64 / 323
兄の苦労日記20
しおりを挟む
武術大会を迎えた。
天気は快晴。
妹は父上から参加の許可がでなかった。父上には不満を言わなかったが、拗ねて機嫌が悪かったから訓練に付き合ったら機嫌を直した。
普段は単純すぎる妹はある意味扱いやすい。
武術大会の初日は団体戦。
予選の宝探しは適当に森を歩けばいい。
警戒すべきは他のチームからの妨害行為。
手を組んで潰しにくるチームも多い。
「ご苦労さん。きちんと見極めろよ」
「ソート、行くぞ」
徒党を組んで挑んできた選手は戦闘不能にした。徒党を組むのは弱い選手ばかりだから、そこまで警戒はしない。
毎年、探さなくても宝が見つかるのは過去の経験で知っている。
「エイベル、おかしくないか?」
宝が見当たらない。
宝は下級生でも見つかるようにわかりやすいところに配置されている。
上級者向けに教師や殿下が隠す宝もあるが、宝の半分は大会に参加しない下級生の生徒会役員が隠す。
待てよ。
下級生の生徒会役員?無邪気に笑う妹の顔が浮かんだ。
妹は鬼ごっこは苦手だが、隠れんぼは得意だ。
反則を使うか。ストームに妹の魔力を探らせると空の上と言われた。
魔力を纏わせ弓を上空に放つと上から勢いよく水球が落ちてきた。
水の結界に魔法を当てて壊すと中から魔法陣と俺の魔石と宝が出てきた。
宝の色は一番難易度の低い黒。
俺はストームがいないとわからなかった。
妹よ、魔石を使って隠すのはやり過ぎだ。そして魔石を使った魔法に対応できる奴は少ない。妹は魔石を使った魔法が得意だが、授業ではほとんど習わない。
ソートが見覚えのある魔法陣を見て苦笑している。
「これで、黒…。今回予選突破は少なそうだ」
「たぶん泉の奥に隠してそうだが行くか?」
「いい。他を探そう。真面目に探せばあるだろう。レティシアが隠した宝より楽だろう」
土の中に隠されている宝と底なし沼の上にある宝を回収し、滞りなく予選は突破した。
予選を突破したのは武門貴族を抱えるチームばかりだった。予選で過半数以上のチームが落ちたのは初めてらしい。妹の隠した宝を手に入れたのはフィルと俺だけだった。
妹は控え室の担当で、選手に丁寧に労いの言葉をつげて、道具の確認に駆けまわっている。
数々のチームを落選させた妹は能天気な顔で近づいてきたので、袋に入れてある道具を渡すと確認を終えた妹は俺を意思の強い瞳で勝気に見つめいる。
「お兄様、信じてますわ」
不甲斐ない姿を見せれば怒るだろうな。立ち去った妹をソートが笑っている。。
「よく言えるよな。照れもなく、躊躇いもなく。」
「レティシアは変わっているから」
「可愛い妹にあそこまで言われたら、やるしかないな」
「関係ない。ビアードの者として恥じない行いをするだけだ」
「コクーンがレティシアに婚約申し込んでたぜ?」
揶揄うソートに付き合う気はない。
幼い頃から婚約者を持つ貴族は珍しくないので、妹はよく婚約を申し込まれる。
本人にもうちにも。父上が嬉々として断り母上は意味深な顔で選別しているから、たぶん俺達の婚約者を決めるのは母上だろう。
「フラれただろう?」
「ああ。ただ優勝したら、デートの誘いを取り付けていた」
コクーンは嫌な予感がするから妹に近づけたくない。
「瞬殺」
「そろそろトーナメント表が出るかな」
「確認頼んだ。俺はあいつに昼飯を食べさせてくる」
「大変だな」
俺は確認をソートに頼んで、昼飯を抜くつもりの妹を回収した。
食事を終えてしばらくすると、気分が悪くなってきた。
「エイベル、緊張してるんですか?」
能天気な妹の声に顔をあげた。
緊張はしていない。ただ気分が悪く、思うように体が動かず、コンディションが悪い。妹の期待通りの戦いをできる自信はない。
「悪い。」
手を握られ、体にひんやりとした魔力が巡り、吐き気も落ち着き、体が軽くなっていく。
無詠唱で治癒魔法をかけたのか。
強張っていた体の力が抜けた。顔を上げると、妹が笑っている。
「私の力はお兄様のものです。存分に力を発揮してください。怪我は治しますが、できるだけ気をつけてください」
不甲斐ない所を見られ、かけられた言葉もなぜか照れくさくて頭を撫でてごまかした。
「俺にはないのか?」
からかおうとするソートよりも妹のほうが上手だった。
俺が一番と言い切る姿に羨ましそうに見る奴らがいた。
武門貴族の中でも妹ほど堂々と嫡男や家を一番と言い切る令嬢はいないらしい。
横恋慕する奴らもいるが、理想の妹として憧れる奴もいる。
母上は武門貴族の夫人達の憧れらしい。
騎士達の憧れのビアード公爵令嬢の親として、令嬢の教育の相談も受けているらしい。
妹を家庭教師として貸してほしいという家もあるが妹は多忙なため、話はなくなった。
その代わり定期的に武門貴族の令嬢達のために妹がお茶会を主催している。
好評で回数を増やして欲しいと要望があるが、月に1、2回が限界らしい。
試合に向かう俺達に無邪気に手を振る妹に不甲斐ない所を見せないように気合いを入れる。
ありがたいことに初戦の相手はコクーンだったので、遠慮なく潰す。
試合が終わって戻ると、妹は控え室を駆け回っている。
「寂しいか?」
「まさか。お互い求められたことをやるだけだ」
ソートに苦笑されたが気にしない。
妹は試合の観戦をする余裕はなさそうだ。
ずっと治癒魔法をかけて、駆け回ってる姿に心配になり、水を渡すと口をつけて固まり、差し入れのもとに駆けていった。
妹と一緒にいるのは、変装しているけどレオ様か…。
二人に近づくと聞こえる言葉に耳を疑い、俺の視線に気付いた妹に笑いかけられた。
「エイベル、ここは私に任せて集中してください。飲物は冷水で我慢してください。マナ、私の部屋にあるおやつを人数分持ってきてください」
妹の指示に、察してしまった。大量の体調不良は…。
「まさか」
「ここを任されているのは私です。信じてくださいませ。」
「無理はするなよ」
「もちろん。試合を見れないのは残念ですが、仕方ありません。頑張ってくださいませ」
「行ってくる」
レオ様もいるし大丈夫だろう。
妹は有能だ。ビアードとして不甲斐ない姿を晒すわけにはいかない。
妹に任せて試合に集中するか。
「エイベル、いいのか?」
「レティシアが信じろと言うなら信じるよ」
「レティシアもだが、お前も中々だよな…」
ソートが俺をからかおうとしていたが、放っておく。
準決勝は勝利したが問題なのは決勝だった。
決勝相手は強く、宝が奪われ俺達の負けだった。
控え室に戻ると妹が近づいてきた。
「お疲れ様でした」
あそこまで言われて、負けたのは不甲斐ない。
「悪い」
妹は能天気な顔で俺を見ていた。
「お兄様は手を抜いたんですか?」
「違う」
「なら謝ることなどありません。私はエイベルが本気で戦ったのなら、ビアード公爵家嫡男として相応しい姿と知ってます。卒業までには優勝を私達に捧げてくださいませ」
妹はまだ届かないことをわかっていたのか…。
そういえば優勝しろとは一言も声を掛けられなかった。
試合は見てないのに、堂々と俺を信じてる妹に気が抜けた。実力差に打ちのめされている場合ではない。
妹の言葉を思い返すと、待てよ。
は!?卒業までって、来年は無理と思ってるのかよ!?
「卒業までか」
「まだまだ強い方はいます。3年の経験差は騎士の世界では大きいです。個人で勝利を捧げたい方がいらっしゃったら、紹介してくださいませ。譲ってさしあげますわ」
俺がビアードの嫡男として恥じないように戦う姿は信じても、勝利は信じてないようだ。
来年こそは妹に勝利を捧げて謝らせてやる。
俺は個人としても、お前に捧げるよ。
妹は俺の負けを全く気にしてない。今はいいや。反省は後で後日ソート達とゆっくり検証だ。
試合も終わったし、生徒会の仕事をするか。
「何があった?」
「明日の準備に入ってください。ここは生徒会にお任せを」
「おい」
「今は詳しいことは話せません。殿下の命令ですわ」
それなら詳しくは聞けないが、妹が能天気に笑ってるから大丈夫だろう。
「エイベル、レティシアをうちにくれよ」
「やらない。欲しいなら婿入り」
「あいつがいれば騎士達が強くなる。あの言葉に動かされる。」
妹は士気をあげるのが上手い。演説や挨拶は俺よりよっぽど。
俺は最後に堂々と締めるだけでいいと言われている。
性格的に期待してないと言われたが、否定はしない。適材適所と強気に笑うやる気満々の妹に任せている。
「俺が体を鍛えて、レティシアが心を奮い立たせる。ビアードは安泰だ」
「うちの妹をレティシアに弟子入りさせようか」
「あいつの影響を受けたら、手がかかるけどいちのか?俺はあいつ以上に手のかかる妹がいるとは思わない」
「放っておけないくせに」
ソートの言葉は聞こえないフリをする。
来年は優勝できるようにもっと訓練しよう。
あいつは驚くよな。
明日の個人戦は優勝は難しくても腕試しには丁度いい。明日に備えて休むとするか。
天気は快晴。
妹は父上から参加の許可がでなかった。父上には不満を言わなかったが、拗ねて機嫌が悪かったから訓練に付き合ったら機嫌を直した。
普段は単純すぎる妹はある意味扱いやすい。
武術大会の初日は団体戦。
予選の宝探しは適当に森を歩けばいい。
警戒すべきは他のチームからの妨害行為。
手を組んで潰しにくるチームも多い。
「ご苦労さん。きちんと見極めろよ」
「ソート、行くぞ」
徒党を組んで挑んできた選手は戦闘不能にした。徒党を組むのは弱い選手ばかりだから、そこまで警戒はしない。
毎年、探さなくても宝が見つかるのは過去の経験で知っている。
「エイベル、おかしくないか?」
宝が見当たらない。
宝は下級生でも見つかるようにわかりやすいところに配置されている。
上級者向けに教師や殿下が隠す宝もあるが、宝の半分は大会に参加しない下級生の生徒会役員が隠す。
待てよ。
下級生の生徒会役員?無邪気に笑う妹の顔が浮かんだ。
妹は鬼ごっこは苦手だが、隠れんぼは得意だ。
反則を使うか。ストームに妹の魔力を探らせると空の上と言われた。
魔力を纏わせ弓を上空に放つと上から勢いよく水球が落ちてきた。
水の結界に魔法を当てて壊すと中から魔法陣と俺の魔石と宝が出てきた。
宝の色は一番難易度の低い黒。
俺はストームがいないとわからなかった。
妹よ、魔石を使って隠すのはやり過ぎだ。そして魔石を使った魔法に対応できる奴は少ない。妹は魔石を使った魔法が得意だが、授業ではほとんど習わない。
ソートが見覚えのある魔法陣を見て苦笑している。
「これで、黒…。今回予選突破は少なそうだ」
「たぶん泉の奥に隠してそうだが行くか?」
「いい。他を探そう。真面目に探せばあるだろう。レティシアが隠した宝より楽だろう」
土の中に隠されている宝と底なし沼の上にある宝を回収し、滞りなく予選は突破した。
予選を突破したのは武門貴族を抱えるチームばかりだった。予選で過半数以上のチームが落ちたのは初めてらしい。妹の隠した宝を手に入れたのはフィルと俺だけだった。
妹は控え室の担当で、選手に丁寧に労いの言葉をつげて、道具の確認に駆けまわっている。
数々のチームを落選させた妹は能天気な顔で近づいてきたので、袋に入れてある道具を渡すと確認を終えた妹は俺を意思の強い瞳で勝気に見つめいる。
「お兄様、信じてますわ」
不甲斐ない姿を見せれば怒るだろうな。立ち去った妹をソートが笑っている。。
「よく言えるよな。照れもなく、躊躇いもなく。」
「レティシアは変わっているから」
「可愛い妹にあそこまで言われたら、やるしかないな」
「関係ない。ビアードの者として恥じない行いをするだけだ」
「コクーンがレティシアに婚約申し込んでたぜ?」
揶揄うソートに付き合う気はない。
幼い頃から婚約者を持つ貴族は珍しくないので、妹はよく婚約を申し込まれる。
本人にもうちにも。父上が嬉々として断り母上は意味深な顔で選別しているから、たぶん俺達の婚約者を決めるのは母上だろう。
「フラれただろう?」
「ああ。ただ優勝したら、デートの誘いを取り付けていた」
コクーンは嫌な予感がするから妹に近づけたくない。
「瞬殺」
「そろそろトーナメント表が出るかな」
「確認頼んだ。俺はあいつに昼飯を食べさせてくる」
「大変だな」
俺は確認をソートに頼んで、昼飯を抜くつもりの妹を回収した。
食事を終えてしばらくすると、気分が悪くなってきた。
「エイベル、緊張してるんですか?」
能天気な妹の声に顔をあげた。
緊張はしていない。ただ気分が悪く、思うように体が動かず、コンディションが悪い。妹の期待通りの戦いをできる自信はない。
「悪い。」
手を握られ、体にひんやりとした魔力が巡り、吐き気も落ち着き、体が軽くなっていく。
無詠唱で治癒魔法をかけたのか。
強張っていた体の力が抜けた。顔を上げると、妹が笑っている。
「私の力はお兄様のものです。存分に力を発揮してください。怪我は治しますが、できるだけ気をつけてください」
不甲斐ない所を見られ、かけられた言葉もなぜか照れくさくて頭を撫でてごまかした。
「俺にはないのか?」
からかおうとするソートよりも妹のほうが上手だった。
俺が一番と言い切る姿に羨ましそうに見る奴らがいた。
武門貴族の中でも妹ほど堂々と嫡男や家を一番と言い切る令嬢はいないらしい。
横恋慕する奴らもいるが、理想の妹として憧れる奴もいる。
母上は武門貴族の夫人達の憧れらしい。
騎士達の憧れのビアード公爵令嬢の親として、令嬢の教育の相談も受けているらしい。
妹を家庭教師として貸してほしいという家もあるが妹は多忙なため、話はなくなった。
その代わり定期的に武門貴族の令嬢達のために妹がお茶会を主催している。
好評で回数を増やして欲しいと要望があるが、月に1、2回が限界らしい。
試合に向かう俺達に無邪気に手を振る妹に不甲斐ない所を見せないように気合いを入れる。
ありがたいことに初戦の相手はコクーンだったので、遠慮なく潰す。
試合が終わって戻ると、妹は控え室を駆け回っている。
「寂しいか?」
「まさか。お互い求められたことをやるだけだ」
ソートに苦笑されたが気にしない。
妹は試合の観戦をする余裕はなさそうだ。
ずっと治癒魔法をかけて、駆け回ってる姿に心配になり、水を渡すと口をつけて固まり、差し入れのもとに駆けていった。
妹と一緒にいるのは、変装しているけどレオ様か…。
二人に近づくと聞こえる言葉に耳を疑い、俺の視線に気付いた妹に笑いかけられた。
「エイベル、ここは私に任せて集中してください。飲物は冷水で我慢してください。マナ、私の部屋にあるおやつを人数分持ってきてください」
妹の指示に、察してしまった。大量の体調不良は…。
「まさか」
「ここを任されているのは私です。信じてくださいませ。」
「無理はするなよ」
「もちろん。試合を見れないのは残念ですが、仕方ありません。頑張ってくださいませ」
「行ってくる」
レオ様もいるし大丈夫だろう。
妹は有能だ。ビアードとして不甲斐ない姿を晒すわけにはいかない。
妹に任せて試合に集中するか。
「エイベル、いいのか?」
「レティシアが信じろと言うなら信じるよ」
「レティシアもだが、お前も中々だよな…」
ソートが俺をからかおうとしていたが、放っておく。
準決勝は勝利したが問題なのは決勝だった。
決勝相手は強く、宝が奪われ俺達の負けだった。
控え室に戻ると妹が近づいてきた。
「お疲れ様でした」
あそこまで言われて、負けたのは不甲斐ない。
「悪い」
妹は能天気な顔で俺を見ていた。
「お兄様は手を抜いたんですか?」
「違う」
「なら謝ることなどありません。私はエイベルが本気で戦ったのなら、ビアード公爵家嫡男として相応しい姿と知ってます。卒業までには優勝を私達に捧げてくださいませ」
妹はまだ届かないことをわかっていたのか…。
そういえば優勝しろとは一言も声を掛けられなかった。
試合は見てないのに、堂々と俺を信じてる妹に気が抜けた。実力差に打ちのめされている場合ではない。
妹の言葉を思い返すと、待てよ。
は!?卒業までって、来年は無理と思ってるのかよ!?
「卒業までか」
「まだまだ強い方はいます。3年の経験差は騎士の世界では大きいです。個人で勝利を捧げたい方がいらっしゃったら、紹介してくださいませ。譲ってさしあげますわ」
俺がビアードの嫡男として恥じないように戦う姿は信じても、勝利は信じてないようだ。
来年こそは妹に勝利を捧げて謝らせてやる。
俺は個人としても、お前に捧げるよ。
妹は俺の負けを全く気にしてない。今はいいや。反省は後で後日ソート達とゆっくり検証だ。
試合も終わったし、生徒会の仕事をするか。
「何があった?」
「明日の準備に入ってください。ここは生徒会にお任せを」
「おい」
「今は詳しいことは話せません。殿下の命令ですわ」
それなら詳しくは聞けないが、妹が能天気に笑ってるから大丈夫だろう。
「エイベル、レティシアをうちにくれよ」
「やらない。欲しいなら婿入り」
「あいつがいれば騎士達が強くなる。あの言葉に動かされる。」
妹は士気をあげるのが上手い。演説や挨拶は俺よりよっぽど。
俺は最後に堂々と締めるだけでいいと言われている。
性格的に期待してないと言われたが、否定はしない。適材適所と強気に笑うやる気満々の妹に任せている。
「俺が体を鍛えて、レティシアが心を奮い立たせる。ビアードは安泰だ」
「うちの妹をレティシアに弟子入りさせようか」
「あいつの影響を受けたら、手がかかるけどいちのか?俺はあいつ以上に手のかかる妹がいるとは思わない」
「放っておけないくせに」
ソートの言葉は聞こえないフリをする。
来年は優勝できるようにもっと訓練しよう。
あいつは驚くよな。
明日の個人戦は優勝は難しくても腕試しには丁度いい。明日に備えて休むとするか。
31
あなたにおすすめの小説
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
あなたの側にいられたら、それだけで
椎名さえら
恋愛
目を覚ましたとき、すべての記憶が失われていた。
私の名前は、どうやらアデルと言うらしい。
傍らにいた男性はエリオットと名乗り、甲斐甲斐しく面倒をみてくれる。
彼は一体誰?
そして私は……?
