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第二章 旋律の森
第四話
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「古典ギリシア語? 四千年前ってすごいね」
柊矢と小夜の話を聞いた楸矢が驚いて言った。
「でも、なんで分かったの? 古典ギリシア語だって」
「この前、たまたまTVをつけたらイーリアスをやってたんだ。それで大学時代の知り合いが現代ギリシア文学の研究してたの思い出してな」
「けど、なんで古典ギリシア語なんだろ」
「そこまでは分からなかった」
まさか初対面の教授に、友人にさえ言ってなかった歌の話をするわけにもいかず、その点に関しては聞けなかったのだ。
それに、他に聞き取れた言葉をいくつか訊ねてみたがギリシア語ではない言葉もあった。
「柊矢さん達が使ってる楽器もギリシアのものですよね。関係があるんでしょうか」
「どうかな」
「まぁ、昔のギリシア語って分かっただけでも進歩だよね。何の進歩かよく分かんないけど」
確かにギリシア語だと分かったからといって、歌が聴こえる理由は不明のままだ。
ホントに、何でギリシア語なんだろう。
それも大昔の。
その日、小夜が学校から帰ろうとすると歌が聴こえてきた。
主旋律を男性が歌っていた。
歌うのは圧倒的に女性で、男性の声はものすごく珍しい。女性の重唱が重なり、風に乗ってビルの間を流れていく。
もしかして……。
小夜はバス停に向かわず、甲州街道を真っ直ぐに行って、KDDIビルを通り過ぎたところで右折し、超高層ビル群の中に入っていった。
そこまで行くと歌っているのが中央公園だと分かった。
中央公園に行くと、ベンチに座っている二十代半ばくらいの若い男性が歌っていた。
短く淡い茶色の巻き毛が風に揺れている。中性的な顔立ちをしているが間違いなく男性だ。
柊矢さんと同い年くらいかな。
遠くにいたときは男性が弾いてる楽器の音は聴こえなかったが、男性は弦楽器を演奏していた。
楽器には詳しくないのでよく分からないが、強いて言うなら琵琶に似ていた。
涙滴系のボディに弦が張られている。
周りを数人の聴衆が取り囲んで聴いていた。
小夜はスマホを取り出すと柊矢にかけた。
「柊矢さん、この歌、中央公園で歌ってます」
楸矢は学校に行っていたのでメールにした。
小夜が歌を聴きながら待っていると、柊矢が来た。
男性の甘いテノールがビルの間を流れていく。
もう一つの風のように。
女性のコーラスがいくつも重なっているが、それはここに集まっている人達には聴こえていないだろう。
余韻を残して歌が終わった。
聴いていた人達が散っていった。
柊矢と小夜は顔を見合わせた。
どうする?
この男性は間違いなく歌が聴こえる人だ。
と言うか、歌う人だ。
声をかけるべきか。
二人が同じ事を考えて迷っていると、男性の方が近付いてきた。
誰かの面影があるような気がするのだが小夜には男性の知り合いはほとんどいない。
芸能人の誰かに似てるのかな。
「歌、聴いて来たの?」
男性が訊ねた。
「はい」
小夜は素直に頷いた。
「君達もムーシコスなんだね」
「ムーシコス?」
小夜が首をかしげた。
これもギリシア語?
多分、古典の。
「ムーシコスに聴こえる歌はムーシカ。君は歌う人、ムーソポイオスだよね?」
男が小夜に向かって言った。
「え? ムーシコスじゃないんですか?」
「ムーソポイオスは歌手って言う意味。君は演奏家、キタリステースだね」
男性が柊矢に言った。
「なんで演奏だって……」
男が歌っていたのだ。
柊矢が歌っていてもおかしくはないはずだ。
「男性は基本的にキタリステースだからね。僕や僕の弟みたいに男のムーソポイオスは珍しいんだ」
確かに男性の歌声はほとんど聴いたことがない。
「ムーシコスってのは、ミュージシャンって意味だけど、君達や僕みたいに〝聴こえる〟人種のことを指す言葉でもあるんだ」
「だけど……あんた、楽器も弾いてたろ」
「この程度の演奏なんか簡単だからちょっと練習すれば誰でも出来るよ。でも、演奏は聴こえなかったでしょ。逆に、君が演奏しながら歌っても歌声は聴こえないよ」
確かに、柊矢が家にいたときには彼の弾いてる楽器の音は聴こえなかった。
「演奏が聴こえるのはキタリステースが特定の楽器を奏でたときだけ。歌声が聴こえるのはムーソポイオスが歌ったときだけなんだ」
「その楽器は何て言うんですか?」
小夜が訊ねた。
「ブズーキだよ」
「何で、歌が聴こえるヤツと聴こえないヤツがいるんだ?」
柊矢が素朴な疑問を口にした。
「言ったでしょ。人種だって。血筋だよ」
「血筋? でも、俺の祖父は聴こえなかったぞ」
「本当に? 聴こえないって一度でも言ったことある? まぁ、大分血が薄まってきてるから聴こえないこともあるかもしれないけどね。あるいはお祖母さんの方の血筋なのかもしれないし」
「…………」
確かに血筋と言われれば、柊矢と楸矢の二人とも聴こえるのは納得がいく。
それに、祖父は人に言うなとは言ったが、聴こえないとは言ってなかった。
柊矢が考え込んでいる間に男性は立ち去ってしまった。
「柊矢さん?」
「あ、ああ。帰るか」
男性が新宿駅の近くまで来たとき、ビルの陰から女性が出てきた。
「椿矢、あいつらと何を話したの」
「別に」
「あの子は鍵の守人よ」
椿矢と呼ばれた男性は肩をすくめた。
「言ったはずだよ。関わる気はないって。巻き込まないでくれないかな」
そう言うと、女性に背を向けて歩き出した。
椿矢が雑踏へ消えていくのを女性はじっと見つめていた。
小夜と柊矢が駐車場に向かって超高層ビル群の間を歩いていると、不意に風が変わった。
風が硬くなったように感じた。
見ると白い森が出現していた。
風が吹いてくる方を見ると、森が途切れたところに大きな池があった。
強いビル風が吹いているにもかかわらず、水面にはさざ波一つ立っていなかった。
「池も凍り付いてるんだ」
小夜が呟いた。
「凍り付いている?」
「はい。この森も、あの池も、旋律で凍り付いてるんです」
二人が森に見惚れていると、現れたときと同じように静かに消えていった。
柊矢と小夜の話を聞いた楸矢が驚いて言った。
「でも、なんで分かったの? 古典ギリシア語だって」
「この前、たまたまTVをつけたらイーリアスをやってたんだ。それで大学時代の知り合いが現代ギリシア文学の研究してたの思い出してな」
「けど、なんで古典ギリシア語なんだろ」
「そこまでは分からなかった」
まさか初対面の教授に、友人にさえ言ってなかった歌の話をするわけにもいかず、その点に関しては聞けなかったのだ。
それに、他に聞き取れた言葉をいくつか訊ねてみたがギリシア語ではない言葉もあった。
「柊矢さん達が使ってる楽器もギリシアのものですよね。関係があるんでしょうか」
「どうかな」
「まぁ、昔のギリシア語って分かっただけでも進歩だよね。何の進歩かよく分かんないけど」
確かにギリシア語だと分かったからといって、歌が聴こえる理由は不明のままだ。
ホントに、何でギリシア語なんだろう。
それも大昔の。
その日、小夜が学校から帰ろうとすると歌が聴こえてきた。
主旋律を男性が歌っていた。
歌うのは圧倒的に女性で、男性の声はものすごく珍しい。女性の重唱が重なり、風に乗ってビルの間を流れていく。
もしかして……。
小夜はバス停に向かわず、甲州街道を真っ直ぐに行って、KDDIビルを通り過ぎたところで右折し、超高層ビル群の中に入っていった。
そこまで行くと歌っているのが中央公園だと分かった。
中央公園に行くと、ベンチに座っている二十代半ばくらいの若い男性が歌っていた。
短く淡い茶色の巻き毛が風に揺れている。中性的な顔立ちをしているが間違いなく男性だ。
柊矢さんと同い年くらいかな。
遠くにいたときは男性が弾いてる楽器の音は聴こえなかったが、男性は弦楽器を演奏していた。
楽器には詳しくないのでよく分からないが、強いて言うなら琵琶に似ていた。
涙滴系のボディに弦が張られている。
周りを数人の聴衆が取り囲んで聴いていた。
小夜はスマホを取り出すと柊矢にかけた。
「柊矢さん、この歌、中央公園で歌ってます」
楸矢は学校に行っていたのでメールにした。
小夜が歌を聴きながら待っていると、柊矢が来た。
男性の甘いテノールがビルの間を流れていく。
もう一つの風のように。
女性のコーラスがいくつも重なっているが、それはここに集まっている人達には聴こえていないだろう。
余韻を残して歌が終わった。
聴いていた人達が散っていった。
柊矢と小夜は顔を見合わせた。
どうする?
この男性は間違いなく歌が聴こえる人だ。
と言うか、歌う人だ。
声をかけるべきか。
二人が同じ事を考えて迷っていると、男性の方が近付いてきた。
誰かの面影があるような気がするのだが小夜には男性の知り合いはほとんどいない。
芸能人の誰かに似てるのかな。
「歌、聴いて来たの?」
男性が訊ねた。
「はい」
小夜は素直に頷いた。
「君達もムーシコスなんだね」
「ムーシコス?」
小夜が首をかしげた。
これもギリシア語?
多分、古典の。
「ムーシコスに聴こえる歌はムーシカ。君は歌う人、ムーソポイオスだよね?」
男が小夜に向かって言った。
「え? ムーシコスじゃないんですか?」
「ムーソポイオスは歌手って言う意味。君は演奏家、キタリステースだね」
男性が柊矢に言った。
「なんで演奏だって……」
男が歌っていたのだ。
柊矢が歌っていてもおかしくはないはずだ。
「男性は基本的にキタリステースだからね。僕や僕の弟みたいに男のムーソポイオスは珍しいんだ」
確かに男性の歌声はほとんど聴いたことがない。
「ムーシコスってのは、ミュージシャンって意味だけど、君達や僕みたいに〝聴こえる〟人種のことを指す言葉でもあるんだ」
「だけど……あんた、楽器も弾いてたろ」
「この程度の演奏なんか簡単だからちょっと練習すれば誰でも出来るよ。でも、演奏は聴こえなかったでしょ。逆に、君が演奏しながら歌っても歌声は聴こえないよ」
確かに、柊矢が家にいたときには彼の弾いてる楽器の音は聴こえなかった。
「演奏が聴こえるのはキタリステースが特定の楽器を奏でたときだけ。歌声が聴こえるのはムーソポイオスが歌ったときだけなんだ」
「その楽器は何て言うんですか?」
小夜が訊ねた。
「ブズーキだよ」
「何で、歌が聴こえるヤツと聴こえないヤツがいるんだ?」
柊矢が素朴な疑問を口にした。
「言ったでしょ。人種だって。血筋だよ」
「血筋? でも、俺の祖父は聴こえなかったぞ」
「本当に? 聴こえないって一度でも言ったことある? まぁ、大分血が薄まってきてるから聴こえないこともあるかもしれないけどね。あるいはお祖母さんの方の血筋なのかもしれないし」
「…………」
確かに血筋と言われれば、柊矢と楸矢の二人とも聴こえるのは納得がいく。
それに、祖父は人に言うなとは言ったが、聴こえないとは言ってなかった。
柊矢が考え込んでいる間に男性は立ち去ってしまった。
「柊矢さん?」
「あ、ああ。帰るか」
男性が新宿駅の近くまで来たとき、ビルの陰から女性が出てきた。
「椿矢、あいつらと何を話したの」
「別に」
「あの子は鍵の守人よ」
椿矢と呼ばれた男性は肩をすくめた。
「言ったはずだよ。関わる気はないって。巻き込まないでくれないかな」
そう言うと、女性に背を向けて歩き出した。
椿矢が雑踏へ消えていくのを女性はじっと見つめていた。
小夜と柊矢が駐車場に向かって超高層ビル群の間を歩いていると、不意に風が変わった。
風が硬くなったように感じた。
見ると白い森が出現していた。
風が吹いてくる方を見ると、森が途切れたところに大きな池があった。
強いビル風が吹いているにもかかわらず、水面にはさざ波一つ立っていなかった。
「池も凍り付いてるんだ」
小夜が呟いた。
「凍り付いている?」
「はい。この森も、あの池も、旋律で凍り付いてるんです」
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