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第一章
第四話
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光夜は二年ほどそうやって糊口を凌いでいた。
「そういえば、お金次第で辻斬りから助けてくれる人がいるって噂聞いてたけど、あれってあんただったの?」
花月が訊ねた。
「さぁね。噂なんて知らねぇよ」
「小さいから子供じゃないかって話だったけど、本当に子供だったのね」
ある時、男達の諍いに行き合わせた。
別に知らん顔で通り過ぎても良かった。
いつもならそうしていた。
しかし、その時はもう二日も食べていなくて腹が減っていた。
それで金を持ってそうな方に味方した。
光夜が助けた男は諏訪町で賭場を開いている親分で伍助と言う名だった。
「おめぇ、強ぇじゃねぇか」
「まぁな」
そう答えた時、光夜の腹が鳴った。
伍助は笑うと光夜を自分のうちに連れていった。
家に入ると、五歳くらいの男児が伍助に駆け寄ってきた。
「父ちゃん!」
「おう、嘉助。帰ったぞ」
伍助は嘉助を抱き上げた。
「お房、こいつに飯食わせてやってくれ」
下働きらしい女にそう言うと、嘉助を連れて奥の部屋へ入っていった。
光夜は刀を外すとそれを抱えて部屋の隅に座った。
光夜は嘉助の遊び相手兼用心棒になった。
屋根の下で寝られて毎日飯が食えるならと思って引き受けたがすぐに後悔した。
伍助が嘉助を可愛がるのを見るのは不快だった。
そういえば長屋を出たのもそれが理由だった……。
とはいえ辻斬りと斬り合う毎日に疲れていたのも事実だ。
雨漏りのする廃寺で寝起きするのも、辻斬りを斬って金を稼ぐのもうんざりだった。
廃寺は冬は寒いし、何より空きっ腹を抱えて、いつ辻斬りの仲間が仇討ちに来るかと気を張りながら寝るのは楽ではない。
警戒を解いたわけではないが、少なくとも伍助の家なら飯は食えるし雨風も凌げる。
光夜は他の子供と遊んだことがない。
長屋ではいつも剣術の稽古をさせられていたし、他の子供は光夜に近付かないように言われていたのか誰も側に寄ってこなかった。
そのため遊び相手と言っても何をすれば良いか分からない。
だから嘉助の遊び相手は佐吉と言う年を取って親分の用心棒が出来なくなった男に任せていた。
幸か不幸か嘉助を狙うものはいなかったので光夜は暇を持て余していたので大抵は素振りをするか、部屋の隅に座ってぼんやりと嘉助と佐吉が遊んでいるのを眺めていた。
そのまま半年ほど経った頃だった。
その日も嘉助は佐吉と遊んでいた。
不意に障子が勢いよく開いたかと思うと伍助が家に飛び込んできた。
遠くで半鐘が鳴っている。
光夜は刀を持って立ち上がった。
「嘉助! 来い!」
伍助は嘉助を呼んだ。
「親分! どうしたんでやすか!」
「火事だ! 大火事だ!」
伍助はそう言いながら嘉助を抱き上げると駆け出していった。
「大変だ! 早く逃げねぇと!」
佐吉や他の使用人達も我先にと逃げ出した。
一人残された光夜も刀を抱えて飛び出した。
火事は深川の大半を焼き尽くした。
伍助達とは逸れてしまった。
辺り一面焼け野原で、もうどこに伍助の家があったのかも分からない。
どうせ伍助も自分のことで手一杯だろうから帰っても無駄だ。
光夜はまた辻斬りを斬る生活に戻った。
何度か斬られ、そのうち何回かは大怪我だったが死ぬことはなかった。
傷だらけになりながらも光夜は今日まで生きてきた。
倒したばかりの辻斬りの前に刀を捨てると、辻斬りが持っていた刀を取って刃の部分に目を走らせた。
錆はないようだし光夜はどこも斬られなかったから血も付いてない。
