チートな俺は、狼騎士団長様に愛される

ゆあこたん

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ここ、どこ?

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俺は、風川駿斗(かぜかわはやと)24歳会社員だ。
不運なことに、好きと思った女性には、すでに彼氏がいたりして、いままで付き合ったことは一度もない。
顔立ちは、そんなに悪くなく、普通である。
しかし、身長が163と、平均より小さいのだ。

ある日、高校の時の友達の吉井渚(よしいなぎさ)と近くの居酒屋に飲みに行った。

「渚~聞いて~上司がさ~」

といつものようにストレスをはきだす。
渚は、うんうんといいながら、俺の話を聞いてくれる。
いつもと同じ感じだ。
だが、俺はいつもと違う。
お酒がするすると、進むのだ。
俺は、結構お酒に強い方だが、飲みはじめて2時間後には、しゃべりすぎで、喉は枯れ完全に泥酔していた。

「ハイハイ。駿斗そこまでにしときなよ。明日二日酔いになっても知らないからな。」

と言って、お酒に手を伸ばした俺の手を遮る。

「俺は酒を飲むんだ。飲まんとやってられん」

とおじさんみたいなことを言って、渚の手を避けてお酒を持つ。そして、本日何杯目かわからない酒を飲み干した。

「よし。帰るか。お前がここにいるとずっと飲んでしまいそうだから帰るぞー。肩持ってあげるから、ほらちゃんと歩いて。明日休みだからって調子に乗っちゃダメだぞ。」
と渚が言う。

「へーい。」

と正直に立って、お会計を済ませた渚と肩を組みながら帰る。

「お前飲みすぎだ。後でお金請求するからな。」

「おう。ヒック」

渚は、こっちだからと、俺の家の近くまで送ってくれた。
手を降り、渚が曲がり角で曲がる。姿が見えなくなったので家に帰ろうと、振り返り一歩踏み出した瞬間

落ちた

なぜか、地面がなくなっていた。
俺は、その穴にまっ逆さまにおちていった。
声を出そうとするが、しゃべりすぎたせいで声がでない。

目を閉じ、衝撃に耐えようと縮こまるが、一向に地面につかない。
気づけば、寝ていた。

ハッと目を覚ました時には、どこかの草原のようなところにいた。あたりを見渡しても建物や人の影は見つからない。
こんな時に異世界に来たのか?それはそれで嬉しいが・・・

頭がガンガンする。痛い。

いつも持ち歩いている頭痛薬を飲もうと、カバンを探すが、ない。
あのお店に忘れて来た・・・

「さーいあーくだー!!」

と大きい声で叫ぶ。遠くで木霊している。
喉は治っているらしい。
自分の声が頭に響きもっと痛くなる。

物事を一切考えない馬鹿と、渚に言われたことがあったっけ?

とりあえず、このままだと、飢え死にもしくは、モンスターか何かに襲われて死ぬかもしれない。
せっかくの異世界に来たのに、死んで、あのストレスが溜まりまくる世界にリターンするのは嫌だ!
よし!できれば城下町それかどこかの村に行こう!

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