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魔法少女にはなれなかった

(夜ふけのお仕事)

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 深夜。
 響がすやすやと寝ついた頃に、クチナシは響の家を抜け出した。

 響に約束したとおり。今夜中に、響の縄張りで騒ぎを起こしている不届きものを捕らえてしまおうと。



 クチナシの本来の力・・・・を振るうまでもない。

 クチナシが、〝響のクチナシ〟としてできること。
 響から寄せられる想いがもたらす〝力〟。

 それだけで、全ては事足りた。
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