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第十章
第十章 第二話
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「次丸に跡継ぎを譲ればこれ以上誰も死なずに済むのであろう。ならば……」
「若様、我らが若様を御支持しているのは先に生まれたからでも、変更の届出が大変だからでもありませぬ」
篠野が厳しい口調で文丸の言葉を遮った。
「若様が励んでおられる勉学は民のためのもの。次丸様はその辺がお分かりにならぬのか武芸ばかりで勉学が疎かになっております」
周囲の再三の忠告も聞かず武芸に明け暮れている姿を見て次丸に見切りを付けた者も少なくないらしい。
武家の内証はどこも苦しい。
万が一藩の財政が破綻したら煽りを食うのは家臣達である。
再仕官はまず無理なのだから藩が潰れたら家臣は路頭に迷うのだ。
大名の家族は冷や飯食いになってしまうとは言え親戚の大名家に厄介になれば済むが家臣はそうはいかない。
藩の存続は頼れる相手のいない家臣達の方がより深刻な問題なのだ。
「当主は尚武の気風を大事にしてるんじゃねぇのか?」
「そうじゃ。次丸が武芸に励んでいるのは父上に褒められたからじゃ」
文丸が答える。
「儂の剣の腕では父上の期待には応えられぬ」
文丸が肩を落として言った。
次丸が武芸で褒められたことに引け目を感じているようだ。
剣術に興味がなかったのも、どうせ次丸には敵わないと諦めているからかもしれない。
光夜にはよく分からないが、親がいる子供というのは褒められたり可愛がられたりしたいと思うものらしい。
年が近いと親からの関心を競い合ってしまうようだ。
だとしたら次丸が学問を疎かにしているのも兄の文丸には敵わないから得意な武芸を磨いているのかもしれない。
「いくら大事にしていると言っても限度があります。当主はいわば頭、家臣は手足です。手足があったところで指示をする頭がなければ動けませぬ。当主には警護の者が付くのですから身を守ることが出来るくらいで十分です」
夷隅が言った。
「とりあえず御前様とも相談してみますが……」(御前様=西野家当主)
誰が信用出来るか分からないとなると、書状での遣り取りは途中で握り潰されたり偽物と差し替えられない。
そうでなくても今日、書状を持ってきたという者が襲ってきたのだ。
書状の遣り取りは危険を増すだけだろう。
かと言って迂闊に屋敷を離れると今日のようなことになりかねない。
篠野達は溜息を吐いた。
夜、部屋に戻った光夜が夜着に着替えて布団に横になると猫が隣に来て丸くなった。
光夜がそっと撫でると猫が喉を鳴らした。
猫の体は温かかった。
生きているから温かいのだ。
稽古の後、花月に差し出された手を取ったときのことを思い出した。
花月の手も温かった。
今日、危うく失うところだったのだ。
翌朝、光夜は弦之丞達より早く起き出して素振りを始めた。
西野家の朝の稽古で文丸がいつになく真面目に木刀を振っていた。
光夜と同じだ。
自分にもっと力があれば守れた……。
文丸の稽古が終わり、花月と光夜が夷隅のところに行こうとすると信之介が随いてきた。
「学問するんじゃねぇのか?」
「拙者の役目は警護故……昨日もなんの役にも立てず若様の御女中が殺される羽目になった」
「…………」
信之介も光夜と同じ事を考えていたようだ。
「夷隅先生はあっという間に三人の曲者を倒されたというのに、拙者は……」
「そりゃ、夷隅先生は免許皆伝の後に廻国修行までしてるんだし、生きて帰ってきたって事は相当な腕って事よ」
花月が言った。
「生きてって……この泰平の世で生きるか死ぬかなんて、そんなにあんのかよ」
牢人なら食い詰めてと言う事もあるだろうが、宗祐は旗本の、それも金に困っているわけでもない武家の息子なのだ。
廻国修行中だろうとそうそう食うに困ることは無かっただろうに。
光夜ですらそこまでではなかった……気がする。
空きっ腹を抱えることも、飯代の心配もいらなくなったせいで気が緩んでいるのだろうか。
「勝負を挑まれて勝つと逆恨みされて闇討ちされたり人気のないところで大勢で待ち伏せしたりするって言ってたわよ。お父様やお兄様の言う事だからどこまでホントか分からないけど」
「師匠達は花月さんに惨い話はされないのですね」
信之介が「さすが師匠と若先生」と言いたげな表情で頷いた。
そうじゃねぇだろ、と言い掛けてから、信之介は稽古場での弦之丞達しか知らないと気付いた。
そうか、信之介は師匠達が冗談好きなの知らねぇのか……。
信之介の知っている弦之丞や宗祐は厳格で毅然とした姿だけだ。
まぁ、あの顔でふざけたこと言うとは思わねぇよな……。
ていうか花月の死ぬか生きるか、みたいなのは師匠達のせいか……。
弦之丞や宗祐から廻国修行の時の話――どこまで本当か分からないが――を聞いていたからやたら殺伐としているのかもしれない。
「ま、とにかく、夷隅先生は手が塞がってるみたいだから二人で試合をしてみなさい」
花月がそう言うと、光夜と信之介はすぐに木刀を持って向かい合った。
隙が無くなった……。
光夜は信之介が以前より腕を上げているのに気付いた。
互いに相手を見据えながら、にじり寄っていく。
あと半歩で間合いに入る、というところで光夜は大きく踏み込んで小手を打とうとした。
信之介がそれを弾いて二の太刀で胴を払う。
木刀が胴に当たる直前で止まる。
くそ……。
「一本」
花月が言った。
光夜と信之介は元の場所に戻ると再び木刀を構えた。
足の裏を擦るようにしてじりじりと前に進む。
間合いに入る少し前で止まると睨み合った。
光夜は僅かに切っ先を下げた。
それに誘われた信之介が木刀を振り下ろす。
光夜は振り上げる木刀に信之介の木刀を当てて信之介の切っ先を逸らし、そのまま踏み込んで面を打った。
信之介に額に当たる直前で木刀を止める。
「一本」
全然強くなってねぇ……。
これじゃ花月を守れねぇ……。
光夜に力がなければ次に強敵と戦った時、花月は命を落とすかもしれないのだ。
三度、光夜と信之介は向き合った。
互いに本気で打ち掛かっていく。
二合、三合と打ち合っているうちに、いつしか光夜は信之介に昨日の敵を重ねていた。
木刀を弾いた光夜がそのまま踏み込んで勢いよく木刀を信之介の喉元に突き出す。
光夜の気迫に押された信之介の対応が遅れた。
「そこまで!」
と言った花月の声は、光夜の耳に入らなかった。
信之介が避けきれなかった木刀の切っ先が喉に届く直前、木刀を打ち落とされた。
危険を察した花月と夷隅が同時に駆け寄ってきて光夜の木刀を叩き落としたのだ。
その瞬間、光夜は我に返った。
「若様、我らが若様を御支持しているのは先に生まれたからでも、変更の届出が大変だからでもありませぬ」
篠野が厳しい口調で文丸の言葉を遮った。
「若様が励んでおられる勉学は民のためのもの。次丸様はその辺がお分かりにならぬのか武芸ばかりで勉学が疎かになっております」
周囲の再三の忠告も聞かず武芸に明け暮れている姿を見て次丸に見切りを付けた者も少なくないらしい。
武家の内証はどこも苦しい。
万が一藩の財政が破綻したら煽りを食うのは家臣達である。
再仕官はまず無理なのだから藩が潰れたら家臣は路頭に迷うのだ。
大名の家族は冷や飯食いになってしまうとは言え親戚の大名家に厄介になれば済むが家臣はそうはいかない。
藩の存続は頼れる相手のいない家臣達の方がより深刻な問題なのだ。
「当主は尚武の気風を大事にしてるんじゃねぇのか?」
「そうじゃ。次丸が武芸に励んでいるのは父上に褒められたからじゃ」
文丸が答える。
「儂の剣の腕では父上の期待には応えられぬ」
文丸が肩を落として言った。
次丸が武芸で褒められたことに引け目を感じているようだ。
剣術に興味がなかったのも、どうせ次丸には敵わないと諦めているからかもしれない。
光夜にはよく分からないが、親がいる子供というのは褒められたり可愛がられたりしたいと思うものらしい。
年が近いと親からの関心を競い合ってしまうようだ。
だとしたら次丸が学問を疎かにしているのも兄の文丸には敵わないから得意な武芸を磨いているのかもしれない。
「いくら大事にしていると言っても限度があります。当主はいわば頭、家臣は手足です。手足があったところで指示をする頭がなければ動けませぬ。当主には警護の者が付くのですから身を守ることが出来るくらいで十分です」
夷隅が言った。
「とりあえず御前様とも相談してみますが……」(御前様=西野家当主)
誰が信用出来るか分からないとなると、書状での遣り取りは途中で握り潰されたり偽物と差し替えられない。
そうでなくても今日、書状を持ってきたという者が襲ってきたのだ。
書状の遣り取りは危険を増すだけだろう。
かと言って迂闊に屋敷を離れると今日のようなことになりかねない。
篠野達は溜息を吐いた。
夜、部屋に戻った光夜が夜着に着替えて布団に横になると猫が隣に来て丸くなった。
光夜がそっと撫でると猫が喉を鳴らした。
猫の体は温かかった。
生きているから温かいのだ。
稽古の後、花月に差し出された手を取ったときのことを思い出した。
花月の手も温かった。
今日、危うく失うところだったのだ。
翌朝、光夜は弦之丞達より早く起き出して素振りを始めた。
西野家の朝の稽古で文丸がいつになく真面目に木刀を振っていた。
光夜と同じだ。
自分にもっと力があれば守れた……。
文丸の稽古が終わり、花月と光夜が夷隅のところに行こうとすると信之介が随いてきた。
「学問するんじゃねぇのか?」
「拙者の役目は警護故……昨日もなんの役にも立てず若様の御女中が殺される羽目になった」
「…………」
信之介も光夜と同じ事を考えていたようだ。
「夷隅先生はあっという間に三人の曲者を倒されたというのに、拙者は……」
「そりゃ、夷隅先生は免許皆伝の後に廻国修行までしてるんだし、生きて帰ってきたって事は相当な腕って事よ」
花月が言った。
「生きてって……この泰平の世で生きるか死ぬかなんて、そんなにあんのかよ」
牢人なら食い詰めてと言う事もあるだろうが、宗祐は旗本の、それも金に困っているわけでもない武家の息子なのだ。
廻国修行中だろうとそうそう食うに困ることは無かっただろうに。
光夜ですらそこまでではなかった……気がする。
空きっ腹を抱えることも、飯代の心配もいらなくなったせいで気が緩んでいるのだろうか。
「勝負を挑まれて勝つと逆恨みされて闇討ちされたり人気のないところで大勢で待ち伏せしたりするって言ってたわよ。お父様やお兄様の言う事だからどこまでホントか分からないけど」
「師匠達は花月さんに惨い話はされないのですね」
信之介が「さすが師匠と若先生」と言いたげな表情で頷いた。
そうじゃねぇだろ、と言い掛けてから、信之介は稽古場での弦之丞達しか知らないと気付いた。
そうか、信之介は師匠達が冗談好きなの知らねぇのか……。
信之介の知っている弦之丞や宗祐は厳格で毅然とした姿だけだ。
まぁ、あの顔でふざけたこと言うとは思わねぇよな……。
ていうか花月の死ぬか生きるか、みたいなのは師匠達のせいか……。
弦之丞や宗祐から廻国修行の時の話――どこまで本当か分からないが――を聞いていたからやたら殺伐としているのかもしれない。
「ま、とにかく、夷隅先生は手が塞がってるみたいだから二人で試合をしてみなさい」
花月がそう言うと、光夜と信之介はすぐに木刀を持って向かい合った。
隙が無くなった……。
光夜は信之介が以前より腕を上げているのに気付いた。
互いに相手を見据えながら、にじり寄っていく。
あと半歩で間合いに入る、というところで光夜は大きく踏み込んで小手を打とうとした。
信之介がそれを弾いて二の太刀で胴を払う。
木刀が胴に当たる直前で止まる。
くそ……。
「一本」
花月が言った。
光夜と信之介は元の場所に戻ると再び木刀を構えた。
足の裏を擦るようにしてじりじりと前に進む。
間合いに入る少し前で止まると睨み合った。
光夜は僅かに切っ先を下げた。
それに誘われた信之介が木刀を振り下ろす。
光夜は振り上げる木刀に信之介の木刀を当てて信之介の切っ先を逸らし、そのまま踏み込んで面を打った。
信之介に額に当たる直前で木刀を止める。
「一本」
全然強くなってねぇ……。
これじゃ花月を守れねぇ……。
光夜に力がなければ次に強敵と戦った時、花月は命を落とすかもしれないのだ。
三度、光夜と信之介は向き合った。
互いに本気で打ち掛かっていく。
二合、三合と打ち合っているうちに、いつしか光夜は信之介に昨日の敵を重ねていた。
木刀を弾いた光夜がそのまま踏み込んで勢いよく木刀を信之介の喉元に突き出す。
光夜の気迫に押された信之介の対応が遅れた。
「そこまで!」
と言った花月の声は、光夜の耳に入らなかった。
信之介が避けきれなかった木刀の切っ先が喉に届く直前、木刀を打ち落とされた。
危険を察した花月と夷隅が同時に駆け寄ってきて光夜の木刀を叩き落としたのだ。
その瞬間、光夜は我に返った。
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