。
「はい、もちろん難しいことも危険なことも承知してます。なので、この世界の常識と魔法やモンスターについてなど、教えていただけませんか?」
そう言うと、アヤメさんはゆっくりと俺たちの顔を順に見て、一つ息を吐いてから口を開いた。
「皆さん同じ考えのようですね。……分かりました。何でもお尋ねください。私達に分かることならお答えします。それと、魔法も使えるようにお教えしますね」
「「ありがとうございます」」
「「よろしくお願いします!」」
ーーーーーーーーーー
それから途中昼食をはさみつつ、この世界の常識を中心に色々なことを教えてもらった。
それによると、この世界はアリアと呼ばれており、確認されている大陸は1つしかないらしい。大陸の周辺にはいくつか大きめの島があるそうで、無人島もあれば島が丸ごと1つの国というところもあるそうだ。そして今俺たちがいるエステバンという国は、大陸の南東の方にある王国とのことだ。
このアリアでも1日は24時間とされているらしいが、1週間は6日間、5週間で1ヶ月、12ヶ月で1年となるらしい。このあたりのことは、おおむね地球と似通っているので分かりやすいな。
しかし、このエステバン王国は、気候については日本とかなり違いがあるようだ。
飛ばされる前、日本は7月の終わりだった。山に行くので長袖を用意していたので今はそれを着ているのだが、特に寒いとも思わないくらいの気温だ。だというのに、今は11月に入ったばかりなんだそうだ。
11月といえば、日本では少し厚着を始める季節。夜ともなれば結構冷えて、こんな薄い長袖シャツで過ごせる時期ではない。いや、沖縄あたりならそうでもないか? しかし、ここフォンド村は山の中腹にあるのだ。違和感が半端ない。
聞けば、エステバン王国は1年を通して温暖な気候なんだそうだ。一番寒い1月頃でも、今の格好に薄手のマントを羽織る程度で過ごせるらしい。そのため、農業や牧畜が盛んに行われており、食糧事情は昔から安定しているそうだ。まぁ過ごしやすいのはありがたい。
その他にも、周辺諸国の話や近くの村や町のこと、身分制度や貨幣価値などについても教えてもらった。
ーーーーーーーーーー
アリアやエステバン王国での暮らしなど、いわゆる「常識」について聞きたい事はおおむね聞き終わった。後はモンスターや魔法について聞かなければ。
そう思いつつ、なんとはなしに懐中時計を取り出して見る。
「14時前か…」
ボソっと呟いた俺の声に、ノバラの耳がピクっと反応する。
「何ですかソレ? 時間がわかるんですか? 魔道具!?」
「いや、懐中時計といって時間が分かるものだ。それより、魔道具というのは?」
懐中時計よりそっちの方が余程気になるのだが、ノバラは興味津々で身を乗り出してくるので、時計を渡してやった。
「そういえば、魔道具についてはまだ話していませんでしたね。魔道具は魔力を使って動く道具なんです。時間も『時計の魔道具』で知ることができますが、村には教会に1つあるだけで、定時に鐘が鳴るようになっています」
「魔力を使ってということは、魔力を供給する必要があるんですか?」
「ええ。魔石と呼ばれる石をセットして使います」
「へぇ~、オモシロそう!」
「時計の他にはどんな魔道具があるんですか?」
ミーコとサーヤも興味を惹かれているようだな。もちろん俺もだが。
「うちでは厨房に、調理用のコンロとかお肉などを入れておく保冷庫なんかがありますね。
今はちょうど、夕方の仕込みが始まるまでの休憩時間ですから、どうぞ」
アヤメさんはそのまま立って厨房へ案内してくれた。
厨房の奥の床下に収納スペースがあり、アヤメさんがそこを開けるとヒヤッとした空気が流れてきた。
「これが保冷庫です。ここに魔石が入っていて、温度を一定に保ってくれます」
「なるほど。地下に埋めて効率を良くしているんですね」
見ると、拳大ほどの黒光りする石が庫内に設置されていた。これが魔石なのだろう。
「はい。それで、こちらがコンロの魔道具です。ここのツマミで温度の調節ができるんですよ」
コンロは二口タイプで、ガスコンロやIHではなく電気コンロのような感じだ。仕組みや素材なんかは全く分からんが、火が出るのではなく、上部の蚊取り線香のような螺旋状の部分が熱を発するらしい。
「こういう魔道具って普通の一般家庭なんかにもあるんすか?」
「この村ではほとんどないですね。魔道具も魔石もちょっと高価なものですから。うちでもコンロの魔道具は極力使わないようにしていますしね。大きな街や王都に行けば、もう少し一般的に使われているようですけど」
魔道具も魔石も高いとうのは異世界もののラノベでもよくあるな。とすると、魔石の出所は定番のモンスターか? ホーンラビットの解体の時には特にそういう話題は出なかったが……。
「アヤメさん、魔石というのはどこから採れるんですか?」
「魔石はモンスターや動物、人など魔力を持っている生物の身体の中心にあります。いわば魔力の源のようなものですね。魔力の多いモンスターほど、大きく質の良い魔石を持っているらしいですよ」
「人にもあるんですか!?」
「はい。ごくごく小さいものですが」
「えーと、地球生まれの私達にもあるんでしょうか?」
「……さすがにそこまではわかりませんが、皆さんはステータスの確認はされたんですよね? MPがあるなら、魔石もあると思いますよ」
……マジか。そんなもんがあるようには全く感じないが……。
なんとなく気になって自分の腹に手を当てていたが、他の3人も同様に手を当てたり押したりしているようだ。そんな俺たちの様子を見ながら、アヤメさんはクスリと笑って教えてくれる。笑われてしまったが、嫌味な感じはしない。
「魔石はおへその上辺りにあるらしいですよ。魔法を使う時はそこを意識するんです。そろそろ魔法についてお教えしましょうか」
そう言って、アヤメさんは宿の裏手の方へ俺達を案内していった。
0
誠に勝手ながら、こちらの作品は、2017年12月1日の投稿をもって無期限の休止にさせていただきます。次話からは2章に突入予定でおりますが、また書き溜めができれば再開するかと思います。気長にお待ちいただければ幸いです。ここまで読んでくださってありがとうございました。
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

光のもとで1
葉野りるは
青春
一年間の療養期間を経て、新たに高校へ通いだした翠葉。
小さいころから学校を休みがちだった翠葉は人と話すことが苦手。
自分の身体にコンプレックスを抱え、人に迷惑をかけることを恐れ、人の中に踏み込んでいくことができない。
そんな翠葉が、一歩一歩ゆっくりと歩きだす。
初めて心から信頼できる友達に出逢い、初めての恋をする――
(全15章の長編小説(挿絵あり)。恋愛風味は第三章から出てきます)
10万文字を1冊として、文庫本40冊ほどの長さです。

形成級メイクで異世界転生してしまった〜まじか最高!〜
ななこ
ファンタジー
ぱっちり二重、艶やかな唇、薄く色付いた頬、乳白色の肌、細身すぎないプロポーション。
全部努力の賜物だけどほんとの姿じゃない。
神様は勘違いしていたらしい。
形成級ナチュラルメイクのこの顔面が、素の顔だと!!
……ラッキーサイコー!!!
すっぴんが地味系女子だった主人公OL(二十代後半)が、全身形成級の姿が素の姿となった美少女冒険者(16歳)になり異世界を謳歌する話。
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
色彩の大陸2~隠された策謀
谷島修一
ファンタジー
“色彩の大陸”にある軍事大国・ブラミア帝国の遊撃部隊に所属し、隊長を務めていたユルゲン・クリーガーは帝国首都の城の牢屋で自らが裁かれる軍法会議の開催を待っていた。その軍法会議ではクリーガーは叛逆罪で裁かれることになっている。
弟子であるオットー・クラクス、ソフィア・タウゼントシュタイン、オレガ・ジベリゴワの三人とは戦場で別れた後は連絡はとれないでいた。お互いの安否が気になる。
そんなある日、牢のクリーガーのもとへ軍法会議で弁護人を引き受けると言うパーベル・ムラブイェフが訪れた。弁護士ムラブイェフはクリーガーから事の経緯を詳しく聞き取る。
1年前、“チューリン事件”では帝国の危機を救い、“帝国の英雄”とまで呼ばれていたクリーガーが、なぜ反逆罪で裁かれることになったのか?
帝国軍主流派である総司令官との対決。共和国再独立派による反乱。命令書の偽造による旅団と都市の掌握。
ムラブイェフはクリーガーの話を聞き取り、軍法会議で無罪を勝ち取るための方針を画策する。
そして数日後、ついに軍法会議が開催されクリーガーとムラブイェフは法廷に出向く。クリーガーは何人もの証人と対峙する。
果たして二人は無罪を勝ち取ることができるのか?
-----
文字数 148,497

【完結】虐げられた武闘派伯爵令嬢は辺境伯と憧れのスローライフ目指して魔獣狩りに勤しみます!~実家から追放されましたが、今最高に幸せです!~
雲井咲穂(くもいさほ)
ファンタジー
◇SS/閑話「ミレッタの正体」を公開しました。//
「戦う」伯爵令嬢はお好きですか――?
私は、継母が作った借金のせいで、売られる形でこれから辺境伯に嫁ぐことになったそうです。
「お前の居場所なんてない」と継母に実家を追放された伯爵令嬢コーデリア。
多額の借金の肩代わりをしてくれた「魔獣」と怖れられている辺境伯カイルに身売り同然で嫁ぐことに。実母の死、実父の病によって継母と義妹に虐げられて育った彼女には、とある秘密があった。
そんなコーデリアに待ち受けていたのは、聖女に見捨てられた荒廃した領地と魔獣の脅威、そして最凶と恐れられる夫との悲惨な生活――、ではなく。
「今日もひと狩り行こうぜ」的なノリで親しく話しかけてくる朗らかな領民と、彼らに慕われるたくましくも心優しい「旦那様」で??
――義母が放置してくれたおかげで伸び伸びこっそりひっそり、自分で剣と魔法の腕を磨いていてよかったです。
騎士団も唸る腕前を見せる「武闘派」伯爵元令嬢は、辺境伯夫人として、夫婦二人で仲良く楽しく魔獣を狩りながら領地開拓!今日も楽しく脅威を退けながら、スローライフをまったり楽しみま…す?
ーーーーーーーーーーーー
読者様のおかげです!いつも読みに来てくださり、本当にありがとうございます!
読みに来てくださる皆様のおかげです!本当に、本当にありがとうございます!!
1/23 HOT 1位 ありがとうございました!!!
1/17~22 HOT 1位 ファンタジー 最高7位 ありがとうございました!!!
1/16 HOT 1位 ファンタジー 15位 ありがとうございました!!!
1/15 HOT 1位 ファンタジー 21位 ありがとうございました!!!
1/14 HOT 8位 ありがとうございました!
1/13 HOT 29位 ありがとうございました!
X(旧Twitter)やっています。お気軽にフォロー&声かけていただけましたら幸いです!
@hcwmacrame
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる