125 / 178
5章 ダンジョン
22
しおりを挟む
目覚めたのはそれから何時間後だっただろうか。いつの間にか誰かが着替えさせてくれたようで服が変わっている。それすら気が付かなかった。外はすっかり明るい。
……お腹すいたし、のどが渇いた。それにフェリラがどうなったのかも気になる。あと、風呂も入りたい。のそのそとベッドから出て、今日ばかりはと呼び鈴を鳴らした。するとすぐにいつもの侍従が部屋にやってきてくれた。その顔はどこかほっとしたようにほころんでいた。
「スーベルハーニ皇子!
お目覚めになったのですね!」
「あ、はい、おはようございます……。
俺そんなに寝ていましたか?」
「2日ほどお目覚めになりませんでした。
さあ、食事を用意しております。
ひとまずはお召し上がりください」
「あ、ありがとう。
それと風呂に入りたいんだが……」
「すぐに準備いたします」
まずは食事を、といい笑顔を言ってから侍従は部屋を出ていった。そうか、俺は2日も寝ていたのか。ひとまず用意してくれた食事に手を付ける。胃に優しいように配慮してくれたのか柔らかいものが中心の食事をおいしくいただく。あっという間に食べ終わってしまった。
……みんなはどうなったのだろうか。それにシャリラントには聞かなくてはいけないことがたくさんある。
「シャリラント」
「はい」
呼ぶといつもどおりシャリラントは出てきてくれた。
「説明、してくれるよな?
ダンジョンが何なのか」
「説明はいたします。
ですがそれはもう少々後で」
「なっ!」
「必ず、しますから」
シャリラントはそれだけ言って消えてしまう。いや、後って! 文句を言ってやろうとした時、ちょうど扉をノックする音が響く。仕方ない、シャリラントは後回しだ。
風呂に入り、新しい服に着替える。服は慣れないが、ここでようやく一心地つけた。やっぱり風呂に入ると気持ちいい。風呂に入りながら聞いた説明だとこの後は陛下との謁見があるそう。お互いの状況説明、ということだ。
そしてそのあとに神使の主たち全員揃っての報告。どうやら俺以外の人たちもちょうど今日、目を覚ましたようだ。明日に回してもよかったが、ほかの人に聞いたところ今日報告をしてしまいたいとのことだったのでこうして詰め込まれることになった、と。
その前にすこしでもフェリラの様子を見たいと伝えると、わかりましたとすんなりと受け入れてくれた。
「リキート……」
「ハール!
よかった、目が覚めたんだね」
「ああ。
フェリラは?」
「まだ寝ているよ。
でももうすぐ目を覚ますだろうって」
「よかった……。
リキート、本当にすまなかった」
「え、どうしてハールが謝るの?」
「守ると誓ったのに」
なのに守れなかった。怪我を負わせてしまった。フェリラがやられた時のことはすぐにでも思い出すことができる。
「ううん、そんなことないよ。
だってフェリラは今こうして、僕らの前にいるじゃないか。
そしてハール。
君も僕の前にいてくれる。
それが一番大事なことだろう?」
だから、ありがとう。そう言ってリキートを優しく俺を抱きしめてくれる。なんだよ、これ。こんな年にもなって情けない。そういって振り払いたいのに、なぜか振り払うことができない。
「……リキー、ト?
ハール?」
その時。ベッドからかすかな声が聞こえる。リキートと二人、ばっとベッドの方を見るとフェリラがまぶしそうに眼を開けていた。
「フェリラ!
