ラノベ世界に転生した僕の、バッドエンドのその先は…

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「キーツは、今話してくれた事について、どう感じているの？」



探るような目でセツが見つめてくるので
僕も視線を外さずに正直に答えました。



「小さな頃は、特に疑問も抱かずに
聞かされた事、書物で読んだ事が全てだと考えていました。

でも今なら矛盾があると分かります。
そもそも、他国に行く事も出来ないほど危険な魔獣が居るのに
遠く離れた地の事が分かるのは何故なのか。
隣国と国交も無いのに、手紙のやり取りで繋がる意味はあるのか。
他にも細かい部分が、おかしいと感じています。」



「そうか。良かった。
キーツは宝玉を使った洗脳から解放されているね」




機嫌良さそうにセツの尻尾がふりふり動くのを目で追いつつ
一拍置いて、言葉の意味が頭に入って来ました。




「え、えっ！？洗脳！」

「そうそう。まあ、それは後から説明するからね。」

「えっ！…むぅ…」



今すぐ教えて貰えない事に焦れったさを感じて
年甲斐もなく頬を膨らませてしまいました。