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EP01「女魔術師、奴隷を買う」
SCENE-024 >> 『管理』までするつもりはない
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ぽんっ、と冗談みたいな音を立て、『魔女の大鍋』を満たしていた鈍色の液体が白い煙と消える。
煙が晴れた大鍋の底には、くすんだ銀色の環が七つ、私が大鍋に注ぎ込んだ意思の通りに現れていた
「出来たわよ」
ほら見て、と私が大鍋の底から取り出した銀環に、素直なラルが視線を落とす。
「七つ?」
「一つは私が着けて、残りがラルの分よ。着けてあげるから、そこに座って」
こくん、と頷いたラルをベッドの端に座らせて。私はまず、一番小さな銀環を自分の指にするりと通した。
ラルの親指にだって余裕で嵌まりそうな銀環は、私が魔力を流した途端にキュッと縮んで外れなくなる。
次に一番大きな銀環を手に取って。ラルの頭を通したそれに魔力を流す。
首が絞まらないよう余裕を持たせつつ、頭の直径よりも小さくなるよう縮めてしまえば、新しくて特別な『奴隷の首環』の完成だ。
この首環一つでも、私はラルの行動をある程度は縛ることができる。
銀環に使った私との親和性が高い素材が、それを可能にする。
もちろん、これだけで終わらせるつもりはこれっぽっちもないわけだけど。
「両手と、両足と……最後の一つは、どこに着けるためのものだと思う?」
ラルの両手首、両足首に都合四つの銀環をぴたりと嵌めて。最後の一つを、くるくると指先で弄びながら。
(右手と左手。――『ロック』)
私が自分の指環に魔力を流しながら念じると。ラルの両手首に嵌まった銀環同士が引き合う磁石のようにカチンッと合わさって、ラルの両手を縛めた。
そんなことをしなくたって、ラルは私に抵抗なんてしないだろうけど。それはそれ。
私に肩を押され、自分から後ろ向きに倒れていった男の体に乗り上げて。中途半端にたくし上げたシャツの下に手を這わす。
「これは、嫌なら抵抗しても許してあげる」
膝を割って足の間に入り込んだ私が綺麗に割れた腹筋に口付けると。ラルはどことなく居心地悪そうに身動ぎはしたものの、反応らしい反応といえばそれくらいで。案の定、私のことを押し退けたり、私の下から逃げ出そうとはしなかった。
「いい子ね」
んちゅ……ちゅっ……。
ぴちゃ……。
あちこち唇を落として吸いついたり、舐めたりしながら、頭の位置を少しずつ、ゆっくり下へ、下へと下げていく。
「クラカ……」
「ん……気持ちいい?」
ベルトを緩め、下穿きごとズボンを引き下げる頃には、ラルの中心はすっかり兆しはじめていた。
最後の銀環を見せつけるよう顔の傍に持ってきて、私がにっこりすると。局部を曝すあられもない姿にされたラルが、無表情なりに物言いたげな目を向けてくる。
「これを着けたら、対の指環を着けてる私の許しがないと出せなくなるの。私をその気にさせない限り自慰もできなくなるのよ。――素敵でしょ?」
首環を使えばラルを完全に脱力させて、抵抗できないようにもできるけど。あえてそんなふうにはしないまま。
わざわざ口に咥えた銀環から舌を出して見せた私に反応するよう、片手で緩く握っていた屹立が、手の中で跳ねるように質量を増した。
(そんなだから、私にあそばれちゃうのよ)
表情筋がサボりがちで無表情がデフォなのに、ラルはそれ以外の反応がわかりやすい。
それがなんだか、無性におかしくて。愉快な気分に背中を押されるよう、私はラルの亀頭をかぷりと口に含んだ。
「っ……」
歯を引っかけないよう開いた顎から、咥えていた銀環がすっぽ抜けてすとん、と落ちるところまで落ちていく。
つるりとした先端に舌を宛がうと、汗と先走りの味がした。
(まっずい)
嘔吐きそうなくらい不味くて不快な味に、開けっぱなしの口から涎が垂れて。手を添え、支えている必要もないくらい勃ち上がった屹立をだらだらと伝い落ちていく。
先端の窪みに舌先を捻じ込んだり、咥えきれない竿をぬちぬちと手で扱いたりしていると。無理矢理体を起こしたラルの、手首に嵌めた銀環で一纏めにされた手が伸びてきて、顔にかかっていた私の髪をそっと掻き上げた。
「クラカ」
ただ名前を呼ばれただけなのに、無理はしなくていいと気遣われていることがありありと伝わってくるような声色。
拒絶や拒否とは違う。あくまで私のことを気遣って顔を上げさせようとしてくる手の優しさを無下にするよう、私は咥え込んでいた先端をぢゅっ、と音が立つほどの強さで吸い上げた。
「くっ……」
同時に、最後の銀環へと魔力を流して。可愛そうなくらい張り詰めた屹立の根元を縛める。
たまらず私の髪を握りしめ、くしゃりと乱したラルの手は、見上げた自制心の強さで、私に痛みを与えることはなかった。
「クラカ、もう……」
「出したい?」
相変わらず表情は乏しいながらも、うっすらと目元を赤くしているラルは、私がくちくちと動かす手を止めずにいても、あくまで大人しく、受け身なまま。
どこまでなら我慢できるのか。
限界まで我慢させたら、どうなってしまうのか。
(いっそ泣き顔が見たい)
ろくでもないことを考えながら、私が惰性で手を動かし続けていると。はぁっ……と壮絶に色っぽい吐息をもらしたラルの手がやんわりと私の手首を掴んできて、ついにそれをやめさせた。
「クラカ」
ラルが私を呼ぶ声は、そこそこ切羽詰まっているのだろうな、というのが伝わってくるくらいには硬くて低い。
「……どこに出したい?」
二人分の体液でベタベタになった手の平で、剥き出しになったラルの下腹部を思わせぶりに撫で回しつつ。
(『リリース』)
親鳥に餌を強請る雛のよう口を開いて見せた、私が「どっち?」と言わんばかりに首を傾げると。
自由になった両手で、ラルは迷うことなく私の体を引き寄せた。
性急ではあるけれど、乱暴ではない。
そんな手つきで体を撫で回されながら、服を脱がされて。とっくに準備万端、はち切れんばかりになっていた屹立を、足の間に押しつけられる。
「んぁっ……あっ…………んぅ……っ」
そのまま、中に挿れられることなく擦りつけられるだけでも気持ちが良くて。
自分では解放のタイミングを決められないのに、一生懸命腰を振っているラルが可愛かったから。
今日のところは、これくらいで許してあげることにした。
煙が晴れた大鍋の底には、くすんだ銀色の環が七つ、私が大鍋に注ぎ込んだ意思の通りに現れていた
「出来たわよ」
ほら見て、と私が大鍋の底から取り出した銀環に、素直なラルが視線を落とす。
「七つ?」
「一つは私が着けて、残りがラルの分よ。着けてあげるから、そこに座って」
こくん、と頷いたラルをベッドの端に座らせて。私はまず、一番小さな銀環を自分の指にするりと通した。
ラルの親指にだって余裕で嵌まりそうな銀環は、私が魔力を流した途端にキュッと縮んで外れなくなる。
次に一番大きな銀環を手に取って。ラルの頭を通したそれに魔力を流す。
首が絞まらないよう余裕を持たせつつ、頭の直径よりも小さくなるよう縮めてしまえば、新しくて特別な『奴隷の首環』の完成だ。
この首環一つでも、私はラルの行動をある程度は縛ることができる。
銀環に使った私との親和性が高い素材が、それを可能にする。
もちろん、これだけで終わらせるつもりはこれっぽっちもないわけだけど。
「両手と、両足と……最後の一つは、どこに着けるためのものだと思う?」
ラルの両手首、両足首に都合四つの銀環をぴたりと嵌めて。最後の一つを、くるくると指先で弄びながら。
(右手と左手。――『ロック』)
私が自分の指環に魔力を流しながら念じると。ラルの両手首に嵌まった銀環同士が引き合う磁石のようにカチンッと合わさって、ラルの両手を縛めた。
そんなことをしなくたって、ラルは私に抵抗なんてしないだろうけど。それはそれ。
私に肩を押され、自分から後ろ向きに倒れていった男の体に乗り上げて。中途半端にたくし上げたシャツの下に手を這わす。
「これは、嫌なら抵抗しても許してあげる」
膝を割って足の間に入り込んだ私が綺麗に割れた腹筋に口付けると。ラルはどことなく居心地悪そうに身動ぎはしたものの、反応らしい反応といえばそれくらいで。案の定、私のことを押し退けたり、私の下から逃げ出そうとはしなかった。
「いい子ね」
んちゅ……ちゅっ……。
ぴちゃ……。
あちこち唇を落として吸いついたり、舐めたりしながら、頭の位置を少しずつ、ゆっくり下へ、下へと下げていく。
「クラカ……」
「ん……気持ちいい?」
ベルトを緩め、下穿きごとズボンを引き下げる頃には、ラルの中心はすっかり兆しはじめていた。
最後の銀環を見せつけるよう顔の傍に持ってきて、私がにっこりすると。局部を曝すあられもない姿にされたラルが、無表情なりに物言いたげな目を向けてくる。
「これを着けたら、対の指環を着けてる私の許しがないと出せなくなるの。私をその気にさせない限り自慰もできなくなるのよ。――素敵でしょ?」
首環を使えばラルを完全に脱力させて、抵抗できないようにもできるけど。あえてそんなふうにはしないまま。
わざわざ口に咥えた銀環から舌を出して見せた私に反応するよう、片手で緩く握っていた屹立が、手の中で跳ねるように質量を増した。
(そんなだから、私にあそばれちゃうのよ)
表情筋がサボりがちで無表情がデフォなのに、ラルはそれ以外の反応がわかりやすい。
それがなんだか、無性におかしくて。愉快な気分に背中を押されるよう、私はラルの亀頭をかぷりと口に含んだ。
「っ……」
歯を引っかけないよう開いた顎から、咥えていた銀環がすっぽ抜けてすとん、と落ちるところまで落ちていく。
つるりとした先端に舌を宛がうと、汗と先走りの味がした。
(まっずい)
嘔吐きそうなくらい不味くて不快な味に、開けっぱなしの口から涎が垂れて。手を添え、支えている必要もないくらい勃ち上がった屹立をだらだらと伝い落ちていく。
先端の窪みに舌先を捻じ込んだり、咥えきれない竿をぬちぬちと手で扱いたりしていると。無理矢理体を起こしたラルの、手首に嵌めた銀環で一纏めにされた手が伸びてきて、顔にかかっていた私の髪をそっと掻き上げた。
「クラカ」
ただ名前を呼ばれただけなのに、無理はしなくていいと気遣われていることがありありと伝わってくるような声色。
拒絶や拒否とは違う。あくまで私のことを気遣って顔を上げさせようとしてくる手の優しさを無下にするよう、私は咥え込んでいた先端をぢゅっ、と音が立つほどの強さで吸い上げた。
「くっ……」
同時に、最後の銀環へと魔力を流して。可愛そうなくらい張り詰めた屹立の根元を縛める。
たまらず私の髪を握りしめ、くしゃりと乱したラルの手は、見上げた自制心の強さで、私に痛みを与えることはなかった。
「クラカ、もう……」
「出したい?」
相変わらず表情は乏しいながらも、うっすらと目元を赤くしているラルは、私がくちくちと動かす手を止めずにいても、あくまで大人しく、受け身なまま。
どこまでなら我慢できるのか。
限界まで我慢させたら、どうなってしまうのか。
(いっそ泣き顔が見たい)
ろくでもないことを考えながら、私が惰性で手を動かし続けていると。はぁっ……と壮絶に色っぽい吐息をもらしたラルの手がやんわりと私の手首を掴んできて、ついにそれをやめさせた。
「クラカ」
ラルが私を呼ぶ声は、そこそこ切羽詰まっているのだろうな、というのが伝わってくるくらいには硬くて低い。
「……どこに出したい?」
二人分の体液でベタベタになった手の平で、剥き出しになったラルの下腹部を思わせぶりに撫で回しつつ。
(『リリース』)
親鳥に餌を強請る雛のよう口を開いて見せた、私が「どっち?」と言わんばかりに首を傾げると。
自由になった両手で、ラルは迷うことなく私の体を引き寄せた。
性急ではあるけれど、乱暴ではない。
そんな手つきで体を撫で回されながら、服を脱がされて。とっくに準備万端、はち切れんばかりになっていた屹立を、足の間に押しつけられる。
「んぁっ……あっ…………んぅ……っ」
そのまま、中に挿れられることなく擦りつけられるだけでも気持ちが良くて。
自分では解放のタイミングを決められないのに、一生懸命腰を振っているラルが可愛かったから。
今日のところは、これくらいで許してあげることにした。
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