いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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393:海の塩

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朝から3種類の塩釜です。
2時間、焼くことになるので、渓谷に行ってワサビを取ってきました。
いい感じに根付いてくれています。
川ナマコはわたしたちの気配を感じると逃げました。
次はツイミさんを連れてくるから、覚えて置きやがれ!!

朝ごはん。
贅沢です。なにが?
貴重な石肉を2かけ無駄にしました。

コットワッツも、王都の塩もダメ。
柔らかくなったけど、臭みが取れない。
いや、ひどくなる。

塩を割った瞬間に、ぼげー再びでした。



マティスにもたれて、介抱されています。
これは贅沢です。
あーんとすれば、コーヒー、キトロスジュース、
甘いパン、モモと口に運んでくれています。

「海から塩を取っているところってどこだろう?」
「知らないな。あの劇、あの中で男が塩を作るところがあっただろ?
方法もその時知った。
前にも聞いていたな?そのときは何のことかわからなかたんだ。
塩というのは山で取れるものだったから。」
「そうか。そっちの方が多いのかな?
だけど、海から塩を作ってるところはあるはずだよ。
でないとこの方法をルポイドに売ることが出来ない。」
「売らなくていいのでは?」
「おいしいものは皆で食べればさらにおいしいよ?」
[ああ、そうだな。しかし、ルポイドが独占するのでは?」
「それはないでしょ?貴重なものになるかもしれないけど。
あの晩餐会でもクジラ肉を出してくれたし、
師匠もガイライもニックさんも食べたことがあるって。
その肉の量より多くとれるんだから。」
「人の欲は深いぞ?」
「うふふ。門外不出とかになっても、狩ればいいからね。」
「ふふ。そうだな。」

予定がかなり変わってしまったけれど、概ね予定通りに、
イリアスの湖の家、イリアスの東の端の港町、そこから船に乗ることにした。

各地を回っている行商だということで、
ルポイドのコーヒー、メジャートの密封容器、
フレシアの布を少しずつ売ることにする。

「コットワッツの製品も売りたいね。
何がいいだろう?」
「仕入れになるな。セサミナに聞けばいいだろう。
話をしていた時も、姉さんは?姉さんは?と、うるさかったぞ?」
「あははは。そうか。ポップコーンは送ったよね?
焼きとうもろこしを持っていこうか?お醤油とバターをそのままつけて焼くの。
先に食べてみる?」
「もちろん!」

潮の香りとお醤油の焦げる匂い。
海だ!ちょっと寒いけど。


故郷のトウモロコシと違うところは、ほとんどない。
だとすれば、実ができる姿かたちが違うのであろう。


「どう?」
「うまいな!が、食べにくい。
愛しい人はきれいに食べるな。」
「こう、一列、かじって、そこから、カジカジと。」
「!なるほど。」
「歯には詰まるけどね。」

この芯はたべないのか?と聞かれたが、
さすがにこれは無理だ。
芯ごと唐揚げのようにすることもあるけど、
それは収穫してすぐの物かな?
乾燥して実は柔らかくなったけど、
芯は硬いまま。
出汁が出るようだけど、
それは実を削いだものだな。
こうやってガジガジしたものはダメだろう。

・・・試しに食べてみる。
軟骨?あら不思議、おいしいわ。

「おいしいね!2度おいしいよ!
すごい!もう少しで捨てるところだった!
さすがマティスだ!!」
「一緒に食べたら食べやすいか?
・・・いや、別々の方がいいな。
なるほど、2度おいしい。」


ここのとうもろこし、トウミギは芯までおいしい!!
あー、収穫時が待ち遠しい!


お土産に、20本ほど焼いて持っていこう。
冷めてもこれはおいしかったから。


(セサミン?今いいかな?)
(姉さん!もちろん!あのトウミギのお菓子おいしかったです!)
(そう?よかった。ちょっと相談があるんだけど、時間もらえる?)
(ええ。ルポイドの話ですか?)
(いや、あれはいい。行商のことで。)
(そうなんですか?執務室です。いらしてください)



「セサミン、忙しいのにごめんね?」
「なにを!いつでも歓迎ですよ?」
「甘えちゃうよ?ありがとうね。
ドーガー、ルグ、元気そうだね。
ルグ?奥さんその後どう?」
「奥方様。ありがとうございます。産婆との話もできました。
問題ないなら、それでいいと。ただそれだけでした。
あとは、栄養をしっかりとれとだけ。」
「うん。よかったね。ドーガーは?なにか、お話ある?」
「・・・まだ、ないです。」
「ふーん。次の混合いはじめにボルタオネに行くけど?」
「え?どうして?」
「食いつくな!頼んだ家具ができるからだ。」
「マティス様!そ、その時、ご案内しましょうか?
わたし、2度ほど行ったことがあるのですよ。」
「ドーガー?いつでも行っていいと言っているだろ?」
「セサミナ様!それはできません。なにか御用時があれば、その、その時には。」
「あはははは。じゃ、案内頼もうかな?
マティスは行ったことあるの?」
「そういえばないな。ニバーセルより他国の方が多いな。」
「じゃ、案内してね。でもまだ先だから。予定はしておいてね。」
「姉さん、その話ですか?」
「いやいや、行商だよ、行商。
コットワッツの製品を仕入れて売りたいんだけど、何がいいかな?
あ、この髪飾りは、ゴムを使ってルポイドで売ったの。
結構人気だった。
だから、このゴム、髪飾りと、何もないゴム紐、
歯ブラシ、タオル。
そこらあたりを売りたいんだけど、どうかな?」
「ゴム製品、サンダルがもうすぐできます。
しかし、今は時期が悪い。裸足で履くものなので売れないでしょうね。」
「長靴は?」
「?ブーツみたいなもの?」
「うん。それがゴムでできていて、こう、泥の中でもしみ込まない。
んー、こんな感じ。型を作って流し込むのかな?
底をギザギザにして流し込む?」

ゴムの塊から、長靴を作ってみる。


「あー、でも、これ、熱さに弱いかな?」
「それは安定剤を入れていないからですね。
そこらへん研究済みです。」
「さすがだ!」
「いえ、この形は思いつきませんでした。
商品化しても?」
「もちろん。雨の日はこれはいて、傘さして出歩いたりするんだけど、
それがないからね、ここは。
湿地の作業で使えるかも。
あとは、こう、胸まで繋ぎで、防水できるのがあるよ。」

それは絵にかいてみる。
魚屋さんのようだ。

「きれいにできるから、あんまり気にいないんだけど、
服が汚れる作業とかにはいいかもしれないね。」


きれいにできなければ、解体作業で作っている。
いや、そもそも解体なんかしないだろう。



結局、こちらがいった商品の売り出しにOKをもらい、
仕入れることにした。
ここはきちんと交渉だ。

「いや、それはおかしいでしょ?」
「どうしてですか?」
「原価にも満たない。ちゃんと商売しないと!」

安すぎるのだ。
原価に利益をのせないと。
それを仕入れて、そこにまた利益をのせる。
200円の商品なら原価100円、
メーカーは150円で売り、
小売りはそこに輸送費等を含めて+50という感じじゃないのか?
もっとメーカーは取ってる?わからん。

「タオルもコットワッツのお店で売り出してるでしょ?
そこに卸す金額と同等か、高めでもいいのよ。
わたしたちが売るのはここの金額より高いくらい。
やっぱり、生産地で買うのが安くていいねってことになるように。
実際、輸送費がかかるんだから。
フレシアで布を仕入れたときはかなり安くで売ったけど、
それはフレシアの商品だからだ。
コットワッツの商品はそれはしたくない。
それでも、わたしたちには利益が出る。他の行商が困るぐらいね。」

街に卸している金額と同じ金額で仕入れることが出来た。
1.5倍の金額でお店では売りだしているそうな。
だったら、倍ですな。
いや、3倍か?ぐふふふふ。

「姉さん?」

は!いかん!
余りに高額はコットワッツに迷惑がかかる。
うん。2倍プラス経費だ。
ほかの行商さんと同じぐらいで。

「大丈夫、宣伝してくるからね!
で、これはお土産。手が汚れるから、
おしぼり用意してね?」
「おしぼり?なんです?」
「濡れタオル?手が汚れたらふくの。
蒸しタオルとか目にあてると気持ちいよ?してあげよっか?
ルグもおぼえておきな?奥さんにしてあげれば喜ぶよ?
足先とかね。
わたしも母さんに良くしてあげたよ?温めて、それで、オイルマッサージしてあげるの。
足ね?マティス!違うから!」

なんでもピンクに持っていかない!!

電子レンジがないから、
深鍋に少しのお水を入れて、沸かす。
蒸気がでたら、絞ったタオルを皿に入れて、もう一度。
火傷しないように取り出して、
ちょっと熱い?ってぐらいで、OK。
ボルタオネからもらった揺り椅子はここに置いているから、
足元を固定して、セサミンに横になってもらう。
目に押し当ててもらい、足先をタオルで包むようにマッサージ。
小さな樹石をお風呂の温度を維持してもらい、
指の間に挟む。それを乾いたタオルで巻いて、冷えないように。
もう片方も同じように。
目に置いたタオルの上にも樹石をおいているから冷めはしない。
外すときに、もう一度、熱いのを。
その時、目の周りを押してやると、気持ちがいい。

これはわたしがしてもらったことのある
ホットストーンマッサージだ。

「ふわぁー。」

セサミンがかわいい。
マティスが黙っているのはあとで、
これのスペシャルをしてあげる約束をしているからだ。

「冷めるからね。タオルの温度を維持できる箱を作るのもいいかもしれん。
もしくは樹石で温めておくとかね。
さ、すっきりした?
ルグは優しい感じでふくらはぎまでさすってあげるぐらいでいいとおもうよ?」
ドーガーはダメだよ?
完全に恋人、もしくは結婚を約束したらね。」

マッサージしてあげようか?なんて
セクハラもいいところだ。
あれ?わたしもなるのか?
いや、これは違うはず。


「妻たちにもしてあげたい!」
「喜んでもらえたらうれしいよ。
故郷では専門のマッサージ屋さんてたくさんあったんだよ。
今ぐらいの時間でんー、3銀貨か5銀貨くらい?」
「それで商売が成り立つのですか?」
「結構通ったよ?わたし。ちょっと時間がって、
すっきりしたいなーっておもったら、いってたから。
自分でもできないかなって勉強したけど、
ま、お金と時間があればしてもらったほうがいいもんね。」


おしぼりからこんな話になってしまった。
鍋も出したから、ついでに熱いおしぼりも作る。
夏でも熱いおしぼりが好きだ。

「これ、トウミギを湯がいて、バター醤油のたれを
掛けつつ焼いたもの。
さっきわかたんだけど、これ、芯までおいしいよ?
実はね、こう、カジカジと。
で、芯はがぶりと。
これ、食の祭りの時知ってたら、大流行りだったね。
ラーメンにこの実を入れるのもいいよ?
色どりもいいしね。」

物に出ることもさりげなく伝えておこう。


食べながら、コットワッツのラーメン店の話などを聞いた。
さりげなく、塩って岩塩だけ?と聞くと、
北の海で砂浜があるところは海からですよと教えてもらった。

「・・・これは習いますよ?」
「まったく記憶にない。」

さぼたんだろうな。
石肉は海の塩が手に入ってからだ。

「ルポイドには行くの?来てもらうの?」
「コットワッツが行くことになりますね。
向こうは一国の元首ですから。」
「イリアスは来てもらうんだよね?」
「その国の大きさ、生産性の格の違いでしょうか?
イリアス一国とにニバーセルとは当然ニバーセルです。
コットワッツとイリアスでもね。
ルポイドとはニバーセルが上、コットワッツとでは
ルポイドの方が当然上です。」
「おお。そうか。本場のコーヒーおいしいよ?
あ、御口直しに、テオブロマの甘味で入れたコーヒー飲む?」
「もちろん、頂きます。」

「樹脂蜜とは違った甘味ですね。
香がいい。」
「ね?ルポイドはいいよね。クジラのお肉食べたんだ。」
「クジラ!!」

ルグとドーガーが驚く。
向こうにお呼ばれするしか食べれないそうだ。
ニックさんたちも大量に狩れた時に食べたと言ってたし。


「おいしかったよ~。
行ったら食べさせてくれるね、きっと。
マティスがラーメンを振舞ったんだ。ものすごく喜んでた。
それで、いつ行くの?」
「今年、最後の会合前に。結局はニバーセルから石を買うという話は
書簡で済んでいます。コットワッツは当然売れません。
王都に振りましたよ。それでも、一度お話がしたいということですね。
いろいろこちらの製品を売る込むつもりです。」
「そっか。頑張ってね。」
「あの、その時に護衛として赤い塊殿を雇うことはできますか?」
「もちろん。どれぐらいかかるの?馬だと?」
「影響の少ない砂漠沿いを走ります。駱駝馬で6日ですね。」
「そか、じゃ、6日間、ゆっくりあそぼうね。
だって、館まではすぐに行けるもの。
どこに行きたい?海でも、湖でも。
そのころにはピクトの山脈もいってるからね。
好きなところに案内してあげる。ちょっとした旅行だよ?」

「やった!やった!!」

あれか、次の休みの日には遊園地に行こうねって言われた子供か?
喜びようがすごい。
これこれ、座りなさいといいたい。


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