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番外編
番外編最終話 運命はただそこに⑨
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「……うぅ……挿入れる前に気持ちよくて死んじゃう……っ」
涙を浮かべ、うっとりと僕を見上げる。その煽情的なルシュディーの表情に、熱い息を吐き出す。と、ルシュディーが僕の腰を引き寄せるように脚を絡ませた。その瞬間びりびりと刺激が身体を伝う。刺激を感じた下半身を見ると、陰茎が硬く勃ち上がっていた。
「挿入れて……早く、一緒になりたい……」
汗で張り付いたルシュディーの前髪を掻き上げ、額を寄せる。
「僕も、早くルシュディーと番になりたい」
ルシュディーの片脚を掴み、愛液で濡れた搾まりに茎の尖端を宛がった。ルシュディーが、こくんと喉を上下させて息を呑む。
「ッん、あぁッ!」
一気に奥まで杭を突き立てると、ルシュディーががくがくと激しく腰を痙攣させる。同時に愛液の溢れた内壁が茎に吸い付き、強い刺激が背骨を伝った。
「く、うっ……」
堪え切れずにルシュディーの中で爆ぜ、快感が身体中を駆け巡る。
「ふっ……一緒にイった、な……?」
ルシュディーが息をはずませながら僕に微笑み掛けた。が、すぐに異変に気付いて、顔を強張らせる。
「嘘……ちょっ、スウード待っ――ぁあッ!」
強くルシュディーの腰を引き寄せて、更に奥まで突き上げた。
「あッそこっ、入っちゃだめッ、だからぁっ……」
「うん、そう……でも気持ちがよさそうだ」
奥の壁に当てるように腰を突き上げると、ルシュディーは嬌声を上げながら激しく腰を痙攣させた。
「僕も、気持ちがいいよ、ルシュディー」
ルシュディーの身体を反転させ、うつ伏せの状態にして腰を抱える。快感を貪るように何度も腰を打ち衝け、再び奥に飛沫を放った。
「っ何で……イったのに、勃って……?」
ぜえぜえと苦しそうに息をするルシュディーの身体を挿入したままの状態で持ち上げて、僕の上に座らせ後ろから抱き締めた。
「ごめんルシュディー、止まらなくて……次から次に熱情が湧き上がってくるんだ」
項に張り付いた髪を手で避ける。血が沸き立つような感覚に熱い息を吐き出し、項に舌を這わせた。ルシュディーが甘い声を漏らし身悶える。
「ああ、凄く噛みたい……まるでケダモノみたいだ」
と、ルシュディーが僕の頭にそっと手を置いた。きっと僕が、今自分の本能的なものに嫌悪したのが分かったのだろう。
「心も身体も、理性でも本能でも、好きってこと、だろ?」
ルシュディーの掌から伝わる優しさが、ただの欲望の塊を温かな幸福に変えてくれたようだった。
「……ああ、君のすべてを愛してるよ。一生僕の番でいて欲しい」
ルシュディーがこくりと頷くのを見て、僕は彼の首に牙を立てた。びくっとルシュディーが小さく震える。
血の滲んだ肌を舐めると、口の中に血の味が広がった。全身の血が滾るような感覚に腰が動く。
「っあ! も、だめっだってぇっ……!」
僕はルシュディーの腰から腹筋、胸を撫でるように触れた。胸を揉むように触れると、ルシュディーが淫らに腰を揺する。
「ああ、分かった。ルシュディー、君が満足するまで、僕が果てるまで続けよう」
背中を向けているから、ルシュディーの表情は分からなかった。けれど、一瞬身体が強張った気がしたのは、気のせいだろうか。僕はただ、たったひとりの運命の番を愛で満たしたいという一心だった。
しかし、そうして空が白む頃、ルシュディーが気を失ってしまったことで、長い夜の交わりは終わりを告げた。
涙を浮かべ、うっとりと僕を見上げる。その煽情的なルシュディーの表情に、熱い息を吐き出す。と、ルシュディーが僕の腰を引き寄せるように脚を絡ませた。その瞬間びりびりと刺激が身体を伝う。刺激を感じた下半身を見ると、陰茎が硬く勃ち上がっていた。
「挿入れて……早く、一緒になりたい……」
汗で張り付いたルシュディーの前髪を掻き上げ、額を寄せる。
「僕も、早くルシュディーと番になりたい」
ルシュディーの片脚を掴み、愛液で濡れた搾まりに茎の尖端を宛がった。ルシュディーが、こくんと喉を上下させて息を呑む。
「ッん、あぁッ!」
一気に奥まで杭を突き立てると、ルシュディーががくがくと激しく腰を痙攣させる。同時に愛液の溢れた内壁が茎に吸い付き、強い刺激が背骨を伝った。
「く、うっ……」
堪え切れずにルシュディーの中で爆ぜ、快感が身体中を駆け巡る。
「ふっ……一緒にイった、な……?」
ルシュディーが息をはずませながら僕に微笑み掛けた。が、すぐに異変に気付いて、顔を強張らせる。
「嘘……ちょっ、スウード待っ――ぁあッ!」
強くルシュディーの腰を引き寄せて、更に奥まで突き上げた。
「あッそこっ、入っちゃだめッ、だからぁっ……」
「うん、そう……でも気持ちがよさそうだ」
奥の壁に当てるように腰を突き上げると、ルシュディーは嬌声を上げながら激しく腰を痙攣させた。
「僕も、気持ちがいいよ、ルシュディー」
ルシュディーの身体を反転させ、うつ伏せの状態にして腰を抱える。快感を貪るように何度も腰を打ち衝け、再び奥に飛沫を放った。
「っ何で……イったのに、勃って……?」
ぜえぜえと苦しそうに息をするルシュディーの身体を挿入したままの状態で持ち上げて、僕の上に座らせ後ろから抱き締めた。
「ごめんルシュディー、止まらなくて……次から次に熱情が湧き上がってくるんだ」
項に張り付いた髪を手で避ける。血が沸き立つような感覚に熱い息を吐き出し、項に舌を這わせた。ルシュディーが甘い声を漏らし身悶える。
「ああ、凄く噛みたい……まるでケダモノみたいだ」
と、ルシュディーが僕の頭にそっと手を置いた。きっと僕が、今自分の本能的なものに嫌悪したのが分かったのだろう。
「心も身体も、理性でも本能でも、好きってこと、だろ?」
ルシュディーの掌から伝わる優しさが、ただの欲望の塊を温かな幸福に変えてくれたようだった。
「……ああ、君のすべてを愛してるよ。一生僕の番でいて欲しい」
ルシュディーがこくりと頷くのを見て、僕は彼の首に牙を立てた。びくっとルシュディーが小さく震える。
血の滲んだ肌を舐めると、口の中に血の味が広がった。全身の血が滾るような感覚に腰が動く。
「っあ! も、だめっだってぇっ……!」
僕はルシュディーの腰から腹筋、胸を撫でるように触れた。胸を揉むように触れると、ルシュディーが淫らに腰を揺する。
「ああ、分かった。ルシュディー、君が満足するまで、僕が果てるまで続けよう」
背中を向けているから、ルシュディーの表情は分からなかった。けれど、一瞬身体が強張った気がしたのは、気のせいだろうか。僕はただ、たったひとりの運命の番を愛で満たしたいという一心だった。
しかし、そうして空が白む頃、ルシュディーが気を失ってしまったことで、長い夜の交わりは終わりを告げた。
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