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九章 初めての夏休み
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「わぁ!
人がいっぱいですね!」
「はい!
こんな人ごみに行くのは初めてかもしれません」
さて、私たちは今建国祭に来ています。
近くまでは馬車で送ってもらって、そこからは歩き。
王女が一緒ということもありどこかには護衛の方がいるとは思うけど、ひとまずルカさんと二人きりです。
「どこか行きたいところはありますか?」
ふとルカさんがそう聞いてきたけれど、正直どんな屋台が出ているのかわからないから何とも答えられない。
「お店が全く分からないので、ひとまず歩いてみませんか?
なにか気になるものがいたら覗いてみましょう」
「そうしましょうか。
何か地図があれば良かったのですが……」
お互いに顔を見合わせてつい苦笑いしてしまう。
出店はずっと先まで続いているし、見渡す限り人だから自由に動くこともできない。
本当に流れに身を任せるしかなさそうだ。
「ルカさんは昨年までは当日しか参加されなかったのですか?」
「はい。
当日も王宮から手を振るくらいでしたね。
今年もこれは少し例外ですが、そうなると思いますわ。
正直、パーティーに参加するようになった時が憂鬱ですわ……」
「そうなんですね。
私も建国祭と言ことで多少夕食が豪華になるくらいで、とくに何かはしなかったですね。
いつもこんなに祭りはにぎわっていたのですね」
思わず感心して周りを見回す。
周りにいる人たちは皆おしゃれをしてとても楽しそう。
きっと年一回のこのお祭りを心から楽しみにしていたんだろうな。
「おーい、そこのお嬢さんたち!
これを食べていかないかい?
冷たくておいしいよ」
ふいに横から声をかけられてそちらを見ると、そこには手にアイスクリームのようなものを持ったおじさんが。
とてもいい笑顔でこちらを見ているけど、これはどうしたらいいんだろうか?
「せっかくですし、いただきましょうか」
にこっと笑ってルカさんがそう言ってくる。
確かに丁度暑いなって思っていたから丁度いいかもしれない。
「はい!」
「おっ、毎度!
お嬢さんたちかわいいから、おまけしちゃう!」
商売がそんなに適当でいいのか疑問に思うが、そういってお店の人が少しまけてくれた。
お礼を言いつつ、それを受け取りひとくち食べてみる。
「おいしいです!」
「はい!
暑かったので丁度良かったです」
うん、これは買って正解だったかな。
ルカさんが口に入れる瞬間護衛とおぼしき人たちが何か言いたそうにしていた気がしたけど、気が付かなかったことにしよう……。
その場で食べ終えてしまうと私たちは先へ行った。
人がいっぱいですね!」
「はい!
こんな人ごみに行くのは初めてかもしれません」
さて、私たちは今建国祭に来ています。
近くまでは馬車で送ってもらって、そこからは歩き。
王女が一緒ということもありどこかには護衛の方がいるとは思うけど、ひとまずルカさんと二人きりです。
「どこか行きたいところはありますか?」
ふとルカさんがそう聞いてきたけれど、正直どんな屋台が出ているのかわからないから何とも答えられない。
「お店が全く分からないので、ひとまず歩いてみませんか?
なにか気になるものがいたら覗いてみましょう」
「そうしましょうか。
何か地図があれば良かったのですが……」
お互いに顔を見合わせてつい苦笑いしてしまう。
出店はずっと先まで続いているし、見渡す限り人だから自由に動くこともできない。
本当に流れに身を任せるしかなさそうだ。
「ルカさんは昨年までは当日しか参加されなかったのですか?」
「はい。
当日も王宮から手を振るくらいでしたね。
今年もこれは少し例外ですが、そうなると思いますわ。
正直、パーティーに参加するようになった時が憂鬱ですわ……」
「そうなんですね。
私も建国祭と言ことで多少夕食が豪華になるくらいで、とくに何かはしなかったですね。
いつもこんなに祭りはにぎわっていたのですね」
思わず感心して周りを見回す。
周りにいる人たちは皆おしゃれをしてとても楽しそう。
きっと年一回のこのお祭りを心から楽しみにしていたんだろうな。
「おーい、そこのお嬢さんたち!
これを食べていかないかい?
冷たくておいしいよ」
ふいに横から声をかけられてそちらを見ると、そこには手にアイスクリームのようなものを持ったおじさんが。
とてもいい笑顔でこちらを見ているけど、これはどうしたらいいんだろうか?
「せっかくですし、いただきましょうか」
にこっと笑ってルカさんがそう言ってくる。
確かに丁度暑いなって思っていたから丁度いいかもしれない。
「はい!」
「おっ、毎度!
お嬢さんたちかわいいから、おまけしちゃう!」
商売がそんなに適当でいいのか疑問に思うが、そういってお店の人が少しまけてくれた。
お礼を言いつつ、それを受け取りひとくち食べてみる。
「おいしいです!」
「はい!
暑かったので丁度良かったです」
うん、これは買って正解だったかな。
ルカさんが口に入れる瞬間護衛とおぼしき人たちが何か言いたそうにしていた気がしたけど、気が付かなかったことにしよう……。
その場で食べ終えてしまうと私たちは先へ行った。
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