25 / 29
第七話「宰相フランネル」PART2
しおりを挟む
帝国軍を進駐させ、移民を送り込み、完全に領土化する手もあったのだが、帝国本土よりも広く、広大に過ぎる荒れ果てた国土と周辺国との利害調整などもあり、結局断念せざるを得なかったのだ。
フランネルとしては、初めからこうなるのが目に見えていた。
だからこそ……バランティに対する殲滅戦争を思い留まるように再三説得したのだが……。
獣人はスライム化した人間を呆気なく看破してしまう……それ故、ガズマイヤーは獣人を必要以上に危険視、地上からの絶滅を望み……その無謀な試みは案の定失敗した……。
彼自身、獣人王を討ち取り、国民を皆殺しにすればいいと単純に考えていたようだったが、そんなに簡単に済む話ではなかった。
もちろん、相当数の獣人を殺し、奴隷に落としたものも数多くいたのだが。
相当数が森や山岳地域へと逃げ込み、もしくは各国へ潜伏し帝国への反抗を続けていた。
共存や恭順などは論外……その程度には獣人共の感情は帝国への怨嗟に満ちていた。
これはむしろ、当然の結果……地上からの絶滅を目論んだのは帝国側なのだ……相手も当然ながら帝国を地上から消すか、自分たちが絶滅するか……とことんまで争うつもりなのだろう。
ガズマイヤー直卒による獣人達の残党狩りも何度となく行われたのだが……バランティの深淵の如く深い森や峻険な山々を含む広大な国土に阻まれて、その試みはことごとく失敗していた。
焦土化して、田畑に塩をまいたりしたのも失敗で、草木も生えない不毛の土地が続くような有様では、現地調達など論外の状況となり、長蛇の列となった補給線を獣人のゲリラに狙われたりといいようにやられ……。
挙句の果てに、獣人共の誘いに乗って、深入りした結果……炎龍の棲む山に踏み込み、その怒りを買い……一個師団が文字通り全滅、ガズマイヤー本人も焼き殺されかけ……命からがら逃げ帰って来る羽目になった。
さすがに、これはあまりに酷い結果で、それっきりガズマイヤーは前線に出るとは言い出さなくなり、もはや、討伐軍すら出さなくなってしまった。
要はすっかり恐れを成してしまったと言う訳だった。
その結果が広大な無法地帯の誕生と終わりの見えないテロとの戦い……と言う訳なのだから、全く持って始末に負えなかった。
いずれにせよ、現状を鑑みるとやはりあれが躓きの始まりだったとフランネルは痛感していた。
今や、バランティア近辺だけではなく、他の国でも問題が多発していた。
勇者を名乗る者によって、唐突に統一された東方の海洋国家ラスフィール。
恐ろしく強力な未知のテクノロジーを用いた艦隊により、100余隻もの規模を誇った帝国外洋艦隊があっさり壊滅……艦隊の母港もそれを擁する城塞都市ダロンも見せしめとばかりに、徹底的に破壊……焼き尽くされてしまった。
元々、帝国自体は内陸部に位置しており、ダロンは飛び地の租借地と言う扱いだったのだが。
帝国の外洋進出の拠点は、完全に失われてしまった……帝国艦隊の再建には恐らく年単位の時間が必要だった。
ラスフィールについては、海の向こうの島国と言う立地条件に加え、鎖国状態なのでスライムによる浸透も監視網の設置も出来ず、はっきり言って打つ手がなかった。
……沿岸諸国はその侵略の手がいつ伸びてくるか戦々恐々としながらも、一部の沿岸都市では勝手にラスフィールと貿易を始めたり、もはや制御不能の状態になりつつあった。
現状の救いとしては、ラスフィール自体は、制海権を掌握して以降は内陸部に興味はないとばかりに、一切手を出してこない事だった。
海洋国家と言うのは得てしてそう言うものだから、帝国側としては艦隊の再建準備を進めながら、ラスフィールとの交渉を持つべく、水面下でその道を探りつつ、沿岸諸国との協力体制を維持するに務める……そんな所だった。
帝国に比肩する大国の一つ、ファルマル法国も教皇とその側近をスライム化する事で、無力化出来ていたと思ったら、クーデターが勃発。
