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選ばれる大事なもの

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受験の狙いは卓球の強豪校だった。少年は卓球の選手になるという夢を持ち始めていたからだ。そのためには卓球も練習しないといけない。少年は毎日卓球をした。クラブチームにも練習しに行った。そんな卓球には不思議なことがある。それは、卓球をしている時だけ吐き気だったり嫌なことを全て忘れてしまうからだ。学校では吐き気が毎日のように襲ってくるのに、卓球の時間は襲ってこない。卓球は少年にとって一番の至福だった。だから高校生になっても卓球がしたいと思った。
毎日卓球をしていたので部活では同学年の中で一番になり、先輩も負かすようになっていた。これなら高校生になっても大丈夫と軽く思った。これから3年生になるがそこで最後の大会がある。その大会で良い成績を残せばさらに有利になるそんな思いで練習を続けた。
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