目が覚めたんだね」
「よかった」
えっと? とまだ寝ぼけ眼のフェリラは混乱しているようだ。でも、その声はだんだんしっかりしたものになっていく。ああ、本当によかった。フェリラのことを確認できたタイミングで俺は呼び出されてしまう。後をリキートに託して、俺は陛下のもとへと向かった。
てっきり謁見室かと思っていたら通された先は執務室。中ではソファに陛下が座っていて、リヒトがその横に立っている。勧められた席に座るとリヒトも座り、前に紅茶が置かれた。
「さて、目覚めた早々で悪いな。
まずは本当によくやってくれた」
ありがとう、そういって陛下は頭を下げる。え、いきなり頭下げられてもどうしたらいいかわからないよ!? どうしたら、と焦りながらいや、その、と意味のない言葉ばかりが口から出ていく。少ししてようやく頭をあげてくれた。
「スーベルハーニがいなければ、神剣の主たちがいなければどうなっていたかわからない。
ようやく新たな一歩を踏み出したというのに、すべてが無に帰すところだった」
「あの、それはどういう意味でしょうか?」
ダンジョンは邪魔だが、入らなければ別に害を及ぼす存在でもない。それなのに無に帰す? どういうことだ、と混乱しているとリヒトが説明をしてくれた。
「まず、始めは何ともなかったのです。
ダンジョン出現時に巻き込まれた家屋は倒壊しましたがそれだけで済みましたし、すでに住民はいませんでしたから。
それが皇子がダンジョンに入り半日ほど経過したころでしょうか……。
急に周辺の家屋が溶かされ始めたのです」
「溶かされ!?」
まって、まって。外に影響を及ぼすダンジョンとか聞いたことない。おかしいから。
「はい。
それはダンジョンから発生している……瘴気、が原因だったようです。
そこからすぐに神島からのお客人であるミーヤ様が対応をしてくださいました。
詳しく何をなさっていたのかは存じ上げませんが、一心にお祈りをあげていたようでした。
それにより徐々に進行が緩まり、2日ほど後に完全に止まりました。
皇宮はなんとか被害をまぬかれましたが、ミーヤ様が言うにはこれも長くはもたない、と。
後はミーヤ様の気力が切れるのと皇子たちのダンジョン攻略どちらが早いかの勝負だったようです」
「今、2日って言った?」
「え、ええ」
「今、俺たちがダンジョンに入ってから何日が経った?」
肌感覚ではダンジョンにこもっていたのはせいぜい1日半、そして2日眠っていたなら4日ほどのはずだ。だが。
「本日で9日目になります」
「……は?
俺たちは7日間もダンジョンにいたと?」
「え、ええ。
そうです」
陛下の前とは言え思わず空を仰いだことは許してもらいたい。そう言えば授業でやったわ。違う時間の流れ方をするダンジョンもあると。そりゃ7日間もダンジョンこもっていたら2日間くらい寝込むよ、うん。なんだかどっと疲れた気はするが、ひとまず先を促した。
「ダンジョンに共に入った隊員たちは全員無事に帰還しています。
今は休暇を取らせています」
「無事ならよかった。
結局、その道を使わずに帰ってきてしまったから気になっていたんだ」
その点はご心配なく、とリヒトが言う。なら大丈夫なのだろう。あとはダンジョンでの戦利品の整理を時間をかけてやっていくそうだ。城下町ではもう復興のための工事が始まっている。多めの報酬と自分たちの住む場所を一から整えられることでやる気にあふれた人たちが雇われているようだからきっとすぐに住めるようになるだろう。
「さて、次はスーベルハーニの番か。
ダンジョンはどうだった?」
どうって、答えづらい聞き方するな。ひとまず俺もよくわかっていないことは伏せたい。ダンジョンが何なのか、そしてどうして長がエキストプレーン、のような魔人だったのか。それを抜かすとほぼ説明することないけどな。
簡潔にどう攻略していったかを説明し終わると、お昼を食べた後から神島のお客様たちと共にまた話を聞くと言われて解放されました。
……お腹すいたし、のどが渇いた。それにフェリラがどうなったのかも気になる。あと、風呂も入りたい。のそのそとベッドから出て、今日ばかりはと呼び鈴を鳴らした。するとすぐにいつもの侍従が部屋にやってきてくれた。その顔はどこかほっとしたようにほころんでいた。
「スーベルハーニ皇子!
お目覚めになったのですね!」
「あ、はい、おはようございます……。
俺そんなに寝ていましたか?」
「2日ほどお目覚めになりませんでした。
さあ、食事を用意しております。
ひとまずはお召し上がりください」
「あ、ありがとう。
それと風呂に入りたいんだが……」
「すぐに準備いたします」
まずは食事を、といい笑顔を言ってから侍従は部屋を出ていった。そうか、俺は2日も寝ていたのか。ひとまず用意してくれた食事に手を付ける。胃に優しいように配慮してくれたのか柔らかいものが中心の食事をおいしくいただく。あっという間に食べ終わってしまった。
……みんなはどうなったのだろうか。それにシャリラントには聞かなくてはいけないことがたくさんある。
「シャリラント」
「はい」
呼ぶといつもどおりシャリラントは出てきてくれた。
「説明、してくれるよな?
ダンジョンが何なのか」
「説明はいたします。
ですがそれはもう少々後で」
「なっ!」
「必ず、しますから」
シャリラントはそれだけ言って消えてしまう。いや、後って! 文句を言ってやろうとした時、ちょうど扉をノックする音が響く。仕方ない、シャリラントは後回しだ。
風呂に入り、新しい服に着替える。服は慣れないが、ここでようやく一心地つけた。やっぱり風呂に入ると気持ちいい。風呂に入りながら聞いた説明だとこの後は陛下との謁見があるそう。お互いの状況説明、ということだ。
そしてそのあとに神使の主たち全員揃っての報告。どうやら俺以外の人たちもちょうど今日、目を覚ましたようだ。明日に回してもよかったが、ほかの人に聞いたところ今日報告をしてしまいたいとのことだったのでこうして詰め込まれることになった、と。
その前にすこしでもフェリラの様子を見たいと伝えると、わかりましたとすんなりと受け入れてくれた。
「リキート……」
「ハール!
よかった、目が覚めたんだね」
「ああ。
フェリラは?」
「まだ寝ているよ。
でももうすぐ目を覚ますだろうって」
「よかった……。
リキート、本当にすまなかった」
「え、どうしてハールが謝るの?」
「守ると誓ったのに」
なのに守れなかった。怪我を負わせてしまった。フェリラがやられた時のことはすぐにでも思い出すことができる。
「ううん、そんなことないよ。
だってフェリラは今こうして、僕らの前にいるじゃないか。
そしてハール。
君も僕の前にいてくれる。
それが一番大事なことだろう?」
だから、ありがとう。そう言ってリキートを優しく俺を抱きしめてくれる。なんだよ、これ。こんな年にもなって情けない。そういって振り払いたいのに、なぜか振り払うことができない。
「……リキー、ト?
ハール?」
その時。ベッドからかすかな声が聞こえる。リキートと二人、ばっとベッドの方を見るとフェリラがまぶしそうに眼を開けていた。
「フェリラ!
目が覚めたんだね」
「よかった」
えっと? とまだ寝ぼけ眼のフェリラは混乱しているようだ。でも、その声はだんだんしっかりしたものになっていく。ああ、本当によかった。フェリラのことを確認できたタイミングで俺は呼び出されてしまう。後をリキートに託して、俺は陛下のもとへと向かった。
てっきり謁見室かと思っていたら通された先は執務室。中ではソファに陛下が座っていて、リヒトがその横に立っている。勧められた席に座るとリヒトも座り、前に紅茶が置かれた。
「さて、目覚めた早々で悪いな。
まずは本当によくやってくれた」
ありがとう、そういって陛下は頭を下げる。え、いきなり頭下げられてもどうしたらいいかわからないよ!? どうしたら、と焦りながらいや、その、と意味のない言葉ばかりが口から出ていく。少ししてようやく頭をあげてくれた。
「スーベルハーニがいなければ、神剣の主たちがいなければどうなっていたかわからない。
ようやく新たな一歩を踏み出したというのに、すべてが無に帰すところだった」
「あの、それはどういう意味でしょうか?」
ダンジョンは邪魔だが、入らなければ別に害を及ぼす存在でもない。それなのに無に帰す? どういうことだ、と混乱しているとリヒトが説明をしてくれた。
「まず、始めは何ともなかったのです。
ダンジョン出現時に巻き込まれた家屋は倒壊しましたがそれだけで済みましたし、すでに住民はいませんでしたから。
それが皇子がダンジョンに入り半日ほど経過したころでしょうか……。
急に周辺の家屋が溶かされ始めたのです」
「溶かされ!?」
まって、まって。外に影響を及ぼすダンジョンとか聞いたことない。おかしいから。
「はい。
それはダンジョンから発生している……瘴気、が原因だったようです。
そこからすぐに神島からのお客人であるミーヤ様が対応をしてくださいました。
詳しく何をなさっていたのかは存じ上げませんが、一心にお祈りをあげていたようでした。
それにより徐々に進行が緩まり、2日ほど後に完全に止まりました。
皇宮はなんとか被害をまぬかれましたが、ミーヤ様が言うにはこれも長くはもたない、と。
後はミーヤ様の気力が切れるのと皇子たちのダンジョン攻略どちらが早いかの勝負だったようです」
「今、2日って言った?」
「え、ええ」
「今、俺たちがダンジョンに入ってから何日が経った?」
肌感覚ではダンジョンにこもっていたのはせいぜい1日半、そして2日眠っていたなら4日ほどのはずだ。だが。
「本日で9日目になります」
「……は?
俺たちは7日間もダンジョンにいたと?」
「え、ええ。
そうです」
陛下の前とは言え思わず空を仰いだことは許してもらいたい。そう言えば授業でやったわ。違う時間の流れ方をするダンジョンもあると。そりゃ7日間もダンジョンこもっていたら2日間くらい寝込むよ、うん。なんだかどっと疲れた気はするが、ひとまず先を促した。
「ダンジョンに共に入った隊員たちは全員無事に帰還しています。
今は休暇を取らせています」
「無事ならよかった。
結局、その道を使わずに帰ってきてしまったから気になっていたんだ」
その点はご心配なく、とリヒトが言う。なら大丈夫なのだろう。あとはダンジョンでの戦利品の整理を時間をかけてやっていくそうだ。城下町ではもう復興のための工事が始まっている。多めの報酬と自分たちの住む場所を一から整えられることでやる気にあふれた人たちが雇われているようだからきっとすぐに住めるようになるだろう。
「さて、次はスーベルハーニの番か。
ダンジョンはどうだった?」
どうって、答えづらい聞き方するな。ひとまず俺もよくわかっていないことは伏せたい。ダンジョンが何なのか、そしてどうして長がエキストプレーン、のような魔人だったのか。それを抜かすとほぼ説明することないけどな。
簡潔にどう攻略していったかを説明し終わると、お昼を食べた後から神島のお客様たちと共にまた話を聞くと言われて解放されました。
10
お気に入りに追加
1,674
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界転生 剣と魔術の世界
小沢アキラ
ファンタジー
普通の高校生《水樹和也》は、登山の最中に起きた不慮の事故に巻き込まれてしまい、崖から転落してしまった。
目を覚ますと、そこは自分がいた世界とは全く異なる世界だった。
人間と獣人族が暮らす世界《人界》へ降り立ってしまった和也は、元の世界に帰るために、人界の創造主とされる《創世神》が眠る中都へ旅立つ決意をする。
全三部構成の長編異世界転生物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
料理の上手さを見込まれてモフモフ聖獣に育てられた俺は、剣も魔法も使えず、一人ではドラゴンくらいしか倒せないのに、聖女や剣聖たちから溺愛される
向原 行人
ファンタジー
母を早くに亡くし、男だらけの五人兄弟で家事の全てを任されていた長男の俺は、気付いたら異世界に転生していた。
アルフレッドという名の子供になっていたのだが、山奥に一人ぼっち。
普通に考えて、親に捨てられ死を待つだけという、とんでもないハードモード転生だったのだが、偶然通りかかった人の言葉を話す聖獣――白虎が現れ、俺を育ててくれた。
白虎は食べ物の獲り方を教えてくれたので、俺は前世で培った家事の腕を振るい、調理という形で恩を返す。
そんな毎日が十数年続き、俺がもうすぐ十六歳になるという所で、白虎からそろそろ人間の社会で生きる様にと言われてしまった。
剣も魔法も使えない俺は、少しだけ使える聖獣の力と家事能力しか取り柄が無いので、とりあえず異世界の定番である冒険者を目指す事に。
だが、この世界では職業学校を卒業しないと冒険者になれないのだとか。
おまけに聖獣の力を人前で使うと、恐れられて嫌われる……と。
俺は聖獣の力を使わずに、冒険者となる事が出来るのだろうか。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる