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第36話 狩るか、狩られるか
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「――――アハハハハハハハッ!! 逃げても無駄無駄ァーッ!! 大人しく惨死しなァーーーッ!!」
「――くっそお……は、速過ぎる!!」
「やはり、戦力では圧倒的に不利ですね。しかし、逃げ切ることも不可能」
――ガイとセリーナが戦っている中でのまた一方、単純な戦力では最も心許ないテイテツとグロウ。お互い離れ離れにならぬよう、必死に目亘改子の、チーターが獲物を追うが如くの猛攻を回避していた。
改子は両手に刃渡りが長めのククリナイフを握り、これも練気を応用しているのだろうか。ナイフを振る度に斬圧を飛ばしてきている。テイテツとグロウが避ける度に木に深々と傷痕が残り、細い木枝は切断して落ちる。
もとより、相手はただの殺人狂ではなく訓練されたガラテア軍人。戦闘者としての練度で劣るテイテツとグロウに逃げ切ることは不可能であった。
「グロウ。躊躇っている状況ではありません。貴方が如何に自然愛護の精神が強いとはいえ、これは生命を懸けた戦闘です。木々や動物に遠慮をしていると貴方が先に生命を落とします――――応戦を。貴方が死ねばエリーやガイの悲しみが増大し、人としての希望や生きがいに多大な影響を及ぼします」
テイテツはこの状況でも、実に科学者らしい合理的な論理を提示し、グロウを説得する。
「――くっそお――――ごめんね、森の生命たち!!」
勝ち目は限りなく薄い。だが戦うしかない。戦う決意をしたグロウと、そう説得したテイテツは一度お互いの顔を見て頷いた後、ボウガンと光線銃《ブラスターガン》を改子に向け、撃つ――――
「――キャハハ! ようやく殺し合う気になったよおおおおねええええエエエ!! けど――――そんな射撃の腕、手の動きから軌道まで見え見えなんだよおッ!!」
ボウガンの矢と、光線銃の熱線。2人ともしっかりと狙いをつけてはいるつもりだが、改子には掠りもしない。ただただ無情に外れ、矢は木に刺さり、熱線は木枝を焦がすのみだ。
改子は身のこなしの素早さもチーターそのもの。巧みに、迅速に身を捻って飛んで跳ねて攻撃を躱し、どんどんと間合いを詰めてくる!
「く、くそっ……来る、な……来ないで!!」
「やはり命中は難しいですか――――これも効き目があるかどうか――――っ」
「あァアン!?」
眼前に迫る改子に対し、テイテツは懐から球体を取り出す。改子は「まさか不意打ちに爆弾か?」と思い、嬌声を上げつつ一旦飛び退く――
「少しでも時間を……作戦を伝えます。」
テイテツはグロウに向けそう告げると、球をその場に叩き落とし、炸裂させた――――
「――むっ。ちィイ!! しゃらくさい!!」
炸裂したのは炎を伴う爆弾、ではなく激しい煙と香料をしこたま混ぜてある煙幕玉だった。辺りを真っ黒い煙が漂い、鼻が曲がりそうなほどの香料の臭気が放たれる――――テイテツとグロウはこの隙に、手近な木の後ろに隠れた。
「くっさ……けっ! 味な真似をしてるつもりだろうが、んなもんであたしから逃げられっと思ってんのォ~!!」
改子は一瞬煙幕の臭いに鼻を塞いだが、ぎらついた目つきと笑みを変えぬまま煙の中に入り、テイテツとグロウを捜す――――
(――――いいですか、グロウ。敵は訓練されたガラテア軍人。煙幕は張りましたがこの程度、見つかるのはすぐでしょう)
(う、うん……)
改子から直線距離にしてほんの数メートルばかり離れた太い幹の木の陰に隠れ、2人は声を潜める。
(グロウ。貴方ならばこれまで発見してきた力を応用さえ上手くいき、運が良ければ……或いは敵を撃退出来るやもしれません)
(――僕が!? あんな恐ろしいあいつと――――)
(しっ。声を立ててはいけません――――作戦は数パターン練りました。この森の地形を利用してグロウの力で何とか埒を開けましょう。私がサポートします。くれぐれも何があっても冷静に、対処しましょう。)
(……わかった。)
(作戦はこうです――――)
>>
>>
煙幕を張ってから数十秒は過ぎただろうか。改子は獰猛な獣さながらの感覚を研ぎ澄まし、じりじりと接近してくる……。
「――けけけけけけ…………隠れたって無駄無駄! モヤシみてぇな学者サンにかわいい坊や~♪ めっちゃくちゃにして殺してあげるから出てきなぁ~…………へへへひゃひゃひゃひゃ!!」
病的な性に突き動かされる猛女の悍ましい高笑いが木霊する。そして徐々に、煙も薄くなってきた辺り――――
「――おぉっ? いたいた、見つけたア…………ひひひっひひひひ!!」
改子の眼前に、テイテツだけが姿を現した。
「おいおい、アンタ一人ぃ~? 一人で勝てるとでも思ってんのオ!? 舐めてんのか、ゴラァ!?」
一方的に殺意を募らせ怒号を発する改子。だがテイテツは臆せず、ただ黙って『気を付け』の姿勢で立っている。
「カカカッ! どうせガキもすぐ近くにいるんでしょオ!? 出し惜しみせずに出てこいや、ああん!?」
「うう……」
改子が吠える通り、テイテツのいる場所のすぐ近くの木の陰にグロウは潜んでいる。恐怖を必死に堪えているが、手は汗ばみ、足は震える――――窮した情況にあっては、いっそテイテツのように感情を殺し切ることが出来ればどれだけ楽だろうか、などと考えたくもなってくる。
だが――――そんな必要はない。グロウはただ仲間を信じ、テイテツの作戦を信じるのみだ。
「…………」
変わらず無表情で、姿勢を崩さず、光線銃すら構えずにテイテツはただ黙して直立する。
「――ちっ。感情がイッちまってんのかアンタ。何とか言ったらど――――」
(今だ――――)
――改子がテイテツに声をかけ、一歩近づいた刹那――――
「――んああッ!? こ、これは――――」
グロウは『急成長』の力を使い、改子の足元に繁茂している植物の『蔦』を『活性化』した!!
狙い通り、蔦は一瞬にして無数の強靭な鞭のように成長し、改子を絡め取った。すかさずテイテツは下ろしていた光線銃を構え、熱線を撃つ!!
「――ちいっ!!」
だが、改子も常人離れした身のこなし――――素早く的確に、己の身を捕縛している蔦を両手に持つナイフで断ち切り、身を弾ませる!!
「――ツッ…………!!」
テイテツの撃った熱線は、惜しくも改子の脚を掠めた――――だが、この光線銃はかなりの高出力に調整済み。当たった箇所から忽ち肉が蒸発し溶けていく!
ものの数秒もせぬ間に、改子の身体は全身に火傷が広がり焦げて死ぬだろう。
だが――――
「ひひゃあッ!!」
「!?」
改子は奇声を上げた。だが、それは自身の敗北からなる驚きではない。
なんと、改子は自ら火傷痕に――――ナイフを刺した。
そして、すかさず熱が他の体組織に伝わる前に、患部を抉り取ってしまった。獰猛かつ冷酷な判断に、グロウは怯えた。
「――ふう~っ……殺ったと思った? ざ~んねええええんんん!!」
すると、やはり改子の全身からも練気のエネルギーが立ち昇る。青白い光――――回復法術のさらに出鱈目な強化版だ。
千切れた筋繊維から筋が伸び、皮膚を再生し――――あっという間に元通りの脚になってしまった。
「――な、なんだ、この、ちか――――」
「グロウ、落ち着いて次へ。」
テイテツは狼狽しかけるグロウに、いつも通り落ち着いた、しかしよく通る声でプランBを促す――――
「――くっそお……は、速過ぎる!!」
「やはり、戦力では圧倒的に不利ですね。しかし、逃げ切ることも不可能」
――ガイとセリーナが戦っている中でのまた一方、単純な戦力では最も心許ないテイテツとグロウ。お互い離れ離れにならぬよう、必死に目亘改子の、チーターが獲物を追うが如くの猛攻を回避していた。
改子は両手に刃渡りが長めのククリナイフを握り、これも練気を応用しているのだろうか。ナイフを振る度に斬圧を飛ばしてきている。テイテツとグロウが避ける度に木に深々と傷痕が残り、細い木枝は切断して落ちる。
もとより、相手はただの殺人狂ではなく訓練されたガラテア軍人。戦闘者としての練度で劣るテイテツとグロウに逃げ切ることは不可能であった。
「グロウ。躊躇っている状況ではありません。貴方が如何に自然愛護の精神が強いとはいえ、これは生命を懸けた戦闘です。木々や動物に遠慮をしていると貴方が先に生命を落とします――――応戦を。貴方が死ねばエリーやガイの悲しみが増大し、人としての希望や生きがいに多大な影響を及ぼします」
テイテツはこの状況でも、実に科学者らしい合理的な論理を提示し、グロウを説得する。
「――くっそお――――ごめんね、森の生命たち!!」
勝ち目は限りなく薄い。だが戦うしかない。戦う決意をしたグロウと、そう説得したテイテツは一度お互いの顔を見て頷いた後、ボウガンと光線銃《ブラスターガン》を改子に向け、撃つ――――
「――キャハハ! ようやく殺し合う気になったよおおおおねええええエエエ!! けど――――そんな射撃の腕、手の動きから軌道まで見え見えなんだよおッ!!」
ボウガンの矢と、光線銃の熱線。2人ともしっかりと狙いをつけてはいるつもりだが、改子には掠りもしない。ただただ無情に外れ、矢は木に刺さり、熱線は木枝を焦がすのみだ。
改子は身のこなしの素早さもチーターそのもの。巧みに、迅速に身を捻って飛んで跳ねて攻撃を躱し、どんどんと間合いを詰めてくる!
「く、くそっ……来る、な……来ないで!!」
「やはり命中は難しいですか――――これも効き目があるかどうか――――っ」
「あァアン!?」
眼前に迫る改子に対し、テイテツは懐から球体を取り出す。改子は「まさか不意打ちに爆弾か?」と思い、嬌声を上げつつ一旦飛び退く――
「少しでも時間を……作戦を伝えます。」
テイテツはグロウに向けそう告げると、球をその場に叩き落とし、炸裂させた――――
「――むっ。ちィイ!! しゃらくさい!!」
炸裂したのは炎を伴う爆弾、ではなく激しい煙と香料をしこたま混ぜてある煙幕玉だった。辺りを真っ黒い煙が漂い、鼻が曲がりそうなほどの香料の臭気が放たれる――――テイテツとグロウはこの隙に、手近な木の後ろに隠れた。
「くっさ……けっ! 味な真似をしてるつもりだろうが、んなもんであたしから逃げられっと思ってんのォ~!!」
改子は一瞬煙幕の臭いに鼻を塞いだが、ぎらついた目つきと笑みを変えぬまま煙の中に入り、テイテツとグロウを捜す――――
(――――いいですか、グロウ。敵は訓練されたガラテア軍人。煙幕は張りましたがこの程度、見つかるのはすぐでしょう)
(う、うん……)
改子から直線距離にしてほんの数メートルばかり離れた太い幹の木の陰に隠れ、2人は声を潜める。
(グロウ。貴方ならばこれまで発見してきた力を応用さえ上手くいき、運が良ければ……或いは敵を撃退出来るやもしれません)
(――僕が!? あんな恐ろしいあいつと――――)
(しっ。声を立ててはいけません――――作戦は数パターン練りました。この森の地形を利用してグロウの力で何とか埒を開けましょう。私がサポートします。くれぐれも何があっても冷静に、対処しましょう。)
(……わかった。)
(作戦はこうです――――)
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煙幕を張ってから数十秒は過ぎただろうか。改子は獰猛な獣さながらの感覚を研ぎ澄まし、じりじりと接近してくる……。
「――けけけけけけ…………隠れたって無駄無駄! モヤシみてぇな学者サンにかわいい坊や~♪ めっちゃくちゃにして殺してあげるから出てきなぁ~…………へへへひゃひゃひゃひゃ!!」
病的な性に突き動かされる猛女の悍ましい高笑いが木霊する。そして徐々に、煙も薄くなってきた辺り――――
「――おぉっ? いたいた、見つけたア…………ひひひっひひひひ!!」
改子の眼前に、テイテツだけが姿を現した。
「おいおい、アンタ一人ぃ~? 一人で勝てるとでも思ってんのオ!? 舐めてんのか、ゴラァ!?」
一方的に殺意を募らせ怒号を発する改子。だがテイテツは臆せず、ただ黙って『気を付け』の姿勢で立っている。
「カカカッ! どうせガキもすぐ近くにいるんでしょオ!? 出し惜しみせずに出てこいや、ああん!?」
「うう……」
改子が吠える通り、テイテツのいる場所のすぐ近くの木の陰にグロウは潜んでいる。恐怖を必死に堪えているが、手は汗ばみ、足は震える――――窮した情況にあっては、いっそテイテツのように感情を殺し切ることが出来ればどれだけ楽だろうか、などと考えたくもなってくる。
だが――――そんな必要はない。グロウはただ仲間を信じ、テイテツの作戦を信じるのみだ。
「…………」
変わらず無表情で、姿勢を崩さず、光線銃すら構えずにテイテツはただ黙して直立する。
「――ちっ。感情がイッちまってんのかアンタ。何とか言ったらど――――」
(今だ――――)
――改子がテイテツに声をかけ、一歩近づいた刹那――――
「――んああッ!? こ、これは――――」
グロウは『急成長』の力を使い、改子の足元に繁茂している植物の『蔦』を『活性化』した!!
狙い通り、蔦は一瞬にして無数の強靭な鞭のように成長し、改子を絡め取った。すかさずテイテツは下ろしていた光線銃を構え、熱線を撃つ!!
「――ちいっ!!」
だが、改子も常人離れした身のこなし――――素早く的確に、己の身を捕縛している蔦を両手に持つナイフで断ち切り、身を弾ませる!!
「――ツッ…………!!」
テイテツの撃った熱線は、惜しくも改子の脚を掠めた――――だが、この光線銃はかなりの高出力に調整済み。当たった箇所から忽ち肉が蒸発し溶けていく!
ものの数秒もせぬ間に、改子の身体は全身に火傷が広がり焦げて死ぬだろう。
だが――――
「ひひゃあッ!!」
「!?」
改子は奇声を上げた。だが、それは自身の敗北からなる驚きではない。
なんと、改子は自ら火傷痕に――――ナイフを刺した。
そして、すかさず熱が他の体組織に伝わる前に、患部を抉り取ってしまった。獰猛かつ冷酷な判断に、グロウは怯えた。
「――ふう~っ……殺ったと思った? ざ~んねええええんんん!!」
すると、やはり改子の全身からも練気のエネルギーが立ち昇る。青白い光――――回復法術のさらに出鱈目な強化版だ。
千切れた筋繊維から筋が伸び、皮膚を再生し――――あっという間に元通りの脚になってしまった。
「――な、なんだ、この、ちか――――」
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テイテツは狼狽しかけるグロウに、いつも通り落ち着いた、しかしよく通る声でプランBを促す――――
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