35 / 46
第九章
第九章 第三話
しおりを挟む
夷隅は男と立ち話をしていた。
時折屋敷内で見掛ける武士だが稽古の場に居合わせたことはない。
光夜達が近付いていくと夷隅が振り向いた。
「桜井殿、村瀬殿、菊市殿、この男は吉野公助と言って……」
「もしや関流の吉野公助先生ですか!?」
信之介が夷隅の紹介を遮って訊ねた。
関流なんて流派もあるのか……。
と考えてから、この前聞いた『関新助』という名前と、信之介の態度から剣術ではなく算術の方だと気付いた。
算術にも流派があるんだな……。
「それがしは先生などと呼ばれるような者では……」
「『解伏題之法』の解説書を書かれた方では御座いませんか?」
「そうだが……あれを読んだのかね」
「はい! あの本を拝読したことで、どうしても分からず、額面額もなく途方に暮れていた算額の問題がようやく解けました!」
算額というのは算術の問題を記して寺社に奉納された絵馬である。
問題に対する答えを書いて奉納した絵馬を額面額という。
問題にしろ答えにしろ大抵は何かを祈願したり願いが叶ったりした感謝の印として奉納しているので必ずしも問題が書かれた絵馬と同じところに答えを書いた額面額があるとは限らなかった。
難しすぎて解けた者がいない場合、出題者が答えを書いた額面額を奉納していなければ答えは分からない。
「ほう、額面額もないとはどのような難問かね」
吉野が興味を惹かれた様子で訊ね、信之介が問題の説明を始めた。
やっぱ、なに言ってんだか分かんねぇ……。
「儂らは稽古を始めよう」
夷隅が花月と光夜に声を掛けた。
「よろしいのですか? 御用がお有りだったのでは……」
「なに、ただの雑談だ」
夷隅はそう言って信之介と話し込んでいる吉野に目を向けた。
「吉野は算術の話を始めたら止まらぬ故な。あの様子では当分終わるまい」
確かに二人とも話に夢中になっている。
信之介とは剣術談義しかしたことがなかったが、それは単に光夜には算術が分からないからで実際には算術の方が好きなのだろう。
おそらく湯屋でもあの調子で話していて商家の主人に見込まれたに違いない。
花月も算術の事は知らないから話し相手は出来ない。
信之介が花月に懸想しているのも周りに他の女がいないからだろう。
江戸は男の方が多くて女が少ない。
周囲にいる年の近い独り身の女が花月だけだから自然と想いを寄せるようになっただけで、もし算術の得意な女がいれば見目が花月に及ばなくてもその女の方を選ぶはずだ。
西野家からの帰り、花月と光夜が人混みの中を歩いていると町人風の男と擦れ違った。
「待て」
光夜が男の肩に手を掛けた。
「なんですかい」
男が足を止めて光夜の方を振り返る。
「今、抜き取った物を返せ」
ぶつかったわけではない。
それでも懐から抜き取ることが出来たのだからかなり腕のいい掏摸だ。
花月がさり気なく退路を断つように男の後ろに回る。
「なんのことでぇ?」
掏摸が尊大な口調で言った。
切り捨て御免と言っても、斬っても許されるのは斬られた方が殺されても仕方ないくらい無礼な態度を取ったと証言してくれる者がいる場合だけである。
証人がいないにも関わらず斬ったら武士といえども殺人の罪に問われるし、殺人のような重罪に問われたら御役目を解かれたり家名に傷が付いたりするから失うものが大きい。
誰も見ていない場所ならともかく、これだけ人目がある場所で知らぬ存ぜぬは通らないから迂闊に抜くわけにはいかないのだ。
それが分かっているから掏摸もデカい態度が取れるのである。
「言い掛かりはやめてもらおうかい」
光夜は、薄笑いを浮かべて立ち去ろうとした掏摸の腕を掴むと捻り上げた。
「いででで……」
懐手をしていた手に光夜の守り袋が握られている。
「その中には俺の親父の名前が書いた紙が入ってんだ。それでも言い掛かりって言う気か」
「これが幾度目かは知らぬが十両盗むと首が飛ぶのであろう」
花月が低い声で言った。
盗みは十両盗ると死罪。
十両以下でも四回掴まると死罪である。
十両というのは一回ごとの金額ではなく累計額だから四回目までいかなくても合計金額が十両越えればやはり死罪となる。
「へっ、サンピンは知らねぇだろうが、大判はこんなに小さかねぇんだよ」
掏摸が開き直った態度で言い放った。
金貨の小さい物が小判、大きい物が大判であり、大判は一枚十両である。
と言っても実際には大判一枚では十両にはならないし、主に贈り物などに使うものだから普段使う金としては流通していない。
おそらくこの掏摸が捕まったのは三回以下で御番所(町奉行所)に盗ったことを知られている金額もそれほど多くないから一、二両程度なら死罪にはならないのだろう。
「そこに入っているのは金の証文だ」
花月が言った。
「父君の名前が書いてあると言ったであろう。金を貸したという証文だから名前が書いてあるのだ」
「え……?」
「百両貸したという証文だから、どこに持ち込んでも十両以下にはならぬぞ。その証文があれば百両が手に入るのだからな」
物を盗んだ場合、金に換算して計算される。
金でも物でも十両を超えれば死罪なのは同じなのだ。
「金額を計算するのは御番所だ。となれば、その証書は百両と見做されるであろう
「う、嘘だ……」
「そう思うなら中を見てみよ」
花月の言葉に光夜が掏摸の腕から手を放すと、男が恐る恐る紙を出して開いた。
じっと紙を見詰めている。
大抵の町人は読み書きが出来るとはいえ証文のような難しい文章は理解出来ないだろう。
男も書いてあることが分からなかったようで花月の言葉を信じたらしい。
みるみる顔が青ざめていく。
「話が違う! 金の証文だなんて……」
「話? どういう事だ。こちらの質問に正直に答えれば見逃してやってもいいぞ」
花月がそう言うと、掏摸は光夜の懐から守り袋を掏ってくるように依頼されたと答えた。
「誰に頼まれた?」
「どっかの田舎侍ぇだ」
「田舎? どこの?」
花月が問う。
話し言葉は皆それぞれの生国――生まれ育った場所の言葉を使う。
生国が同じか、違っていても近くならともかく、離れていればいるほど言葉が違うから他の国の者とは言葉が通じ難くなる。
江戸の人間が使っていたのは江戸の言葉であり訛りも強かった。
例えば江戸っ子は「し」が発音出来ない。
『敷く』は『引く』になってしまうのだ。
そのため江戸っ子の言葉も江戸以外の者には通じないのは珍しくなかった。
だから生国の違う者との会話では文章を書く時に使う言葉――文語を共通語として用いていた。
しかし言葉自体は文語でも訛りは江戸の者も含め、生国ごとに異なる。
江戸の人間が武士を田舎侍呼ばわりした場合、それは訛りが江戸とは違ったと言う事だから参勤交代で来た江戸に来た武士か、食い詰めて出てきた牢人という事である。
時折屋敷内で見掛ける武士だが稽古の場に居合わせたことはない。
光夜達が近付いていくと夷隅が振り向いた。
「桜井殿、村瀬殿、菊市殿、この男は吉野公助と言って……」
「もしや関流の吉野公助先生ですか!?」
信之介が夷隅の紹介を遮って訊ねた。
関流なんて流派もあるのか……。
と考えてから、この前聞いた『関新助』という名前と、信之介の態度から剣術ではなく算術の方だと気付いた。
算術にも流派があるんだな……。
「それがしは先生などと呼ばれるような者では……」
「『解伏題之法』の解説書を書かれた方では御座いませんか?」
「そうだが……あれを読んだのかね」
「はい! あの本を拝読したことで、どうしても分からず、額面額もなく途方に暮れていた算額の問題がようやく解けました!」
算額というのは算術の問題を記して寺社に奉納された絵馬である。
問題に対する答えを書いて奉納した絵馬を額面額という。
問題にしろ答えにしろ大抵は何かを祈願したり願いが叶ったりした感謝の印として奉納しているので必ずしも問題が書かれた絵馬と同じところに答えを書いた額面額があるとは限らなかった。
難しすぎて解けた者がいない場合、出題者が答えを書いた額面額を奉納していなければ答えは分からない。
「ほう、額面額もないとはどのような難問かね」
吉野が興味を惹かれた様子で訊ね、信之介が問題の説明を始めた。
やっぱ、なに言ってんだか分かんねぇ……。
「儂らは稽古を始めよう」
夷隅が花月と光夜に声を掛けた。
「よろしいのですか? 御用がお有りだったのでは……」
