475 / 869
475:値上がり
しおりを挟むわたしの勝手に作ったカレンダー的には、
今日は15月の2日。合わさりの月の日の翌日。
会合は6日。
ルグたちは明日王都に向かって出発することになる。
総勢4人だそうだ。なので、道中は連絡できない。
砂嵐の漂着者のこともあるのでいったんセサミンは帰ることに。
姿を見せずに指示だけだすと。
コットワッツセサミナは移動ができるということになっているので、
ばれても問題は無い。後付け設定はいるが。
でないとセサミンがいいように使われてしまう。
わたしたちは、予定通り、街道を北上することになった。
ナソニール、メジャートを赤い塊の衣裳で!!
「馬を調達します。この時期は3日で移動です。
ルポイドの俊足馬は1日ですが。」
「そうなるのか。だったら、コクに頼むよ。で、どこかで合流しよう。
極力セサミンが移動できるのは面倒な手続きがいるってことにしないとね。」
信頼のおけるもの、認めたものが移動しているのが条件とか?
幽体離脱的に。
移動できるのは精神体、体は誰かが運んでいるよ的に。
いや、無理があるな。運んでいるのは、なにか。
それは秘宝だね。うん。この路線で。
遅めの昼食。
お肉を焚火で焼いて、チーズをかけて食べる。
ワイルダーなチーズフォンデュ。
ではでは解散、とセサミンは戻っていった。
「コクにお願いしてみようか?ダメなら歩くか、走るか。」
「愛しい人?先に言いたいことを言ってごらん?」
「んー、うん。
わたしね、最初はエデトさんが対象で、
それで石の研究をしてたんだと思ったの。
でね、緑の目って興味が無くなると薄くなるんだね。びっくりだ。」
「対象は石、長寿だろう。子が2人。望まなければできない。
緑の目の者が対象以外のなにを望む?
望むのは対象だけだ。ほかはいらない。」
「あー、そうか。研究にいるから望んだってことか。
ああ、なるほど。なんか、対象が薄れる理由が分かったよ。
そりゃ、そうだわ。」
「?」
「子供はかわいいってことだね、きっと。
わたしたちにはわからない感情だ。」
「あなたも?」
「わからんよ。想像はできるけど。くふふふふ。なんだ。
マティスは変わらず、緑の目だ。くふふふふ。」
マティスにグリグリしておく。
マティスはもう何も聞かなかった。
コクにお願い、お仕事ありますよと声を掛ける。
街道か。それもいいな。
報酬はお水と茶葉と、コーヒーです。
「ほかの馬が驚くかな?」
「大丈夫だろう。いまは黒馬だ。」
違うのか?コクはコクだけど。
交渉成立で出発。
黒い馬に、赤い服。
上着は来てるよ、トックスさんの毛皮のコート。
もう寒いんだ。
今度の会合はミンクのコートで王都入り。
ナソニール側の砂漠の入り口から入りますが、別になにもない。
最初の街の入口で検問がある。
「止れ!職業と名を名乗れ!」
「我らはコットワッツ、セサミナ様の護衛、赤い塊と名乗っている。
会合に向かう途中だ。」
「コットワッツ領主殿が?」
「今はいない。途中で合流することになっている。
これは証明書だ。」
勝手に護衛中だと言えないようになっているらしい。
別れ際にセサミンが持たせてくれた。
「なるほど。では、通行税を払ってもらう。
1人30リングだ。ここを通るかわからないが、領主殿の分も。証明書は出す。」
「ん?初めて聞くな。いつから?」
「今月からだ。」
「商売するのは?」
「それは行商か?入領は5リング。売り上げの2割納めてもらう。」
「仕入れは?」
「仕入れも入領5リング。仕入れの1割。」
「・・・・いまさら行商ですっていうのはあり?」
一応横から聞いてみる。
「あはははは!悪いがダメだ。
嘘を言ったことになるからな。行商だといっても嘘だとわかる。
門番を甘く見るなよ?
だが、護衛が行商してもいいぞ?」
ごもっとも。
素直に90リング払いました。
なんでも財政難で取れるところから取ろうということらしい。
しかし、ここで別に買い物もない。
武器一式。前回師匠に買ってもらったからだ。
「マティスなんかいる?」
「いまはいらないな。」
あの処理場跡地は更地のままだ。
老朽化したから崩れたんだということになっているらしい。
新しいものは建設中だとか。
入ってしまえば、フレシアとの国境沿いの街道を驀進する。
コクが走るんだ、あっという間だ。
メジャートの手前の街の宿に泊まる。
コクは厩に入らず、また来るといってお出かけだ。
ごく一般的な宿。
途中で着替えているから、ただの夫婦だ。行商でもない。
一番お高い部屋で、10リングだった。
でもきれいです。
出歩くのも面倒なので、ここの食堂で食べることにする。
「でも高いね。」
「コットワッツ領主一行と名乗っているからだろう。」
「え?嫌がらせ?」
「そうではないな。領主からは多くとる。コットワッツもそうだろうな。」
「やっぱり今月から?」
「石も値上がりしている。取れるところから取るという方針だな。」
「キビシー!」
セサミンに連絡すると、月が沈めば合流できますとのこと。
入領税、通行税取ってる?と聞いてみれば、もちろんと言われた。
ただし、他の領主がうちに来ることはないのでとれないとのこと。
そうなんだ、知らなんだ。
下に降りるとそこが食堂だ。
「お任せで2人分。」
「はいよ!1リングね。」
高い。物価の値上がり率がすごい。
食事内容はお肉ドーン、パンがドーン、お酒は1杯。
スープはトマトベース。チーズもあるよ。
でも、これが5銀貨。5000円。
んー、1000円?
食事は安い感覚があったんだけどな。
「時期的なものだな。雨の日前は高くなる。
が、直前は一気に安くなるんだ。腐らすわけにもいかないだろ?
余裕があるものは今から準備する。だから高く売る。
そこまで余裕がないのなら、直前に買い込む。
大抵はそうしているぞ。」
「なるほど。そういうのもあるね。うん。」
お味は可もなく不可もなく。
肉は豚の干し肉を戻したもの。
それを茹でてるのかな?
灰汁は取ってもらいたい。
あー、角煮が食べたいな。ちょっと作ってみよう。
焼いて煮る?
お醤油とお酒があればいいのかな?
食事が終わり、街を一応探索。
武器屋さんが多いのだが、
鉄製品も多い。鉱山があるからね。
竹切りに良いナタかなんかを買っとこうか。
あと竹を裂くもの。
ガイライにはわたしが作ったものをあげたけど、
本職が作ったほうがいい。
表で作業している人に、絵にかいて作ってもらう。
後、リンゴ用も。それとトング。
「なにに使うんだ?」
「うん。今、ブラスが熱い!って知ってる?」
「熱い?」
「いや、売れてるってこと。なんか炭焼き?」
「ああ!ダカルナ、ニッケの?」
「そうそう!で、これは炭をこう、寄せたりするのと、
こっちはお肉をひっくり返すの。
で、これはそのブラスを加工するのに。
こっちはリンゴ用。」
「リンゴ?」
「そうそう。リンゴの実って小さいでしょ?
でも、あれ単独で食べると甘くておいしい。
でも、一個一個とるのがかなりの手間だからね。
これに枝ごと通して、ズババババって取る。
と、いうことを考えてるの。
うまくいったら売ろうかなって。」
「わからんな。売れるか?どうだろ?」
「少なくともわたしは使うからね。知り合いに売ってみようかと。
ほかにも欲しいっていう人が出たら、ここの店紹介していい?」
「はは!それは期待しないでおくよ。」
「いや、それでさ、宣伝って大事でしょ?
コットワッツのタオルって知ってる?いま、絵入れで1枚5銅貨
50枚からなんだけどどうかな?」
「あ?行商?しかもコットワッツ?あー、あんまり買いたくないな。」
「え?コットワッツ製品まずいの?なんで?
どうしよう!結構仕入れたんだけど?」
「いや、そこまでのものでもないけどな。
ここじゃ、コットワッツは好かれてないな。砂漠石が出てた時は特にな。
で、取れなくなっただろ?悪いが、いい気味だと。
砂漠の恩恵はすべてコットワッツに。こっちに来るのは砂嵐ばかりだ。
こっちは鉱山があるからな、これからも安泰だって。
そしたら、ルカリアの銃だ。もう武器は売れない。
みんな銃をかうだろう。これからどうなるんだろうってな。
そこに砂漠石の値上がりだ。どうにもな。」
「でもさ、こういう日常の製品は売れるでしょ?」
「それはな。ただ、漠然とした不安だよ。そういうのないか?
みんながみんなそう思っていると、それが固まてしまうんだよ。」
「あー、わかるな。それは。だからさ、新しい商品だよ!ブラス関連ね。
単価は安いけど数は出る!売り込んでおくよ!
だからタオル買わない?」
「そうなるのか?タオルな。んー、2.5リングか。
それ以上に買ってもらったからな。いいよかうよ。で?絵柄は?」
「おいちゃん!さすがだ!」
剣?槍?鍛冶屋の道具?ふいご?
店の名前?似顔絵は?
店の名前になりました。
道具屋ルッション。
「似顔絵いいと思ったけど。」
「いや、それはどうなんだ?でも、これは飾っておきたいな。」
「うふふふ。じゃ、これはおまけで。ちゃんと額に入れて持ってくるよ。
いつできるだろうか?
タオルは明日の月が沈んで出発するからその時に渡せるよ?」
「そうか?じゃ、俺もその時に渡そう。」
「え?寝ないで? 」
「ま、それぐらいどうってことない。」
「ごめんね、急がせて。じゃ、明日!」
明日出発するときに渡せばいい。
護衛が行商したらダメってことはないからね。
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘
りーん
「セサミンだ!」
月が沈む前にセサミンと合流。
ここからは一気に王都に。
途中メジャートの軍曹のところによる。
まずは道具屋さんに。
「店主はいるか?注文の品を持ってきたのだが?」
「へ?なに?」
「コットワッツ領主 セサミナという。
我が領国の製品をを買って頂いたことに感謝する。
これだな、50枚2.5リングだ。」
「へ?」
「ん?こちらが注文したものは?無理をさせたようだ。
いくらになるだろうか?そこから差し引いてもらいたい。
追加注文はこれに。絵柄の変更も受け付ける。
その場合、少しやり取りが入るので時間もかかる。
あとはなんだ?ああ、運び賃がかかるか。
安い便があればそれに乗せる。が、時間がかかることは了承してほしい。」
「へ?」
「ん?モウ!ここではないのか?」
「いえ、ここで。店主!昨日注文したものは?
できていなければ後日取り来るが?
タオルは先に。悪いが、料金は頂きたい。」
「へ?」
「あれ?マティス?」
「店主?疲れているか?」
「あ!あんた昨日、絵のうまい。え?昨日の?」
「そうだ。我らはコットワッツ領主の護衛だが、
同時にコットワッツの商品を売っている。
行商も兼ねているんだ。領主と合流したからな。」
「奥さんは?」
「ここにいるだろ?唯一ただ一人の伴侶だ。」
「おいちゃん?やっぱり徹夜したのはよくないんだよ。
これ、額に入れたから。飾って?」
「あ!あんただ!」
差額分、20リングを払ってタオルを渡す。
ちょっとした人だかりができた。
そりゃそうだ。コクもいるし、派手な護衛もいる。
そしてあまり好かれていないコットワッツの領主だ。
高飛車な態度ならさらなる反感もあるが、
向こうも商売人。
お得意様になるなら邪険にもできない。
「これ?どうやって使うんだ?」
「ブラスを4つ割りにするのに使うんですよ。
で、それを3日から6日かな?窯で焼く。」
背負子から出したブラス。
それをコンと4つ割りに。
あとは八割と12割。大きいからね。
細工籠はそこからまた裂いていく。
「ブラスの炭は燃やすだけだと聞いたぞ?」
「そうなんですか?コットワッツの炭の作る方とまた違うようですね。
これ、コットワッツの炭です。この道具の使い方の説明に置いときますよ。
うん。割ったブラスは今はいらないんで。ごめん。」
「あはははは!いいよ。おいていってくれ。
宣伝してくれよ?」
「はーい。」
セサミンとマティスは思い出しては笑っています。
コクも。
「服と声、話し方ですね。人が認識するのは。
それから職業、髪色、目の色。
だから、砂漠の民の服で、行商ということで探されていれば、
服でごまかせますね。
ニバーセル一般的な服を着れば、一般人相手は問題ないかと。」
ちょっとした実験だ。
昨日はニバーセルの服を着て、歩いていた。
で、行商もした。
だったら黒目黒髪の行商だが、砂漠の民ではない。
探しているのは砂漠の民の服を着た行商だ。
そこから、細かく言えば黒目黒髪の女。
「そうなるのか。
じゃ、家と砂漠でまったりするときが砂漠の民の服だね。
で、普段は、ニバーセルの服か、
トックスさんが作ってくれたごちゃまぜの服を着とこう。」
「ただ、わたしの護衛に剣のマティスと赤い塊モウが付いたことは
知れ渡っているでしょう。
街中では大丈夫でしょうが、
街道に出て王都に入るまでに仕掛けてくるものがいると思います。」
「だろうな。3人組だ。道具屋を出てからつけてきている。」
「人気者だーねー。」
13
あなたにおすすめの小説
男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜
タナん
ファンタジー
オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。
その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。
モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。
温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。
それでも戦わなければならない。
それがこの世界における男だからだ。
湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。
そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。
挿絵:夢路ぽに様
https://www.pixiv.net/users/14840570
※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”
どたぬき
ファンタジー
ある日乗っていた飛行機が事故にあり、死んだはずの井原は名もない世界に神によって召喚された。現代を生きていた井原は、そこで神に”ダンジョンマスター”になって欲しいと懇願された。自身も建物を建てたい思いもあり、二つ返事で頷いた…。そんなダンジョンマスターの”はじまお”本編とは全くテイストの違う”普通のダンジョンマスター物”です。タグは書いていくうちに足していきます。
なろうさんに、これの本編である”はじまりのまおう”があります。そちらも一緒にご覧ください。こちらもあちらも、一日一話を目標に書いています。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる