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連れ立って館に入ったのはいいけど、
案内されたのは殺風景な部屋でした。
お茶もでないの?
それよりも血の匂いがする。
鎧男と砂漠であった人がいる。
鎧男は鼻に包帯を巻いている。
「マレイン?どういうことだ?
モウ殿が石使いかもしれないという話で呼んだのではないのか?
ここでなにをする気だ?トマイザー様も、なにを考えている?」
「テルマ殿、その方、あなたの知人のお孫さんだとか?」
「聞こえていたか?そうだ。偶然というのは面白いな。
その婿がマティスだったんだよ。」
「はっ。暢気な設定だ。」
「お前らが晩餐会に呼ぶからだろうが!
コットワッツもニバーセルも問題だからだ!
それで?それを確かめにか?防音も張って?」
「ええ、聞こえるとまずいので。」
「トマイザー様?」
「石使いというのは本当なので?」
「彼女は違う。彼女の曾祖父にあたる方がそうらしい。
彼女もあまり知らないようだ。」
「噂が混在しているな。でもまあいい。
あなた方2人は石使いだ、テルマ殿が連れて来たな。
話したのだろう?元首のことを。治せ。
ダメなら、テルマ、お前も牢屋行きだ。そこで死ね。」
「・・・。」
「雨の日までは持たん。次期元首はわたしだ。
マレインは軍部隊長だ。いいだろ?
ドルガナ公との駆け引きも問題ない。
エデトはいらぬのだ、お前もな。」
(すごいね。ばれてるんだ。お互いに。
ポップコーン食べながら見ときたいね)
(ぽっぷこおん?)
(うん、トウミギでできると思うんだ)
(楽しみだな)
(うん、今日は楽しいことがいっぱい)
(いっぱい?)
(そう、トウミギも手に入ったし、
マティスの軍服も見れる。これが一番だけどね)
(そうだな。
私も、あの緑のドレスを着た愛しい人と並べると思うと熱くなる)
(・・・どこがとは聞かないよ?)
(聞いてくれてもいいのに)
(変態!!)
(いい呼び名だ)
(もう!!)
「マティス!」
「あ?話は終わったか?で?招待したのはお前らだ。
晩餐会が始まるかなり前にな。
なにか話でもあるのか?」
「・・・マティス、聞いてなかったのか?」
「いや、聞いていたが、それで?ということだ。
報酬は先に。
彼女の曾祖父に頼むのも、
私たちに頼むのも、1万リングだ。前金だ。
それが用意できなければ、石使いの話は終わりだ。
晩餐会には出るがな。楽しませてくれよ?」
「あはははは!これはいい!
砂漠で殺気を充てられた時は驚いたが、
あれが剣のマティと言われれば、たいしたことはないな。
赤い塊が金にがめついという情報も本当だな。」
(やっぱり!!)
「それで?1万だすのか?ださないのか?」
「先に勝負だ!」
「どうして?」
「俺の鼻を折った礼はさせてもらう。」
(そんなお気遣いは結構ですよ?)
「ぶっ!」
(修行が足りんよ?マティス君)
(不覚だ)
「マティス、煽るな。」
「ん、ん。それにも金を出せ。
そうだな、1万だ。
合計2万リング。ここに持ってこい!!」
ヤカラでんがな。
「待て!先にエデト様だ!」
「ん?その2人にやらすのか?石使いの曾祖父とやらは?」
「うるさい!来てくださるかもしれないだろ!」
「あはははは!ええ、そうですね。ひ孫の一大事だ。
あなたのように準備をしてくれているのでは?」
「・・・。」
もう晩餐会の話なんか飛んじゃってるね。
しかし、さすが次期元首。
2万リング用意しましたよ。
あの箱の大きさで4つ。
どうやって運ぶ?
大丈夫、背負子持参です。
先に1万積みます。
おそらく、勝負どころではないからね。
豪華な扉のある部屋に案内されました。
血の匂いがきつい。
しかし、その中に少しの香木の匂いもする。
混ざると不快だな。
元首だ。包帯ぐるぐる巻きでミイラ男のようだ。
耳だけ出している。
臭うな。壊疽起こしてない?
御付きの女官も下がる。
あの2人も部屋のかなり手前でついてこなかった。
テルマさんが砂漠石を出し、
防音を掛ける。
マティスは横で、気配消しもしれっとかけている。
「ばれてますね。」
「ああ、そこまで間抜けではないということだな。」
「その孫娘さん?大丈夫ですか?」
「それは大丈夫だ。この国にはいない。
場所は言えんがな。」
「そうですか。じゃ、隣の部屋借りますね。
うちのじいちゃん、さっき連絡があったので。
本格的に呼んでみます。これは秘儀なので見せれないんですよ。」
「それはモウ殿のその、言い訳では?」
「まさか!わたしは石使いの才はないんですよ?
じいちゃんが連絡くれたのはたまたまです。
テルマさん、よかったですね。
おばあさまにお花を供えたのがよかったのかな?」
「・・・。」
「あの部屋?いいですか?」
「ああ、替えの布置場だ。石を使え。」
かなり大きな石を渡してくれた。
「大きいですね。ではありがたく。
ああ、ティスはここで待ってて。」
「わかった。」
隣の部屋はリネン室だね。
うん、お高い布ですな。
『石よ、気配と匂いと音を防いでおくれ』
石は消えずにそのまま。
ん?失敗した。
でも匂いはなくなってる。
言霊になったのかな?いいか。
赤い塊の衣裳に着替えてる。
ダメもとで頼んでみようか。
『石よ、ここでモウの身代わりをしてくれる?
きっとテルマさんは確かめる。
そうだね、匂いとあまりにもひどい状態で、気分が悪いと。
こんな感じ。
申し訳ない、平気な顔をしていましたが、
わたしには耐えられなかった。あとはお願いします。
おげー
って。一度答えたら、おげーとごめんなさい!だけでいいから。
うん、儚くね。お願いよ?
ちょっとやってみようか?』
おげー
『演技派だね。つられて吐きそうだ。うん。お願いします。』
さすが砂漠石先生だ。
ではでは。
「じいちゃん!ごめん!後お願い!気分悪い」
「仕方がないな、ここで休んおけ」
「モウ!どうした!!」
マティスが扉をたたく。
分かってるのか、わかっていないのか?
『ふぉふぉふぉ。マティス殿?心配するな。
で?どの御仁だ?』
テルマさんが驚いている。
「あなたは?え?」
『ん?おぬしか?』
「ち、違う、こちらの方だ。赤い塊殿か?」
『そうだ?ん?マティス殿?なんなんだ?』
「いや、赤い塊殿、その横たわっている方だ。
銃で撃たれた。脚を。それからかなり経っている。
何人もの石使いに頼んだそうだが、弾が抜けない、ないそうだ。
血が体から滲み出しているそうだ。
テルマ?そうだな?」
「そうだ、包帯を変えてもにじみ出てくる。何度も変えていては
血がなくなりそうだから、今は1日に一度だ。」
『・・・食事は?』
「管で。呑込むし、糞も出す。」
『それは上々。意識がないのか?』
「始めは会話していた。今ではなにも。」
『そうかそうか。ではな、始めよう。ああ、その前に、
モウに聞いたが、1万リングを出した御仁、それを呼んでくれ。
礼をしたいのでな。ん?かまわんだろ?』
テルマさんは少しためらったが、扉に向かう。その時にほら、
リネン室をノックする。
「モウ殿?」
申し訳ない 平気な顔をしていましたが
わたしには耐えられなかった あとはお願いします
おげー
すごいな!録音再生機能!
その声を聞き驚くが、いいように解釈するのだろう。
外に控えている女官に2人を呼ぶように言うと、
近くにいたのか、すぐにやって来た。
臭いに顔をしかめているのか、
この状態の父親の現状を直視できないのか。
2人して不安顔だ。
ん?父親じゃないんだっけ?
『ああ、女官殿、そなたもな。悪いがここに。』
「お前は?本当に来たのか?赤い塊?どうやって?」
『ん?それを石使いに聞くのか?金をとるぞ?
いやいや、まずは礼をな、言わねばと思ってな。
十分な報酬だ。ありがたく。
我が名は赤い塊一族の赤い塊だ。異国の石使いだ。
名は赤い塊で。モウは石使いではないからな、名があるのだ。
しかし、情けない。その小さな部屋でもどいている。
ほんに、情けない。』
マレインがドアを叩く。
おげー ごめんなさい おげー
儚いか?んー、ギリギリだな。
『そっとしておいてやってくれ。
ではな、まずは銃弾を抜こうな。
しってるか?あたらしい銃弾、あれはマトグラーサが作っている。
鉛のようだが、違う。赤黒いだろ?
砂と細かい鉄だ。
それが血のめぐりと共に体を巡ったんだろうさ。
食事ができていて、糞もできているのはよかったな。
その器官に入り込めばいかな強靭な者でもダメだろうな。』
「砂と鉄?」
『調べればわかるだろうさ。これからは撃たれたら、
砂と鉄を取り除けばいい。
ただし、すぐにだぞ?これだけ身体中に回れば、
撃たれた本人の力に左右されるでな。』
「赤い塊殿!治るのですか!!」
トマイザーとマレインが聞いてくる。
『どうだろうな。ま、やってみようか。
なんせ、1万リングだ。やらねばな。
これの名は?』
「エデト様です。ルポイドの元首様です。」
女官が手を強く握りながら答える。ふーん。
『ルポイド元首、エデト。
そのからだに駆け巡る、異物よ!ここに!』
小さなテーブルを指さす。
こつん、こつんと砂と鉄が移動していく
「「「おお!!」」」
(傷ついたからだも元に。
意識はあるな?エデト?しゃべるな、考えろ)
(赤い塊殿?)
(やはり聞こえていたか?どうだ?痛みは?)
(ええ、少し和らいできました。動くと痛いのです)
(そうだろうな。痛風みたいなものか?じきによくなる)
(なんとお礼を言えばいいか)
(ん?知らないのか?ありがとうだ)
(ああ、ありがとうございます)
(1万リングを出したのはお前の息子2人だ)
(・・・・)
(ここにわたしを連れてきたのは最終的にはテルマだ)
(・・・・)
(お前の手を握ってるのは女官だが、
それもまだ痛いだろう?言おうか?)
(いえ、これはこのままで)
(女たらしか?雨の日に子が生まれるそうだな?
それに元首を譲るのか?)
(どうしてそれを?テルマか?)
(お前、テルマと血のつながりがあるな?)
(・・・・)
(で、あの2人とは血のつながりがないと?)
(・・・・)
(わたしの見立てではあるぞ?)
(え?)
(誰に言われた?それを確認したのか?それは事実か?)
(・・・・)
(170だと聞いたぞ?子がなせるとは元気なことだな)
(・・・・)
(下世話な話、1年前に仕込んだのか?次期元首がいるのに?)
(・・・・)
(かまわんが、そのときから元首をその赤子に?テルマの孫娘と聞いたぞ?)
(・・・・)
(お前、その孫娘の名も、顔も思い出せないだろ?)
(!)
(まあいい。もうじき晩餐会がある。ドルガナ公が来るとか)
(またか?どうして?)
(知らんがな。それでこの騒ぎだ。どうだ?痛みは?)
(ええ、無くなってきてます。)
(ではな、気合で起きろ?で、領主の力?
ここでは国を治めるのに石を使わない力があるだろ?
それを使ったというふりをしろ。気合を入れるんだ。ぬん、とか、ふんとかな)
(え?)
(それと同時に身体中の包帯を取ってみろ?治ってるはずだ)
(どうして?)
(お前、あまりお利口じゃないね?
石使いがそこまで治したらわたしは死ぬまでこんなことをしないといけないだろ?
それも金持ち優先に。赤い塊は金にがめついって聞いてるだろ?
冗談じゃない。今回はいろいろあったんだ。テルマさんの泣きが入ったんだ。
感謝しろよ?みながお前の怪我を治したいと動いたのは本当だ。
大げさにするなよ?ほっとけば治ったのにと。
1万リングはもったいないことをしたとでもいっとけ。)
(ああ)
(いいな?でないと、また銃弾をお前の脳天にぶち込むぞ?)
(あはははは。それは勘弁願いたい)
(それとな、枕の下に糸がある。透明なものだ。
それを身に付ける服のボタンでもどこでみいい、小指でもな。
巻きつけて身に付けろ。信頼のおけるものに分けてもいい。
いいな、起きたらすぐだ)
(はい)
(良し、起きろ!名演技を期待しているぞ?)
(おまかせあれ!!)
ノリノリやがな
ふんぬ!!
エデトは起き上がり、ぐわっと顔から、包帯を取る。
は!息子とおんなじ顔じゃん。馬鹿らしい。
鏡を見ろよ。
『おお!起きたか!さすがだな。
ああ、これは元首の力だろうが、最初に砂を取ったのは我だからな?
金は返さぬぞ?ささ、うちのモウはどうだろうな?マティス殿?
支えてやってくれ。あの金はもらっていくぞ?もうけ、もうけ。
ではな。』
ああ、自分で金にがめつい印象を作っていってる。
背負子のお金を移動し、わたしもリネン庫に。
皆には姿を消したと思うだろう。
ん?石はそのまま。あれ?
それをシーツに包み、扉を開けてくれたマティスに縋りついた。
「んー、ダメ。まだ戻しそう。じいちゃんは?」
「帰ったぞ?」
「嘘!薄情者め!!」
「ははは、仕方がないな。テルマ、どこか部屋を用意してくれ。
晩餐会はするのだろ?さすがに着替えんとな。」
「あ、ああ、わかった。」
「赤い塊殿のお身内か?」
エデトが上半身裸で声をあげる。
「そうだ。」
「いちの間に。案内を。」
「エデト様、今宵、ドルガナ公がいらっしゃいます。」
「そうか。ドルガナ公はさんの間だ。急げ!」
「は、はい!こちらに」
「では、晩餐会で。
わたしたちは少し話をしよう。
テルマ、トマイザーとマレイン、いいな?」
なんだろうね?
とりあえず、マティスの匂いを嗅いでおこう。
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘
ああ、そうか。
ここはテルマ殿がいる街だ。
遠征は2回参加したが、そのときに自宅に呼ばれている。
この館の近くのはずだ。
嫌な臭いだ。
なんだ?その殺気は?
愛しい人、手加減している。だから死んでいないだろ?
名探偵!愛しい人のことは大抵わかるぞ?
背負子に手を入れ彼女が髪飾りを作っていく。
それを並べる端から売れていく。
男も買っていく。桃色が人気だ。
守衛殿が嬉しそうだ。
私たちではそうはいかないだろうな。
テオブロマとトウミギを購入した。
トウミギか。楽しみだな。
テルマだ。昔のままだな。
しかし、怖いか?
だが、涙が流れる。
この男は生きていかなばならない。つとめだ。
私はそうはならない。
彼女が終われば私も終わる。
・・・・。名前。愛しい人で十分だ。
鼻がすっきり。子供のようだ。恥ずかしい。
相手が馬なら彼女に敵わないだろうな。
対馬の糸。人と同じで問題だな。
真実だが、世界一という言葉抜けている。
ドルガナとルポイド。争いはないはずだが。
表面上のことしかわからんな。
そうか、お亡くなりに。
テルマはいくつなんだ?
あのドレス!!
揃いの飾りが欲しい。
トックスに手紙を飛ばそうか?
すぐに小芝居を始める。
テルマも違和感なく始める。隠密が聞いているからか?
中に入ったらさえぎらなければ。
・・・。弟子ではない。便宜上だ。
テオブロマから取った甘味は良い香りがする。
愛しい人が喜んでいる。
これでラスクも作ってみよう。
ワイプだ。
焦らなくても私がそばにいる。
ふふん。遅いんだ、その話は。
血の匂い。腐っている。
彼女も顔をしかめるが、膜は張らないようだ。
ぽっぷこおん?
なんだろうか?
楽しいことがいっぱい。
あなたがいるからだ。
気遣いではないな。ふふ。
治すのか治さないのか?
香木?混ざると臭いな。
彼女の匂いが嗅ぎたい。
防音だけ?
?砂となって消える砂漠石が残ったままだ。
少し拾っておこうか。
防音と気配消しも念のためだ、かけておこう。
声に出さないだけで口の中で願う。
どうするんだ?
赤い塊の声?小芝居か?
出てきた赤い塊は彼女だ。
では、部屋から聞こえる声は?
あとで聞かねば。
彼女が小さなテーブルを指さすと、
小さな粒が現れ、落ちて積もっていく。
テルマたちは驚き、寝ている男と、テーブルを交互に見つめる。
彼女は下を向き、男と話している。
私にもわかるように繋げてくれているが、
話が合わないな。
ん?耳は息子も含めて皆同じだ。テルマも。なんだ?
そうやって見れば、テルマに似ている息子たち。
こいつも小芝居ができるのか?
彼女が布を抱えているので、そのまま抱きしめる。
あー、いい匂いだ。
彼女もすり寄ってくるのがかわいい。
さ、着替えねばな。
案内されたのは殺風景な部屋でした。
お茶もでないの?
それよりも血の匂いがする。
鎧男と砂漠であった人がいる。
鎧男は鼻に包帯を巻いている。
「マレイン?どういうことだ?
モウ殿が石使いかもしれないという話で呼んだのではないのか?
ここでなにをする気だ?トマイザー様も、なにを考えている?」
「テルマ殿、その方、あなたの知人のお孫さんだとか?」
「聞こえていたか?そうだ。偶然というのは面白いな。
その婿がマティスだったんだよ。」
「はっ。暢気な設定だ。」
「お前らが晩餐会に呼ぶからだろうが!
コットワッツもニバーセルも問題だからだ!
それで?それを確かめにか?防音も張って?」
「ええ、聞こえるとまずいので。」
「トマイザー様?」
「石使いというのは本当なので?」
「彼女は違う。彼女の曾祖父にあたる方がそうらしい。
彼女もあまり知らないようだ。」
「噂が混在しているな。でもまあいい。
あなた方2人は石使いだ、テルマ殿が連れて来たな。
話したのだろう?元首のことを。治せ。
ダメなら、テルマ、お前も牢屋行きだ。そこで死ね。」
「・・・。」
「雨の日までは持たん。次期元首はわたしだ。
マレインは軍部隊長だ。いいだろ?
ドルガナ公との駆け引きも問題ない。
エデトはいらぬのだ、お前もな。」
(すごいね。ばれてるんだ。お互いに。
ポップコーン食べながら見ときたいね)
(ぽっぷこおん?)
(うん、トウミギでできると思うんだ)
(楽しみだな)
(うん、今日は楽しいことがいっぱい)
(いっぱい?)
(そう、トウミギも手に入ったし、
マティスの軍服も見れる。これが一番だけどね)
(そうだな。
私も、あの緑のドレスを着た愛しい人と並べると思うと熱くなる)
(・・・どこがとは聞かないよ?)
(聞いてくれてもいいのに)
(変態!!)
(いい呼び名だ)
(もう!!)
「マティス!」
「あ?話は終わったか?で?招待したのはお前らだ。
晩餐会が始まるかなり前にな。
なにか話でもあるのか?」
「・・・マティス、聞いてなかったのか?」
「いや、聞いていたが、それで?ということだ。
報酬は先に。
彼女の曾祖父に頼むのも、
私たちに頼むのも、1万リングだ。前金だ。
それが用意できなければ、石使いの話は終わりだ。
晩餐会には出るがな。楽しませてくれよ?」
「あはははは!これはいい!
砂漠で殺気を充てられた時は驚いたが、
あれが剣のマティと言われれば、たいしたことはないな。
赤い塊が金にがめついという情報も本当だな。」
(やっぱり!!)
「それで?1万だすのか?ださないのか?」
「先に勝負だ!」
「どうして?」
「俺の鼻を折った礼はさせてもらう。」
(そんなお気遣いは結構ですよ?)
「ぶっ!」
(修行が足りんよ?マティス君)
(不覚だ)
「マティス、煽るな。」
「ん、ん。それにも金を出せ。
そうだな、1万だ。
合計2万リング。ここに持ってこい!!」
ヤカラでんがな。
「待て!先にエデト様だ!」
「ん?その2人にやらすのか?石使いの曾祖父とやらは?」
「うるさい!来てくださるかもしれないだろ!」
「あはははは!ええ、そうですね。ひ孫の一大事だ。
あなたのように準備をしてくれているのでは?」
「・・・。」
もう晩餐会の話なんか飛んじゃってるね。
しかし、さすが次期元首。
2万リング用意しましたよ。
あの箱の大きさで4つ。
どうやって運ぶ?
大丈夫、背負子持参です。
先に1万積みます。
おそらく、勝負どころではないからね。
豪華な扉のある部屋に案内されました。
血の匂いがきつい。
しかし、その中に少しの香木の匂いもする。
混ざると不快だな。
元首だ。包帯ぐるぐる巻きでミイラ男のようだ。
耳だけ出している。
臭うな。壊疽起こしてない?
御付きの女官も下がる。
あの2人も部屋のかなり手前でついてこなかった。
テルマさんが砂漠石を出し、
防音を掛ける。
マティスは横で、気配消しもしれっとかけている。
「ばれてますね。」
「ああ、そこまで間抜けではないということだな。」
「その孫娘さん?大丈夫ですか?」
「それは大丈夫だ。この国にはいない。
場所は言えんがな。」
「そうですか。じゃ、隣の部屋借りますね。
うちのじいちゃん、さっき連絡があったので。
本格的に呼んでみます。これは秘儀なので見せれないんですよ。」
「それはモウ殿のその、言い訳では?」
「まさか!わたしは石使いの才はないんですよ?
じいちゃんが連絡くれたのはたまたまです。
テルマさん、よかったですね。
おばあさまにお花を供えたのがよかったのかな?」
「・・・。」
「あの部屋?いいですか?」
「ああ、替えの布置場だ。石を使え。」
かなり大きな石を渡してくれた。
「大きいですね。ではありがたく。
ああ、ティスはここで待ってて。」
「わかった。」
隣の部屋はリネン室だね。
うん、お高い布ですな。
『石よ、気配と匂いと音を防いでおくれ』
石は消えずにそのまま。
ん?失敗した。
でも匂いはなくなってる。
言霊になったのかな?いいか。
赤い塊の衣裳に着替えてる。
ダメもとで頼んでみようか。
『石よ、ここでモウの身代わりをしてくれる?
きっとテルマさんは確かめる。
そうだね、匂いとあまりにもひどい状態で、気分が悪いと。
こんな感じ。
申し訳ない、平気な顔をしていましたが、
わたしには耐えられなかった。あとはお願いします。
おげー
って。一度答えたら、おげーとごめんなさい!だけでいいから。
うん、儚くね。お願いよ?
ちょっとやってみようか?』
おげー
『演技派だね。つられて吐きそうだ。うん。お願いします。』
さすが砂漠石先生だ。
ではでは。
「じいちゃん!ごめん!後お願い!気分悪い」
「仕方がないな、ここで休んおけ」
「モウ!どうした!!」
マティスが扉をたたく。
分かってるのか、わかっていないのか?
『ふぉふぉふぉ。マティス殿?心配するな。
で?どの御仁だ?』
テルマさんが驚いている。
「あなたは?え?」
『ん?おぬしか?』
「ち、違う、こちらの方だ。赤い塊殿か?」
『そうだ?ん?マティス殿?なんなんだ?』
「いや、赤い塊殿、その横たわっている方だ。
銃で撃たれた。脚を。それからかなり経っている。
何人もの石使いに頼んだそうだが、弾が抜けない、ないそうだ。
血が体から滲み出しているそうだ。
テルマ?そうだな?」
「そうだ、包帯を変えてもにじみ出てくる。何度も変えていては
血がなくなりそうだから、今は1日に一度だ。」
『・・・食事は?』
「管で。呑込むし、糞も出す。」
『それは上々。意識がないのか?』
「始めは会話していた。今ではなにも。」
『そうかそうか。ではな、始めよう。ああ、その前に、
モウに聞いたが、1万リングを出した御仁、それを呼んでくれ。
礼をしたいのでな。ん?かまわんだろ?』
テルマさんは少しためらったが、扉に向かう。その時にほら、
リネン室をノックする。
「モウ殿?」
申し訳ない 平気な顔をしていましたが
わたしには耐えられなかった あとはお願いします
おげー
すごいな!録音再生機能!
その声を聞き驚くが、いいように解釈するのだろう。
外に控えている女官に2人を呼ぶように言うと、
近くにいたのか、すぐにやって来た。
臭いに顔をしかめているのか、
この状態の父親の現状を直視できないのか。
2人して不安顔だ。
ん?父親じゃないんだっけ?
『ああ、女官殿、そなたもな。悪いがここに。』
「お前は?本当に来たのか?赤い塊?どうやって?」
『ん?それを石使いに聞くのか?金をとるぞ?
いやいや、まずは礼をな、言わねばと思ってな。
十分な報酬だ。ありがたく。
我が名は赤い塊一族の赤い塊だ。異国の石使いだ。
名は赤い塊で。モウは石使いではないからな、名があるのだ。
しかし、情けない。その小さな部屋でもどいている。
ほんに、情けない。』
マレインがドアを叩く。
おげー ごめんなさい おげー
儚いか?んー、ギリギリだな。
『そっとしておいてやってくれ。
ではな、まずは銃弾を抜こうな。
しってるか?あたらしい銃弾、あれはマトグラーサが作っている。
鉛のようだが、違う。赤黒いだろ?
砂と細かい鉄だ。
それが血のめぐりと共に体を巡ったんだろうさ。
食事ができていて、糞もできているのはよかったな。
その器官に入り込めばいかな強靭な者でもダメだろうな。』
「砂と鉄?」
『調べればわかるだろうさ。これからは撃たれたら、
砂と鉄を取り除けばいい。
ただし、すぐにだぞ?これだけ身体中に回れば、
撃たれた本人の力に左右されるでな。』
「赤い塊殿!治るのですか!!」
トマイザーとマレインが聞いてくる。
『どうだろうな。ま、やってみようか。
なんせ、1万リングだ。やらねばな。
これの名は?』
「エデト様です。ルポイドの元首様です。」
女官が手を強く握りながら答える。ふーん。
『ルポイド元首、エデト。
そのからだに駆け巡る、異物よ!ここに!』
小さなテーブルを指さす。
こつん、こつんと砂と鉄が移動していく
「「「おお!!」」」
(傷ついたからだも元に。
意識はあるな?エデト?しゃべるな、考えろ)
(赤い塊殿?)
(やはり聞こえていたか?どうだ?痛みは?)
(ええ、少し和らいできました。動くと痛いのです)
(そうだろうな。痛風みたいなものか?じきによくなる)
(なんとお礼を言えばいいか)
(ん?知らないのか?ありがとうだ)
(ああ、ありがとうございます)
(1万リングを出したのはお前の息子2人だ)
(・・・・)
(ここにわたしを連れてきたのは最終的にはテルマだ)
(・・・・)
(お前の手を握ってるのは女官だが、
それもまだ痛いだろう?言おうか?)
(いえ、これはこのままで)
(女たらしか?雨の日に子が生まれるそうだな?
それに元首を譲るのか?)
(どうしてそれを?テルマか?)
(お前、テルマと血のつながりがあるな?)
(・・・・)
(で、あの2人とは血のつながりがないと?)
(・・・・)
(わたしの見立てではあるぞ?)
(え?)
(誰に言われた?それを確認したのか?それは事実か?)
(・・・・)
(170だと聞いたぞ?子がなせるとは元気なことだな)
(・・・・)
(下世話な話、1年前に仕込んだのか?次期元首がいるのに?)
(・・・・)
(かまわんが、そのときから元首をその赤子に?テルマの孫娘と聞いたぞ?)
(・・・・)
(お前、その孫娘の名も、顔も思い出せないだろ?)
(!)
(まあいい。もうじき晩餐会がある。ドルガナ公が来るとか)
(またか?どうして?)
(知らんがな。それでこの騒ぎだ。どうだ?痛みは?)
(ええ、無くなってきてます。)
(ではな、気合で起きろ?で、領主の力?
ここでは国を治めるのに石を使わない力があるだろ?
それを使ったというふりをしろ。気合を入れるんだ。ぬん、とか、ふんとかな)
(え?)
(それと同時に身体中の包帯を取ってみろ?治ってるはずだ)
(どうして?)
(お前、あまりお利口じゃないね?
石使いがそこまで治したらわたしは死ぬまでこんなことをしないといけないだろ?
それも金持ち優先に。赤い塊は金にがめついって聞いてるだろ?
冗談じゃない。今回はいろいろあったんだ。テルマさんの泣きが入ったんだ。
感謝しろよ?みながお前の怪我を治したいと動いたのは本当だ。
大げさにするなよ?ほっとけば治ったのにと。
1万リングはもったいないことをしたとでもいっとけ。)
(ああ)
(いいな?でないと、また銃弾をお前の脳天にぶち込むぞ?)
(あはははは。それは勘弁願いたい)
(それとな、枕の下に糸がある。透明なものだ。
それを身に付ける服のボタンでもどこでみいい、小指でもな。
巻きつけて身に付けろ。信頼のおけるものに分けてもいい。
いいな、起きたらすぐだ)
(はい)
(良し、起きろ!名演技を期待しているぞ?)
(おまかせあれ!!)
ノリノリやがな
ふんぬ!!
エデトは起き上がり、ぐわっと顔から、包帯を取る。
は!息子とおんなじ顔じゃん。馬鹿らしい。
鏡を見ろよ。
『おお!起きたか!さすがだな。
ああ、これは元首の力だろうが、最初に砂を取ったのは我だからな?
