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2章 学園生活

82話 光属性(1)

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 そんな休日を過ごして、ありがたいことに次の日は授業が何もない日だったこともあり一日中を部屋でゴロゴロとして過ごすことにした。こういうとき、食事を部屋まで持ってこられるのは楽だな~。

 そして、やっと勉強を始めつつ数日を過ごすと、再び魔法実技の授業がやってきた。適正魔法によって学ぶ座学も変わってくるのもあり魔法基礎の授業はお休みなのでどうしても学校に行かない日が増えているのだ。



 いつもの場所に行くとそこにはまだマンセルトさんだけしかいない。今日は光魔法の実技なこともあり、オクトパック先生は来ない。その代わりに神殿から人が来ると聞いている。光属性を使える人は魔法師団にもいるのだが、神殿の方が多くいるらしい。そして将来国を担っていく学生に声を掛けられるのが魔法師団の方だけなのはずるい、とかいう理由でこういう役割分担になっているのだとか……。

「どんな先生が来るんでしょうか?」

「神殿からいらっしゃることしか聞いていませんからね」

 どこかソワソワとした様子でマンセルトさんに話しかけられた……。もしかして初めてじゃない? 一緒に魔法を学んでいるとは言え、マンセルトさんはどこか一歩引いたような態度でいるのだ。仲良くしたいという気持ちはもちろんあるので、こうして話しかけてきてくれると嬉しいかも。でも、身分的に難しいのはわかっているんだよね。私から話しかければいいのだろうけど、話題がないといいますか。


「お待たせしてしまいましたね」

 もんもんと考えている中、聞こえてきた聞き覚えのある声にそちらを見るとそこにいたのはセイットだった。実技の授業を受ける必要はないという話は聞いていたけど、急遽これだけ受けることになったのだろうか。

「こんにちは、今回お2人を担当することになりましたセイット・ゼリベ・チェルビースと申します」

 え? セイットが先生? でも、先生は神殿からくるといっていたはずだ。セイットはこの学園の生徒のはず……。

 困惑したままでいると、いたずらが成功したみたいにセイットが笑っていた。つまり、これは本当だということか。

「えっと……?」

 何よりも制服を着たまま先生というセイットに一番困惑していたのはマンセルトさんだ。そりゃそうだよね。私ですらこんなに困惑しているのに。

「初めまして、マンセルト・カナヒトさんですか?」

「は、はい」

「よろしくお願いします」

 にこりと完璧な笑みを浮かべて言うセイットに、マンセルトさんはあいまいに返すことしかできていなかった。


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