いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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366:うんとこどっこいしょ

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「水問題があるんだね。」
「そうだな。我々は別になくても問題ないが、プニカは取りたいだろう?」
「今の時期物だからね。どういう順番がいいかな?
んー、おなかがすいてるからだめだ。
とりあえず宿に泊まろう。」

一番近い宿に入ると、1泊5リング。下の食堂で食事つき。
おお!素晴らしい。マティスの鳥料理が食べたいが、
ここの料理も食べなくてはと荷物を置いて食堂に向かう。
荷は床が抜けないギリギリまで重くした。


食堂は結構満員。外からのお客もいるようだ。

「お客さんは宿の客で、初めてだね?」
「すごい!どうしてわかるんですか?」
「手ぶらでキョロキョロしてるのはたいていそうだからさ。
出すものは決まってる、酒は別だ。1杯5銅貨。どうする?」
「2杯くれ。」
「1銀貨だ。前払いだよ!」


なるほど、酒で金をとるのか。
外からの客はもっと安い金額っぽい。

葡萄酒が来た。うん、おいしい。
ん?
「これ、飲んだことあるね。大酒のみ大会で
ティスが買ってなかった?」
「そうだな、よくわかったな。」
「お酒の味は結構覚えてる。ここから大会に出してたのかな?
お酒の出所を押さえておけば、つながりが分かるかもね。」
「面白いな。」

料理を持ってきたお姉さんに酒がうまい、売ってるか?と聞くと、
もちろんとの答え。

「しかし、個人で飲む分だけだ。
あんたたちは?行商?他所で売るのはダメだ。
ドルガナに来て飲んでくれないとね。」

南のぶどうを仕入れて、ここで酒にしているらしい。
そのぶどうはは買えるのかと聞くとこれはダメ。

「キトロスは?それを仕入れに来たんです。
甘くて酸っぱいって。」
「それはまさに売るほどあるよ!何だったら売ろうか?
うちの裏が畑だからさ。」
「いいんですか?」
「もちろん。もうそろそろ終わりなんだよ、時期的にね。
早く取らないと腐るからさ。月が沈んだら裏においで?」
「ありがとうございます!」




料理は肉がドン!野菜がドン!パンがドン!
塩味の物でした。

部屋は普通。ほんとに。
桶があって湯あみ。トイレは共同で外。

冷やしたプニカはプにっとして種がしゃくしゃくしておいしい。

「これは当たりだね。砂漠で育つんならコットワッツに植えようね。
皮に毒というか腹下しになるからそれだけ気を付けないとね。」

買った豆でさっそくコーヒーを入れる。
もらった絹の端切れでドリップする。
ああ、おいしい。

「おいしいな。」
「ね。贅沢なコーヒーになったね。」


明日のルートを考える。
とりあえず、この宿でキトロスを仕入れよう。
ミカンのような感じなのかな?庭に大量にできてしまって、
誰も食べない、腐って落ちる。


大きくした背負子に入れてしまおう。
これはちゃんと運ぼうかな。うまうま籠に入れたいしね。
それから検問。デジナの方に抜けてそこから砂漠に入ろう。
砂漠を抜けてニバーセルに行くことにする。
水はキトロスがあるから大丈夫と。物知らずと笑われてもいいだろう。
その時にプニカもとっていいのなら収穫。
販売してるのなら、その金額にもよるな。
アヒルの羽毛のようにタダでものをやるのが嫌だといわれたら、
やはり金額次第だね。

ドルガナの内砂漠とデジナ、スパイルはまた今度だ。
先送りがいっぱいだな。
コールオリンも妖精の酒も。
最優先は食の祭り、うまうま籠、キトロスだ。



翌朝、月が沈む前に、起き出し、裏庭に回ってみる。
なるほど、ミカン畑だ。木はこの世界では低く、1本なのだが、
この樹なんの樹のようにものすごく広がっている。
キトロスの種を植えたけど、ちょっと植え替えないといけない。
根っこの張りも尋常じゃないね。浮いている。
それでたわわだ。手で取れるところはもうない。
ちょっと元気はないかな?
頑張って最後に実ってますって感じがする。

観察していると、お姉さんがやって来た。

「おや、早いね。これがキトロス、キトロスの樹だ。」
「すごいですね。根もすごい。」
「すごくはないよ。邪魔なだけだ。近所でもみんな伐採したよ。
根はそのままだったけど、この前の大揺れで根が浮いてきたそうだ。
あとはあっという間に枯れてしまったよ。
うちも先に伐採すればよかったよ。
これは大揺れで根が浮いてしまったんだよ。」
「ああ、あの揺れ。すごかったですね。砂が上に昇っちゃって。」
「え?砂嵐も起こったのかい?こっちでは2回大きな揺れが起きただけだ。」
「そうなんですか?ニバーセル側にいたんですが、砂が舞ってまた落ちてきて
大騒ぎでした。」
「それは大変だったね。けど、こっちは揺れだけだったからね。
また起きるかもしれないから、うちも伐採するつもりなんだ。
だから、好きなだけもっていっていいよ?」
「え?じゃ、樹ごともらっていいですか?」
「え?伐採してくれるのかい?」
「いえ、こう、ズボっと樹ごと。」
「え?あははははは!ほんとかい?
それができるならだれも苦労はしないよ?ほんとに根は深いんだ。」
「わたしたち力自慢なんですよ。」
転がっている握りこぶし大の石を握りしめて粉々にする。
小さな声で、砕けてと入ったが、マティスはできるだろう。
あれ?普通にできるかな?あ、できるわ。

「ちょっと!すごいじゃないか!お願いするよ!」
「抜いた後の穴はそのままでもいいですか?」
「ああ、それは勝手に埋まるようなんだ。
根が枯れて、2.3日で埋まるって話だよ。」
「面白いですね。じゃ、廻りの土をどかしたり、
先に実をとったりしますんで、
終わったら呼びます。」
「ああ、頼むよ。」


「愛しい人?」
「いや、おかしい。ほんとおかしい。」
「?」
「今の話おかしいでしょ?大きな揺れだけだったって。
砂が舞い上がるのは見てないんだよ?コットワッツ側だけだった?
もしかして砂漠石があったところだけ?
どうしてこういうのを18か国で共有しないの?
大中央院ってなにやってるの?」
「・・・・。愛しい人。あなたに言われておかしいと気付いた。
だから、誰もおかしいとおもわない。」
「・・・・。わかった。うん。そうなんだ。
疑問に思わない。これが基本なんだ。
だったら、何も言わない。知らなくていいことは言わない。」
「愛しい人が思ったことは全て知りたいから全部教えて。
でないとあなたが一人で悩むことになる。大丈夫、私は知りたいから。」
「マティス。マティス。ありがとう。」
「愛しい人、教えてくれてありがとう。
では、この樹は?ほんとに持って帰るのか?」
「うん。とりあえず、実はとろう。
背負子1つ分でみんな入るかな?入らなかったら収納で。
ここの宿の人も数は把握してないと思うから。」

背負子5つ分ぐらいでした。
次は樹の廻りに溝を掘る。ぐるっと。

『キトロスの樹よ。あの揺れに耐えた樹よ。
わたしたちといっしょにサボテンの森に行かないか?
そこはいろいろ植物が集まってるんだ。
水も心配することはない。ここよりちょっと寒いかな?
その時は覆いで守るから、このおいしい実を分けておくれ。』


「どうだ?」
 拒否はしてないと思うんだけどね。」

『上に抜くから、拡がってる根は小さくできる?
枝もできれば閉じてほしい。横より、上に。
うん申し訳ない。』

「?」
「・・・しかたねーなーって。フレシアの宿のご主人的な感じ。」
「・・・そうか。」


「では行きます!うんとこどっこいしょ!!」
「・・・?」
大きなかぶを一人でやってしまった。

「マティスもするの!わたしの腰を持って、
うんとこどっこいしょっていうの!」
「え?決まり事?」
「決まり事!!おとっつあんと同じぐらい。」
「そうか。そういうときは前もっていってくれ。」
「・・・うん。」
「可愛いな。」
「・・・うん。」

余計なことをしてしまった。
しかし、2人でやった方がいいはず。

「「うんとこどっこいしょ!」」




ほんとにズボって。え?根が張ってるんじゃないの?
「簡単に抜けたね。」
「すごいな!この掛け声は!」

いや、掛け声関係ないと思う。

背負子に入るぐらいの大きさで、魚の皮で土ごと包む。

枝も、緩く縛る。
王都で大木を運んだ時より軽い。

抜いた後の穴は勝手に閉じるというけどどうなんだろう?
覗いてみると、かなり深い。
この深さと根の長さが合わないが、そういうことがあるということで。

「愛しい人、砂漠石だ。」
「え?どこ?あ、ほんとだ。」
底に結構大きな砂漠石が見えた。
「根に絡まってたんかな?
キトロス君?これも持っていく?」
「なんて?」
「いらないみたいだね。
じゃ、砂漠に出たらたっぷりお水あげるからちょっと我慢ね。」
「石は?」
「ここの宿の人に教えてあげればいいんじゃないかな?」


「すごいじゃないか!」
話しているうちにお姉さんが見に来てくれた。
「はい、うまく取れました。浮いていたからかな?
そんなに力は要りませんでしたよ。」
「いや、何回か、試したけどびくともしなったよ。」
「そうですか?それで、これ、おいくらになりますか?
実と樹と全部ひっくるめて。」
「え?ただでしてくれるんじゃなかったのかい!」
「え?逆ですよ!わたしたちは行商で、キトロスを仕入れに来たんです。
実と、樹とをわたしたちが買うんですよ。」
「ああ!いや、いいよ。助かったのはこっちなんだから。」
「購入証明書がないと没収されます。」
「ああ、そうだったね。ちょっとお待ち。
ここはね、いろいろ持ち出しがうるさいんだ。
ああ、酒も欲しがっていたね。
小さな樽だと持ち出せるがいるかい?」
「あ、お願いします。」

「じゃ、酒が樽で5リング、樹が、薪になるとすれば、1リング、
実はいくつあった?あの背負子一杯?えらく残っていたね。
まとめて1リング。全部で7リングだ。ほんと、悪いね。」
「いえいえ。他で買うよりお安いでしょ?」
「もちろんだ。」
「なら、得しました。ありがとうございます。では、7リングです。」
「はい確かに。これは所有証明書にもなるからね。無くさないようにね。」
「わかりました。じゃ、わたしたちはこれで。
ああ、抜いた後の穴の底に、砂漠石が見えましたよ?」
「え?どこ?どこどこ?あれ?すごい!
ちょっと!あんた!あんた!!」

旦那さんを呼んでる。

「愛しい人、行こうか?」
「そうだね。」

声を掛けようにも大騒ぎになってる。
人も集まってきて、砂漠石だと大騒ぎだ。
わたしたちをみて、一瞬ぎょっとするが、砂漠石の方が大事。
今のうちに検問所に行こう。




「ティスとモウだ。
キトロスと、その樹を仕入れた。
ああ、それと酒だ。これが証明書。」
「おいおい。それ?そのままキトロスの樹か?」

まさか、植物持ち出し禁止とか言わないよね?

「プ、あははは!それはご苦労なこった。
悪いが、それ、育たないぞ?」
「なんで!!」
「ひょっ!!」
「モウ、落ち着け。それはどうしてか聞いても?」
ちょっと怒鳴りつけてしまった。うむ、修業が足りませんな。
マティスが前に出て聞いてくれる。
そんなことキトロス君も言ってなかったじゃん。


「あー、びっくりした。背中がヒヤッとしたよ。
ああ、なんでかって?根付かないんだよ。どこに植えても一緒。
根は伸びるんだが、それだけなんだ。
押せば倒れる。ここのは違うだろ?
あんたたちはどうやって抜いたんだ?・・・力任せってとこか?」

タンスの背負子にキトロス一杯。
もう一つは見上げるほどのキトロスの木。

これを全部ぶちまけて中を確認している。土の中もだ。
なんの持ち出しを危惧してるんだ?

「良し、問題なし。悪いが自分たちで詰め直してくれ。」

これは簡単だ。背負子を横にして、
転がすように移動させればいい。
木の根元も同じように土を集めるように移動だ。

「厳重ですね。毎回こんな感じなんですか?」
「そうだよ。さ、もういいぞ。」
一割の税を払う。

後がつかえているので、とっとと外に出ることにした。
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