13 / 16
魔法少女にはなれなかった
円満な人身御供
しおりを挟む恥ずかしい。
恥ずかしすぎて穴に埋まりたいだなんて、初めて思った。
「私は拾った神さまに欲情する異常性愛者です……」
まあ埋められたのはこっちの穴なんですけどね!
枕に顔を埋めて羞恥に悶える私にすり寄ってくるクチナシは、わかりやすくご機嫌だ。
私にあんなことをしておいて。今はもう、まるでなんの下心もありませんよ、って。そんな触れ方ができているのがすごい。温度差で化け物不信になりそう。
私はもう、クチナシのことをそういう相手としか思えなくなっているのに。
「責任とって……」
なんの脅しにもならないことを精一杯ひっくい声で呟いた私を、クチナシはにっこにこで抱きしめた。
[くちなしは、もうずっとまえからひびきのものだよ]
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる