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535:卵
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「うわ!ほとんど刈ったの?」
「眼に見えるところはな。雨の日の後、新年までにはすぐに元に戻る。」
「それもすごいよね。」
切ったブラスはそのまま収納。
館の廻りのブラスは、二重になった植物専用の収納袋に。
緑の石も入れたから元気になるだろう。
館も丸ごと収納した。
根っこも、廻りの土もとお願いしたら、かなり深くまで抉れてしまった。
「ここ埋め戻さないとまずいよね。」
「新しく設置する場所の土を入れればいいだろう。」
「おお!賢い。この量を把握すればいいね。うん、大丈夫。
んー、そこになんかある?」
「なにかとは?」
「キトロスの樹をね、引っこ抜いたときに
根っこが、砂漠石を抱えてたの。
わたしは、それがあるから、キトロスが育つのかなって。
キトロスって他の土地では育たないって聞いたしね。
セサミンは、砂漠石があるところで、キトロスが砂漠石を作るんじゃないかって。
面白いから実験しているよ?」
「また、そんな突拍子もないことを。」
「でもさ、砂漠石ってどうやってできると思う?
原石が水脈に乗って、流れて細かくなるってのはなんとなく知ってることだけど、
原石ってどうやってできたんだろう?
間の砂漠ってあるでしょ?あれは新しい砂漠なの。月無し石が作ったらしい。
砂があったからって。だから、砂があれば砂漠石ができるのかなって。
砂ってきっと砂漠石の元なんだよ。
それがどうやってか、時間を掛けて塊になるのかなって。
その方法はいろいろあるのよ、きっと。その一つが、キトロスね。
ブラスはどうかな?」
そんな話を2人はちょっと難しい顔で聞いてくれた。
「モウちゃんの考えだよな?
そんなことだれも考えないぞ?」
「そう?砂漠石だってどっかから湧いてくるもんじゃない。
変動で吸いあげられたけど、あれだって、いつかどっかに還元される。
その形は何だろう?砂か、水か、もっと違うものか。
この世界だって質量保存の法則はあるという仮定だけどね。
わたしだけ異質なんだ。それこそ降って湧いたようなもんだ。
わたしの質量分、何かが外に飛び出したかもしれない。
ん?それが空に上がった分とか言わないよね?
同じ重さとか言われたらどうしよう。」
「モウ、そんなことを考え始めたらキリがない。
戻りましょう。」
「そう?じゃ、迷いの仕組みもみんな取るね。
鉄板は抜いてる?それも収納だ。
ん、帰ろう。リグナもお疲れ。」
リグナも刈ったブラスを集めるのを手伝ってくれたようだ。
「そうだ、リグナも干し肉食べる?」
干し肉!
いいな!
「あ、やっぱり食べるんだ。」
「え?肉を食うのか?馬が?」
「みたいだよ。自分で調達するみたいだけど。
やっぱり聞きたいな、どんなの食べるの?」
ちいさいものだ
ここにも結構いたが、あまりうまくない
うろつかれるとうっとしいから出ていってもらった
ネズミみたいなのかな?
それならなんとか理解できるな
「なんて?」
「小さくて、ここにも結構いたけど、それはおいしくないって。」
「え?ここにいる動物って何がいた?」
「いや、ここで動物は見かけなかった。」
「追い払ったらしいよ?じゃ、お肉久々?」
そうだな
たまにでいいんだ
今までは自分で調達していたがな
だいたい皆そうだ
「よかったら、言って?干し肉ぐらいいつでも。
生肉の方がいいのならそっちもあるから。」
ありがとう
まずは干し肉がいい
「じゃ、これね。」
うまいといって喜んでくれた。
「しかし、なんで知らないんだ?俺たちは?」
「そうだね。隠してること?」
誰も聞かないし、与えない
ふざけて腐った肉を投げつけるものもいたが、
そんなものは食べない
「え?そんなことされたの?誰に?
こきゅっとしばいてくるよ!」
ははは!
とうの昔に踏みつぶした
それに、あなただからだ
話がここまでできるのは
「おお!それもそうだ。ん、よし!元気だ!
で、下には何もないね?」
ここで不用意に下は見ない。
だって、絶対虫系はいる。いないとおかしい。
だけど、なんか気になるのだ。
「下に降りて確認だけしておきます。」
「そう?うん。お願いします。」
「その袋の中には?虫は?」
「ああ、この中には生き物、植物以外の生き物は入れない。
はじかれてる。そうなると生態系が狂うかな?」
「土の中のむしっころだろ?
すぐに増えるよ。」
「おお、聞きたくないおはなしだけど、そうだよね。
でも、念のため、袋に入れておこうか。
これは普通の袋だから。」
塩袋を4つ。
まんべんなく入れてもらうことにする。
下で、おーとか、ああ、とか聞こえる。
「いいものが有りましたよ?卵ですが大丈夫ですか?」
「卵?虫だったらダメかな?鳥とか?大きかったら大丈夫。」
「じゃ、大丈夫ですね。これ、トリヘビの卵ですよ。」
「トリヘビ?え?巣があったの壊した?どうしよう!」
「違いますよ。トリヘビは地中深くに卵を産むんですよ。
だから見つけるのが大変なんですよ。
これ、頂いてもいいですか?」
「いいよ。育てるの?大丈夫?まさか、食べないよね?」
「ははは!それはないです。
折角見つけた卵だ。育ててみますよ。」
「そう?ビャクが帰ってくるから、聞いてみればいいね、いろいろ。 」
「そうですね!生まれたときから餌をやれば懐くと言われてるんですが、
ビャクを見るとそうではないようですね。」
「仕事って割り切ってるよ?師匠のところでお金もらって、
ティータイのザバスさんところで飴ちゃん買ってるよ?」
「ははは!いいな、それは。」
見つけた卵は3つだ。
うまく孵ったらいいね。
ガイライ達は育てるのを楽しみしている。
そうだね。元気にいいこで生まれておいでと撫でておいた。
「眼に見えるところはな。雨の日の後、新年までにはすぐに元に戻る。」
「それもすごいよね。」
切ったブラスはそのまま収納。
館の廻りのブラスは、二重になった植物専用の収納袋に。
緑の石も入れたから元気になるだろう。
館も丸ごと収納した。
根っこも、廻りの土もとお願いしたら、かなり深くまで抉れてしまった。
「ここ埋め戻さないとまずいよね。」
「新しく設置する場所の土を入れればいいだろう。」
「おお!賢い。この量を把握すればいいね。うん、大丈夫。
んー、そこになんかある?」
「なにかとは?」
「キトロスの樹をね、引っこ抜いたときに
根っこが、砂漠石を抱えてたの。
わたしは、それがあるから、キトロスが育つのかなって。
キトロスって他の土地では育たないって聞いたしね。
セサミンは、砂漠石があるところで、キトロスが砂漠石を作るんじゃないかって。
面白いから実験しているよ?」
「また、そんな突拍子もないことを。」
「でもさ、砂漠石ってどうやってできると思う?
原石が水脈に乗って、流れて細かくなるってのはなんとなく知ってることだけど、
原石ってどうやってできたんだろう?
間の砂漠ってあるでしょ?あれは新しい砂漠なの。月無し石が作ったらしい。
砂があったからって。だから、砂があれば砂漠石ができるのかなって。
砂ってきっと砂漠石の元なんだよ。
それがどうやってか、時間を掛けて塊になるのかなって。
その方法はいろいろあるのよ、きっと。その一つが、キトロスね。
ブラスはどうかな?」
そんな話を2人はちょっと難しい顔で聞いてくれた。
「モウちゃんの考えだよな?
そんなことだれも考えないぞ?」
「そう?砂漠石だってどっかから湧いてくるもんじゃない。
変動で吸いあげられたけど、あれだって、いつかどっかに還元される。
その形は何だろう?砂か、水か、もっと違うものか。
この世界だって質量保存の法則はあるという仮定だけどね。
わたしだけ異質なんだ。それこそ降って湧いたようなもんだ。
わたしの質量分、何かが外に飛び出したかもしれない。
ん?それが空に上がった分とか言わないよね?
同じ重さとか言われたらどうしよう。」
「モウ、そんなことを考え始めたらキリがない。
戻りましょう。」
「そう?じゃ、迷いの仕組みもみんな取るね。
鉄板は抜いてる?それも収納だ。
ん、帰ろう。リグナもお疲れ。」
リグナも刈ったブラスを集めるのを手伝ってくれたようだ。
「そうだ、リグナも干し肉食べる?」
干し肉!
いいな!
「あ、やっぱり食べるんだ。」
「え?肉を食うのか?馬が?」
「みたいだよ。自分で調達するみたいだけど。
やっぱり聞きたいな、どんなの食べるの?」
ちいさいものだ
ここにも結構いたが、あまりうまくない
うろつかれるとうっとしいから出ていってもらった
ネズミみたいなのかな?
それならなんとか理解できるな
「なんて?」
「小さくて、ここにも結構いたけど、それはおいしくないって。」
「え?ここにいる動物って何がいた?」
「いや、ここで動物は見かけなかった。」
「追い払ったらしいよ?じゃ、お肉久々?」
そうだな
たまにでいいんだ
今までは自分で調達していたがな
だいたい皆そうだ
「よかったら、言って?干し肉ぐらいいつでも。
生肉の方がいいのならそっちもあるから。」
ありがとう
まずは干し肉がいい
「じゃ、これね。」
うまいといって喜んでくれた。
「しかし、なんで知らないんだ?俺たちは?」
「そうだね。隠してること?」
誰も聞かないし、与えない
ふざけて腐った肉を投げつけるものもいたが、
そんなものは食べない
「え?そんなことされたの?誰に?
こきゅっとしばいてくるよ!」
ははは!
とうの昔に踏みつぶした
それに、あなただからだ
話がここまでできるのは
「おお!それもそうだ。ん、よし!元気だ!
で、下には何もないね?」
ここで不用意に下は見ない。
だって、絶対虫系はいる。いないとおかしい。
だけど、なんか気になるのだ。
「下に降りて確認だけしておきます。」
「そう?うん。お願いします。」
「その袋の中には?虫は?」
「ああ、この中には生き物、植物以外の生き物は入れない。
はじかれてる。そうなると生態系が狂うかな?」
「土の中のむしっころだろ?
すぐに増えるよ。」
「おお、聞きたくないおはなしだけど、そうだよね。
でも、念のため、袋に入れておこうか。
これは普通の袋だから。」
塩袋を4つ。
まんべんなく入れてもらうことにする。
下で、おーとか、ああ、とか聞こえる。
「いいものが有りましたよ?卵ですが大丈夫ですか?」
「卵?虫だったらダメかな?鳥とか?大きかったら大丈夫。」
「じゃ、大丈夫ですね。これ、トリヘビの卵ですよ。」
「トリヘビ?え?巣があったの壊した?どうしよう!」
「違いますよ。トリヘビは地中深くに卵を産むんですよ。
だから見つけるのが大変なんですよ。
これ、頂いてもいいですか?」
「いいよ。育てるの?大丈夫?まさか、食べないよね?」
「ははは!それはないです。
折角見つけた卵だ。育ててみますよ。」
「そう?ビャクが帰ってくるから、聞いてみればいいね、いろいろ。 」
「そうですね!生まれたときから餌をやれば懐くと言われてるんですが、
ビャクを見るとそうではないようですね。」
「仕事って割り切ってるよ?師匠のところでお金もらって、
ティータイのザバスさんところで飴ちゃん買ってるよ?」
「ははは!いいな、それは。」
見つけた卵は3つだ。
うまく孵ったらいいね。
ガイライ達は育てるのを楽しみしている。
そうだね。元気にいいこで生まれておいでと撫でておいた。
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