卑屈な令嬢の転落人生

夕鈴

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番外編

ミズノとヒノト 後編

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ミズノとヒノトとシャーロットと一緒に過ごす時間が好きでも、シャーロットの成長と共に三人での時間は減っていく。朝早くに出かけ、夜遅くに帰り双子を抱きしめて眠るシャーロット。
王宮から帰りシャーロットは自室に飛び込みミズノとヒノトをギュっと抱きしめる。

「絶対に渡さない。シャーリーは殿下にだけは。頑張るよ。大丈夫だから」

ミズノもヒノトもシャーロットが第一王子を苦手と知っていたがいつもと様子が違う。小さい体で震える手で自分達を抱きしめブツブツと呟く少女に先に決意したのはヒノトだった。
ヒノトはシャーロットの腕から抜け出して犬から少年の姿になる。

「シャーリー、本当に俺達と一緒にいたいの?」

シャーロットは犬から少年に変わったヒノトににっこり笑う。シャーロットにとってはどんな姿も大好きなヒノト。

「うん。シャーリーはヒノトとミズノが大好き。獣人族のことは知ってるよ。シャーリーは賢くなって守るよ。だから大丈夫だよ」

泣き虫の弱い少女が初めて決意を秘めた綺麗な笑みを浮かべ、ヒノトは目を奪われる。

「シャーリー、俺は何があっても傍にいるよ。」
「シャーリー、頑張るから、任せて。立派な悪役令嬢になって負けないよ。おいで」

ミズノを抱いていない片手を広げるシャーロットをヒノトはヒトの姿でそっと抱きしめる。シャーロットはヒノトの肩に顔を埋め重大な事実を思い出し目を閉じ思考を巡らす。王妃は身内と婚約者以外に触れられてはいけないと国王より教わっていた。素敵な閃きに目を開け、ニコっと笑いヒノトのオレンジの瞳を見つめる。

「ヒノト、シャーリーと家族になろう。」

ヒノトは腕の中の見慣れた笑顔のシャーロットを驚いた顔で見つめる。

「本当に俺の家族になりたいの?」
「うん。シャーリーはヒノト達と家族になりたい」

ミズノは弟の視線が獲物を見る目をしたのに気付いた。シャーロットはヒノトにオレンジ色の瞳に無言で見つめられ、段々不安になり瞳を潤ませ、か細い声を出す。

「駄目・・・?シャーリーは、ヒノトとミズノのためなら頑張るよ。絶対、守るよ。駄目かな」
「シャーリーが望むなら」

シャーロットはヒノトに了承がもらえ、安心して満面の笑みを浮かべる。これで規則は守れるのでマナー違反にならずに、これからもヒノト達に触れられることが嬉しかった。

シャーロットは獣人族の慣習を知らなかったため獣人族にとっての求婚をしていた。
ヒノトはシャーロットと生涯共にいると決めた。

「シャーリー、家族なら証を刻んでいい?」

シャーロットが頷くとヒノトはシャーロットの首筋にそっと唇を当てて、軽く噛みつく。

「あぅ」

一瞬チクリと走る痛みにシャーロットはビクっとしたが、肌をゆっくりと舐められ吸われる感覚にくすぐったくて笑い出す。ミズノがうっとりとシャーロットの血を味わっているヒノトを蹴とばす。
獣人族は大事な者に印をつける。獣人同士は婚儀の時にする儀式であり、血を吸い合ってお互いの匂いを覚えれば離れても見つけられた。
しばらくしてヒノトがシャーロットの首筋から顔をあげた。すでに血は止まっていたので、シャーロットは首の傷に気付かない。ヒノトがじゃれて遊んでいるだけと楽しそうに笑っている。シャーロットの中でヒノトは何をしても犬と認識されていた。

「シャーリー、これで家族だ。ずっと一緒だ」
「家族。うん。これで大丈夫」

シャーロットはヒノトの腕の中でニコっと笑い、腕から抜け出したミズノに手を伸ばし近づくミズノを抱きしめる。二人を抱き締めるのはシャーロットは大好きな兄と一緒の時間と同じくらい幸せな一時だった。
****

シャーロットの家族になると決めたヒノトの行動は早い。玄関でモール公爵を待ち、深夜に帰宅したモール公爵の顔を見つめた。いつもシャーロットの傍を離れないオレンジ色の瞳で静かに見つめるヒノトを連れて、モール公爵は人払いした執務室に行く。モール公爵は少年の姿に代わり、シャーロットと共にいる方法を教えて欲しいと願うヒノトを眺める。
シャーロットが8歳でヒノトは13歳。獣人族で外見の成長の遅いヒノトの外見はシャーロットと同じくらいだった。

「シャーリーは決してヒノトと結ばれない。殿下との婚姻が決まっている。後宮に入るシャーリーの傍にいるには、補佐官になるか愛犬として後宮内で過ごすか」

ヒノトはシャーロットとずっと一緒にいると決めた。シャーロットが王子と婚姻するのは知っていたが法に縛られないヒノトは気にしない。獣人族は欲望に忠実な一族でもある。

「両方なりたいです。」
「優秀なら私が推薦してあげよう。ただヒノトは異性なんだ。シャーロットが家族と言っても周囲の目は違う。君が親しく触れたら、二人を排除しようと動く者もいる。もしも、人の姿で共にいたいなら接し方を覚えないといけないよ。年を重ねるごとに特にね。シャーロットを排除したい者は多いから」

モール公爵はヒノトが純粋に友人としてシャーロットと共にいたいと思っていた。ミズノとヒノトと出会ってからシャーロットは変わり、どんなことにも真面目に取り組み、公爵令嬢としても王子の婚約者としても相応しい成長を遂げていた。これからもシャーロットを支えてくれるなら、ヒノトのために育てる環境を整え始めた。


ミズノはモール公爵家で執事として学び始めた弟の姿を眺めていた。ミズノはヒノトを見ながら初めて真剣に将来について考え始めた。弱くて優しいシャーロットの傍には酷い言葉を投げかける敵がたくさんいる。人と獣人族の寿命は違いミズノよりもシャーロットが先に亡くなる。泣き虫のシャーロットを一人にしないですむのに安堵した自身に気付いた。ミズノにとって触れられて気持ちの良い手はシャーロットだけだった。
犬の姿だと共にいられないことも多い。少年姿のヒノトとシャーロットが出かける様子を見て、ミズノも人としてシャーロットの傍にいる方法を学ぶことにした。
モール公爵はミズノの願いを快く受け入れ、ミズノは侍女として学び始めた。
シャーロットはミズノとヒノトが望むなら止めない。危うい種族の二人には自分を守る力をつけて欲しかった。二人が自由にいつまでも幸せに生きるための手段はあればあるほど安全である。シャーロットがどんなに努力しても、守れない可能性もわかっていた。
ミズノとヒノトが人として学び1年経った頃には二人はたくさんの人という生き物と触れ合い学んでいた。
二人はシャーロットが王宮に出かけているので部屋を整えていた。

「ヒノト、シャーリーは番にできないよ」
「番は嫌だよ。人の恋愛は壊れたら終わりだ。俺はシャーリーのずっと傍にいる。でもシャーリーが・・。」

獣人族は感覚が優れ、シャーロットを馬車で送迎しているヒノトは王宮の中のドロドロの恋愛をよく知っていた。
ヒノトはもしシャーロットが王子から逃げたいと言えば連れ出すつもりだった。

「シャーリーは貴族だもの。贅沢な暮らしのかわりに貴族の義務から逃げられない。向いてなくても殿下との婚姻を受け入れて王妃になるために進んでる」
「難しいことはわからない。シャーリーが笑顔で生きるために傍にいる。俺がいないと泣き止まないから」

ヒノトは本能に忠実だった。ミズノのほうが知的で視野が広い。シャーロットの立ち位置をよくわかっているのはミズノだった。

「ヒノト、俺じゃなくて俺達よ。もう私のことはいいんだ」

拗ねているミズノにヒノトは笑う。

「ミズノだってシャーリーから離れられないだろう?素直じゃないから言えないだけのくせに。ずっと3人一緒。俺達の世界は3人だけでいい」

シャーロットを家族にしてもヒノトの片割れの存在意義は変わらない。ミズノもヒノトも二人で一つ。

「もしシャーリーが恋したら?」
「難しいことはわからない。でも何があってもシャーリーが俺達を必要として手放さないのはわかる。勝手に付いていく。ミズノが恋なんて言葉を知っているなんて」
「シャーリーの隣で読んでるわ。シャーリーが幸せになれない物語ばかりをどうして王妃様は贈るのかしら。」
「さぁ。でも悪役令嬢は一人でもシャーリーには俺達がいる。国外でもどんな所でもついていくよ。」
「そうね。強くならないと。シャーリーに毒を盛った子には仕返ししたけど。私達のシャーリーを奪うのは許さない」

ミズノとヒノトは王弟という協力者を得てから体以外はどんどん成長していった。


ミズノとヒノトの異常に気付いているのは第一王子だけだった。

「シャーロット、首、どうした?」

第一王子はシャーロットの髪を持ち上げ首の傷を指でなぞった。シャーロットは首を傾げて鏡で確認すると傷ができていた。

「どこかにぶつけたんでしょうか」
「噛まれてるな。駄犬なら寄越せよ」
「駄犬なんていませんよ。二人はそんなことしませんよ」
「まさか、一緒に寝てないよな?」
「それが、何か?」
「寄越せ。躾ける。主人に危害を加えるような」
「勘違いです。絶対にありえません」
「お前、わかってるのか!?」
「わかってますよ。殿下より、よっぽど、絶対に渡しません」
「命令だ。寄越せ」
「嫌です。絶対に、渡しません。」

