不確定要素は壊れました。

「───わたくしは、シェノローラよ。シェラでいいわ」

「承知しました、シェノローラ第一王女殿下」

 何も承知していないどころか、敬称まで長々とついて愛称から遠ざかっている。

 ───こいつ、嫌い。

 シェノローラは、生まれて初めて明確に「嫌い」と認識する相手に巡り会った。

 そんなシェノローラも15歳になり、王族として身の振り方を考える時期に来ており───

※舞台装置は壊れました。の、主人公セイレーンの娘が今回は主人公です。舞台装置~を読まなくても、この話単体で読めます。

※2020/11/24 後日談「その後の彼ら。」を追加
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