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第7章 大陸編
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「すごい!アキラさん本当にすごいよ!!」
「あっはっは!ありがとう」
魔王城にあるアキラの研究室で魔具について調べた結果をきいたセナが興奮しキラキラした目でアキラをほめちぎっていた。
「まさか魔獣とかの力を道具に封じ込めているなんて想像もつかなかったよ」
「ああ、僕もさ」
「フィルファングはマンモンでゲイボルクがヤクルスを封じ込めてたんだね」
「ああ、マンモンは未来の富をつかい望みをかなえるといわれているし、ヤクルスは血を啜り鋭さを増すといわれているからね。自我を奪い道具として条件を満たせば発動させるというところがみそなんだよ」
「なるほど!」
「作ってみたくないかい?」
「それは作ってみたいけど条件付きの武器は抵抗あるなぁ」
「うんうん、気持ちはわかるだからどろうまずはセナ君の刀、【別天神】のように魔力だったり燐気や獣気を糧に力を出せるように研究してみないか」
「なるほど!それはいいかも!」
「決まりだ!できる限り多方面の知識や技術をもつ者の意見を聞きたいね」
「そうだね!そうだ!ちょっと心当たりを呼んでくるよ」
セナは嬉しそうに転移していった。
「我らはセナ様のお力になれる事でありますれば何事もご協力いたす所存」
「私もですわ」
「セナ様!ワクワクがとまりませんね!」
ヤオとタオ、メディーをつれ転移してきたセナがアイリーンを呼んだ。
「皆の力とアキラさんの力が合わされば行ける気がするよ!」
「なるほど!呪術に錬金術、獣医学に魔術か、たしかにセナ君の側近達はそれぞれのスペシャリストだったね!」
その後アキラの説明と解説をもとに色々と意見を出し合った。
「ではベースになる武器と使用者との相性などで封じる相手を決めなければなりませんねぇ」
「ああ、メディー君の言う通りだ」
「アキラさんは武器を使わないからここは僕が試すしかないかな」
「セナ様に何かあっては困りますよ」
「でも他にいないよ?」
「心当たりがありまする」
「ヤオ殿奇遇ですわね私もおひとかたおられますわ」
「え?ほんとうですか?ではその方のところに行きましょう!」
================================
「というわけにございまする」
「おいおい!」
「なるほどね…たしかにセナちゃんに何かあったら大変よね。いいわ許可します」
「おい!オフクロ!!」
ドラニスタ城へ転移しメディーがグラニールの元へ行くのを確認した後、事の顛末をエイシャとエイケンに伝えエイシャからは快く許可が下りた。
「エイケン君、結局は武器の持ち主が最終的に中に入れるものを屈服させてこちら側の条件を飲ませなきゃいけないんだ」
「さようにございます。ゆえに強きものを入れるのであればそれなりの実力者でなければなりませぬ」
「それはさっき聞いたがよ!そもそも俺にはもう剣があるんだぞ?」
「それにいれればいいじゃない」
「何言ってんだよオフクロ!剣士の剣をなんだと思ってんだよ!!」
「いいから協力してあげなさい!図体ばかり大きくなっても細かいんだからもう」
「なっ!?」
「ではお義理母さんエイケン君をお借りします。セナ君一度研究室に戻ろう」
「うん」
「おい!俺は!あっ!」
何か言いたげなエイケンを無視するかのようにセナはメディーの元へ転移した後、研究室へと飛んだ。
======================================
「はぁ~……んで?俺はなにをぶっ飛ばせばいいんだ?」
「叔父さんそれをこれから決めるんだよ」
「エイケン君、君の戦闘スタイルで技術以外でなにを重視している?力かい?それともスピードかい?」
「正直スピードは属性化で精いっぱいだな、あれ以上速くなるなら思考も動体視力も反射速度もついて行けねぇで全体のバランスが崩れると思うぜ」
「なるほど……できれば身体能力を向上させるものがいいが最悪パワーだけでもといった感じだね」
「ああ、そうだな。剣の切れ味なんかも問題ねぇしそんなところだろ」
「アキラ様、エイケン様のお相手も戦闘狂方がよろしいのですか?」
「ん?んー、まったく別のタイプで補う形か似たようなタイプで全体的な底上げがいいとは思うがエイケン君の場合同じ方がいいだろうね」
「そうですか…ならばお一方だけ心当たりがありますが……」
「ほー!さすがアイリーン君!その相手が話ができエイケン君と同じタイプというのであれば事情を話し受けてもらえるかアポをとってみてくれるかい?」
「それは構いませんが…本当によろしいのですか?」
「おい、ちょっとまてアイリーン。まず相手って誰なんだよ」
「……ヴァルドーラ様ですわ」
「………はぁ?」
「おお!いきなりのビッグネームじゃないか!」
「アキラさんそのヴァルドーラって方はどんなかたなの?」
アイリーンから出てきた名前にエイケンは驚きの声を上げヤオとタオは絶句するほど驚き固まる中、興奮したアキラにセナが訪ねた。
「ヴァルドーラとは魔界でも有名な戦闘狂でね!徒党を組まず一匹狼で己の強さのみを求めていると聞いたことがある」
「ほぼまちがいありませんわ、ただ日ごろは豪快なお方できちんとお話も聞いてくださるのでいつのまにか慕われヴァルドーラ様のお住いの地はいつのまにか町ができその一帯で闘う神としてあがめられていらっしゃるお方ですわ」
「え゛…魔界の闘神なんて…さすがの叔父さんでもきついんじゃ…」
「きついも何も人間がサシで勝てるようなしろもんじゃねぇだろ!」
「だよね」
「あたりめぇだろ!」
「なんだ…エイケン様はやっぱり最近は守りに入ってしまわれたんですねぇ」
「あぁ?」
「私が絵本などでみていた剣王様は相手がどのような方でも臆することなくニヤリと笑って戦いに赴き生か死の瀬戸際の勝負を楽しむように戦いになるお方だったのですが…まぁセナ様に負けてしまって負けるのが怖くなるお気持ちはわかりますし今ではエリスという弟子もお育てになられていますから人生守りに入ってしまってもしかたありませんよね」
「いや、メディー?今回は相手が………」
「おいアイリーンなにちんたらしてんだ…さっさとそのヴァルドーラってやつを連れてこいや!」
「ちょ!叔父さん!!」
「うっせぇ!勝手に話をすすめてこんなところに連れてこられてしまいにゃぁ、負けるのにびびってる?人生守りに入って逃げてるだぁ?上等じゃねぇか!やってやるから早くそいつを連れてこいや!!」
はぁーっと深いため息とともにがっかりしながらもどこかつまらなさそうに言ったメディーの言葉にエイケンが額に血管を浮かばせ怒りをあらわにしアイリーンを魔界へと送った。
「お連れいたしました」
「おお!アイリーン君ご苦労様!ヴァルドーラ様もお越し頂きありがとうございます!」
「かまわん!それで?どいつが俺と勝負…なっ!?」
数十分後、アイリーンが魔界からガタイのいい肌が蒼く腕が4本のヴァルドーラをつれてきたが腕を組んで偉そうにしていたヴァルドーラは何かに気づくと蒼い肌でもわかるほど顔色を悪くしダラダラと汗をかき小刻みに震えだしていた。
「ヴァルドーラ様どうなさいましたか?」
「おい!アレはなんなのだ!?まさか貴様アレと俺を戦わせようとしていたのかっ!?」
様子のおかしいヴァルドーラにアイリーンが声をかけるとヴァルドーラは焦りながらセナを指さし憤慨した。
「え?」
「いえ、セナ様…あのお方では…」
「うるさい!貴様のような化け物となど戦いではなくただの自殺行為だ!しあうどころか戦争でもごめんだ!」
「あ、あのヴァルドーラ様?僕はですね…」
焦って否定しようとしたアイリーンの言葉をさえぎりヴァルドーラが興奮するのをセナも困惑しながら止めようとしていた。
「先生!大丈夫ですかっ!セナ様以外になにか不安定で物凄い力が!ってどなたですか?」
「ああ、コニーなんでもないんだ」
バンとドアが開きコニーが現れヴァルドーラが目に入るとアキラにたずねた。
「…………というわけさ」
「なるほど!ではヴァルドーラ様はセナ様をみてビビったというわけですね?」
「ん!?」
「コニーそうなんです!魔界で闘神とまでいわれようが、大陸で剣王と呼ばれようがどちらも今のご自分にご満足してしまっているのか、はや人生守りにはいっているようでご自身では勝てるかどうかわからない相手とは戦いたくないと駄々をこねてしまっていたんですよ」
「なっ!?」
「あ゛ぁん!?」
「なるほどなるほど、ではセナ様のお力がなまじおわかりになられるだけにボロ負けなさって今までの実績やプライドが傷つくことをおおそれになられているんですね?」
「そうなんです!ですからもはや大陸最強剣士も魔界最強の戦士も看板だけご立派なだけなんですよねぇ」
「…………」
「…………てめぇら」
コニーとメディーの言葉を聞きヴァルドーラはうつむきプルプルと震え、エイケンは顔を真っ赤にし怒りをあらわにしていた。
「おい…そこのエイケン」
「あぁ?」
「あそこまで小娘どもに言われては仕方あるまい」
「どういう意味だ」
「ここは共同戦線と行こうではないか…勝てぬのはわかっておるが…せめて一矢むくいてやろうぞ」
「ちっ!しかたねぇ!」
「え?ちょ!叔父さん!」
「うっせぇ!ここまでコケにされてだまってられっか!セナ!おめぇがこんなかじゃ確かに一番つえぇが前回のようにはいかねぇからな!本気でこい!」
ヴァルドーラが4本の手にそれぞれ剣や槍をお持ちエイケンは鬼人化し自身の剣をぬいた。
「なんでそうなるのさ!叔父さんとヴァルドーラ様が戦うんでしょ?」
「それはてめぇを倒した後だ!」
「そうだ!貴様を倒さずして我らはもはや先に進むことなどできん!」
ビシっと二人に刃をむけられセナは困惑をきわめていた。
「セナ様やってさしあげてください!」
「そうですよ!せっかくお二人がなけなしの勇気を絞り出して挑んできているんですよ?」
「コニーもメディーもこれ以上挑発しないでよ!」
コニーとメディーの挑発めいた発言をセナが必死に止めたが時すでに遅しだった。
「あっはっは!ありがとう」
魔王城にあるアキラの研究室で魔具について調べた結果をきいたセナが興奮しキラキラした目でアキラをほめちぎっていた。
「まさか魔獣とかの力を道具に封じ込めているなんて想像もつかなかったよ」
「ああ、僕もさ」
「フィルファングはマンモンでゲイボルクがヤクルスを封じ込めてたんだね」
「ああ、マンモンは未来の富をつかい望みをかなえるといわれているし、ヤクルスは血を啜り鋭さを増すといわれているからね。自我を奪い道具として条件を満たせば発動させるというところがみそなんだよ」
「なるほど!」
「作ってみたくないかい?」
「それは作ってみたいけど条件付きの武器は抵抗あるなぁ」
「うんうん、気持ちはわかるだからどろうまずはセナ君の刀、【別天神】のように魔力だったり燐気や獣気を糧に力を出せるように研究してみないか」
「なるほど!それはいいかも!」
「決まりだ!できる限り多方面の知識や技術をもつ者の意見を聞きたいね」
「そうだね!そうだ!ちょっと心当たりを呼んでくるよ」
セナは嬉しそうに転移していった。
「我らはセナ様のお力になれる事でありますれば何事もご協力いたす所存」
「私もですわ」
「セナ様!ワクワクがとまりませんね!」
ヤオとタオ、メディーをつれ転移してきたセナがアイリーンを呼んだ。
「皆の力とアキラさんの力が合わされば行ける気がするよ!」
「なるほど!呪術に錬金術、獣医学に魔術か、たしかにセナ君の側近達はそれぞれのスペシャリストだったね!」
その後アキラの説明と解説をもとに色々と意見を出し合った。
「ではベースになる武器と使用者との相性などで封じる相手を決めなければなりませんねぇ」
「ああ、メディー君の言う通りだ」
「アキラさんは武器を使わないからここは僕が試すしかないかな」
「セナ様に何かあっては困りますよ」
「でも他にいないよ?」
「心当たりがありまする」
「ヤオ殿奇遇ですわね私もおひとかたおられますわ」
「え?ほんとうですか?ではその方のところに行きましょう!」
================================
「というわけにございまする」
「おいおい!」
「なるほどね…たしかにセナちゃんに何かあったら大変よね。いいわ許可します」
「おい!オフクロ!!」
ドラニスタ城へ転移しメディーがグラニールの元へ行くのを確認した後、事の顛末をエイシャとエイケンに伝えエイシャからは快く許可が下りた。
「エイケン君、結局は武器の持ち主が最終的に中に入れるものを屈服させてこちら側の条件を飲ませなきゃいけないんだ」
「さようにございます。ゆえに強きものを入れるのであればそれなりの実力者でなければなりませぬ」
「それはさっき聞いたがよ!そもそも俺にはもう剣があるんだぞ?」
「それにいれればいいじゃない」
「何言ってんだよオフクロ!剣士の剣をなんだと思ってんだよ!!」
「いいから協力してあげなさい!図体ばかり大きくなっても細かいんだからもう」
「なっ!?」
「ではお義理母さんエイケン君をお借りします。セナ君一度研究室に戻ろう」
「うん」
「おい!俺は!あっ!」
何か言いたげなエイケンを無視するかのようにセナはメディーの元へ転移した後、研究室へと飛んだ。
======================================
「はぁ~……んで?俺はなにをぶっ飛ばせばいいんだ?」
「叔父さんそれをこれから決めるんだよ」
「エイケン君、君の戦闘スタイルで技術以外でなにを重視している?力かい?それともスピードかい?」
「正直スピードは属性化で精いっぱいだな、あれ以上速くなるなら思考も動体視力も反射速度もついて行けねぇで全体のバランスが崩れると思うぜ」
「なるほど……できれば身体能力を向上させるものがいいが最悪パワーだけでもといった感じだね」
「ああ、そうだな。剣の切れ味なんかも問題ねぇしそんなところだろ」
「アキラ様、エイケン様のお相手も戦闘狂方がよろしいのですか?」
「ん?んー、まったく別のタイプで補う形か似たようなタイプで全体的な底上げがいいとは思うがエイケン君の場合同じ方がいいだろうね」
「そうですか…ならばお一方だけ心当たりがありますが……」
「ほー!さすがアイリーン君!その相手が話ができエイケン君と同じタイプというのであれば事情を話し受けてもらえるかアポをとってみてくれるかい?」
「それは構いませんが…本当によろしいのですか?」
「おい、ちょっとまてアイリーン。まず相手って誰なんだよ」
「……ヴァルドーラ様ですわ」
「………はぁ?」
「おお!いきなりのビッグネームじゃないか!」
「アキラさんそのヴァルドーラって方はどんなかたなの?」
アイリーンから出てきた名前にエイケンは驚きの声を上げヤオとタオは絶句するほど驚き固まる中、興奮したアキラにセナが訪ねた。
「ヴァルドーラとは魔界でも有名な戦闘狂でね!徒党を組まず一匹狼で己の強さのみを求めていると聞いたことがある」
「ほぼまちがいありませんわ、ただ日ごろは豪快なお方できちんとお話も聞いてくださるのでいつのまにか慕われヴァルドーラ様のお住いの地はいつのまにか町ができその一帯で闘う神としてあがめられていらっしゃるお方ですわ」
「え゛…魔界の闘神なんて…さすがの叔父さんでもきついんじゃ…」
「きついも何も人間がサシで勝てるようなしろもんじゃねぇだろ!」
「だよね」
「あたりめぇだろ!」
「なんだ…エイケン様はやっぱり最近は守りに入ってしまわれたんですねぇ」
「あぁ?」
「私が絵本などでみていた剣王様は相手がどのような方でも臆することなくニヤリと笑って戦いに赴き生か死の瀬戸際の勝負を楽しむように戦いになるお方だったのですが…まぁセナ様に負けてしまって負けるのが怖くなるお気持ちはわかりますし今ではエリスという弟子もお育てになられていますから人生守りに入ってしまってもしかたありませんよね」
「いや、メディー?今回は相手が………」
「おいアイリーンなにちんたらしてんだ…さっさとそのヴァルドーラってやつを連れてこいや!」
「ちょ!叔父さん!!」
「うっせぇ!勝手に話をすすめてこんなところに連れてこられてしまいにゃぁ、負けるのにびびってる?人生守りに入って逃げてるだぁ?上等じゃねぇか!やってやるから早くそいつを連れてこいや!!」
はぁーっと深いため息とともにがっかりしながらもどこかつまらなさそうに言ったメディーの言葉にエイケンが額に血管を浮かばせ怒りをあらわにしアイリーンを魔界へと送った。
「お連れいたしました」
「おお!アイリーン君ご苦労様!ヴァルドーラ様もお越し頂きありがとうございます!」
「かまわん!それで?どいつが俺と勝負…なっ!?」
数十分後、アイリーンが魔界からガタイのいい肌が蒼く腕が4本のヴァルドーラをつれてきたが腕を組んで偉そうにしていたヴァルドーラは何かに気づくと蒼い肌でもわかるほど顔色を悪くしダラダラと汗をかき小刻みに震えだしていた。
「ヴァルドーラ様どうなさいましたか?」
「おい!アレはなんなのだ!?まさか貴様アレと俺を戦わせようとしていたのかっ!?」
様子のおかしいヴァルドーラにアイリーンが声をかけるとヴァルドーラは焦りながらセナを指さし憤慨した。
「え?」
「いえ、セナ様…あのお方では…」
「うるさい!貴様のような化け物となど戦いではなくただの自殺行為だ!しあうどころか戦争でもごめんだ!」
「あ、あのヴァルドーラ様?僕はですね…」
焦って否定しようとしたアイリーンの言葉をさえぎりヴァルドーラが興奮するのをセナも困惑しながら止めようとしていた。
「先生!大丈夫ですかっ!セナ様以外になにか不安定で物凄い力が!ってどなたですか?」
「ああ、コニーなんでもないんだ」
バンとドアが開きコニーが現れヴァルドーラが目に入るとアキラにたずねた。
「…………というわけさ」
「なるほど!ではヴァルドーラ様はセナ様をみてビビったというわけですね?」
「ん!?」
「コニーそうなんです!魔界で闘神とまでいわれようが、大陸で剣王と呼ばれようがどちらも今のご自分にご満足してしまっているのか、はや人生守りにはいっているようでご自身では勝てるかどうかわからない相手とは戦いたくないと駄々をこねてしまっていたんですよ」
「なっ!?」
「あ゛ぁん!?」
「なるほどなるほど、ではセナ様のお力がなまじおわかりになられるだけにボロ負けなさって今までの実績やプライドが傷つくことをおおそれになられているんですね?」
「そうなんです!ですからもはや大陸最強剣士も魔界最強の戦士も看板だけご立派なだけなんですよねぇ」
「…………」
「…………てめぇら」
コニーとメディーの言葉を聞きヴァルドーラはうつむきプルプルと震え、エイケンは顔を真っ赤にし怒りをあらわにしていた。
「おい…そこのエイケン」
「あぁ?」
「あそこまで小娘どもに言われては仕方あるまい」
「どういう意味だ」
「ここは共同戦線と行こうではないか…勝てぬのはわかっておるが…せめて一矢むくいてやろうぞ」
「ちっ!しかたねぇ!」
「え?ちょ!叔父さん!」
「うっせぇ!ここまでコケにされてだまってられっか!セナ!おめぇがこんなかじゃ確かに一番つえぇが前回のようにはいかねぇからな!本気でこい!」
ヴァルドーラが4本の手にそれぞれ剣や槍をお持ちエイケンは鬼人化し自身の剣をぬいた。
「なんでそうなるのさ!叔父さんとヴァルドーラ様が戦うんでしょ?」
「それはてめぇを倒した後だ!」
「そうだ!貴様を倒さずして我らはもはや先に進むことなどできん!」
ビシっと二人に刃をむけられセナは困惑をきわめていた。
「セナ様やってさしあげてください!」
「そうですよ!せっかくお二人がなけなしの勇気を絞り出して挑んできているんですよ?」
「コニーもメディーもこれ以上挑発しないでよ!」
コニーとメディーの挑発めいた発言をセナが必死に止めたが時すでに遅しだった。
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