金は返さぬぞ?ささ、うちのモウはどうだろうな?マティス殿?
支えてやってくれ。あの金はもらっていくぞ?もうけ、もうけ。
ではな。』
ああ、自分で金にがめつい印象を作っていってる。
背負子のお金を移動し、わたしもリネン庫に。
皆には姿を消したと思うだろう。
ん?石はそのまま。あれ?
それをシーツに包み、扉を開けてくれたマティスに縋りついた。
「んー、ダメ。まだ戻しそう。じいちゃんは?」
「帰ったぞ?」
「嘘!薄情者め!!」
「ははは、仕方がないな。テルマ、どこか部屋を用意してくれ。
晩餐会はするのだろ?さすがに着替えんとな。」
「あ、ああ、わかった。」
「赤い塊殿のお身内か?」
エデトが上半身裸で声をあげる。
「そうだ。」
「いちの間に。案内を。」
「エデト様、今宵、ドルガナ公がいらっしゃいます。」
「そうか。ドルガナ公はさんの間だ。急げ!」
「は、はい!こちらに」
「では、晩餐会で。
わたしたちは少し話をしよう。
テルマ、トマイザーとマレイン、いいな?」
なんだろうね?
とりあえず、マティスの匂いを嗅いでおこう。
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘
ああ、そうか。
ここはテルマ殿がいる街だ。
遠征は2回参加したが、そのときに自宅に呼ばれている。
この館の近くのはずだ。
嫌な臭いだ。
なんだ?その殺気は?
愛しい人、手加減している。だから死んでいないだろ?
名探偵!愛しい人のことは大抵わかるぞ?
背負子に手を入れ彼女が髪飾りを作っていく。
それを並べる端から売れていく。
男も買っていく。桃色が人気だ。
守衛殿が嬉しそうだ。
私たちではそうはいかないだろうな。
テオブロマとトウミギを購入した。
トウミギか。楽しみだな。
テルマだ。昔のままだな。
しかし、怖いか?
だが、涙が流れる。
この男は生きていかなばならない。つとめだ。
私はそうはならない。
彼女が終われば私も終わる。
・・・・。名前。愛しい人で十分だ。
鼻がすっきり。子供のようだ。恥ずかしい。
相手が馬なら彼女に敵わないだろうな。
対馬の糸。人と同じで問題だな。
真実だが、世界一という言葉抜けている。
ドルガナとルポイド。争いはないはずだが。
表面上のことしかわからんな。
そうか、お亡くなりに。
テルマはいくつなんだ?
あのドレス!!
揃いの飾りが欲しい。
トックスに手紙を飛ばそうか?
すぐに小芝居を始める。
テルマも違和感なく始める。隠密が聞いているからか?
中に入ったらさえぎらなければ。
・・・。弟子ではない。便宜上だ。
テオブロマから取った甘味は良い香りがする。
愛しい人が喜んでいる。
これでラスクも作ってみよう。
ワイプだ。
焦らなくても私がそばにいる。
ふふん。遅いんだ、その話は。
血の匂い。腐っている。
彼女も顔をしかめるが、膜は張らないようだ。
ぽっぷこおん?
なんだろうか?
楽しいことがいっぱい。
あなたがいるからだ。
気遣いではないな。ふふ。
治すのか治さないのか?
香木?混ざると臭いな。
彼女の匂いが嗅ぎたい。
防音だけ?
?砂となって消える砂漠石が残ったままだ。
少し拾っておこうか。
防音と気配消しも念のためだ、かけておこう。
声に出さないだけで口の中で願う。
どうするんだ?
赤い塊の声?小芝居か?
出てきた赤い塊は彼女だ。
では、部屋から聞こえる声は?
あとで聞かねば。
彼女が小さなテーブルを指さすと、
小さな粒が現れ、落ちて積もっていく。
テルマたちは驚き、寝ている男と、テーブルを交互に見つめる。
彼女は下を向き、男と話している。
私にもわかるように繋げてくれているが、
話が合わないな。
ん?耳は息子も含めて皆同じだ。テルマも。なんだ?
そうやって見れば、テルマに似ている息子たち。
こいつも小芝居ができるのか?
彼女が布を抱えているので、そのまま抱きしめる。
あー、いい匂いだ。
彼女もすり寄ってくるのがかわいい。
さ、着替えねばな。
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