いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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644:海千山千

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「その2人は?
あとで商売の話をするとしても、同席するのですか?」

早着替えのことはだれも突っ込まない。
それはそれで恥ずかしい。

「この2人はわたしの護衛だ。ムムロズの代わりだ。」
「あはははは!父が、護衛?よく言いますね?
あれはいつもあなたの傍にいるだけでなにもしていない。」
「わたしの護衛なんだから傍にいるのはあたり前だろ?」
「父を、あれを庇わなくても結構ですよ。
数字にも弱いうえに力もない男だ。」
「そう思うのはお前だけだ。
それで?横の客人も同席するのか?」
「ええ。これからの取引の条件に、
ここのまとめ役と契約をするということでね。
実際わたしが動かす金のほうがおおいのですが、筋は通さないと。
もともと、今日伺うつもりでした。
ここで引継ぎができれば即契約ができるので。
うまい食事は前祝いになりましたよ。」
「先に結論を言おうか。
あと5年、わたしがまとめ役だ。テンレにもおまえにも譲らん。
テンレが育児から離れれば補佐役だ。
譲るのはムムロズだ。」
「あはははは!ご冗談ばかりだ。
あなたが死ねば、父が?では、父が死ねば?」
「次に産まれる子になるだろう。
お前の姉や兄たちはもともとこの仕事を嫌がったからな。
お前には期待をした。残念だ。
これは正式な決定だ。」
「では、あなたと父、ムムロズが死なねばいい。」
「お前はどうして、父を尊敬できない?」
「父ではないからですよ。」

あれか?
父親でないっていうのは流行りか?


「父親として何一つわたしよりも秀でたものがない。
それをどうして父と呼べましょうか?」

ああ、よかった。
そっち方面ね。

「20年か。ずっと忙しかったからな。常にわたしの身を守り、
衰えていくわたしの仕事をまとめて来てくれた。
わたしが、ムムロズに甘えていた結果か。
お前が仕掛けた、盗賊な。あれを14人倒したのはムムロズだ。
ここの収支等のまとめはいまや、ほとんどがムムロズだ。
わたしは最後に目を通すだけ。」
「売り上げが少なくなってきていたんだ、
一桁の計算ぐらいはできるんでしょう。
10番門外の結果はわたしも残念です。
あれでは金は払えない。」
「認めるのか?」
「今さらでしょう?」


(おもしろいな。エフエの気が動いた)
(しらなかったのかな?ん?エフエさんの方が行商?)
(わからんな、もうひとりのほうは行商でもないというのは分かるがな)
(行商ではないけど、お金は大好き、利権大好き?)
(お前が言うとなんでもかわいらしくなるな)
(そう?
てめー、耳の穴から指突っ込んで奥歯ガタガタ言わせたろかい!
てのは?)
(・・・・)
(ん?)
(すまない。怖い)
(地元ではケツの孔だったよ?)
(・・・・)

きゅってお尻に力を入れない!


「かなりの売り上げだったとか?
それは?あの3人の報告待ちだったんですがね。
そもそも売ったものは何ですか?」
「・・・・。
モウ、預けしているものをだしてくれないか?」
「わかりました。」


ほら、海千山千。
まだ、わたしが持っていると思っている。
売れなかった3つは今後しかるべき相手に売るのだろう。

では、失敗したものをだそうか?

最初の1個があまりに豪華すぎて、10個も作れなかったものだ。
マティスがタンス背負子から出すようにしてカリクさんの前に置いた。


引出式の宝石ケースで、濃紺のスエード張りだ。
鏡も三面鏡タイプ。
コールオリンのネックレスもある。
もちろん、クジラ、沼トカゲのものも。
サンゴも少し。

要はマティスのアクセサリーケースだ。
数がそろわん、となった時、
そのままマティスがいじっていたものだ。
意匠は全てマティス。
ダイヤやエメラルドも増やしていくんだろうな。

「・・・・。
これと同じものではないが、似たようなものだ。
これを買えるほどのリングを持っていないだろうからな。
目の保養にと預からせてもらったものだよ。
これらをな、売る条件として即金というのがあったんだ。
なかなかに理の通った条件だった。
あれだけのリング、現金でもったのは久しぶりだ。
すぐに資産院に預けたよ。
預けてしまえば、盗まれることはないからな。」

10番門内に資産院の出張所があるのだろうか?
そこに預ければ安心?
リングは移動しているということか?
そうか、その費用も含めて、入金出金1割か?
それは誰がしている?
石使い?
1割り以下でできるということだ。
最低ラインはいくらなんだろうか?
そこらへんはわからんな。



「いいですね。その取引先もこちらで引き継ぎましょう。」
「最初にはなしたな?クインタ、お前には引き継がない。
卵採りの統括も下りてもらおう。」
「何の権限があって?」
「わたしがここの統括だからだ。」
「今はね。今度はおねがいしますよ?」

爬虫類系の男、ビアガムが袋を出した。
あれか?
でも、カリクさんはキャムロンを食べていないはず。
即死系はまずい。

(カリクに白い粉の影響はない)

声を出さずに口パクで。


「少し眠りなさい。」


クインタとクラロがカクンと寝てしまった。
お前らか!
ん?対象は?指定した?
最初から組み込まれている?


「クインタ!」
「大丈夫ですよ、言葉通り眠っているだけだ。
ああ、ニバーセルで売り出している操りの糸と
似たようなものだと思ってください。
あらためて、
我々は、ネルウカート国、中央部のものです。」

エフエが言う。
カリクさんは操りの糸のことを知っているのか、
わたしの方を見、頷いたのを確かめるとひとまず置いとくことに。
わたしたちはクインタとクラロの身の安全は約束していないが、
死んだら憂うだろう。
それはない、今は。


「あの盗賊もそちらの手か?」
「どうなのでしょうか?クインタ殿が勘違いしているだけでは?
わたしどもとその盗賊ですか?それと同じだと思い込んでいるとか?
なんにせよ、我々は商売をしに来たのです。」
「それは信用できない。
ネルウカート国の名を騙るものかもしれない。
盗賊もこれみよがしにエルトナガの装束に守りをもっていた。
盗賊がわざわざ身に付けるのもおかしな話だ。
彼らがあなた方と同じネルウカートの国の方々とすれば、
ますます信用はできません。」
「こう考えてください。ネルウカートはこちらと取引がしたい。
それを邪魔する勢力もあると。それはどこでもあり得るはなしですよ?」
「それを利用するのもよくある手だ。」
 「そういわれればそうかもしれませんが、
信用していただくしかないですね。
国に問い合わせていただいてもいいですが、それには何日もかかる。
商売というのは速さが物を言う。
この行商で決めてしましたいのですよ。」
「・・・・。
どのような商売をお考えで?
こちらの商品を買うのか?それとも、ネルウカート国のものを売るのか?」
「こちらを売りたいのです。」

もぐさ?

「マンザス、ザスの葉というはご存じですよね?」

ここでそれが出てくるのか!

「それはタトートで禁止になったもの。
禁止になる前は俊足馬でこちらにも入って来ていた。
主要な商品の一つでしたよ?」
「ええ。タトートの事情は知っていますよ?
トラの話もね。葉を食べるからですよ。
葉を体内に入れることによって、その体からザスの香りがにじみ出てくる。
これはそれを食べる動物一般に言えることです。
それをトラが狙うんでしょうね。」

それ、人で実験したの?
罪人でしたのかな?

「が、煙を吸う分には問題がないのです。
タトートの方々は直接葉を食べていた。
こちらでもそうですよね?
その方が効果が濃いということで。
我々の国では、まずは乾燥させて煙を吸っていました。
今回、我々がお持ちしたものは、
いずれも、ザスの葉を食べるより、より良い効果がでます。」
「より良い効果?」
「ザスの葉の効果は香りもそうなんですが、精神安定ですね。
とても落ち着いた心持になれる。しかも苦くない。
そして多幸感が産まれるのです。」

あー、だめだ。それ。
ん?マンザスの葉からはそんなものは読み取れなかった。
乾燥させ、それを火にもくべている。
ただいい香りが漂っただけだ。


(マティス?どう思う?マンザスでそんなこと思った?)
(いいや)
(いまは?)
(なんとも)


「それは、マンザスの葉だけではないですよね?」

あれを乾燥させ、炙って煙を出す。
その煙でどうのとなるわけがない。

「もちろん。他のものを混ぜています。
それはお教えすることは出来ません。
たとえエルトナガ国と言えども再現はできないでしょう。」」
「エルトナガ国は痛み止めなど薬に関する知識が豊富な国だ。
その国が再現できないと?」
「ええ。」
「ネルウカート国と言えば、中央東砂漠を有している。
このような趣向品を売らなくてもいいのでは?
それに、なぜニバーセルに?
自国か、西諸国で売ればいいのでは?」
「商売は手広くしていくものですよ?
あなた方の商売のやり方とはちがうようです。
客が来るのではなく、売り行く先が客なのです。
が、ここ、タフト街道で扱うものは素晴らしい品々だ。
まずはここから広まればいい。そう考えているのですよ。」
「・・・・。あなた方は、そう、皆若いな。
タトートのマンザスに話を簡易に聞いているだけなんだろ。
トラの話がどうのではないんだよ?」
「中毒性ですね?」
「知っていて売るのか?」
「何度も言いますが、直接葉を食べるからですよ。豚ではあるまいし。
マンザスを育て、一番葉を摘み取り、葉の分のみ乾燥すれば、
中毒性は出ないんですよ。」
「・・・・。」
「まずは、お試しください。」

エフエが火をつけようとする。

「お待ちください。カリク様、よろしいか?」
「かまわん。」
「先ほど、クインタ殿が眠りに落ちたのは、
その袋に命令してだ。
それが、操り糸のように操れると?
これに火をつけることによってそのようなことがないと、なぜ言い切れる?
もっと単純に猛毒かもしれない。
暗示がかかりやすくなる煙が出るかもしれない。
安全性が確保できない。
まずは、その袋の中を改めたいが?いかが?」
「あはははは!それもそうだ。
しかし、我々はあなたが出した料理をおいしく頂いた。
なんの疑いも持たずにね。」
「振舞ったのは我々だが、主催者はカリク様だ。
カリク様を疑う者がどうしてこれから商売ができる?
同じ立場というなよ?
疑問があるから先に聞いているんだ。
そちらも疑問があれば聞けばよかった話だろ?」
「それもそうだ。これからはそうしましょう。
彼ね、行商ではなく石使いなんですよ。わたしのほうが行商ですね。
あなた方のように、行商もしますし、護衛もする。
はっきりと取引ができるまで身分を偽っておりました。
申し訳ない。」
「クインタにも?」
「彼とはまだ取引の話をする前段階だったので。
ここのまとめ役を紹介してくれという話だったんですよ?
それは自分だとおっしゃるのでね。
が、話を聞いているうちに彼ではないのだと。これはお互い様だ。
カリク殿こそ、ここのまとめ役。
なのでここまでお話したのですよ。
袋に命令したわけではないんですよ。
ここの石使いが口布をするように、我々の国の石使いは
袋の中に石を入れてそれに命令します。袋は石使いの商売道具。
操り糸などと余計なことを言ったので勘違いをさせてしまった。
ビアガム、謝罪を。」
「申し訳ない。モウ殿の石使いぶりがあまりにも素晴らしかったので、
恥ずかしくて言えなかったのです。」

うまいこと言い訳に使われてしまった。

「そうですか。
が、火をつけるのはお待ちください。
さきに、その葉をお見せくださいますか?
薬学にすぐれたエルトナガ国でも分からないのでしょう?
一護衛が念のため見てもかまわないですよね?
確認もしないまま、
我々は、その煙を吸いたくはない。」


いらんことはいうな、するなということだ。

「ああ、交換しないで、ここに出したそれを。
よろしいですね?」


刻みタバコ?
拡大鏡を出し、さも分類しているように見せかけて
マンザスとその他を分ける。
トレーに入れゆする。
今まで採取したものは側面に少しずつ張り付けた。
同じ種類で集まってと。
マンザスは9割。残りは?
青い花。
それも、ルロイドになる成分?ちょっと違うな。少し離れている。
近いということか。

あの青い花から麻薬っぽいものを取り出せたとか?
あれは生きていくうえで、偽の香りをも出せる、進化する植物だ。
何かがあって、進化を遂げたとか?
ここでは調べようがないか。
それに、これが麻薬成分、中毒性があると今は証明できない。
たばこにだって中毒性はある。
お茶にもコーヒーにも。
わたしは甘いものだが。

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