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魔法少女にはなれなかった

円満な人身御供

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 恥ずかしい。
 恥ずかしすぎて穴に埋まりたいだなんて、初めて思った。

「私は拾った神さまペットに欲情する異常性愛者へんたいです……」

 まあ埋められたのはこっちの穴なんですけどね!



 枕に顔を埋めて羞恥に悶える私にすり寄ってくるクチナシは、わかりやすくご機嫌だ。

 私にあんなこと・・・・・をしておいて。今はもう、まるでなんの下心もありませんよ、って。そんな触れ方ができているのがすごい。温度差で化け物不信になりそう。

 私はもう、クチナシのことをそういう相手・・・・・・としか思えなくなっているのに。

「責任とって……」
 なんの脅しにもならないことを精一杯ひっくい声で呟いた私を、クチナシはにっこにこで抱きしめた。

[くちなしは、もうずっとまえからひびきのものだよ]
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