アデルの記憶が戻るとき、すべての真実がわかる。
_____________________________
私らしい作品になっているかと思います。
ご都合主義ですが、雰囲気を楽しんでいただければ嬉しいです。
※私の商業2周年記念にネップリで配布した短編小説になります
※表紙イラストは 由乃嶋 眞亊先生に有償依頼いたしました(投稿の許可を得ています)
皆様、お待ちかねの断罪の時間です!!~不遇の悪役顔令嬢の思うがままに~
古駒フミ
恋愛
毒親に取り上げられたゲーム――華やかなヒロインが『誰か』を救済していく物語。その世界に転生したのが、没落令嬢のアマリア・グラナト・ペタイゴイツァ。悪役顔の彼女には婚約者がいた。学園に通う彼の卒業をもって、婚姻となっていた――が。
婚約者の行方が知れない……どころではなかった。彼の『存在自体』が消えつつあった。
婚約者の安否を求めて、アマリアは学園に編入することになった。
ここは名門プレヤーデン学園。雁字搦めの牢獄のような学園、楽しみも何もないところと……ただ。
生徒の夢の中に現れるのが――『劇場街』。醜聞にまみれた生徒を観劇する、数少ない娯楽に溢れた場所。
奇しくもゲームの舞台となった学園、ゲームのヒロイン同様、消えつつある『誰か』の存在を救う為に奮闘していくことになる――。
「―そちらのご令嬢を罰するのは、この私よ」
――これは敗北から始まる物語。折れなかった『悪役』が舞台に返り咲いていく。
恋焦がれた『誰か』を取り戻す為に。
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
ジルの身の丈
ひづき
恋愛
ジルは貴族の屋敷で働く下女だ。
身の程、相応、身の丈といった言葉を常に考えている真面目なジル。
ある日同僚が旦那様と不倫して、奥様が突然死。
同僚が後妻に収まった途端、突然解雇され、ジルは途方に暮れた。
そこに現れたのは亡くなった奥様の弟君で───
※悩んだ末取り敢えず恋愛カテゴリに入れましたが、恋愛色は薄めです。
乙女ゲームに転生するつもりが神々の悪戯で牧場生活ゲームに転生したので満喫することにします
森 湖春
恋愛
長年の夢である世界旅行に出掛けた叔父から、寂れた牧場を譲り受けた少女、イーヴィン。
彼女は畑を耕す最中、うっかり破壊途中の岩に頭を打って倒れた。
そして、彼女は気付くーーここが、『ハーモニーハーベスト』という牧場生活シミュレーションゲームの世界だということを。自分が、転生者だということも。
どうやら、神々の悪戯で転生を失敗したらしい。最近流行りの乙女ゲームの悪役令嬢に転生出来なかったのは残念だけれど、これはこれで悪くない。
近くの村には婿候補がいるし、乙女ゲームと言えなくもない。ならば、楽しもうじゃないか。
婿候補は獣医、大工、異国の王子様。
うっかりしてたら男主人公の嫁候補と婿候補が結婚してしまうのに、女神と妖精のフォローで微妙チートな少女は牧場ライフ満喫中!
同居中の過保護な妖精の目を掻い潜り、果たして彼女は誰を婿にするのか⁈
神々の悪戯から始まる、まったり牧場恋愛物語。
※この作品は『小説家になろう』様にも掲載しています。
将来の嫁ぎ先は確保済みです……が?!
翠月 瑠々奈
恋愛
ある日階段から落ちて、とある物語を思い出した。
侯爵令息と男爵令嬢の秘密の恋…みたいな。
そしてここが、その話を基にした世界に酷似していることに気づく。
私は主人公の婚約者。話の流れからすれば破棄されることになる。
この歳で婚約破棄なんてされたら、名に傷が付く。
それでは次の結婚は望めない。
その前に、同じ前世の記憶がある男性との婚姻話を水面下で進めましょうか。
最近のよくある乙女ゲームの結末
叶 望
恋愛
なぜか行うことすべてが裏目に出てしまい呪われているのではないかと王妃に相談する。実はこの世界は乙女ゲームの世界だが、ヒロイン以外はその事を知らない。
※小説家になろうにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる