創造主のオレが主人公だとチート過ぎて物語が成り立たないので、脇役（デウスエクスマキナ）に徹することにした。

【第７８話】 オレの名は六堂王輝（りくどうおうき）。 どこにでもいるようなサラリーマンだ。

【第７８話】　オレの名は六堂王輝（りくどうおうき）。　どこにでもいるようなサラリーマンだ。



オレの名は六堂王輝（りくどうおうき）。
どこにでもいるようなサラリーマンだ。
年齢は３７歳。　身長は１８０ｃｍ。　黒髪。
ルックスは…（若干、無精髭は生えてるが、）まぁ、悪くはない…と自分では思う。
自分で言うのもなんだが、パッと見はどことなく渋くてダンディー（死語？）な雰囲気を醸し出しているのだが、中身は漫画・アニメ・ゲーム・ラノベ等が好きなオタクだ。
特に、異世界モノや、オレTUEE系が大好物だ。

今日は朝から客先へ直行だったのだが、思いのほか用事（仕事）が早く片付いたので、地元の本屋でラノベの新作でもチェックしてから家に帰ろうと思い、仕事終わりのスーツ姿（グレー系）で左手にはビジネスバッグを携えたまま地元の本屋に向かって歩いていると・・・

「　王輝くん・・・？　」
背後から聞き覚えのある女の声がした。
いや・・・聞き覚えのある声ってゆーか、その声はお隣の家の年齢（とし）の離れた幼なじみのJK（女子高生）、静原美羽（しずはらみう）のものだった。
振り向くとそこには美羽がいて、こちらに向かって小走りで駆け寄って来ているところだった。

ちなみに、年齢は二まわりほど（２０歳ほど）も離れているのだが、オレは『くん』付けで呼ばれている。
お隣さん同士 家族ぐるみの付き合いで、美羽は生まれて物心ついた頃からオレのことを『王輝くん』と呼んでいた。
まぁ、今更『王輝さん』だの『王輝お兄さん』だの、呼び方を変えられてもしっくりこないからな・・・。

その美羽についてだが、年齢は１７歳で高校２年生、身長は１６０ｃｍくらいで、明るい栗色のロングヘアーをしている。
目が大きく顔立ちが整っている上、胸が大きく、それに反してウエストは細く、モデルのようなルックスだ。　（　まぁ、１６０ｃｍなので、身長的にはモデルには足りないだろうけど・・・。　）
高校のセーラー服を着て、左手には学生カバンを携えている。
制服は、基本的にはオーソドックスなデザインのセーラー服で、白い長袖シャツ（袖口は紺色）、紺色の襟（襟の縁の辺りには一本の白いライン）、白いフロント布（胸宛て）、赤いカフス、黄色いカフス止め、紺色のスカート、紺色のソックス…という具合だ。
ただ…『基本的にはオーソドックス』と前述はしたが、シャツの『生地』は一般的なセーラー服とは少々異なっており、袖の部分の生地は一般的なセーラー服と同じ（ポリエステルと綿の複合素材）なのだが、胴体部分の生地はストレッチ素材になっている。
結果、このストレッチ素材により、（現実世界では ほとんど お目にかかることのない）『乳袋』が形成されており、また、キュッと引き締まったウエストのライン・シルエットも くっきり・はっきりと浮かび上がっている。　（　ちなみに、一部の女生徒やＰＴＡなどからは「煽情的だ！」などの批判的な意見もあったとか なかったとか…？　）
尚、靴は（制服とは異なり）学校指定のものは決まってないので、花梨は茶色い靴を履いている。

「　おう！　やっぱ美羽だったか。　」
と、オレは返事を返した。

オレは足を止め、美羽が追いつくのを待った。
美羽が追いつきオレの左隣に立ったところで、オレ達は歩きはじめた。

「　王輝くん、今日はもう仕事終わり？　」
「　ああ・・・これから本屋寄ってから家に帰るとこだ。　」
「　あっ！　なら、私も行こうかな・・・ラノベや漫画の新刊チェックしたいし・・・　」
「　おぉ・・・じゃあ、一緒に行くか？　」
「　うん♪　」

そんな感じで話をしながら、本屋への近道・・・人通りの少ない路地裏を二人で歩いていたのだが・・・

「　うわっ!!?　なんだっ・・・!!?　」
「　えっ!!?　えぇっ・・・!!?　」

突如、オレ達の目の前の風景が（『 路地裏 』から）『 大理石の柱が立ち並ぶギリシャ神殿の内部 』のような風景に変わった！

そして、オレ達の目の前・・・数メートル前方には、二人の美少女が立っていた・・・。

一人は、ライトグリーンの髪を肩のちょっと上あたりで切りそろえたボブヘアで、顔立ちは温厚そうで、ややタレ目の美少女だ。
身長は美羽と同じくらい（１６０ｃｍくらい）か・・・。
膝下あたりまであるライトグリーンのローブに、緑色のマントを羽織り、緑色のロングブーツを履き、手には緑色の手袋を付け、（先端に十字架の取り付けられた）ステッキを持っている。
『魔法使い』のように見えるが、ステッキの先端に十字架があしらわれているので、神官や僧侶のようにも見える。
ちなみに、巨乳である。

もう一人は、金髪碧眼で小柄な美少女だった。
やや釣り目の大きな目に、青い瞳。
輝くような長い金髪。
小柄で、身長は１４５ｃｍくらいしかなさそうだ。
だが、小柄で腕や脚や腰は細いのに、胸は大きい。
ノースリーブで胸元の大きくあいた丈の長い白いドレスを、ウエストの辺りで金色の帯で縛っている。
また、金色の大きな首輪・・・という表現が正しいかはわからないが・・・鎖骨・腕の付け根・うなじを覆い隠すような大きな首輪を付けている。
足には金色のサンダルを履いており、手には金色の杖（杖の先端には金色の光が瞬いている）を持っている。
ギリシャ神話の女神のような印象を受ける。　（　背は１４５ｃｍくらいで、かなり小柄ではあるが・・・　）

オレと美羽が呆然としていると、ライトグリーンの髪の美少女が話しかけてきた。
「　はじめまして♪　私はヒーリス・ヒルナントと申します。　この世界・・・アルファザードの癒しの女神を務めている者です。　よろしくお願いいたします。　そして、こちらは・・・　」

「　雷（いかづち）の女神、サンダリオンなのじゃ♪　よろしくなのじゃ♪　」
と、金髪の美少女も名乗ってきた。