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魂の還る惑星 第二章 タツァーキブシ-立上げ星-
第二章 第七話
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椿矢は森が出た辺りに目を向けた。
「今、森見てどう思った?」
「どうって……小夜ちゃんや沙陽みたいに憧れたかってこと?」
「うん」
楸矢は首を振った。
「凍る前のムーシケー見たときに旋律は聴こえたけどさ、今は凍ってるし、小夜ちゃんには悪いけど、やっぱ凍り付いてる森見ても綺麗以上の感想は……」
「だよね。だから皆先祖があそこから来たってことは知ってても誰も行きたいなんて思ってなかったわけ。それを沙陽がムーシケーを見てきて、どれだけ素晴らしいところだったかって力説して、凍り付いた旋律を溶かして帰ろうってぶち上げたんで帰還派が生まれたんだよね」
真っ先にその話に乗ったのが不肖の弟――榎矢――だったのだから兄としては頭が痛い。
「……うーん」
楸矢が腕を組んで首を傾げた。
「どうかした?」
「いや、沙陽と小夜ちゃんが見てきたのが同じ場所だとしたら、沙陽が行ったときだって凍り付いてたのは同じでしょ。しかも、沙陽にはムーシケーのムーシカ聴こえなかったんだし」
「うん」
「小夜ちゃんみたいにムーシケーのムーシカが聴こえたなら憧れるのも分かるよ。ムーシケーのムーシカが、小夜ちゃんのムーシカみたいな感じだったなら大抵のムーシコスは猫にマタタビ状態になるだろうし」
実際、未だにしょっちゅう小夜のムーシカが歌われるのは諸にムーシコス好みだからだ。
地球の音楽に様々なジャンルがあるように、一口にムーシカといってもゆったりした曲調のものあればアップテンポのものもある。地球の音楽と違ってジャンル名はないが。
ムーシコス好みのムーシカに共通しているのは創った者の感情が感じられるものである。
曲調や歌詞には拘らない。
歌詞が知らない言語で意味が分からない場合が多いというのはあるにしても。
小夜が創ったムーシカのように感情が強く伝わってくるようなものは特に好まれる。
楸矢もムーシコスだから小夜のムーシカが好まれている理由は理解出来る。
「けどさ、ムーシケーのムーシカが聴こえなかったんだとしたら、沙陽は一体どこを気に入ったのかなって思って」
楸矢の言葉に今度は椿矢が考え込んだ。
椿矢の知り合いでムーシケーに行ったことがあるのは小夜と沙陽だけだが、小夜の話を聞いた限りでは神殿の周り以外はどこも同じように凍り付いていたそうだし、その周辺にはムーシケーのムーシカ以外の旋律は無かったと言っていた。
だとしたら地球で眺めようが実際に行ってみようが見えるものに変わりはない。
神殿は地球からは見えないが、それに関しては沙陽は一度も口にしたことがないし、小夜もそういうものがあったということ以外は何も言ってないから魅了される点はなかったのだろう。
ギリシアの神殿に似ていたと言っていたから石造りだったのだろうが、凍り付いてなかったのなら数千年間手入れをされることもなく放置されていたということだから相当酷い状態だったに違いない。
神殿自体は旋律を奏でてないならムーシコスとして惹かれることはないだろうし、十代の女の子は保存状態が良いわけでもない古い建造物に魅力を感じたりはしないはずだ。
まぁ、沙陽の言動は昔から理解に苦しむとこあるし……。
休み時間、小夜は盛んにスマホを操作していた。
「小夜、今日はずっとスマホいじってるけど、もしかして柊矢さんとLINEでもしてんの?」
「そうじゃなくて、お料理のレシピ調べてるの」
「なんの料理?」
清美は小夜の肩越しにスマホを覗き込んだ。
「二人とも、特に嫌いなものはないみたいだからなんでもいいんだけど、材料が軽いもの」
「軽いもの?」
「うん、最近、いつも柊矢さんと帰ってたでしょ。最初は嬉しかったけど、柊矢さんに用があるときは必ずスーパーの前で楸矢さんに会うの。柊矢さん、荷物持つために一緒に帰ってくれてたみたい。だからせめて軽い材料だけで作れる料理にしようと思って」
買い物のことは念頭になかったのだが、楸矢は清美と話したときに小夜が買い出しで重い荷物を持っていると気付いたようだ。
