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【第18話】 創造主vs四天王のひとり『天空王スカイダル』 一騎打ち!!
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ここは異世界アルファザードの空中神殿の外…
オレ・春埼隆人は魔王軍四天王のひとり『天空王スカイダル』(巨乳なダークエルフ)と剣を交えている…
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
天空王スカイダルの頭上からの奇襲(オレの頭部を狙った縦斬り)を剣で受け止めたオレに対し、スカイダルは素早くオレの正面に回り込みつつ刺突を繰り出してきた。
スカイダルは体さばきも剣さばきもかなりのスピードだ。
動くたびに軌跡に衝撃波(ソニックウェーブ)が生じ、『ドオォォンッ!』とか『パァァンッ!』といった音が後から生じていることから、軽く音速を超えていることが伺える。
おそらく、【加速(ヘイスト)】系の能力(スキルか魔法)を使用しているのだろう。
また、これほどのスピードで動き、且つ、動くたびに生じる衝撃波を間近で受けてもダメージを受けている様子が伺えないことから、透明で薄い【防御壁(防御膜)】のような能力で身体の表面を(装備も含め)覆っているようだ。( ちなみに、オレも【防御壁】の能力で自身の身体を覆っている。 )
この【防御壁】は衝撃波から身を守るだけでなく、当然、相手の攻撃を防ぐ役割も果たす。
その為、【防御壁】を突破して相手の肉体にダメージを与える為には、衝撃波を超える攻撃力が必要となる。
そこで、スカイダルは自身に【身体強化(フィジカル・ブースト)】の能力を使用しているようだ。
更に、スカイダルが手にしているのは通常の剣ではなく、【斬撃強化】された魔法の剣のようだ。
【加速(ヘイスト)】による加速力、【身体強化】による膂力、【斬撃強化】された魔法剣…この3つの力でオレの【防御壁】を突破しようというのだろう。
( …とは言え、もし仮にオレがノーガードでスカイダルの斬撃を受けたとしても、核ミサイルの直撃を受けてもビクともしないオレの【防御壁】を突破することはできないだろうが…。 )
それと、言うまでもなく、オレと空中戦を繰り広げていることから、【飛行(フライ)】系の能力も使用している。
【加速】、【防御壁】、【身体強化】、【飛行】…これら4つの能力を併用し、使いこなしていることから、天空王スカイダルは相当な実力者であることがわかる。
さすが、『四天王』の名は伊達じゃないってことだな。
( まぁ、そういうオレ自身も、これら4つの能力を併用して戦っているわけだが…。 …なんか、自画自賛みたいになっちゃって、恥ずかしいな…。 )
スカイダルがオレの首を狙って繰り出してきた刺突を首を左に傾けて『間一髪で』かわす。
ちなみに、『間一髪で』かわしたのは演出だ。
軽く本気を出せばスカイダルが刺突を繰り出してくる刹那の時間で、オレはスカイダルを千兆回切り刻んで肉片(ミンチ)に変えることもできるが、これはあくまで接近戦の練習だからな。
後々、再度、地上に降りて冒険者として…脇役(デウスエクスマキナ)としてふるまう為には、力加減を知って、どんな相手とも『いい勝負』を演じられるようになっておく必要がある。
刺突をかわされたスカイダルは突いた剣を引かずにそのまま横に薙ぎ、オレの首を薙ぎ払いにきた。
が、オレは素早く屈んで(かがんで)横薙ぎをやり過ごした。
「ちっ!」
横薙ぎをかわされたスカイダルの舌打ちが聞こえる。
さて…今度はこっちからも軽く反撃(の練習を)してみるか。
相当、手加減してやらないと、さっきのドラゴンライダー部隊1000騎の時みたいに瞬殺になっちまうからな…。
とりま、スカイダルの左肩から右わき腹に抜ける軌跡(ライン)で袈裟斬りをしかけてみた。
『 ギイィィンッ!! 』
スカイダルはオレのこの袈裟斬りに即座に反応し、剣で受け止めてみせた。
やはり、なかなかの反応速度だ。
スカイダルは剣を受け止めつつ、右足でオレのみぞおちを狙って膝蹴りを放ってきた。
へぇ~…純粋な剣技だけじゃなく、蹴りなんかも織り交ぜた、より実戦的な戦い方ができるのか…。
素直に感心する。
そのスカイダルの右ひざのやや上を、オレは左ひじ打ちで迎撃した。
もちろん、手加減してだが。 ( 本気のひじ打ちで迎撃したら、スカイダルの右脚が吹き飛んでしまうからな。 )
『 バキィッ!! 』
オレの左ひじがスカイダルの右ひざ上に直撃した!
「 ぐうっ!!? 」
スカイダルが顔をゆがめ、たまらず後方に飛びのいて距離をとった。
今の音と、スカイダルの痛そうな表情から、どうやら膝上の骨が折れたようだ。
これで、いっきにオレの方が優勢になったな。
……まぁ…宇宙すら消し去ることができるオレからしたら、『優勢』もクソもないけどな……
(^_^;)
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