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2章 学園生活
85話 校外学習(2)
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唐突に訪れた校外学習の提案は意外とすんなりと通ることとなった。ちなみに、いつの間にかセイットもそれに同行する流れとなった。もともと、ほかの人よりも実践授業が遅れており、ひとまず初等専門部2年の実習についていこうかという話だったのだがこちらについていったほうが都合がよいという判断になった、らしい。
この件で一番大変だったのはマンセルトさんだ。通常の授業がない私たちは何の問題もなかったのだが、彼は休んだ授業の分課題が出たとか……。
さすがに侍女等を連れて行くと守る範囲が増えて厳しいとのことで、イルナたちはお留守番となっている。そして、何か前科があるわけでもないのにくれぐれも気を付けるように、と強い口調で言われてしまいました……。
そして、とうとう迎えた当日、天気は見事な晴れだった。最低限のものは向こうで用意してもらえるそうで、私としてはただただ荷物を減らすように努力した結果、見事持ち運べるカバン一つに収まったのだ。
「ウェルカ、今日からよろしくお願いします」
食堂も開いていないような早朝に準備を整えた状態で玄関へと向かうと、すでにいたのはセイット。相変わらずまぶしい笑みを浮かべている。ちらりとみると、セイットの荷物もとても少なかった。
「よろしくお願いします」
「せっかくの機会ですから、光属性の方の訓練もやっていきましょう」
そこではたと、確かに今回の実習ではむしろ光属性を使うほうがいいのではないかということに気が付いた。何せ魔法師団の演習なだけあって、いろんな属性持ちの人がいるだろうけど、光属性は持っている人が少ないのだ。これはセイットもついてきてくれてよかったかもしれない。
そうして話していると、ようやくマンセルトさんが姿を現した。それでもまだ寝ぼけているようで髪ははねているし、目もしっかりとは開いていない。こんな時間にあったことがないから知らなかったけど、朝は苦手なのかな?
「おはようございます、カナヒトさん」
「おはようございます」
「お、おはよう、ございます……」
うん、これは寝ぼけているね。大丈夫なのか、と思わず苦笑してしまうがそれはセイットも似たものだった。
「おはようございます。
皆さんお揃いですね」
いつもと変わらない声でやってきたオクトパック先生。今回は私たちが参加するということで、わざわざ迎えに来てくださったのだ。私、セイットと見て、最後にマンセルトさんを見ると、これでよく降りてこれたな、といっそ感心していた。
「さて、これから魔獣狩りに行くわけですが、必ず僕の言葉は守ってください。
そこまで狂暴化した魔獣がいるわけでもありませんが、絶対ではありません。
気を緩めることもしないでくださいね」
迎えの馬車に乗ると、さっそく先生は真剣な顔で三人の目を見てそんなことを言い始めた。この馬車は先生の私物だそうで、今から行く王宮にてほかの参加者と合流する手はずになっている。その先は馬車が分かれてしまうからか、このタイミングでそう切り出した。ようやく目が覚めてきた様子のマンセルトさん含め、三人がそれぞれ先生の言葉にうなずくのを見ると先生は満足気にうなずいた。
この件で一番大変だったのはマンセルトさんだ。通常の授業がない私たちは何の問題もなかったのだが、彼は休んだ授業の分課題が出たとか……。
さすがに侍女等を連れて行くと守る範囲が増えて厳しいとのことで、イルナたちはお留守番となっている。そして、何か前科があるわけでもないのにくれぐれも気を付けるように、と強い口調で言われてしまいました……。
そして、とうとう迎えた当日、天気は見事な晴れだった。最低限のものは向こうで用意してもらえるそうで、私としてはただただ荷物を減らすように努力した結果、見事持ち運べるカバン一つに収まったのだ。
「ウェルカ、今日からよろしくお願いします」
食堂も開いていないような早朝に準備を整えた状態で玄関へと向かうと、すでにいたのはセイット。相変わらずまぶしい笑みを浮かべている。ちらりとみると、セイットの荷物もとても少なかった。
「よろしくお願いします」
「せっかくの機会ですから、光属性の方の訓練もやっていきましょう」
そこではたと、確かに今回の実習ではむしろ光属性を使うほうがいいのではないかということに気が付いた。何せ魔法師団の演習なだけあって、いろんな属性持ちの人がいるだろうけど、光属性は持っている人が少ないのだ。これはセイットもついてきてくれてよかったかもしれない。
そうして話していると、ようやくマンセルトさんが姿を現した。それでもまだ寝ぼけているようで髪ははねているし、目もしっかりとは開いていない。こんな時間にあったことがないから知らなかったけど、朝は苦手なのかな?
「おはようございます、カナヒトさん」
「おはようございます」
「お、おはよう、ございます……」
うん、これは寝ぼけているね。大丈夫なのか、と思わず苦笑してしまうがそれはセイットも似たものだった。
「おはようございます。
皆さんお揃いですね」
いつもと変わらない声でやってきたオクトパック先生。今回は私たちが参加するということで、わざわざ迎えに来てくださったのだ。私、セイットと見て、最後にマンセルトさんを見ると、これでよく降りてこれたな、といっそ感心していた。
「さて、これから魔獣狩りに行くわけですが、必ず僕の言葉は守ってください。
そこまで狂暴化した魔獣がいるわけでもありませんが、絶対ではありません。
気を緩めることもしないでくださいね」
迎えの馬車に乗ると、さっそく先生は真剣な顔で三人の目を見てそんなことを言い始めた。この馬車は先生の私物だそうで、今から行く王宮にてほかの参加者と合流する手はずになっている。その先は馬車が分かれてしまうからか、このタイミングでそう切り出した。ようやく目が覚めてきた様子のマンセルトさん含め、三人がそれぞれ先生の言葉にうなずくのを見ると先生は満足気にうなずいた。
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