いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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風呂に入れると目を覚ますかもしれないので、
きれいにしてから、新作のねぐりじぇに着替えてもらう。
上下に別れているものだが、ゆったりとして可愛らしいものだ。
肩と胸元が大きく空いているが、ゴムで落ちてこない。
ズボンは大きく膨らんでいる。
かぼちゃパンツと愛しい人は呼んでいた。

ゆっくり眠れとまじないをかけようとしたときに、目が開いてしまった。


「どうした?」
「今から丸一日寝るのはまずい。
へたしたら2日寝てしまう。
90分。
90分でいったん起きる。
これで、すっきりするから。
短いから枕神様にお願いできない。
起して?」
「90ぷん?1じかんと半分だな?わかった。」
「セサミンとガイライが怒ってる。
何でかはわかる。
血のりのことを言ってなかったから。
ガイライは緑目のこと言ってないな。
あ、師匠にもだ。」
「ワイプには話してる。」
「そっか。あんがと。
倒れたことは、冷静になればわかるはず。
寝落ちしただけだ。
それなのに、少しでも慌てた気恥ずかしさが、
マティスに行ってるのかな?怒りとして?
相手して?」
「そうか!それは楽しみだな!」
「このまま撃たれた振りをする。
これ、わたしかマティスを狙ったものだ。」
「?新人を狙うのではなかったのか?お前の推理では?」
「読みが甘かった。馬車が最後に回された時点で気付くべきことだ。
あの場にはコットワッツ組と新軍隊長しかいない。
新人が撃たれたコットワッツは間抜けという笑いにすることができない。
それを軍隊長がするならば、警備の不備を指摘されるから。
そんな間抜けはしない。
まさに、間抜けはわたしだ。護衛のくせに撃たれて倒れたから。
睡魔に負けてしまった。
だけど、今回名指しされたからこのまま流れに乗る。
そうなると、あの2人の反応は正常だ。
臣の腕を捧げているって話は、
リーズナ先生が話している。
よくやった。
話せなかくて不安にさせてしまった。悪いことした。
ごめんちょ。
眠くて頭が回らない。
もう、寝る。うん。
プゥしなかったよね?えらいよね、、、、、」
「え?プ?え?」
「うん、ネプーっていうの。」
「ネプ?フフフフフ、あ、ダメだ。
あははははははは!!!
あ!
静かに、静かに。90ぷんな。
わかった。」
「んー。」



                       。  







・・・・・・ポンポンイタイ。



─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘

まずはセサミナか?

今までにない腹筋の鍛練を終えてから、
セサミナの執務室に。
みなが集まっているが、3人が沈んでいるな。
新人3人が困っている。


「セサミナ?」
「兄さん!!!」
「ん?なんだ?愛しい人は寝たぞ?
90ぷん後だから、半分すぎたら起こす。」
「・・・・・。」
「なんだ?口も利きたくないのか?」
「・・・・・。」
「はははは!さて、誰が一番冷静だったか?
オーロラ?状況を。」
「すぐに、あんたが睨んだ方向に行ったが誰もいなかった。
屋根の上な。撃ってすぐ逃げた感じだ。
屋根がずれてた。方向は下町の方。
銃はなかった。
ただ、長い間そこにいた感じだな。
あのかれえ?をいれた皿がそのままだった。」
「それは?」
「ここに。」

愛しい人に持たされている袋から出してきた。
収納付ではないが、小さくたためるものだ。

「これか。生産院の販売のものではないな。
先に作っていたものだ。
アバサとルーが売った分だな。」
「数字書いてますか?裏に。」
「ん?あー、187?書いたのか?」
「いくつ売れるか数えていこうって。入れる前に番号を書いてました。
リングは籠にいれていたので。」
「そうなると後半か?誰が買いに来たかは覚えてないな?」
「180から190だと、貴族の方ですよ?
まとめて買いに来てくれたから。
どこのっていうはわからないです。」
「メディング様と話していました。
その数字のことも話していたとおもいます。」
「そうか。あとで、どこのだれか確認だけしておこう。」
「そいつ?」
「おそらく違うだろうな。」
「?なんで?」
「わざと残したんだろ?それを買った奴がしたことにする?
もしくは、そう仕向けられた、するなら証拠なんて残すはずがないってな。」
「なんだ、じゃ、結局わからんってこと?」
「そうだな。この番号も向こうが勝手に書いたかもしれない。
イスナペンか。消せるしな。跡も残らない、か。
なんだったか?筆跡?走り書きだ、なんとでもまねできる。
そこで食ったものがいて、たまたまそれが残っていただけとかな。
もう一つ。それを持ってきたオーロラが怪しい。
そのように誘導していくというものな。」
「マティス様!!その発言、取り消してください!!」
「どう思う?オーロラ?」
「そうだな。監督の演技指導の話、
聞いてなかった3人はいまいちわかっていなかった。
血のりと、3人でやらされた演技?をみせてやっとだ。
で、どうしてはなしてくれなかったのかと、拗ねてるんだよ、
この3人は。」
「偉いぞ!オーロラ!アバサもルーもな!廻りをよく見ていた!」
「それと、ルグ?マティスは俺を疑っているわけじゃない。
そんな話も聞いてるんだよ。
で、そんな話が来たら、受けるってことになってる。
で、相手を探れってな。
モウに隠し事はできないんだろ?マティスにもだ。
ばれたときになんていうかも仕込まれてるんだよ。」
「ルグ?ドーガー?
お前たち2人が、あの場から素早く離れたことは、上出来だ。
さ、セサミナ?
我が主で、私の可愛い弟。
いったな?心を乱すなと。
それはできたか?どうだ?」
「・・・・。」

セサミナが何とも言えない顔で睨みつけてくる。
かわいいな!

「クククク。お前たち、下の鍛練場に行ってろ。」
「え?」
「いいから。主セサミナ様はご立腹だ。
私に言いたいことがあるのだろ?
それは、私としては聞かれたくはないからな。
行ってくれ。そこで鍛練を。」

5人を下に移動させた。

「セサミナ?」
「だって!だって!!」
「ほら、おいで?」

セサミナが飛び込んできた。
が、なぜか叩かれる。

「怒っているのか?
わかったから。叩くな、な?
私も驚いたんだ。最初の血のりを見たときは。
愛しい人が話す、芝居もそうだが、とりっく?偽造だな、
それ関係の話も怖いんだよ。今度、一緒に聞こうな。
愛しい人は、褒めていたよ。
臣の腕を捧げているのなら当然の反応だ。
ニックはわざとガイライを気絶させたぞ?
撃たれた振りをしておこうということだ。
私もその方がいいと思う。
名指しで愛しい人をなぶろうとしたからな。
即殺がダメなのなら、怯えてもらわないと。
いつも通りの愛しい人だ。
私も変わらない。」


「・・・・。怖かった。」
「ん?なにが?」
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