教皇派と反教皇派とで、国内を二分しての内乱の真っ最中……今のところ、帝国の支援を受けている教皇派が有利のようなのだが、まったくもって予断は許せない。
その原因がそもそも、スライム化した教皇が祈りの力を使えないと暴露されてしまった事にあるから。
対処方法としては、もはや現教皇を退陣させるしかないのだが、後継者問題で揉めるのが目に見えていた……後継者次第では、法国が完全に敵に回ってしまう……そうなると帝国も一挙に危うくなる。
こちらも現状としては、趨勢を見守るしか無かった。
帝国領土内も、あちこちで一揆やクーデター未遂が相次いでおり、平穏無事とはいい難い状況。
特に貧しい農村などでは、再三の保護の告知を無視して、農作物への食害対策としてスライムが狩られ、監視網が行き届かず一揆の事前鎮圧も出来なくなってしまい、年々対処が難しくなっていた。
シンプルに税率でも下げれば済むのだが、ガズマイヤーがそれを許さない。
フランネルの忠告に従い、税率を下げた結果、領地運営に問題が生じたということで配下のスライムから直訴され、呆気なく元の木阿弥となってしまったのだ。
長い目で見れば、現状のほうが問題なのだが……スライム共は人並みの知能を持っても、どうにも機械的で短絡的な傾向がある上に、その首魁たるガズマイヤーは言うまでもなく愚かだった。
現状、問題のあるスライムの領主を密かに排除して、まともな人間の領主にすげ替えつつあるのだが、これも遅々として進んでいない。
衛星国家群も特にオルメキア周辺が不透明になりつつある。
完全に敵対国となったオルメキア国内の監視網が壊滅した事もあるが、隣国にあたる衛星国家のルメリア共和国でも監視網にあちこちほころびが出来つつあった。
どうも女神の使徒と聖光教会過激派の一派が潜入して、様々な工作を仕掛けているようだった。
これまでは上手くやってきたが……どうやら、あちこちで綻びが出来つつあるとフランネルも実感する。
その綻びの原因を突き詰めていくと、ガズマイヤーの行き過ぎた予防攻撃とスライム共の無能さ故にと言う結論に辿り着いてしまうのだが。
今はまだ、その時ではなかった。
フランネルとしては、初めからこうなるのが目に見えていた。
だからこそ……バランティに対する殲滅戦争を思い留まるように再三説得したのだが……。
獣人はスライム化した人間を呆気なく看破してしまう……それ故、ガズマイヤーは獣人を必要以上に危険視、地上からの絶滅を望み……その無謀な試みは案の定失敗した……。
彼自身、獣人王を討ち取り、国民を皆殺しにすればいいと単純に考えていたようだったが、そんなに簡単に済む話ではなかった。
もちろん、相当数の獣人を殺し、奴隷に落としたものも数多くいたのだが。
相当数が森や山岳地域へと逃げ込み、もしくは各国へ潜伏し帝国への反抗を続けていた。
共存や恭順などは論外……その程度には獣人共の感情は帝国への怨嗟に満ちていた。
これはむしろ、当然の結果……地上からの絶滅を目論んだのは帝国側なのだ……相手も当然ながら帝国を地上から消すか、自分たちが絶滅するか……とことんまで争うつもりなのだろう。
ガズマイヤー直卒による獣人達の残党狩りも何度となく行われたのだが……バランティの深淵の如く深い森や峻険な山々を含む広大な国土に阻まれて、その試みはことごとく失敗していた。
焦土化して、田畑に塩をまいたりしたのも失敗で、草木も生えない不毛の土地が続くような有様では、現地調達など論外の状況となり、長蛇の列となった補給線を獣人のゲリラに狙われたりといいようにやられ……。
挙句の果てに、獣人共の誘いに乗って、深入りした結果……炎龍の棲む山に踏み込み、その怒りを買い……一個師団が文字通り全滅、ガズマイヤー本人も焼き殺されかけ……命からがら逃げ帰って来る羽目になった。
さすがに、これはあまりに酷い結果で、それっきりガズマイヤーは前線に出るとは言い出さなくなり、もはや、討伐軍すら出さなくなってしまった。
要はすっかり恐れを成してしまったと言う訳だった。
その結果が広大な無法地帯の誕生と終わりの見えないテロとの戦い……と言う訳なのだから、全く持って始末に負えなかった。
いずれにせよ、現状を鑑みるとやはりあれが躓きの始まりだったとフランネルは痛感していた。
今や、バランティア近辺だけではなく、他の国でも問題が多発していた。
勇者を名乗る者によって、唐突に統一された東方の海洋国家ラスフィール。
恐ろしく強力な未知のテクノロジーを用いた艦隊により、100余隻もの規模を誇った帝国外洋艦隊があっさり壊滅……艦隊の母港もそれを擁する城塞都市ダロンも見せしめとばかりに、徹底的に破壊……焼き尽くされてしまった。
元々、帝国自体は内陸部に位置しており、ダロンは飛び地の租借地と言う扱いだったのだが。
帝国の外洋進出の拠点は、完全に失われてしまった……帝国艦隊の再建には恐らく年単位の時間が必要だった。
ラスフィールについては、海の向こうの島国と言う立地条件に加え、鎖国状態なのでスライムによる浸透も監視網の設置も出来ず、はっきり言って打つ手がなかった。
……沿岸諸国はその侵略の手がいつ伸びてくるか戦々恐々としながらも、一部の沿岸都市では勝手にラスフィールと貿易を始めたり、もはや制御不能の状態になりつつあった。
現状の救いとしては、ラスフィール自体は、制海権を掌握して以降は内陸部に興味はないとばかりに、一切手を出してこない事だった。
海洋国家と言うのは得てしてそう言うものだから、帝国側としては艦隊の再建準備を進めながら、ラスフィールとの交渉を持つべく、水面下でその道を探りつつ、沿岸諸国との協力体制を維持するに務める……そんな所だった。
帝国に比肩する大国の一つ、ファルマル法国も教皇とその側近をスライム化する事で、無力化出来ていたと思ったら、クーデターが勃発。
教皇派と反教皇派とで、国内を二分しての内乱の真っ最中……今のところ、帝国の支援を受けている教皇派が有利のようなのだが、まったくもって予断は許せない。
その原因がそもそも、スライム化した教皇が祈りの力を使えないと暴露されてしまった事にあるから。
対処方法としては、もはや現教皇を退陣させるしかないのだが、後継者問題で揉めるのが目に見えていた……後継者次第では、法国が完全に敵に回ってしまう……そうなると帝国も一挙に危うくなる。
こちらも現状としては、趨勢を見守るしか無かった。
帝国領土内も、あちこちで一揆やクーデター未遂が相次いでおり、平穏無事とはいい難い状況。
特に貧しい農村などでは、再三の保護の告知を無視して、農作物への食害対策としてスライムが狩られ、監視網が行き届かず一揆の事前鎮圧も出来なくなってしまい、年々対処が難しくなっていた。
シンプルに税率でも下げれば済むのだが、ガズマイヤーがそれを許さない。
フランネルの忠告に従い、税率を下げた結果、領地運営に問題が生じたということで配下のスライムから直訴され、呆気なく元の木阿弥となってしまったのだ。
長い目で見れば、現状のほうが問題なのだが……スライム共は人並みの知能を持っても、どうにも機械的で短絡的な傾向がある上に、その首魁たるガズマイヤーは言うまでもなく愚かだった。
現状、問題のあるスライムの領主を密かに排除して、まともな人間の領主にすげ替えつつあるのだが、これも遅々として進んでいない。
衛星国家群も特にオルメキア周辺が不透明になりつつある。
完全に敵対国となったオルメキア国内の監視網が壊滅した事もあるが、隣国にあたる衛星国家のルメリア共和国でも監視網にあちこちほころびが出来つつあった。
どうも女神の使徒と聖光教会過激派の一派が潜入して、様々な工作を仕掛けているようだった。
これまでは上手くやってきたが……どうやら、あちこちで綻びが出来つつあるとフランネルも実感する。
その綻びの原因を突き詰めていくと、ガズマイヤーの行き過ぎた予防攻撃とスライム共の無能さ故にと言う結論に辿り着いてしまうのだが。
今はまだ、その時ではなかった。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる