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第六章 セイレーネスの歌声
第四話
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「マズっ! 宗二さん、すみませんでした」
清美が慌てて頭を下げた。
小夜も一緒に頭を下げる。
お互い横目で、今日は他の店は無理だねと確認し合った。
「構わないよ。気に入ったの買えた?」
そう言った宗二の顔は引き攣っていた。
「はい。宗二さん、疲れたんじゃないですか?」
清美が宗二を気遣うように言った。
「君達の方が疲れたでしょ。そろそろお茶でも……」
宗二がそう言いかけたとき、人混みの向こうに柊矢の姿が見えた。
「柊矢さん」
小夜が真っ直ぐに柊矢の方に駆けていく。
小夜が目の前に立つと柊矢が小夜の荷物を持った。
「あの人、ホントにただの後見人?」
そうは見えない、と言いたげな口調で宗二が訊ねた。
「本人はそう言ってますけど」
清美も今の小夜を見て自信がなくなった。
あれはどう見ても恋人に駆け寄っていくときの表情だったし、小夜の荷物を当然のように持った柊矢も後見している子供を見る目ではなかった。
「清美、ゴメン、もう帰らないと。宗二さん、今日はすみませんでした」
小夜は戻ってきて二人に頭を下げると、柊矢の元に走っていった。
「買い物は済んだのか?」
柊矢は小夜の肩を抱きながら訊ねた。
「それが……」
小夜が事情を話した。
「その店は今度にしろ。今日は別の店に行く」
「え? 行くって、どういうことですか?」
柊矢に連れて行かれたのは新宿のデパートに入っている店だった。
大人っぽさの中にも可愛らしさがあるデザインの服が置いてある店だった。
「きれい……」
そう言いながら値札を見て慌てて手を引っ込めた。
「まずはこれだな」
柊矢が桜色のブレザーを選んだ。
「試着してこい」
柊矢は有無を言わせず小夜を店員に引き渡した。
小夜が店員に案内されて試着室へ入る。
「良くお似合いですよ」
「サイズもぴったりみたいだな」
「柊矢さん……」
柊矢は言いかけた小夜を遮って服を渡すとまた試着室へ押し込んだ。
全部すむと柊矢はレジで金を払って荷物を受け取った。
「と、柊矢さん、私、こんな高いの……」
「値段は気にするな」
「気にします」
「お前の後見人として、ちゃんとした服も必要だと思っただけだ」
「でも……」
「じゃ、身体で払うか?」
「柊矢さん、それ本気で言ってたら怒りますよ」
「冗談ならいいのか?」
「冗談でもダメです」
「とにかく気にするな」
柊矢はそれで話は終わり、と言う表情で歩き出した。
「清美、おはよう。昨日、あれからどうだった?」
「お茶には行ったよ」
話が弾んだという表情ではなかった。
「宗二さんと上手くいきそうじゃないの?」
「宗二さんが好きなのは小夜だよ。その小夜が柊矢さんといちゃいちゃしてるの見ちゃったら、ね」
「え、いちゃいちゃなんてしなかったよ」
小夜が赤くなった。
「柊矢さんとはそんなんじゃないって前にも……」
「小夜の荷物持って肩抱いて、それで何もないっていうわけ?」
「荷物なら楸矢さんだって持ってくれるし、肩抱くのだって別に特別な意味は……」
だんだん小夜の声が小さくなっていった。
「じゃ、楸矢さんも小夜の肩抱くわけ? 柊矢さんは他の女の人の肩抱く?」
「楸矢さんはしないけど……、柊矢さんが他の女の人の肩抱いてるのも見たことないけど……」
他の女性といっても沙陽くらいしか知らないが、彼女とは睨み合っているところしか見たことがない。
「そゆこと。柊矢さんにとって女って言ったら小夜なんだよ」
「そ、そんなこと……」
不意に中央公園でのことを思い出して耳まで真っ赤になった。
「あ! なんかあったんだ!」
「な、ない! ないよ! 何もなかった! て言うか、しなかった! 柊矢さんが無理強いはしないって言って……」
小夜の言葉に清美が唖然とした。
「しなかったって……、あんた達そんなとこまでいってたの!」
「そんなとこって、キスくらいでそんな……」
小夜がおろおろしながら言った。
「つまりキスしそうになったんだ」
あ……。
口を押さえたが遅かった。
結局、清美に全部吐かされてしまった。
「じゃ、小夜が拒んだんだ。勿体ない」
「だ、だって、本気かどうか分かんなかったし……」
「本気じゃなくたって既成事実作っちゃえばこっちの勝ちじゃん」
「既成事実って、キスくらいで……」
小夜が呆れて言った。
沙陽とだってキスくらいしたことあるだろう。
「あーあ、小夜が柊矢さんとそうなるのは分かってたんだよね。だから小夜より先に彼氏作ろうと思ってたのに」
「そんな、競争じゃないんだから。それに、私、柊矢さんの彼女じゃないし」
言葉にすると胸が少し痛んだ。
そうだ、彼女じゃない。
柊矢さんはそれらしい素振りはするけど、何にも言ってくれてない。
「清美だって宗二さんと……」
「小夜目当てだったんだよ。小夜に振られたらもう連絡なんかしてこないよ」
「清美からすればいいじゃん」
「う~ん」
いつもなら図々しいくらいの清美にしては珍しく消極的だ。
もしかして、宗二さんに本気になった、とか?
清美の邪魔しちゃったかな。
そのとき予鈴が鳴って、話はそれきりになった。
休み時間、清美にお茶に誘われた。
「清美、怒ってないの?」
小夜は恐る恐る訊ねた。
「怒るって何に?」
「宗二さんとのこと、邪魔しちゃったでしょ」
「元々、宗二さんが好きだったのは小夜じゃん。あたしはチャンスがあればいいなって思っただけ」
清美はそう言って話を打ち切った。
放課後、新宿通りを歩いているときだった。
不意に歌声が聴こえてきた。
ムーシカ……だよね。
これは肉声ではない。
でも……多分、他のムーシコスにも聴こえてない。
聴こえてるなら他のムーシコスが加わっているはずだ。
このムーシカには人を傷付ける意図は感じられないのだから。
「小夜?」
立ち止まった小夜を清美が振り返った。
「ゴメン、清美、先行ってくれる? ちょっと忘れ物したみたい」
「分かった。じゃ、席取っとくね」
清美が行ってしまうと、小夜はムーシカが聴こえてくる方へと歩き出した。
細い路地を曲がったところに、宗二がいた。
「ホント、ムーシコスってムーシカに弱いよね」
壁にもたれたまま言った。
「ムーシカを歌うだけでよってくるのに、どうしてムーシコスの集団って存在しないんだろうね。それとも、僕が知らないだけであるのかな」
「宗二さんもムーシコスだったんですか?」
「宗二は偽名。本名は雨宮榎矢。って言っても分からないよね。椿矢と楸矢とかだったらすぐ分かるんだろうけど」
清美が慌てて頭を下げた。
小夜も一緒に頭を下げる。
お互い横目で、今日は他の店は無理だねと確認し合った。
「構わないよ。気に入ったの買えた?」
そう言った宗二の顔は引き攣っていた。
「はい。宗二さん、疲れたんじゃないですか?」
清美が宗二を気遣うように言った。
「君達の方が疲れたでしょ。そろそろお茶でも……」
宗二がそう言いかけたとき、人混みの向こうに柊矢の姿が見えた。
「柊矢さん」
小夜が真っ直ぐに柊矢の方に駆けていく。
小夜が目の前に立つと柊矢が小夜の荷物を持った。
「あの人、ホントにただの後見人?」
そうは見えない、と言いたげな口調で宗二が訊ねた。
「本人はそう言ってますけど」
清美も今の小夜を見て自信がなくなった。
あれはどう見ても恋人に駆け寄っていくときの表情だったし、小夜の荷物を当然のように持った柊矢も後見している子供を見る目ではなかった。
「清美、ゴメン、もう帰らないと。宗二さん、今日はすみませんでした」
小夜は戻ってきて二人に頭を下げると、柊矢の元に走っていった。
「買い物は済んだのか?」
柊矢は小夜の肩を抱きながら訊ねた。
「それが……」
小夜が事情を話した。
「その店は今度にしろ。今日は別の店に行く」
「え? 行くって、どういうことですか?」
柊矢に連れて行かれたのは新宿のデパートに入っている店だった。
大人っぽさの中にも可愛らしさがあるデザインの服が置いてある店だった。
「きれい……」
そう言いながら値札を見て慌てて手を引っ込めた。
「まずはこれだな」
柊矢が桜色のブレザーを選んだ。
「試着してこい」
柊矢は有無を言わせず小夜を店員に引き渡した。
小夜が店員に案内されて試着室へ入る。
「良くお似合いですよ」
「サイズもぴったりみたいだな」
「柊矢さん……」
柊矢は言いかけた小夜を遮って服を渡すとまた試着室へ押し込んだ。
全部すむと柊矢はレジで金を払って荷物を受け取った。
「と、柊矢さん、私、こんな高いの……」
「値段は気にするな」
「気にします」
「お前の後見人として、ちゃんとした服も必要だと思っただけだ」
「でも……」
「じゃ、身体で払うか?」
「柊矢さん、それ本気で言ってたら怒りますよ」
「冗談ならいいのか?」
「冗談でもダメです」
「とにかく気にするな」
柊矢はそれで話は終わり、と言う表情で歩き出した。
「清美、おはよう。昨日、あれからどうだった?」
「お茶には行ったよ」
話が弾んだという表情ではなかった。
「宗二さんと上手くいきそうじゃないの?」
「宗二さんが好きなのは小夜だよ。その小夜が柊矢さんといちゃいちゃしてるの見ちゃったら、ね」
「え、いちゃいちゃなんてしなかったよ」
小夜が赤くなった。
「柊矢さんとはそんなんじゃないって前にも……」
「小夜の荷物持って肩抱いて、それで何もないっていうわけ?」
「荷物なら楸矢さんだって持ってくれるし、肩抱くのだって別に特別な意味は……」
だんだん小夜の声が小さくなっていった。
「じゃ、楸矢さんも小夜の肩抱くわけ? 柊矢さんは他の女の人の肩抱く?」
「楸矢さんはしないけど……、柊矢さんが他の女の人の肩抱いてるのも見たことないけど……」
他の女性といっても沙陽くらいしか知らないが、彼女とは睨み合っているところしか見たことがない。
「そゆこと。柊矢さんにとって女って言ったら小夜なんだよ」
「そ、そんなこと……」
不意に中央公園でのことを思い出して耳まで真っ赤になった。
「あ! なんかあったんだ!」
「な、ない! ないよ! 何もなかった! て言うか、しなかった! 柊矢さんが無理強いはしないって言って……」
小夜の言葉に清美が唖然とした。
「しなかったって……、あんた達そんなとこまでいってたの!」
「そんなとこって、キスくらいでそんな……」
小夜がおろおろしながら言った。
「つまりキスしそうになったんだ」
あ……。
口を押さえたが遅かった。
結局、清美に全部吐かされてしまった。
「じゃ、小夜が拒んだんだ。勿体ない」
「だ、だって、本気かどうか分かんなかったし……」
「本気じゃなくたって既成事実作っちゃえばこっちの勝ちじゃん」
「既成事実って、キスくらいで……」
小夜が呆れて言った。
沙陽とだってキスくらいしたことあるだろう。
「あーあ、小夜が柊矢さんとそうなるのは分かってたんだよね。だから小夜より先に彼氏作ろうと思ってたのに」
「そんな、競争じゃないんだから。それに、私、柊矢さんの彼女じゃないし」
言葉にすると胸が少し痛んだ。
そうだ、彼女じゃない。
柊矢さんはそれらしい素振りはするけど、何にも言ってくれてない。
「清美だって宗二さんと……」
「小夜目当てだったんだよ。小夜に振られたらもう連絡なんかしてこないよ」
「清美からすればいいじゃん」
「う~ん」
いつもなら図々しいくらいの清美にしては珍しく消極的だ。
もしかして、宗二さんに本気になった、とか?
清美の邪魔しちゃったかな。
そのとき予鈴が鳴って、話はそれきりになった。
休み時間、清美にお茶に誘われた。
「清美、怒ってないの?」
小夜は恐る恐る訊ねた。
「怒るって何に?」
「宗二さんとのこと、邪魔しちゃったでしょ」
「元々、宗二さんが好きだったのは小夜じゃん。あたしはチャンスがあればいいなって思っただけ」
清美はそう言って話を打ち切った。
放課後、新宿通りを歩いているときだった。
不意に歌声が聴こえてきた。
ムーシカ……だよね。
これは肉声ではない。
でも……多分、他のムーシコスにも聴こえてない。
聴こえてるなら他のムーシコスが加わっているはずだ。
このムーシカには人を傷付ける意図は感じられないのだから。
「小夜?」
立ち止まった小夜を清美が振り返った。
「ゴメン、清美、先行ってくれる? ちょっと忘れ物したみたい」
「分かった。じゃ、席取っとくね」
清美が行ってしまうと、小夜はムーシカが聴こえてくる方へと歩き出した。
細い路地を曲がったところに、宗二がいた。
「ホント、ムーシコスってムーシカに弱いよね」
壁にもたれたまま言った。
「ムーシカを歌うだけでよってくるのに、どうしてムーシコスの集団って存在しないんだろうね。それとも、僕が知らないだけであるのかな」
「宗二さんもムーシコスだったんですか?」
「宗二は偽名。本名は雨宮榎矢。って言っても分からないよね。椿矢と楸矢とかだったらすぐ分かるんだろうけど」
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