自分の鞘も捨てて牢人のものを盗ると腰に差して納刀した。
さっき男が置いていった金を拾って数える。
俺は何を遣ってるんだろう……。
光夜は手のひらの上の二朱銀を見下ろしながら、ふとそんな事を考えた。
どうせそのうち誰かに殺されるだけなのに、なんで飯を買う金が必要なんだろう。
ぼんやりそんな事を考えていると殺気を感じた。
光夜は金を懐にしまうと抜刀した。
その後、辻斬りに出会さない日が続いた。
金も尽き、当てのないまま彷徨っているうちに両国の広小路に辿り着いた。
「そう、あの時の大火で……。運が悪かったわね」
江戸はとにかく火事が多い。
そのため庶民の内風呂は禁止されている。
家に風呂がないから皆湯屋へ行くので湯屋も多い。
火付けは大罪で火炙りの刑だがそれでも火事は頻繁に起きた。
「でも、もう心配ないわよ。うちに来れば剣術だけに打ち込めるしご飯の心配もいらないし。あ、賭場への出入りは禁止だからね」
「博打なんかに興味ねぇよ」
花月の家にどれくらい居られるかは分からないが暫くの間だけでも飯の心配をしなくて良いのならそれで十分だ。
ここは本所か。
光夜は辺りを見回した。
花月の家は本所なのか……。
そう思っていると花月は仕舞屋の前で立ち止まった。
武家にしろ町人にしろ見世でもない限り表札という物がない。
だから知らない家には誰が住んでいるのか分からない。
「ちょっと、ここに寄っていくから」
そう言って花月が門の中に入っていく。
花月は玄関のところで振り返って光夜が道に立ち止まっているのを見ると手招きした。
光夜が側に行くと花月は戸を開けて中に入った。
「いらっしゃいませ」
玄関の上がり框のところに初老の女性がいた。
「こんにちは、お伊佐さん。この子はうちの弟子の菊市光夜。お菓子でも出してあげて」
花月は大小を渡しながら言った。
光夜も刀を抜いて伊左に渡す。
「畏まりました」
お伊佐と呼ばれた女は一礼すると奥へ入っていった。
花月は履き物を脱いで玄関に上がると再び光夜を手招きする。
光夜が後に続いた。
廊下を歩いて少し行くと襖の前で立ち止まった。
「花月です」
「お入りなさい」
と言う嗄れた女性の声がした。
花月が襖に手を掛ける。
「おい、俺はどうすれば良いんだよ」
光夜は小声で花月に訊ねた。
こんなところでの作法なんて教わった事はない。
「私の斜め後ろに座ってて」
花月は囁き返すと、
「失礼します」
と言って部屋に入っていく。
部屋の中に初老の女性が座っていた。
光夜は取り敢えず言われたとおり花月の斜め後ろに座る。
「お祖母様、お久し振りです」
花月がそう言って頭を下げた。
伊佐が入ってきて、花月がお祖母様と呼んだ初老の女性と花月、光夜の前にお茶を置く。
伊佐は光夜の前には小皿も置いていった。
見たことのない小さいもの――恐らく菓子なのだろう――が載っている。
「そちらの子は?」
お祖母様とやらが訊ねた。
「菊市光夜と申します。うちの弟子です。お祖母様が女の一人歩きは良くないと仰いましたので連れて参りました」
おいおい……。
「花月さん、あなたは未だそのような格好をしているのですか」
「この格好でないと大小が差せませんので」
「差す必要はありません! あなたは女子なのですよ!」
そこからお祖母様の説教が始まった。
花月は殊勝な顔をしているが聞いてないのは一目瞭然だった。
光夜が皿に載ったものを見ていると、
「早く食べちゃって」
と、お祖母様の隙を見て花月が囁いた。
自分の孫の付き添いに毒を入れたものは出さないだろう。
光夜は思い切ってそれを摘まむと口に入れた。
口の中に初めての味が広がる。
旨いのか不味いのかよく分からない。
光夜が首を傾げていると、お祖母様がお茶に口を付けた。
「お祖母様、それでは私はこれで失礼いたします」
花月はすかさずそう言うと、お祖母様が止める間もなく素早く廊下へ出た。
光夜も急いで後に続いた。
「そういえば、お金次第で辻斬りから助けてくれる人がいるって噂聞いてたけど、あれってあんただったの?」
花月が訊ねた。
「さぁね。噂なんて知らねぇよ」
「小さいから子供じゃないかって話だったけど、本当に子供だったのね」
ある時、男達の諍いに行き合わせた。
別に知らん顔で通り過ぎても良かった。
いつもならそうしていた。
しかし、その時はもう二日も食べていなくて腹が減っていた。
それで金を持ってそうな方に味方した。
光夜が助けた男は諏訪町で賭場を開いている親分で伍助と言う名だった。
「おめぇ、強ぇじゃねぇか」
「まぁな」
そう答えた時、光夜の腹が鳴った。
伍助は笑うと光夜を自分のうちに連れていった。
家に入ると、五歳くらいの男児が伍助に駆け寄ってきた。
「父ちゃん!」
「おう、嘉助。帰ったぞ」
伍助は嘉助を抱き上げた。
「お房、こいつに飯食わせてやってくれ」
下働きらしい女にそう言うと、嘉助を連れて奥の部屋へ入っていった。
光夜は刀を外すとそれを抱えて部屋の隅に座った。
光夜は嘉助の遊び相手兼用心棒になった。
屋根の下で寝られて毎日飯が食えるならと思って引き受けたがすぐに後悔した。
伍助が嘉助を可愛がるのを見るのは不快だった。
そういえば長屋を出たのもそれが理由だった……。
とはいえ辻斬りと斬り合う毎日に疲れていたのも事実だ。
雨漏りのする廃寺で寝起きするのも、辻斬りを斬って金を稼ぐのもうんざりだった。
廃寺は冬は寒いし、何より空きっ腹を抱えて、いつ辻斬りの仲間が仇討ちに来るかと気を張りながら寝るのは楽ではない。
警戒を解いたわけではないが、少なくとも伍助の家なら飯は食えるし雨風も凌げる。
光夜は他の子供と遊んだことがない。
長屋ではいつも剣術の稽古をさせられていたし、他の子供は光夜に近付かないように言われていたのか誰も側に寄ってこなかった。
そのため遊び相手と言っても何をすれば良いか分からない。
だから嘉助の遊び相手は佐吉と言う年を取って親分の用心棒が出来なくなった男に任せていた。
幸か不幸か嘉助を狙うものはいなかったので光夜は暇を持て余していたので大抵は素振りをするか、部屋の隅に座ってぼんやりと嘉助と佐吉が遊んでいるのを眺めていた。
そのまま半年ほど経った頃だった。
その日も嘉助は佐吉と遊んでいた。
不意に障子が勢いよく開いたかと思うと伍助が家に飛び込んできた。
遠くで半鐘が鳴っている。
光夜は刀を持って立ち上がった。
「嘉助! 来い!」
伍助は嘉助を呼んだ。
「親分! どうしたんでやすか!」
「火事だ! 大火事だ!」
伍助はそう言いながら嘉助を抱き上げると駆け出していった。
「大変だ! 早く逃げねぇと!」
佐吉や他の使用人達も我先にと逃げ出した。
一人残された光夜も刀を抱えて飛び出した。
火事は深川の大半を焼き尽くした。
伍助達とは逸れてしまった。
辺り一面焼け野原で、もうどこに伍助の家があったのかも分からない。
どうせ伍助も自分のことで手一杯だろうから帰っても無駄だ。
光夜はまた辻斬りを斬る生活に戻った。
何度か斬られ、そのうち何回かは大怪我だったが死ぬことはなかった。
傷だらけになりながらも光夜は今日まで生きてきた。
倒したばかりの辻斬りの前に刀を捨てると、辻斬りが持っていた刀を取って刃の部分に目を走らせた。
錆はないようだし光夜はどこも斬られなかったから血も付いてない。
自分の鞘も捨てて牢人のものを盗ると腰に差して納刀した。
さっき男が置いていった金を拾って数える。
俺は何を遣ってるんだろう……。
光夜は手のひらの上の二朱銀を見下ろしながら、ふとそんな事を考えた。
どうせそのうち誰かに殺されるだけなのに、なんで飯を買う金が必要なんだろう。
ぼんやりそんな事を考えていると殺気を感じた。
光夜は金を懐にしまうと抜刀した。
その後、辻斬りに出会さない日が続いた。
金も尽き、当てのないまま彷徨っているうちに両国の広小路に辿り着いた。
「そう、あの時の大火で……。運が悪かったわね」
江戸はとにかく火事が多い。
そのため庶民の内風呂は禁止されている。
家に風呂がないから皆湯屋へ行くので湯屋も多い。
火付けは大罪で火炙りの刑だがそれでも火事は頻繁に起きた。
「でも、もう心配ないわよ。うちに来れば剣術だけに打ち込めるしご飯の心配もいらないし。あ、賭場への出入りは禁止だからね」
「博打なんかに興味ねぇよ」
花月の家にどれくらい居られるかは分からないが暫くの間だけでも飯の心配をしなくて良いのならそれで十分だ。
ここは本所か。
光夜は辺りを見回した。
花月の家は本所なのか……。
そう思っていると花月は仕舞屋の前で立ち止まった。
武家にしろ町人にしろ見世でもない限り表札という物がない。
だから知らない家には誰が住んでいるのか分からない。
「ちょっと、ここに寄っていくから」
そう言って花月が門の中に入っていく。
花月は玄関のところで振り返って光夜が道に立ち止まっているのを見ると手招きした。
光夜が側に行くと花月は戸を開けて中に入った。
「いらっしゃいませ」
玄関の上がり框のところに初老の女性がいた。
「こんにちは、お伊佐さん。この子はうちの弟子の菊市光夜。お菓子でも出してあげて」
花月は大小を渡しながら言った。
光夜も刀を抜いて伊左に渡す。
「畏まりました」
お伊佐と呼ばれた女は一礼すると奥へ入っていった。
花月は履き物を脱いで玄関に上がると再び光夜を手招きする。
光夜が後に続いた。
廊下を歩いて少し行くと襖の前で立ち止まった。
「花月です」
「お入りなさい」
と言う嗄れた女性の声がした。
花月が襖に手を掛ける。
「おい、俺はどうすれば良いんだよ」
光夜は小声で花月に訊ねた。
こんなところでの作法なんて教わった事はない。
「私の斜め後ろに座ってて」
花月は囁き返すと、
「失礼します」
と言って部屋に入っていく。
部屋の中に初老の女性が座っていた。
光夜は取り敢えず言われたとおり花月の斜め後ろに座る。
「お祖母様、お久し振りです」
花月がそう言って頭を下げた。
伊佐が入ってきて、花月がお祖母様と呼んだ初老の女性と花月、光夜の前にお茶を置く。
伊佐は光夜の前には小皿も置いていった。
見たことのない小さいもの――恐らく菓子なのだろう――が載っている。
「そちらの子は?」
お祖母様とやらが訊ねた。
「菊市光夜と申します。うちの弟子です。お祖母様が女の一人歩きは良くないと仰いましたので連れて参りました」
おいおい……。
「花月さん、あなたは未だそのような格好をしているのですか」
「この格好でないと大小が差せませんので」
「差す必要はありません! あなたは女子なのですよ!」
そこからお祖母様の説教が始まった。
花月は殊勝な顔をしているが聞いてないのは一目瞭然だった。
光夜が皿に載ったものを見ていると、
「早く食べちゃって」
と、お祖母様の隙を見て花月が囁いた。
自分の孫の付き添いに毒を入れたものは出さないだろう。
光夜は思い切ってそれを摘まむと口に入れた。
口の中に初めての味が広がる。
旨いのか不味いのかよく分からない。
光夜が首を傾げていると、お祖母様がお茶に口を付けた。
「お祖母様、それでは私はこれで失礼いたします」
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