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ヒンレックのお話を書くために、どういう切り口がピッタリくるだろうか、と考えた時、エンデのお話には出てこなかった、私自身のキャラクターが必要だと思いました。
そこで最初に生まれたのは、お話よりも、ムーアでした。
しかしムーアはあまりにも、『宿屋』すぎました。地に足をつけていて、冒険に出てくれそうにありません。そこで彼の性格を受け継ぎつつも、冒険に憧れるエイデルという人物が生まれたのです。
彼らについて語ると、どんどん彼らのことが好きになりました。
一番最初に出来たお話は、ヒンレックの活躍より、エイデルが目立ってしまい、話の運び方がぎくしゃくしていました。
理由は、私はずっと『家族』の物語を書こうとしていたことに自分で気が付かなかったからです。それが、私のテーマです。しかし当時は独身で、本や見聞きしたことでは、描くことができませんでしたし、本当に書きたいものが分かってもいなかったのです。
結婚し、子供が生まれ、振り返ってみて、ようやく自分が何を書きたいのかが分かり、今回このお話を書き直すことができました。
読んで下さった方はお分かりになると思いますが、『正義』というテーマが今回、新たに加えられました。これはまったく予期していなかったことでした。
この物語に登場したグインの街の人のように、忙しさや時間に追われるようになると、人間はあっという間に大事なものを忘れます。貧すれば鈍する。新しいテーマは現代に通じる面があり、ここを描くことができて嬉しい限りです。
さて、今回は初めての試みとして、スマートフォンを、主に使いました。昼休みやバスの通勤時間などの、スキマ時間でも『書く』ことができたのは、これのおかげでした。並のキーボードよりはよほど早く入力出来ましたし、本当にどこでも創作が出来て嬉しかったです。このスタイルは当分、続けるでしょう。
それではお別れです。
またお目にかかれますように。
2017年9月1日
そこで最初に生まれたのは、お話よりも、ムーアでした。
しかしムーアはあまりにも、『宿屋』すぎました。地に足をつけていて、冒険に出てくれそうにありません。そこで彼の性格を受け継ぎつつも、冒険に憧れるエイデルという人物が生まれたのです。
彼らについて語ると、どんどん彼らのことが好きになりました。
一番最初に出来たお話は、ヒンレックの活躍より、エイデルが目立ってしまい、話の運び方がぎくしゃくしていました。
理由は、私はずっと『家族』の物語を書こうとしていたことに自分で気が付かなかったからです。それが、私のテーマです。しかし当時は独身で、本や見聞きしたことでは、描くことができませんでしたし、本当に書きたいものが分かってもいなかったのです。
結婚し、子供が生まれ、振り返ってみて、ようやく自分が何を書きたいのかが分かり、今回このお話を書き直すことができました。
読んで下さった方はお分かりになると思いますが、『正義』というテーマが今回、新たに加えられました。これはまったく予期していなかったことでした。
この物語に登場したグインの街の人のように、忙しさや時間に追われるようになると、人間はあっという間に大事なものを忘れます。貧すれば鈍する。新しいテーマは現代に通じる面があり、ここを描くことができて嬉しい限りです。
さて、今回は初めての試みとして、スマートフォンを、主に使いました。昼休みやバスの通勤時間などの、スキマ時間でも『書く』ことができたのは、これのおかげでした。並のキーボードよりはよほど早く入力出来ましたし、本当にどこでも創作が出来て嬉しかったです。このスタイルは当分、続けるでしょう。
それではお別れです。
またお目にかかれますように。
2017年9月1日
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