聞き分けの悪いシャーロットの頬を第一王子が軽く叩く。

「目を覚ませ。あれは普通のものではない。お前を傷つけるのが許されるのは私だけだ」
「ありえません。二人は優しく賢い子です。絶対に」
「命令だ。シャーロット、逆らうか」
「嫌です。絶対に渡しません」

声を張り上げる二人に王妃が駆けつけた。
頬が腫れて、涙を流すシャーロットを王妃が抱きしめ第一王子を冷たく見る。

「何事?」
「王妃様、殿下が、ヒノトとミズノを寄越せって」
「シャーリー、大丈夫よ、そんなことさせないわ。王族が臣下のものを取り上げるなんて愚行は許さないわ」
「母上、シャーロットはヒノト達と寝てるんですよ。それにあれらは」
「どんな理由でも王族として相応しい行為ではありません。反省しなさい。シャーリー、貴方の大事な家族を取り上げないわ。でももうヒノトと眠るのは駄目よ。社交デビューも終わっているわ。それは守って」
「王妃様」
「約束よ。その約束が守れるなら二人と過ごせるわ」

シャーロットは涙を拭いて頷き礼をして立ち去りながら、兄の教えに従い王弟の執務室に駆けこむ。第一王子が獣人族を捕まえて試したいと言っていた話が頭によぎっていた。第一王子は冗談だったが、シャーロットは気付かなかった。
王妃の命令なのでシャーロットは泣く泣くヒノト達と眠るのをやめた。王妃はヒノトが異性だから駄目だと窘めたが、シャーロットは犬と眠ってはいけないと怒られたと解釈していた。
この日からシャーロットと第一王子の溝はさらに深まる。
王妃は第一王子に興味はなく、シャーロットが大事でありシャーロットに手をあげたのはどんな理由でも重罪だった。今回は否があったのはシャーロット。王妃と国王に厳しく叱られた第一王子の話を聞いたモール公爵が謝罪と慰めに行く。頭に血がのぼると人の話を聞かない国王夫妻に似ないように祈り、第一王子に話を聞き慰め、ヒノトとミズノにシャーロットに噛みつかないように嗜めた。そしてシャーロットにもきちんと第一王子の話を聞いて、二人で話し合うように教えた。モール公爵がいくら話しても第一王子がシャーロットの身を案じていたという話は信じなかった。
シャーロットと第一王子の喧嘩は半分以上はシャーロットにも否があるとわかっているのはモール公爵だけだった。

****

婚約破棄されコメリ男爵領の小屋で泣きながら眠ったシャーロットをミズノとヒノトが眺める。

「シャーリーはどうして自分が殺されると思ってるんだろう。シャーリーに手を出すなら俺が殺すのに」
「ヒノト、シャーリーが怯えるわよ。仕方ないわよ。いつも絶対に安全な立ち位置にいたもの。社交界での唯一の味方が敵に回った。お互い手を知り尽くしている。シャーリーは私たちの能力を自分のためには使わない。私たちの生きる手段として与えてくれたのよ」
「男爵潰す?」
「様子を見ましょう。うまくすればシャーリーの願いが叶うわ。それにシャドウ様が動くわ。」
「護身用は預かるか。俺がずっと傍にいるし、必要ないよな」
「護衛は任せるわ。処理が面倒だから殺さないでね。ここは丸投げできないわ」
「わかってるよ。最優先はシャーリーだ。でもあの王子から解放されて良かったか」
「ヒノトが目をつけられていたもの。あんなに旦那様に注意するように言われていたのに殿下だけは気付いていたわ」
「感が鋭いのに。人は弱いな」
「そういう種族だもの。知恵をつけ、武器を持つ種族は鋭い爪も魔法も授からなかった。でも弱いからこそ引き寄せられるものがある」
「そうだな。シャーリーが明日も笑っていられるためにやるしかないな」

ミズノとヒノトは眠りにつく。願うのは笑顔で3人で共に過ごせることだけだった。

***
シャーロットとレイモンドが婚儀をおえて正式に夫婦になった。
レイモンドに恋したシャーロットを二人は眺めていた。

「ヒノト、大丈夫?」
「シャーリーが笑ってるならいいよ。でも今だけだよ。恋は脆い。人は恋愛したら全てが壊れて狂うんだよ」

穏やかな顔で眺めている二人は数年後に恐ろしい未来が待っているのを知らなかった。子供から大人の外見に成長したミズノは第一王子にヒノトはシャーロットの娘のリーシャに好かれて追いかけまわされていた。

「殿下、私のミズノに近づかないでください。ミズノに選ぶ権利があります。人でなしにはお嫁にやりません」
「邪魔するな」
「邪魔は殿下です。ミズノが嫌がっています。まともな人になってから出直してください。そうしたら扉を挟んで話ならさせてあげます」
「シャーロット、取引を」
「しません。ミズノは国宝です。苺より価値があります。ミズノに相応しいのは、レイ様とお兄様のような優しくて、誠実で」
「その長い賞賛は聞き飽きた。邪魔するなよ」
「追放にしますよ。ミズノに」

シャーロットの第一王子との喧嘩を止めるレイモンドも余裕がなかった。愛娘のリーシャの暴走を止めるので必死だった。

「ヒノト、リーシャのお婿さんになって。」
「リーシャ、やめて、その手に持ってる縄と紙は・・」
「お父様邪魔しないで。おばあ様達が考えてくれたの!!お手伝いしてお金も溜まった。いつでも監禁できるよ」
「リーシャ、監禁は犯罪だから」
「大丈夫だよ。ここではお父様が、国はロレンスのもの。リーシャが監禁しても罪にならないよ。二人ともリーシャに意地悪できないから」
「お嬢様、私は婚姻するつもりはありません」
「リーシャはお母様より可愛いよ。ヒノト、若い女の子のほうがいいでしょ?ヒノトの好みに育ってあげるよ。絶対にお母様よりお胸も大きくなるから。アルナちゃんにお胸の大きくなる方法教えてもらうの。ヒノトは全てリーシャに任せて」
「シャーリー、止めて!!娘が犯罪者に」

レイモンドの声もミズノのために戦っているシャーロットには聞こえていなかった。
ミズノは第一王子に興味がないので素っ気なくあしらっていた。ヒノトはミズノのように、シャーロットの娘に冷たくはできなかった。

レイモンドに夢中でもシャーロットにとってミズノとヒノトはかけがえのない存在。
シャーロットはいくつになっても膝に犬の姿の二人を乗せて頭を撫でる。
恋い焦がれるレイモンドには見せられない顔も教えられない話もミズノとヒノトにはしていた。
ヒノトが欲しかったのは曖昧な恋心ではなく昔から変わらない全幅の信頼。シャーロットはレイモンドの前では理想の夫人を演じてもヒノトとミズノの前では演じず素の姿になる。愛情の形はそれぞれ違う。ヒノトはヒトの言葉を借りれば愛しているという感情に近い。掟に縛られない獣人は人とは感覚が異なり愛の形もそれぞれ違う。シャーロットから全幅の信頼と愛情を向けられ十分満たされた。
ミズノもヒノトと同じで惜しみなく注がれる信頼と愛情に満たされていた。そして同じ時を生きるヒノトがいるので、番はいらない。第一王子はシャーロットと共にいるのさえ邪魔しなければどうでもよかった。
小さい頃に寂しいと言えなかった3人は自分の心を埋めてくれる存在が必要だった。
ミズノとヒノトはシャーロットが先に亡くなるのをわかっていた。だから短い生を最後まで共に過ごし、自分達が眠りにつくときはシャーロットの傍で眠りにつこうと二人で決めていた、
ミズノとヒノトとシャーロットはずっと一緒という幼い頃からの願いは叶えられた。
数々の歴史に残る書物を残した謎の多い著者のシャーリーは1冊だけ物語を書いた。
獣人族の双子が少女と心を通わせる物語を。そして物語の最後に獣人族が全てのヒトに受け入れられ幸せになれる世界が訪れるようにと願いを綴った。
シャーリーが自身の願いを綴ったのはこの物語だけだった。物語を読んだ人はシャーリーは獣人族か、獣人族を愛したヒトかと様々な憶測を囁く。
本当の願いを知るのはコメリ一族だけだった。
自分の死期を悟ったシャーロットは遺すミズノとヒノトのために物語を残した。そして自分がいなくなっても幸せに暮らせることを願った。シャーロットの最後の願いは最愛の夫でも家族でも領民のことでもなくミズノとヒノトの幸せだった。
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感想 3

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みんなの感想(3件)

mint
2023.06.01 mint

第一王子がひたすら可哀想なことと、獣人が前に出過ぎてメインカップルの話がぼやっとした感。獣人がいない方が話がもっとまとまったような気がしました。

解除
松平悠里
2023.03.26 松平悠里
ネタバレ含む
2023.03.28 夕鈴

ありがとうございます。楽しんでいただけて物凄く嬉しいです。こちらこそ最後まで読んでいただきありがとうございます。

解除
Mimi
2022.10.23 Mimi
ネタバレ含む
2022.10.23 夕鈴

ありがとうございます!!
気に入っていただけるなんて、とても嬉しいです。
しばらくら続きますのでお付き合いいただけたら幸いです。

解除

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