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2019年10月3日。関西創作交流会の話

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 10月3日。

 今度の3連休のうちの1日は創作仲間との交流会に充てることにした。

 3連休……つい先月にも3連休が2回ほどあったが、どちらもグダグダな過ごし方で休みなのに気持ちが落ち込んでしまった。休日モードで集中力が枯渇しているのに何か創作活動をしようと思ってしまうからだ。結果、望むべく活動は捗らずに欲求不満や悔しさが残った。


 だから3日間以上の連休の時はなるべく予定を入れることにする。僕には完全にぐてーっとお休みモードに入るのは2連休ぐらいが丁度いいのだと思う。

 そうだ。今日は交流会でどんな人とどんな交流をしているのかについての話でもしよう。



 2017年7月29日の大阪某所。


 きっかけはツイッターだったっけ……で主催の人が参加募集をしていたツイートが目に留まり、創作関係の友人を増やし、楽しく過ごしたいという意図に乗ってみたかったので参加を決めた。


 所謂、創作オフ会に近いのだが、主催者のサイトにも記してある通り『オフ会と銘打つと出逢い系やセールス目的の人が紛れてくる危険が多くて困る』『危険が多いと身構えて人が来なくなる』と言っているので、会ったその当日から『オフ会』という呼び方はやめて『交流会』とした。

 そして、ほぼ関西圏で毎回開催するので『関西創作交流会』と名付けて設立したのだ。


 以下、本当は細かく話したいのだが、ある小さなトラブルがあった為、詳細な開催場所、日時、参加メンバーの個人的なプロフィールを記すのは控えておく。どんなトラブルだったかは……のちのち話すこともあるだろうか。



 さて、記念すべき第1回目の交流会では主催者と僕、主催者の友人のMさんと、関西圏の専門学校生の人の4人からスタートした。


 まず、僕はそこそこ話せそうな雰囲気を確認してから……自分が統合失調症に罹患しており、作業所に通ってはいるものの無職であることをカミングアウトした。

 障害者や精神疾患への偏見や差別など風当たりがまだまだ強い時代。でも僕は長く参加していたかったので、せめて主催者の方には認知しておいて欲しかったので勇気を振り絞った。


 誠に、誠にありがたいことに、主催者は『別にいいんじゃあないの?』と軽く受け入れてくれた。たまたまそういう生きづらさを持つ人への理解があったのだ。


 僕は安堵して、丸2年が過ぎた今も継続的に参加させてもらっている。


 そんな僕の身上での懸念はともかく……何故第1回目が2017年の7月29日、と細かく記憶出来たのか。その理由は会が始まって冒頭でMさんがドラクエ11(PS4版)をノートPCでリモートプレイしていたことが大きい。


 ドラクエ11ですね、今日発売日でしたね、と声を掛けると、Mさんは、

「ええ、ゲームが大好きで……RPGツクールとかやるんですよ」

 と答えたので、

「僕もRPGツクール大好きです! まだ2作品しか作れていませんが……」

 と述べると、


「ゲーム作り好きなら、ドラクエ11買ったの?」

 と聞くので、

「いいえ。まだ迷い中です」

 と答えた。すると――――


「何ィ!? RPGツクールをするようなげーむすきが……ドラクエを買っていないだとォーッ!!」


「ひええええーっ!!」


 ……と、半ば理不尽にキレられるという面白いやり取りがあったのだ。

 ドラクエ11(3DS版とPS4版)の発売日2019年7月29日=関西創作交流会の第1回目、という記憶は、こうして頭にこびり付いた。Mさんも半分以上は笑わせるつもりで言ったのだろうが、後にそれを言うと何となくばつが悪そうな反応をする。お陰でこっちは楽しい思い出になったわけだけれども。ちなみに最近DS版ドラクエ5とSwitchのドラクエ11Sちゃんと買いました。


 肝心の交流会の内容だが、第1回目はまだ方向性が定まっていなかったため、それぞれの自作品の紹介というか、作ったゲームばかりしていた。音楽バンド系あるあるみたいだね!!


 Mさんの自作ゲーム、僕の自作ゲーム『傾奇者-KABUKIMONO-』(フリーゲーム投稿サイト『ふりーむ!』にて公開中。興味のある人はダウンロードして遊んでみてね!)、専門学校生の人から小説の紹介、そして主催者の超カオスな、しかしシンプルなRPGを鑑賞した。



 作品を観る時は、同時に作者の人となり……つまり人格的な面も推察すると良いらしい。


 僕は自ずと、作品以上に交流会に参加する人間の人となりを見ている。

 主催者は合理主義で非論理的なことは極力信じない方。作曲を中心に小説、動画制作、Webデザインと幅広く創作している。ちなみにゲームは興味が無いわけでは無いのだがあまり積極的に作る気にはならない様子。合理主義で論理を重んじ賢い……のだが、生粋のホラー好きでどこか人とズレたユニークな発想をする大変愉快な人。いつもお世話になってます。

 Mさんは主催者とは真逆の性格と言うべきか。スピリチュアルな世界観を大切にしている方。神仏とか霊的なものとか神話の世界観とか、そういったものを独特の感性と解釈で捉え、考え続けている人。ゲームをこよなく愛し、さっき述べたようにRPGツクールが大好きで、日夜ゲーム制作をしている。

 専門学校生の人は、第1回目に参加したきりもう来なくなってしまった。医学の道に進んでいるはずだが、周囲に対してどうにも卑屈な態度でいる様子だった。無事スキルや資格を得たのだろうか? 創作活動は小説を紹介してくれた。かなりサイケで破滅的とも言える作風だった。高校時代文芸部に所属していたそうだが、ここで主催者の方も発言した。

「学生だと文芸部や文芸サークルだと、他者の作風や人間性を否定するばかりで、まともな評価や添削をしない環境のものが多い」と。

 きっとそんな劣悪な環境ばかりでもないと思うが、事実体験談としてこの専門学校生の彼や主催者のように、友好的とは言い難いサークル活動もある。悲しいことだ。


 その後、関西創作交流会は本交流会だけでなく、コミュニケーションよりも作業重視な作業会を催したり、美術館や学校などあちこちに出向いて知見を深める催しなどもしながら、もうかれこれ20回以上は開催されただろうか。

 途中で居心地がいいと思ってくれたのか、常連になった人も多くいる。創作ジャンルとしては絵描きが圧倒的に多く、小説、ゲーム制作、漫画、作曲、詩歌など多岐にわたる。そして昨今の風潮もあるだろうが、全員ほとんどオタク趣味である(僕も含め)。

 この関西創作交流会については、今後のエッセイでも度々書いていこうと思う。僕の自宅からだと少々交通の便で苦労するが、創作仲間が欲しければ是非参加したい会だ。今後も引き続きお世話になります、ヴァレーさん。
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