「なに、ただの雑談だ」
夷隅はそう言って信之介と話し込んでいる吉野に目を向けた。
「吉野は算術の話を始めたら止まらぬ故な。あの様子では当分終わるまい」
確かに二人とも話に夢中になっている。
信之介とは剣術談義しかしたことがなかったが、それは単に光夜には算術が分からないからで実際には算術の方が好きなのだろう。
おそらく湯屋でもあの調子で話していて商家の主人に見込まれたに違いない。
花月も算術の事は知らないから話し相手は出来ない。
信之介が花月に懸想しているのも周りに他の女がいないからだろう。
江戸は男の方が多くて女が少ない。
周囲にいる年の近い独り身の女が花月だけだから自然と想いを寄せるようになっただけで、もし算術の得意な女がいれば見目が花月に及ばなくてもその女の方を選ぶはずだ。
西野家からの帰り、花月と光夜が人混みの中を歩いていると町人風の男と擦れ違った。
「待て」
光夜が男の肩に手を掛けた。
「なんですかい」
男が足を止めて光夜の方を振り返る。
「今、抜き取った物を返せ」
ぶつかったわけではない。
それでも懐から抜き取ることが出来たのだからかなり腕のいい掏摸だ。
花月がさり気なく退路を断つように男の後ろに回る。
「なんのことでぇ?」
掏摸が尊大な口調で言った。
切り捨て御免と言っても、斬っても許されるのは斬られた方が殺されても仕方ないくらい無礼な態度を取ったと証言してくれる者がいる場合だけである。
証人がいないにも関わらず斬ったら武士といえども殺人の罪に問われるし、殺人のような重罪に問われたら御役目を解かれたり家名に傷が付いたりするから失うものが大きい。
誰も見ていない場所ならともかく、これだけ人目がある場所で知らぬ存ぜぬは通らないから迂闊に抜くわけにはいかないのだ。
それが分かっているから掏摸もデカい態度が取れるのである。
「言い掛かりはやめてもらおうかい」
光夜は、薄笑いを浮かべて立ち去ろうとした掏摸の腕を掴むと捻り上げた。
「いででで……」
懐手をしていた手に光夜の守り袋が握られている。
「その中には俺の親父の名前が書いた紙が入ってんだ。それでも言い掛かりって言う気か」
「これが幾度目かは知らぬが十両盗むと首が飛ぶのであろう」
花月が低い声で言った。
盗みは十両盗ると死罪。
十両以下でも四回掴まると死罪である。
十両というのは一回ごとの金額ではなく累計額だから四回目までいかなくても合計金額が十両越えればやはり死罪となる。
「へっ、サンピンは知らねぇだろうが、大判はこんなに小さかねぇんだよ」
掏摸が開き直った態度で言い放った。
金貨の小さい物が小判、大きい物が大判であり、大判は一枚十両である。
と言っても実際には大判一枚では十両にはならないし、主に贈り物などに使うものだから普段使う金としては流通していない。
おそらくこの掏摸が捕まったのは三回以下で御番所(町奉行所)に盗ったことを知られている金額もそれほど多くないから一、二両程度なら死罪にはならないのだろう。
「そこに入っているのは金の証文だ」
花月が言った。
「父君の名前が書いてあると言ったであろう。金を貸したという証文だから名前が書いてあるのだ」
「え……?」
「百両貸したという証文だから、どこに持ち込んでも十両以下にはならぬぞ。その証文があれば百両が手に入るのだからな」
物を盗んだ場合、金に換算して計算される。
金でも物でも十両を超えれば死罪なのは同じなのだ。
「金額を計算するのは御番所だ。となれば、その証書は百両と見做されるであろう
「う、嘘だ……」
「そう思うなら中を見てみよ」
花月の言葉に光夜が掏摸の腕から手を放すと、男が恐る恐る紙を出して開いた。
じっと紙を見詰めている。
大抵の町人は読み書きが出来るとはいえ証文のような難しい文章は理解出来ないだろう。
男も書いてあることが分からなかったようで花月の言葉を信じたらしい。
みるみる顔が青ざめていく。
「話が違う! 金の証文だなんて……」
「話? どういう事だ。こちらの質問に正直に答えれば見逃してやってもいいぞ」
花月がそう言うと、掏摸は光夜の懐から守り袋を掏ってくるように依頼されたと答えた。
「誰に頼まれた?」
「どっかの田舎侍ぇだ」
「田舎? どこの?」
花月が問う。
話し言葉は皆それぞれの生国――生まれ育った場所の言葉を使う。
生国が同じか、違っていても近くならともかく、離れていればいるほど言葉が違うから他の国の者とは言葉が通じ難くなる。
江戸の人間が使っていたのは江戸の言葉であり訛りも強かった。
例えば江戸っ子は「し」が発音出来ない。
『敷く』は『引く』になってしまうのだ。
そのため江戸っ子の言葉も江戸以外の者には通じないのは珍しくなかった。
だから生国の違う者との会話では文章を書く時に使う言葉――文語を共通語として用いていた。
しかし言葉自体は文語でも訛りは江戸の者も含め、生国ごとに異なる。
江戸の人間が武士を田舎侍呼ばわりした場合、それは訛りが江戸とは違ったと言う事だから参勤交代で来た江戸に来た武士か、食い詰めて出てきた牢人という事である。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/history.png?id=c54a38c2a36c3510c993)
あやかし娘とはぐれ龍
五月雨輝
歴史・時代
天明八年の江戸。神田松永町の両替商「秋野屋」が盗賊に襲われた上に火をつけられて全焼した。一人娘のゆみは運良く生き残ったのだが、その時にはゆみの小さな身体には不思議な能力が備わって、いた。
一方、婿入り先から追い出され実家からも勘当されている旗本の末子、本庄龍之介は、やくざ者から追われている途中にゆみと出会う。二人は一騒動の末に仮の親子として共に過ごしながら、ゆみの家を襲った凶悪犯を追って江戸を走ることになる。
浪人男と家無し娘、二人の刃は神田、本所界隈の悪を裂き、それはやがて二人の家族へと繋がる戦いになるのだった。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
魔斬
夢酔藤山
歴史・時代
深淵なる江戸の闇には、怨霊や妖魔の類が巣食い、昼と対なす穢土があった。
その魔を斬り払う闇の稼業、魔斬。
坊主や神主の手に負えぬ退魔を金銭で請け負う江戸の元締は関東長吏頭・浅草弾左衛門。忌むべき身分を統べる弾左衛門が最後に頼るのが、武家で唯一の魔斬人・山田浅右衛門である。昼は罪人の首を斬り、夜は怨霊を斬る因果の男。
幕末。
深い闇の奥に、今日もあやかしを斬る男がいる。
2023年オール讀物中間発表止まりの作品。その先の連作を含めて、いよいよ御開帳。
旧式戦艦はつせ
古井論理
歴史・時代
真珠湾攻撃を行う前に機動艦隊が発見されてしまい、結果的に太平洋戦争を回避した日本であったが軍備は軍縮条約によって制限され、日本国に国名を変更し民主政治を取り入れたあとも締め付けが厳しい日々が続いている世界。東南アジアの元列強植民地が独立した大国・マカスネシア連邦と同盟を結んだ日本だが、果たして復権の日は来るのであろうか。ロマンと知略のIF戦記。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/history.png?id=c54a38c2a36c3510c993)
永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい
鎌倉最後の日
もず りょう
歴史・時代
かつて源頼朝や北条政子・義時らが多くの血を流して築き上げた武家政権・鎌倉幕府。承久の乱や元寇など幾多の困難を乗り越えてきた幕府も、悪名高き執権北条高時の治政下で頽廃を極めていた。京では後醍醐天皇による倒幕計画が持ち上がり、世に動乱の兆しが見え始める中にあって、北条一門の武将金澤貞将は危機感を募らせていく。ふとしたきっかけで交流を深めることとなった御家人新田義貞らは、貞将にならば鎌倉の未来を託すことができると彼に「決断」を迫るが――。鎌倉幕府の最後を華々しく彩った若き名将の清冽な生きざまを活写する歴史小説、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる