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【8】
当事者の集い【後】
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「……ねえ、カールトン。……私も貴方に聞きたいことがあるの」
エルゼはカールトンに視線は向けないまま。返事はないが、「何だ?」というように青い視線は向けている。
「あの子……、わたくしのことを何か言っていた?婚約とか…何か約束のこととか……」
「……何も。[l]以前一度だけ話が出たが…世間話程度だ。赤毛の王子との婚約ことも、お前なら大丈夫だとしか言っていなかった」
興味があったわけでもないカールトンは、それ以上聞くこともしなかったそうだ。
「そう……」
エルゼはそっと目を閉じ、ダーナー公との時間を瞼の裏に描く。
ダーナー邸へと見舞いに言った時、何の前触れもなく提案されたのがフォルカーとの婚約だった。
エルゼの気持ちは城に出入りする人間なら誰でも知っている。病床にありながらも変わらないダーナー公の優しい笑顔に、最初は純粋に「実の娘のような可愛い子の為」の提案だと思っていた。
しかし、病状が悪くなるごとに婚約を強く王に勧める姿に、ふと疑問を感じるようになった。ダーナー公とは言え、ウルリヒ王は格上の身分を持つ者。この国の最高権力者だ。実の父親というわけでもないのに、王を相手にして何故彼はそこまで……?この婚約に何か利益があるとでも??
彼の寝室でこの手を取られ、「君の出生の秘密を知っている。それでも私は、君と殿下の幸せを願って止まない」と言われた時、嬉しさと共に拭いきれない違和感がした。そして気がついた。彼はきっと他に何か目的がある。自分を駒にしようとしているのだ、と。
真の目的が何なのかはわからない。しかし、愛するフォルカーと添い遂げるためなら手段など選んではいられない。……たとえ何を犠牲にしたとしても。
利害が一致した同士が手を結ぶのに時間はかからなかった。そしてこの国で大きな力を持つ二人の思惑が成就することを信じていた。
しかしあの日。
カールトンからの連絡でウルム大聖堂へと向かった夜、フォルカーの本心を目の当たりにしてしまう。
彼は自分ではない女の手を取り、引き寄せ、そして挨拶でも遊びでもない恋人のキスをした。
その姿は夢にまで見た自分の理想そのもの……。悔しくて悲しくて苦しくて仕方なかった。
あの優しい緑色の眼差しも、優しいだけじゃない言葉も、差し伸べられていた手も、引き留めきれない激しい感情も……。欲しくて欲しくてたまらなかったものが全てあの少女に奪われていく。
奪われていくほどに、彼の気持ちが今までとは違うものなのだと思い知った。
わからないわけがない。
ずっと、ずっと彼だけを見つめ続けていたのだから。
(あの子…城を離れても何も言わなかった……。[l]わたくしとの約束を守ったのね……)
牢で提案した案には乗ってこなかった。自分の存在が彼にどれだけの影響を与えるかをわかっていたのだろう。
想いを通わせながらも別離を選ぶ……。どれ程の嘆きに襲われ、押しつぶされそうな胸をかきむしったことだろう。
その気持ちは苦しいほど痛いほどわかる。
「……なんて腹立たしい」
もっと悪い女だったら思い切り憎むことだって出来るのに。
「エルゼ?」
「……いえ、なんでもありませんわ、クラウス様」
ふと首を動かし、横目でカールトンを見る。
「貴方のこと……誰にも言うつもりはないわ。ご安心なさい。では、失礼するわね」
エルゼはきゅっと表情を引き締めると部屋を後にした。
扉が閉まる音を確認するように、少し間を置く。
「――……おい、女が出ていったぞ。もうまどろっこしい話し方は止めろ。お前は何をどこまで知っている?俺達をこれからどうするつもりだ」
指輪をダーナー公に渡した後、城で何が起きていたのかは知らない。
読めない状況にカールトンは少し苛立った声を出す。
「今回の事件、全容を知っている人間は少ないようだ。お前が口止めをしているのか?俺に手紙を運んできたような連中を使って」
「全容か……、そうだね。父からの手紙があった分、意外と私が一番真実に近い場所にいるのかもしれない。……私は、真実なら何でも表に出すべきだとは思っていないんだ。誰にでも秘密にしておきたいものはある」
「お前もあの男の仲間なんだろ?」
針のような視線がクラウスに向けられたが、司教は穏やかな笑みを浮かべたままだ。
「違うよ……って言ったところで、君、信じる?」
「!」
「欲しい答えしか聞き入れないような相手には、何を言ったところで不毛なものさ。まあ、自分で考えて答えを見出すと良い」
中途半端な答えにカールトンの苛立ちは更に高まる。
その気になれば狂刃に襲われるともしれないこの場でも、この司教は雫ほどの動揺も見せなかった。争いというものから一番離れたような場所にいるはずの存在なのに、違和感を感じるほど今も冷静さをまとっている。
「……色んな人間の想いが絡まって起きた事件だったんだろう。法にのっとって断罪できれば一番平等だったかもしれないけど、私情が絡んでくると中々それも難しいよね。陛下も人間だ、深く思い悩まれたのだと思うよ。言えるのは…それくらいかな。ただ、私が誰かを脅して口止めをしているようなことは無いよ。きっと関わった者達が皆、誰にも言えないような秘密があって互いに口を閉ざしているのさ」
「――……。俺達をこれからどうするつもりだ?」
「ポルトのことは彼女自身に聞いてみないとわからないけれど、君は父との契約は終わったのだろう?もう自由だ。好きな所に行くと良い。国外へ行ってもいいしね」
「……」
「でもその前に、一度城へ戻ってポルトを保護していたっていう報告をしてもらう。勿論形だけでいい。そうすれば書き直されたシナリオにも真実味が出るだろ?」
「俺がこの国へ戻ることはもう無い。お前たちだけで出来ないのか?」
「……って、君なら言うと思ったよ。ポルトが目覚めた時、君がいないと知れば彼女はきっと探しに行くよ?それをあの殿下が放っておくと思う?下手をしたら今ここにいる家臣一同が付いていくことになる。君の後ろにムカデみたいな長~い行列ができちゃうけれど…我慢できるかい?」
「………」
「あーあ、眉間にすごいシワが入ってる。……それに今ポルトには『仲間と結託して脱獄した』っていう疑惑を持ってる者もいるんだ。今後のことを考えれば、その噂は払拭しておいた方が良い。面倒だとは思うけど、協力してくれないかな?報告の時以外、城にはいなくてもいいからさ」
少女が城へ戻るのか、それとも再び離れる道を選ぶのかはまだわからない。
カールトンはふと宿の女が赤子を生んだ日の朝を思い出した。
命の終わる瞬間ばかり見てきた自分が初めて命が生まれる瞬間に立ち会った。
そして黄金色の朝日に照らされた白い雪の世界で
――『貴方が生まれてきてくれて良かった。』
初めて向けられた言葉。
澄んだ空気に妹の涙混じりの声が溶けていった。
……あんな…あんな平和ボケした女を疑うなんて愚かな者もいたものだ。
「俺に何のメリットがある?」
「君に手紙を渡したあの男…気になってるんだろ?会わせてあげる。彼は多分君と近い世界にいる人間だから、興味のある話も聞けるかもね。国外へ行くなら、その後でも良いんじゃない?今度は、ちゃんと私が荷物と馬、ルートを手配してあげるよ。賊に襲われないような道をね。それとも、新しい仕事がもう決まってる?」
「――……」
「決まり。損はさせない、約束するよ」
なんだかこの司教に乗せられたような気がして複雑な気持ちだ。
小さく眉根を寄せたまま黙り込むカールトンに、司教は「ありがとう」と微笑んで肩を叩いた。
エルゼはカールトンに視線は向けないまま。返事はないが、「何だ?」というように青い視線は向けている。
「あの子……、わたくしのことを何か言っていた?婚約とか…何か約束のこととか……」
「……何も。[l]以前一度だけ話が出たが…世間話程度だ。赤毛の王子との婚約ことも、お前なら大丈夫だとしか言っていなかった」
興味があったわけでもないカールトンは、それ以上聞くこともしなかったそうだ。
「そう……」
エルゼはそっと目を閉じ、ダーナー公との時間を瞼の裏に描く。
ダーナー邸へと見舞いに言った時、何の前触れもなく提案されたのがフォルカーとの婚約だった。
エルゼの気持ちは城に出入りする人間なら誰でも知っている。病床にありながらも変わらないダーナー公の優しい笑顔に、最初は純粋に「実の娘のような可愛い子の為」の提案だと思っていた。
しかし、病状が悪くなるごとに婚約を強く王に勧める姿に、ふと疑問を感じるようになった。ダーナー公とは言え、ウルリヒ王は格上の身分を持つ者。この国の最高権力者だ。実の父親というわけでもないのに、王を相手にして何故彼はそこまで……?この婚約に何か利益があるとでも??
彼の寝室でこの手を取られ、「君の出生の秘密を知っている。それでも私は、君と殿下の幸せを願って止まない」と言われた時、嬉しさと共に拭いきれない違和感がした。そして気がついた。彼はきっと他に何か目的がある。自分を駒にしようとしているのだ、と。
真の目的が何なのかはわからない。しかし、愛するフォルカーと添い遂げるためなら手段など選んではいられない。……たとえ何を犠牲にしたとしても。
利害が一致した同士が手を結ぶのに時間はかからなかった。そしてこの国で大きな力を持つ二人の思惑が成就することを信じていた。
しかしあの日。
カールトンからの連絡でウルム大聖堂へと向かった夜、フォルカーの本心を目の当たりにしてしまう。
彼は自分ではない女の手を取り、引き寄せ、そして挨拶でも遊びでもない恋人のキスをした。
その姿は夢にまで見た自分の理想そのもの……。悔しくて悲しくて苦しくて仕方なかった。
あの優しい緑色の眼差しも、優しいだけじゃない言葉も、差し伸べられていた手も、引き留めきれない激しい感情も……。欲しくて欲しくてたまらなかったものが全てあの少女に奪われていく。
奪われていくほどに、彼の気持ちが今までとは違うものなのだと思い知った。
わからないわけがない。
ずっと、ずっと彼だけを見つめ続けていたのだから。
(あの子…城を離れても何も言わなかった……。[l]わたくしとの約束を守ったのね……)
牢で提案した案には乗ってこなかった。自分の存在が彼にどれだけの影響を与えるかをわかっていたのだろう。
想いを通わせながらも別離を選ぶ……。どれ程の嘆きに襲われ、押しつぶされそうな胸をかきむしったことだろう。
その気持ちは苦しいほど痛いほどわかる。
「……なんて腹立たしい」
もっと悪い女だったら思い切り憎むことだって出来るのに。
「エルゼ?」
「……いえ、なんでもありませんわ、クラウス様」
ふと首を動かし、横目でカールトンを見る。
「貴方のこと……誰にも言うつもりはないわ。ご安心なさい。では、失礼するわね」
エルゼはきゅっと表情を引き締めると部屋を後にした。
扉が閉まる音を確認するように、少し間を置く。
「――……おい、女が出ていったぞ。もうまどろっこしい話し方は止めろ。お前は何をどこまで知っている?俺達をこれからどうするつもりだ」
指輪をダーナー公に渡した後、城で何が起きていたのかは知らない。
読めない状況にカールトンは少し苛立った声を出す。
「今回の事件、全容を知っている人間は少ないようだ。お前が口止めをしているのか?俺に手紙を運んできたような連中を使って」
「全容か……、そうだね。父からの手紙があった分、意外と私が一番真実に近い場所にいるのかもしれない。……私は、真実なら何でも表に出すべきだとは思っていないんだ。誰にでも秘密にしておきたいものはある」
「お前もあの男の仲間なんだろ?」
針のような視線がクラウスに向けられたが、司教は穏やかな笑みを浮かべたままだ。
「違うよ……って言ったところで、君、信じる?」
「!」
「欲しい答えしか聞き入れないような相手には、何を言ったところで不毛なものさ。まあ、自分で考えて答えを見出すと良い」
中途半端な答えにカールトンの苛立ちは更に高まる。
その気になれば狂刃に襲われるともしれないこの場でも、この司教は雫ほどの動揺も見せなかった。争いというものから一番離れたような場所にいるはずの存在なのに、違和感を感じるほど今も冷静さをまとっている。
「……色んな人間の想いが絡まって起きた事件だったんだろう。法にのっとって断罪できれば一番平等だったかもしれないけど、私情が絡んでくると中々それも難しいよね。陛下も人間だ、深く思い悩まれたのだと思うよ。言えるのは…それくらいかな。ただ、私が誰かを脅して口止めをしているようなことは無いよ。きっと関わった者達が皆、誰にも言えないような秘密があって互いに口を閉ざしているのさ」
「――……。俺達をこれからどうするつもりだ?」
「ポルトのことは彼女自身に聞いてみないとわからないけれど、君は父との契約は終わったのだろう?もう自由だ。好きな所に行くと良い。国外へ行ってもいいしね」
「……」
「でもその前に、一度城へ戻ってポルトを保護していたっていう報告をしてもらう。勿論形だけでいい。そうすれば書き直されたシナリオにも真実味が出るだろ?」
「俺がこの国へ戻ることはもう無い。お前たちだけで出来ないのか?」
「……って、君なら言うと思ったよ。ポルトが目覚めた時、君がいないと知れば彼女はきっと探しに行くよ?それをあの殿下が放っておくと思う?下手をしたら今ここにいる家臣一同が付いていくことになる。君の後ろにムカデみたいな長~い行列ができちゃうけれど…我慢できるかい?」
「………」
「あーあ、眉間にすごいシワが入ってる。……それに今ポルトには『仲間と結託して脱獄した』っていう疑惑を持ってる者もいるんだ。今後のことを考えれば、その噂は払拭しておいた方が良い。面倒だとは思うけど、協力してくれないかな?報告の時以外、城にはいなくてもいいからさ」
少女が城へ戻るのか、それとも再び離れる道を選ぶのかはまだわからない。
カールトンはふと宿の女が赤子を生んだ日の朝を思い出した。
命の終わる瞬間ばかり見てきた自分が初めて命が生まれる瞬間に立ち会った。
そして黄金色の朝日に照らされた白い雪の世界で
――『貴方が生まれてきてくれて良かった。』
初めて向けられた言葉。
澄んだ空気に妹の涙混じりの声が溶けていった。
……あんな…あんな平和ボケした女を疑うなんて愚かな者もいたものだ。
「俺に何のメリットがある?」
「君に手紙を渡したあの男…気になってるんだろ?会わせてあげる。彼は多分君と近い世界にいる人間だから、興味のある話も聞けるかもね。国外へ行くなら、その後でも良いんじゃない?今度は、ちゃんと私が荷物と馬、ルートを手配してあげるよ。賊に襲われないような道をね。それとも、新しい仕事がもう決まってる?」
「――……」
「決まり。損はさせない、約束するよ」
なんだかこの司教に乗せられたような気がして複雑な気持ちだ。
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