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2章 学園生活
168話 学年の校外学習(1)
しおりを挟むとうとう校外学習当日。私たちは馬車に乗り、森へと向かっていた。今日行くところではそんなに強い魔獣が出ることはないとはいえ、万が一ということもある。そのため、魔法師団からも一チームあたり一人はつけれるように人が来ている。ちなみに先生は全体の監視としてついてきている。
もちろん私は今回学園生として参加しているので、ローブは着ていない。
「私、魔獣にはあったことがないのです。
やはり怖いものなのでしょうか……」
「どうなのでしょう?
私も魔獣を直接見たことはないので」
正直、怖い気持ちの方が大きいけど、今日という日を待っていたのも確かだ。前回は治療で精いっぱいで結局魔獣と遭遇することもなく済んだけれど……。一度自分の攻撃魔法がどの程度通用するのかはやっぱり試してみたかったんだよね。
「大丈夫、ですか?」
つい下げてしまっていた視線を上げると、心配そうにこちらを見ているエリオベラ様の視線とぶつかる。そんなに心配しなくても大丈夫なんだけれどな。
「大丈夫ですよ」
にこりと笑って返すと、エリオベラ様はほっとしたような顔をしていた。
「では、チームごとに分かれてください」
森の入り口に到着するとすぐに声がかけられる。すでにチーム分けは済んでいて、すぐに分かれることができた。エリオベラ様とチームが分かれてしまったことが残念。
順調に森の中を進んでいく。たまに弱い魔獣がでることもあったけれど、魔法師の指示で的確に倒していった。
「この調子ならそんなにかからずに目的地まで行けそうですね」
「意外と魔獣って大したことないのですね」
それは違うのでは、そう口を開こうとするとすぐに魔法師から厳しい声が飛んできた。
「ここはまだ入り口だから、比較的に弱いものしかでない。
だが、魔獣はもっと強いものの方が多い。
油断は命取りになる」
魔法師の言葉を受けて、チームのみんなはが気まずそうに押し黙る。自分の発言のうかつさは自覚しているみたいだ。空気が少し重くなったのを感じつつ、私たちは先へと進んでいった。
「そこで水の槍を!」
強くなってきた魔獣を倒そうと、先生の指示が飛んでいく。それに反応して、チームのうちの一人、水の属性を持つ人が槍を作り出した。
そして、そのやりがーー
こっちに向かってきた⁉
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