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三学期編

王女のわがまま・・・というか脅迫?

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応接室に入って、皆様へご挨拶します。
ジェリク様に促されて、私の席は何故かロベリア様の真向かいです。
ロベリア様の瞳がキラッキラと輝いていますね・・・
リリウム様たちに視線を向けても、シレ~っと逸らされて目が合いません(泣)

「マリア様。お兄様とアラン様にお聞きしましたが、マリア様の婚約者の座を巡ってボーナイト騎士団長子息とマリア様のお兄様が学園にて決闘を行うというのは本当ですか?」

直球キタ~(笑)せめてワンクッション入れてから話そうよ~
アラン様もジェリク様も苦笑してます。
リリウム様は、心配そうな表情でこちらを見ています。

「はい・・・今、学園内ではその話題で持ちきりです・・・」

「まぁっ!!ジェリクお兄様。私、その決闘を見学したいです!」

はぁぁ!?ちょっと待ってください!!それはさすがにムリじゃね?
あと2週間しかないのに第2王女とはいえ、王族がそんな簡単にお出かけって・・・
ロベリア様のおねだりにジェリク様は困ったように窘めます。

「ロベリア・・・さすがに急すぎるから、見学はムリだよ。護衛の手配や、学園側の受け入れ態勢も整えなければならない事くらいは分かるだろう?」

「でもでも!!ルピリアお姉様でも行わなかった決闘ですよ!?お父様にお聞きしたら、お父様たちが学園卒業後は全く行われていないのですよ?」

「だからだよ、ロベリア。現在、学園の先生方は対応に追われている。そこに王族であるロベリアまで来るとなると、先生方の負担は倍以上になる」

ロベリア様メッチャ不貞腐れてますね・・・可愛いけど。
おぉ?今度は婚約者のアラン様におねだりの標的を変えましたね。

「アラン様・・・私どうしても見学したいのです。次はいつになるかわかりませんもの・・・」
涙目の上目遣いでアラン様を見つめます・・・あ・・・あざとい・・・

「ごめんね。僕もロベリアと見学したいけど、ジェリク殿下が仰ることも最もだと思うよ?」

「リリウムお姉様・・・どうしてもダメですか?」
おぉっと。今度はリリウム様をロックオンしたぁ~(笑)
的確な判断だなぁ・・・

「申し訳ございません。私には判断する権限がございません。国王陛下と王妃様は何と仰っているのですか?」

リリウム様ナイス!
『両親からOKもらえなきゃダメですよ』ってことですね。
何かあっても両陛下に責任転嫁できますしね(笑)

「お父様もお母様も反対されてます・・・あまりにも急な予定の変更は各所に多大な負担を強いることになるからと・・・」

「そうですわね。両陛下の仰る通りだと私も思います。特に学園の先生方の負担は想像以上だと思いますわ」

アラン様とジェリク様は頷いてますが・・・本来は兄であるジェリク様が納得させなきゃいけないところですよ?
それからアラン様?婚約者に甘すぎです。

「それでは、これからルピリアお姉様にお手紙を書いてお願いします。ルピリアお姉様なら、護衛の人数は最小人数で済みますし、学園の卒業生ですから学園の先生方の案内も不要でしょう?」

うわぁ・・・最凶の切り札を切ってきたなぁ・・・
あっ!!ジェリク様とアラン様の顔色がメッチャ悪い(汗)
リリウム様は何だか遠い目をしてるし・・・
これってある意味脅迫だよなぁ・・・
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