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【第17話】 創造主が『軽く』放った【翔波斬】の威力は…
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ここは異世界アルファザードの空中神殿の外…
オレ・春埼隆人は魔王軍のドラゴンライダー1000騎&魔王軍四天王のひとり『天空王スカイダル』と対峙している…。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
オレは剣を構えた。
「 おっ!? なんだ、あのガキ…あの位置で剣を構えやがったぞ…? 」
「 …まさか、【翔波斬】を放つ気か…? 」
「 ハッwww まぁ、放てたとしても、どうせ大したことはないだろうさ… 」
魔王軍のドラゴンライダー(の騎兵)達はオレを舐めきっているようだ…。
「 【翔波斬】。 」
オレは無造作に軽く剣を振って、スキル【翔波斬】を繰り出した。
だが、オレの繰り出す【翔波斬】はヤツらのものとはまるで次元が違う。
通常、【翔波斬】という技は刀身のサイズより1~2周り大きい程度…らしい。 ( 『らしい』というのは、オレも一週間、地上にいた時に、この世界に存在する技などを知識として知っただけであって、実際に【翔波斬】を見たのも放つのも、今日がはじめてだからだ。 )
しかし、オレの【翔波斬】は…
『 ゴオオォォォッッ!!!!! 』
高さ100m、水平長13kmにも達した。
更に、その速度もヤツらの放った【翔波斬】が音速に届かないレベルなのに対し、オレが軽く放った【翔波斬】は音速の50倍…マッハ50の速度で飛行した。
衝撃波(ソニックウェーブ)を放ちながら飛行し、ドラゴンライダー1000騎を飲み込み、そのまま勢いが衰えることなく直進し、この星(惑星アルファザード)の重力を振り切って宇宙空間に消えていった…。
その時、天空神殿内の女神アイネと女神ヒーリスから【テレパシー】が入った。
( 「 スゴイ… 」 )(ボソッ)
( 「 さすがは創造主様ですねっ!! 」 )
ので、返事を返す。
( 「 まぁな…というか、地上で使用する場合はもっともっと出力を絞らないといけないな…。 地上でこの威力で放ったら、大被害になっちまう。 」 )
…と、ここで同じく天空神殿内の女神ファイナからテレパシーで…
( 「 創造主様! 異世界チート物の主人公だったら、『あれ…?もしかして、オレ、またなんかスゴイことやっちまった?』みたいなセリフが自然に出てくるとこっスよ! 」 )
とのダメ出し(?)が入った。
( 「 まぁ…たしかにそうだな…。 こういう場面でそういうセリフがスッと出てこないのも、オレが主人公に向かないところだからな… 」(苦笑) )
…まぁ、女神達との雑談(テレパシー)はこれくらいにして…
このオレの(軽く放った)【翔波斬】に飲み込まれたドラゴンライダー1000騎はそのまま即消滅した。
この中には人間の騎兵も混じっていたが、ヒーリスが言っていたように『日常的に殺戮や略奪行為を犯していた元山賊や元海賊』のような人間ばかりなので、特に心は痛まないな…。
…にしても、この技…これじゃ威力があり過ぎて、まるで別の技だよなぁ…。
スキル【千里眼】で視ると、宇宙空間に飛び出した【翔波斬】は衰えることなく飛行を続けていた…。
万が一、他の惑星(異世界)に衝突して人死にが出たりするとマズイので、スキル【消滅】で【翔波斬】は消しておいた。
うん! これで一安心♪
…と、その時…オレの頭上から超音速で(進路後方に衝撃波(ソニックウェーブ)を生じさせながら)人影が突進してきた!!
『 ギイィィィィンッッ!!! 』
剣と剣がぶつかり合う音が空中に響き渡る!!
『 ドオォォォンッ!! 』
衝撃波による音が遅れてやって来た。
「 きさまぁっっ!!! よくも私の部下達をっっ!!! 」
オレに剣で切りかかり、そう叫んでいるのは天空王スカイダルだ。
さっきの一瞬…オレが軽く放ったマッハ50の巨大な【翔波斬】を間一髪で上方にかわし、『部下の仇』とばかりにオレに対して剣で切りかかってきたというわけだ。
さっきの一瞬でオレの【翔波斬】をかわしたのも見事だし、今の奇襲も音速を超えるなかなかのスピードだ。
ただ、オレにはスキル【自動加速(オートヘイスト)】がかかっている。
状況に応じて自動で適切な速度の【加速(ヘイスト)】が発動するのだ。
そんなわけで、天空王スカイダルがオレの【翔波斬】をギリギリかわしたことも、今の上方からの奇襲も、オレにとっては丸見えだし、対処は余裕だったわけだ。
本当は、一対多数の接近戦の練習として、ドラゴンライダー1000騎を相手に接近戦での立ち回りを練習しようと思っていたのだが、ついイラっときて巨大【翔波斬】で全滅させてしまった…。
なので、しょうがないから、この天空王スカイダル相手に『一対一の立ち回り』と『力加減』を練習することにしよう…。
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