「小夜、遠慮しすぎ」
「え?」
清美の言葉に小夜が顔を上げた。
「小夜が持たせたら悪いって思うような重さってことは柊矢さん達はもっと申し訳ないって思ってるはずでしょ。そんだけ大量に買わなきゃならないのは柊矢さん達が沢山食べるからなんだから。小夜が気を遣いすぎたら、柊矢さん達の方も遠慮しなきゃいけなくなるじゃん」
「でも……」
「重い物がダメとかいって軽いものばかりにしたら柊矢さん達が食べたいものの中に作れない物が出てくるんじゃないの? それじゃ本末転倒じゃん」
清美の言う通り、重い物を買わないとするとカボチャなどは切った物でもかなり重いから買えなくなるが二人ともカボチャ料理が好きだ。
「今までも小夜一人じゃ重くて持てないからって買えなかったものがあるんじゃないの?」
確かにカボチャを含め重たい野菜は何度か諦めたことがある。
切った物が売っているといっても、ロールキャベツのように切ってあったら使えないから丸ごと買っているわけではない。
量が必要なので切ってあったところで沢山買わなければならないから重さは変わらないのだ。
「柊矢さん達が持ってくれれば、そういう材料使った料理作れるんだから、結果的には柊矢さん達の得になるってことだし、材料沢山買えれば好きなだけ食べれるじゃん」
さすがポジティブ思考の清美だ。
小夜は申し訳なさが先に立ってそこまで考えが及んでなかった。
小夜はスマホをフリックして前の画面を出した。
カボチャの中身をくりぬいて外側を器にした料理だ。
カボチャ丸ごとなんて重い物は論外だと思っていたが切ってなければ二、三ヶ月は常温保存できるから二、三日おきに三回に分けて一個ずつ買えばいいだろう。
カボチャの旬の頃になったら事前に日持ちのするものを多めに買っておいてカボチャを買う日は他を軽いものにすれば重さを抑えられるはずだ。
「何これ、美味しそう。作ったら楸矢さんの反応教えてね。楸矢さんが気に入ったら、あたしも作れるように練習するから」
「カボチャの旬はまだ先だから当分作らないよ」
「なーんだ。じゃ、今の旬って何?」
「色々あるけど……っていうか、清美、お料理とか全然しないの?」
小夜と清美が料理の話などをしているうちに休み時間が終わった。
「今、森見てどう思った?」
「どうって……小夜ちゃんや沙陽みたいに憧れたかってこと?」
「うん」
楸矢は首を振った。
「凍る前のムーシケー見たときに旋律は聴こえたけどさ、今は凍ってるし、小夜ちゃんには悪いけど、やっぱ凍り付いてる森見ても綺麗以上の感想は……」
「だよね。だから皆先祖があそこから来たってことは知ってても誰も行きたいなんて思ってなかったわけ。それを沙陽がムーシケーを見てきて、どれだけ素晴らしいところだったかって力説して、凍り付いた旋律を溶かして帰ろうってぶち上げたんで帰還派が生まれたんだよね」
真っ先にその話に乗ったのが不肖の弟――榎矢――だったのだから兄としては頭が痛い。
「……うーん」
楸矢が腕を組んで首を傾げた。
「どうかした?」
「いや、沙陽と小夜ちゃんが見てきたのが同じ場所だとしたら、沙陽が行ったときだって凍り付いてたのは同じでしょ。しかも、沙陽にはムーシケーのムーシカ聴こえなかったんだし」
「うん」
「小夜ちゃんみたいにムーシケーのムーシカが聴こえたなら憧れるのも分かるよ。ムーシケーのムーシカが、小夜ちゃんのムーシカみたいな感じだったなら大抵のムーシコスは猫にマタタビ状態になるだろうし」
実際、未だにしょっちゅう小夜のムーシカが歌われるのは諸にムーシコス好みだからだ。
地球の音楽に様々なジャンルがあるように、一口にムーシカといってもゆったりした曲調のものあればアップテンポのものもある。地球の音楽と違ってジャンル名はないが。
ムーシコス好みのムーシカに共通しているのは創った者の感情が感じられるものである。
曲調や歌詞には拘らない。
歌詞が知らない言語で意味が分からない場合が多いというのはあるにしても。
小夜が創ったムーシカのように感情が強く伝わってくるようなものは特に好まれる。
楸矢もムーシコスだから小夜のムーシカが好まれている理由は理解出来る。
「けどさ、ムーシケーのムーシカが聴こえなかったんだとしたら、沙陽は一体どこを気に入ったのかなって思って」
楸矢の言葉に今度は椿矢が考え込んだ。
椿矢の知り合いでムーシケーに行ったことがあるのは小夜と沙陽だけだが、小夜の話を聞いた限りでは神殿の周り以外はどこも同じように凍り付いていたそうだし、その周辺にはムーシケーのムーシカ以外の旋律は無かったと言っていた。
だとしたら地球で眺めようが実際に行ってみようが見えるものに変わりはない。
神殿は地球からは見えないが、それに関しては沙陽は一度も口にしたことがないし、小夜もそういうものがあったということ以外は何も言ってないから魅了される点はなかったのだろう。
ギリシアの神殿に似ていたと言っていたから石造りだったのだろうが、凍り付いてなかったのなら数千年間手入れをされることもなく放置されていたということだから相当酷い状態だったに違いない。
神殿自体は旋律を奏でてないならムーシコスとして惹かれることはないだろうし、十代の女の子は保存状態が良いわけでもない古い建造物に魅力を感じたりはしないはずだ。
まぁ、沙陽の言動は昔から理解に苦しむとこあるし……。
休み時間、小夜は盛んにスマホを操作していた。
「小夜、今日はずっとスマホいじってるけど、もしかして柊矢さんとLINEでもしてんの?」
「そうじゃなくて、お料理のレシピ調べてるの」
「なんの料理?」
清美は小夜の肩越しにスマホを覗き込んだ。
「二人とも、特に嫌いなものはないみたいだからなんでもいいんだけど、材料が軽いもの」
「軽いもの?」
「うん、最近、いつも柊矢さんと帰ってたでしょ。最初は嬉しかったけど、柊矢さんに用があるときは必ずスーパーの前で楸矢さんに会うの。柊矢さん、荷物持つために一緒に帰ってくれてたみたい。だからせめて軽い材料だけで作れる料理にしようと思って」
買い物のことは念頭になかったのだが、楸矢は清美と話したときに小夜が買い出しで重い荷物を持っていると気付いたようだ。
「小夜、遠慮しすぎ」
「え?」
清美の言葉に小夜が顔を上げた。
「小夜が持たせたら悪いって思うような重さってことは柊矢さん達はもっと申し訳ないって思ってるはずでしょ。そんだけ大量に買わなきゃならないのは柊矢さん達が沢山食べるからなんだから。小夜が気を遣いすぎたら、柊矢さん達の方も遠慮しなきゃいけなくなるじゃん」
「でも……」
「重い物がダメとかいって軽いものばかりにしたら柊矢さん達が食べたいものの中に作れない物が出てくるんじゃないの? それじゃ本末転倒じゃん」
清美の言う通り、重い物を買わないとするとカボチャなどは切った物でもかなり重いから買えなくなるが二人ともカボチャ料理が好きだ。
「今までも小夜一人じゃ重くて持てないからって買えなかったものがあるんじゃないの?」
確かにカボチャを含め重たい野菜は何度か諦めたことがある。
切った物が売っているといっても、ロールキャベツのように切ってあったら使えないから丸ごと買っているわけではない。
量が必要なので切ってあったところで沢山買わなければならないから重さは変わらないのだ。
「柊矢さん達が持ってくれれば、そういう材料使った料理作れるんだから、結果的には柊矢さん達の得になるってことだし、材料沢山買えれば好きなだけ食べれるじゃん」
さすがポジティブ思考の清美だ。
小夜は申し訳なさが先に立ってそこまで考えが及んでなかった。
小夜はスマホをフリックして前の画面を出した。
カボチャの中身をくりぬいて外側を器にした料理だ。
カボチャ丸ごとなんて重い物は論外だと思っていたが切ってなければ二、三ヶ月は常温保存できるから二、三日おきに三回に分けて一個ずつ買えばいいだろう。
カボチャの旬の頃になったら事前に日持ちのするものを多めに買っておいてカボチャを買う日は他を軽いものにすれば重さを抑えられるはずだ。
「何これ、美味しそう。作ったら楸矢さんの反応教えてね。楸矢さんが気に入ったら、あたしも作れるように練習するから」
「カボチャの旬はまだ先だから当分作らないよ」
「なーんだ。じゃ、今の旬って何?」
「色々あるけど……っていうか、清美、お料理とか全然しないの?」
小夜と清美が料理の話などをしているうちに休み時間が終わった。
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