ラウリーは夢を見ない

公爵家に生まれたラウリーは失敗作だと両親に評価された。

ラウリーの婚約者は男爵家の跡取り息子で、不良物件を押し付けられたとご立腹。お前に使わせる金は一切ないと言う。

父である公爵は、ラウリーの婚約者の言い分を汲んで清貧を覚えさせるためにラウリーへの予算を半分に削れと言い出した。

「───お嬢様を餓死でもさせるおつもりですか?」

ないものを削れだなんて無理難題、大変ね。と、ラウリーは他人事である。
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