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853:氷風呂
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「じゃ、ちょっと試しで水風呂用意するね。
マティスはそこで待ってて?
あがったら、きっとガクブルだから、
タオルで包んでね?」
「任せてくれ!!」
水風呂?ん?
いや、普通にプールだ。ちょっと気持ちいい。
だって、ここのお風呂寒くないもん。
氷だね。
アイス専用冷凍庫の奴!!
冷気は使ったはずだから、残っているのは氷のみ。
冷気を飛ばす練習後に扉を開けたら、
真空状態だったからか、扉は重く、
突風が発生した。
なので、空気が循環できるように工夫、
正確には砂漠石先生にお願いしたが、
そこに氷、霜が付くようになった。
定期的にとらないと、と思っていたのだ。
一度からっぽにしよう。
『氷!全部お風呂の中に来て!!』
ばっさーん!!
「!!」
マティスが飛び込んでくる。
埋まった。
そんなにあったの?
違う!わたしが認識する氷が全部だ。
あ、寒い・・・・だめだ。
「マティ・・・ス?え?」
目を見開いたマティス。
彼を中心に気があふれだす。
撃たれたときの演技用の気ではない。
その気で氷がなくなった。
抱きしめてくれる体が温かい。
小さく声が聞こえる。
いやだいやだいやだ
すぐに師匠たちから連絡が入って来た。
わたしにも聞こえる。
((マティス!))(マティス君!)
(ごめん、何でもない)
(モウ?声が震えている!!)
(氷風呂作戦失敗。マティスが泣いてる)
(((あー)))
そして、ニックさんに個別鍛練を指示された。
(マティスよ?情けなすぎるぞ?)
(わかってる)
(動きは先のことが読めるのに、自分の気持ちが読めないのが致命的だ)
(わかってる)
(少し俺に付き合え、ルポイドから戻ってからでいい)
(なにを?)
(下町に数日いれば気持ちの調整ができるようになる)
(・・・わかった)
下町で数日過ごせば、いろんな場面に出くわすだろう。
純粋無垢ではいられない。嘆くこともできないことがあるのだろう。
人の裏の裏まで見て、理解してしまう。
その感情の押さえ方を学べればいい。
その心の殺し方を、必要ない時に出さないようにできればいい。
意識してマティスに聞こえないように2人にお願いした。
(ニックさん?徐々にね?)
(もちろん)
(ガイライ?フォローしてね?)
(もちろん)
今は聞けないな。
話してくれるまで待っておこう。
「マティス?あったかいね。」
「うん。」
「ありがとうね。」
「うん。」
「ごめんね。」
「ううん。」
「うん。このまま進めるよ?」
「うん。」
うまい具合に顔色は悪くなって、唇は青くなってる。
体は寒さで本当に震えている。
急いで血がにじんでるっぽいワンピースを着こむ。
撃たれた場所にあたるところに、
突起物を付けている。
触られると痛い仕様。
不意に触られても痛いと反応できる。
が、即却下された、傷がつくだろうと。
では、氷で代用。溶けないように砂漠石でくるむ。
・・・・・。
これ、猛暑日に欲しかったな。
マティスは、そこに触れないように腰に抱き付きぐりぐりしている。
マティスの気はわかるものにはわかっただろう。
それをわたしの容態が悪化したと捉えてくれればいい。
『このまま、王都脱出作戦を決行!!
当初予定よりさらに時間がない!!
みな馬車に乗れ!!!』
箱馬車に皆が乗り込み、
いまだ敷地門前にワラワラいる輩を無視して、
通用門まで突っ走った。
わたしとマティスも馬車に乗っている。
絶賛凹ミングのマティスを抱えながら。
お約束の足止めがあったが、
作戦通りにセサミンたちを送り、
今、ルポイドの砂漠入り口のかなり手前。
「砂漠!!」
「うん。問題ないからね。」
「モウ?まだ顔、悪いぞ?」
「・・・。顔色ね?顔色!それだけだからね?
マティス?おじいさまのところに。」
「入国手続きは?」
「緊急だから後でってことで、
このまま館に行こう。
門番さんが気付いて追いかけてきたら説明しよう。」
「わかった。」
「オーロラ?
今から会うテルマおじい様は、ここルポイドの元、元首だ。
むっちゃ長生きの国の。
なにをやっても見抜く。だから何もしなくていいよ。
わたしが知っている人の中でいちばん強い。
尊敬もしている。無礼がない様に。
それは人生の先輩だからだ。
が、なにか、そう、理不尽なことで
彼の機嫌を損ねたとしても、わたしはオーロラを守るからね?」
「強いの?えっと、あの、お、ニックより?」
「強い。ルポイドって知ってる?なにが有名とか?」
「ルポイドといえば、クジラと鹿?
クジラってサイよりうまいって!
それと香木と香水?香馬だな。
あとは、管理者がいるって。」
「?元首のこと?」
「違うとおもう。これはよくわからないって。オオイが。」
「そうか。
ものすごく大変な秘密かもしれないから、
管理者のことは言わないようにしよう。
後でくわしく教えてくれる?
先にオーロラのことを聞かないとね。
それと麻薬関連。リリクのこと。」
「愛しい人?ネリー殿との話は?」
「ん?テルマおじい様との話が終わってからね。」
「では、このまま抱きかかえていても?」
「設定上お願いします。」
「よろこんで!!」
砂漠の入り口にもう一度移動。
(愛しい人?テルマだ。あとは御者1従者2。テルマを警戒している)
(遠巻きに2人、密偵もいるぞ?)
(このまま、けが人設定で!)
((承知!))
「モウ!!」
ボルタオネ、前領主イスナが殺害されたことは、
一斉にトビヘビで連絡が行くと言っていた。
それ?
いや、ここは、最初に来た時にも、
きちんと入国者の管理ができていた。
門から門へ。誰が入国したかどうか。
それと館にもだ。
どうやってるんだろう?
トビヘビ?
それ以外の連絡手段?
そういうのって、コットワッツにもあるのよね。
でも、知らない。
聞かないから教えてくれない。
あたり前のことだからわざわざ教えてくれないのよね。
で、マティスはたぶん知らない。
背中に触れないように抱きかかえているから、
顔は後ろを見ているので、
テルマの方に向く。
その時、少し氷に触れてしまった。
冷たい!!
あ、眼鏡かけてる。
「こちらに来ると聞いてな。
撃たれたと?本当なのか?
ああ、顔色が悪い!
マティス!!
お前はなにをやっていたんだ!!」
ドゴーン!
奪うようにわたしを抱きかかえ、
間髪入れずぶっ飛ぶマティス。殴ったのか?
オーロラが飛び掛かるが、
片腕を払うだけで、同じように飛んでいった。
あ!
その腕で、わたしの背に触る。
「ひひゃーー!!」
のけぞる背中。
「愛しい人!!」「モウ!!」
こうなるとマティスが構えを見せ、
多少の気を上げた。
最初の一撃はそう来るであろうと想定していたから甘んじて受けたのだ。
オーロラも前に出る。
2拍おいて、テルマの従者が
前に出てきた。遅い!
それに気付いてマティスとオーロラは引いた。
テルマを守る従者ではないからだ。
なのに、その従者2人はいまだ気を上げている。
テルマが2人の従者を制した。
「止めろ!!」
(マティス!オーロラ!冷たいのあたっただけ!!)
(2人とも上出来だよ?喜ばないで!しぶしぶおじい様に従って?)
「このまま、館に連れていく。いいな?」
「・・・・あまり、動かさずに。背に触れるな。」
「わかっている。すまない。
ん?そのちっこいのは?」
マティスは少し不機嫌になったオーロラを背にかばった。
「テルマ?彼は見習いだがコットワッツ領国、
領主セサミナ様がお傍付き従者だ。
オーロラ?彼がテルマだ。
愛しい人の祖父にあたる方と友人だったとか。
挨拶を。」
背を押され前に廻るオーロラ。
「コットワッツ領国、領主セサミナ様がお傍付き見習い、オーロラ、です。」
「テルマ?早く愛しい人を寝かしたい。
詳しい話はその後で。いいな?」
「ああ、そうしよう。」
やっと、馬車に乗ることができた。
この間わたしはずっと、浅い呼吸。
これがしんどい。そして酔う!
肩に頭をつけ目をつぶる。
おお!なんかいい匂い!
(愛しい人!)
(酔いそう!だけど頑張るから!!)
馬車の中は重苦しい空気だった。
酔うからマティスは心配して、そわそわしているし、
オーロラは一緒に乗り込んだ従者を睨みつけている。
従者がいまだ威嚇しているからだ。
マティスはそんなのは気にもしていない。
ん?一人は女の人かな?
テルマは黙ってわたしを抱きしめている。
あ、これ、確認しているな?
体温も戻り、脈拍も正常。
ただ、馬車酔いになっているので、
苦しそうなのは本当だ。それで戸惑っている感じだ。
護衛赤い塊は馬車に弱いという情報は来ていないと。
そんな細かなことは来ないのね。
祖父の友人っていう設定も生きてる。
赤い塊は曾祖父。じゃ、祖父はどこにいるんだってことか。
いまは知らないでいいかな?
で、おじい様とは小さいころにあったと。
ん?砂嵐ので飛ばされた設定がおかしい?
いや、大丈夫だ。
なんどか、祖父に連れられた来たことがある。
つまり、祖父は、赤い塊一族は移動ができると。
が、わたしは戻れないということで。
良し!!
しかし、
大食いとお金にがめついという情報は
なぜに重要要素になるんだ?
マティスはそこで待ってて?
あがったら、きっとガクブルだから、
タオルで包んでね?」
「任せてくれ!!」
水風呂?ん?
いや、普通にプールだ。ちょっと気持ちいい。
だって、ここのお風呂寒くないもん。
氷だね。
アイス専用冷凍庫の奴!!
冷気は使ったはずだから、残っているのは氷のみ。
冷気を飛ばす練習後に扉を開けたら、
真空状態だったからか、扉は重く、
突風が発生した。
なので、空気が循環できるように工夫、
正確には砂漠石先生にお願いしたが、
そこに氷、霜が付くようになった。
定期的にとらないと、と思っていたのだ。
一度からっぽにしよう。
『氷!全部お風呂の中に来て!!』
ばっさーん!!
「!!」
マティスが飛び込んでくる。
埋まった。
そんなにあったの?
違う!わたしが認識する氷が全部だ。
あ、寒い・・・・だめだ。
「マティ・・・ス?え?」
目を見開いたマティス。
彼を中心に気があふれだす。
撃たれたときの演技用の気ではない。
その気で氷がなくなった。
抱きしめてくれる体が温かい。
小さく声が聞こえる。
いやだいやだいやだ
すぐに師匠たちから連絡が入って来た。
わたしにも聞こえる。
((マティス!))(マティス君!)
(ごめん、何でもない)
(モウ?声が震えている!!)
(氷風呂作戦失敗。マティスが泣いてる)
(((あー)))
そして、ニックさんに個別鍛練を指示された。
(マティスよ?情けなすぎるぞ?)
(わかってる)
(動きは先のことが読めるのに、自分の気持ちが読めないのが致命的だ)
(わかってる)
(少し俺に付き合え、ルポイドから戻ってからでいい)
(なにを?)
(下町に数日いれば気持ちの調整ができるようになる)
(・・・わかった)
下町で数日過ごせば、いろんな場面に出くわすだろう。
純粋無垢ではいられない。嘆くこともできないことがあるのだろう。
人の裏の裏まで見て、理解してしまう。
その感情の押さえ方を学べればいい。
その心の殺し方を、必要ない時に出さないようにできればいい。
意識してマティスに聞こえないように2人にお願いした。
(ニックさん?徐々にね?)
(もちろん)
(ガイライ?フォローしてね?)
(もちろん)
今は聞けないな。
話してくれるまで待っておこう。
「マティス?あったかいね。」
「うん。」
「ありがとうね。」
「うん。」
「ごめんね。」
「ううん。」
「うん。このまま進めるよ?」
「うん。」
うまい具合に顔色は悪くなって、唇は青くなってる。
体は寒さで本当に震えている。
急いで血がにじんでるっぽいワンピースを着こむ。
撃たれた場所にあたるところに、
突起物を付けている。
触られると痛い仕様。
不意に触られても痛いと反応できる。
が、即却下された、傷がつくだろうと。
では、氷で代用。溶けないように砂漠石でくるむ。
・・・・・。
これ、猛暑日に欲しかったな。
マティスは、そこに触れないように腰に抱き付きぐりぐりしている。
マティスの気はわかるものにはわかっただろう。
それをわたしの容態が悪化したと捉えてくれればいい。
『このまま、王都脱出作戦を決行!!
当初予定よりさらに時間がない!!
みな馬車に乗れ!!!』
箱馬車に皆が乗り込み、
いまだ敷地門前にワラワラいる輩を無視して、
通用門まで突っ走った。
わたしとマティスも馬車に乗っている。
絶賛凹ミングのマティスを抱えながら。
お約束の足止めがあったが、
作戦通りにセサミンたちを送り、
今、ルポイドの砂漠入り口のかなり手前。
「砂漠!!」
「うん。問題ないからね。」
「モウ?まだ顔、悪いぞ?」
「・・・。顔色ね?顔色!それだけだからね?
マティス?おじいさまのところに。」
「入国手続きは?」
「緊急だから後でってことで、
このまま館に行こう。
門番さんが気付いて追いかけてきたら説明しよう。」
「わかった。」
「オーロラ?
今から会うテルマおじい様は、ここルポイドの元、元首だ。
むっちゃ長生きの国の。
なにをやっても見抜く。だから何もしなくていいよ。
わたしが知っている人の中でいちばん強い。
尊敬もしている。無礼がない様に。
それは人生の先輩だからだ。
が、なにか、そう、理不尽なことで
彼の機嫌を損ねたとしても、わたしはオーロラを守るからね?」
「強いの?えっと、あの、お、ニックより?」
「強い。ルポイドって知ってる?なにが有名とか?」
「ルポイドといえば、クジラと鹿?
クジラってサイよりうまいって!
それと香木と香水?香馬だな。
あとは、管理者がいるって。」
「?元首のこと?」
「違うとおもう。これはよくわからないって。オオイが。」
「そうか。
ものすごく大変な秘密かもしれないから、
管理者のことは言わないようにしよう。
後でくわしく教えてくれる?
先にオーロラのことを聞かないとね。
それと麻薬関連。リリクのこと。」
「愛しい人?ネリー殿との話は?」
「ん?テルマおじい様との話が終わってからね。」
「では、このまま抱きかかえていても?」
「設定上お願いします。」
「よろこんで!!」
砂漠の入り口にもう一度移動。
(愛しい人?テルマだ。あとは御者1従者2。テルマを警戒している)
(遠巻きに2人、密偵もいるぞ?)
(このまま、けが人設定で!)
((承知!))
「モウ!!」
ボルタオネ、前領主イスナが殺害されたことは、
一斉にトビヘビで連絡が行くと言っていた。
それ?
いや、ここは、最初に来た時にも、
きちんと入国者の管理ができていた。
門から門へ。誰が入国したかどうか。
それと館にもだ。
どうやってるんだろう?
トビヘビ?
それ以外の連絡手段?
そういうのって、コットワッツにもあるのよね。
でも、知らない。
聞かないから教えてくれない。
あたり前のことだからわざわざ教えてくれないのよね。
で、マティスはたぶん知らない。
背中に触れないように抱きかかえているから、
顔は後ろを見ているので、
テルマの方に向く。
その時、少し氷に触れてしまった。
冷たい!!
あ、眼鏡かけてる。
「こちらに来ると聞いてな。
撃たれたと?本当なのか?
ああ、顔色が悪い!
マティス!!
お前はなにをやっていたんだ!!」
ドゴーン!
奪うようにわたしを抱きかかえ、
間髪入れずぶっ飛ぶマティス。殴ったのか?
オーロラが飛び掛かるが、
片腕を払うだけで、同じように飛んでいった。
あ!
その腕で、わたしの背に触る。
「ひひゃーー!!」
のけぞる背中。
「愛しい人!!」「モウ!!」
こうなるとマティスが構えを見せ、
多少の気を上げた。
最初の一撃はそう来るであろうと想定していたから甘んじて受けたのだ。
オーロラも前に出る。
2拍おいて、テルマの従者が
前に出てきた。遅い!
それに気付いてマティスとオーロラは引いた。
テルマを守る従者ではないからだ。
なのに、その従者2人はいまだ気を上げている。
テルマが2人の従者を制した。
「止めろ!!」
(マティス!オーロラ!冷たいのあたっただけ!!)
(2人とも上出来だよ?喜ばないで!しぶしぶおじい様に従って?)
「このまま、館に連れていく。いいな?」
「・・・・あまり、動かさずに。背に触れるな。」
「わかっている。すまない。
ん?そのちっこいのは?」
マティスは少し不機嫌になったオーロラを背にかばった。
「テルマ?彼は見習いだがコットワッツ領国、
領主セサミナ様がお傍付き従者だ。
オーロラ?彼がテルマだ。
愛しい人の祖父にあたる方と友人だったとか。
挨拶を。」
背を押され前に廻るオーロラ。
「コットワッツ領国、領主セサミナ様がお傍付き見習い、オーロラ、です。」
「テルマ?早く愛しい人を寝かしたい。
詳しい話はその後で。いいな?」
「ああ、そうしよう。」
やっと、馬車に乗ることができた。
この間わたしはずっと、浅い呼吸。
これがしんどい。そして酔う!
肩に頭をつけ目をつぶる。
おお!なんかいい匂い!
(愛しい人!)
(酔いそう!だけど頑張るから!!)
馬車の中は重苦しい空気だった。
酔うからマティスは心配して、そわそわしているし、
オーロラは一緒に乗り込んだ従者を睨みつけている。
従者がいまだ威嚇しているからだ。
マティスはそんなのは気にもしていない。
ん?一人は女の人かな?
テルマは黙ってわたしを抱きしめている。
あ、これ、確認しているな?
体温も戻り、脈拍も正常。
ただ、馬車酔いになっているので、
苦しそうなのは本当だ。それで戸惑っている感じだ。
護衛赤い塊は馬車に弱いという情報は来ていないと。
そんな細かなことは来ないのね。
祖父の友人っていう設定も生きてる。
赤い塊は曾祖父。じゃ、祖父はどこにいるんだってことか。
いまは知らないでいいかな?
で、おじい様とは小さいころにあったと。
ん?砂嵐ので飛ばされた設定がおかしい?
いや、大丈夫だ。
なんどか、祖父に連れられた来たことがある。
つまり、祖父は、赤い塊一族は移動ができると。
が、わたしは戻れないということで。
良し!!
しかし、
大食いとお金にがめついという情報は
なぜに重要要素になるんだ?
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