31 / 42
第五章 桐生祥三郞
第二話
しおりを挟む
やがて我に返った太一が、
「平助親分を呼んできやす!」
と言って駆け出していった。
しばらく待つと平助が兵蔵を連れてやってきた。
それと前後して嘉吉と共に、供を連れた東も臨場した。
「ひでぇことしやがる」
平助は怒りに声を震わせた。
「一体ぇ誰がこんな……」
「化け物よ!」
お里が裏返った声で言った。
「化け物?」
「のっぺらぼうみたいなヤツでやした!」
太一も言った。
平助はお里と太一に目を向けた後、夕輝の方を見た。
「化け物ってな、なんだい」
平助の問いに、太一とお里が代わる代わる説明した。
この前女の子を助けたとき、夕輝は異形のもののことを平助には言わなかった。
信じてもらえないと思ったからだ。
しかし、今回は太一とお里も見ている。
二人の説明が終わると、平助は確認するように夕輝を見た。
夕輝は黙って頷いた。
「化け物ねぇ。しかも、消えちまったんじゃお縄にするわけにもいかねぇな」
平助は、どうしやす? と言うように東に目を向けた。
「念のためだ。他に見たもんがいねぇか、辺りを聞き込んでこい」
平助にそう指示した東は、女性に話を聞き始めた。
平助は夕輝達の方を見た。
「お前ぇ達はもう帰ぇっていいぜ」
その言葉に、夕輝と太一はお里を橋本屋に送っていくと、峰湯に帰った。
翌日、稽古場の稽古から峰湯に戻った夕輝は、お里の使いが来ていなかったのでお花の長屋へ向かった。
太一が当たり前のような顔をしてついてきた。
椛が、お里だけではなく、お唯も未月の一族に似ていると言っていたことが気になっていた。
お唯まで狙われないか心配で長屋に様子を見に行くと、何やら騒がしかった。
長屋の一室の前に住人達が集まっていた。
「お花さん、どうしたんですか?」
夕輝はお花を見つけて話しかけた。
「あ、夕ちゃん、お唯ちゃんの迎えがきたんだよ」
「迎え?」
「吉原から……」
「吉原!? 吉原って遊郭の!?」
「そうだよ」
それではお唯は遊女になるのか!?
「だって、お唯ちゃんは奉公だって……」
「吉原の遊女は年季奉公だよ」
お花が当たり前のように言った。
「そんな……」
夕輝は絶句した。
だからお唯は奉公に行くと言ったとき悲しそうな顔をしていたのか。
人垣の後ろから部屋を覗くと、お唯と目が合った。
「夕輝さん……」
お唯がすがるような目で夕輝を見つめた。
手には夕輝が贈った簪が握られている。
夕輝は声も出せなかった。
お唯の手を取って助けたい。
でもどうやって?
お唯の両親の借金を返せるだけの金は持っていない。
今から働いたって稼げるとは思えない。
稼げるくらいなら借金したりするはずがないのだ。
ただお唯を見つめるしかなかった。
夕輝とお唯の視線が絡み合い、二人は見つめ合った。
やがて、お唯は俯くと男に続いて歩き出した。
夕輝は拳を握りしめた。
自分が情けなかった。
なんで助けるって言えないんだろう。
一生かかっても働いて返すからって……。
言えるわけがない。
言ったら帰れなくなる。
だから、言えなかった。
ごめん、お唯ちゃん。
夕輝はうなだれた。
「兄貴……」
太一が同情するような目で夕輝を見上げた。
「無理でやすよ。お唯ちゃんの借金はちょっと働いたくらいで返せる額じゃないでやすよ」
太一が夕輝の考えを見抜いたように言った。
「……どうしてそんなことが分かるんだよ」
「どうしてって……そうじゃなきゃ、吉原に売られたりはしないでやすし……」
「…………」
「お花さんも言ってたように、年季奉公でやすし、お唯ちゃんも年季が明ければ帰って来やすよ。お唯ちゃんならきっとすぐに稼いで……」
「稼ぐって身体を売るって事だろ」
夕輝は太一の言葉を遮った。
「そうでやすけど……でも、見世に出るのは十七になってからでやすし……禿になるって言ってやしたから……」
太一が慰めるように言った。
「禿って雑用か何かか?」
「あんなに可愛い子を雑用に使うと思いやすか? 禿って言うのは花魁見習いでやす。教養を磨く為に教育されるんでやすよ。きっと売れっ子になりやすよ」
「だからそれ身体売ってだろ」
「でも、花魁になれば大店に身請けされて、そこのお内儀にもなれるかもしれないでやすし。裏店にいたら絶対無理でやすよ」
お内儀というのは嫁のことらしい。
いくら高級とは言え娼婦には違いないのではないか。
現代なら高級でも娼婦だった女性は、普通の家でだっていい顔をされないはずだ。
「花魁ともなれば、教養もありやすし、客あしらいも上手いでやすからね」
夕輝は身体を売ることに拘ってしまうが、江戸時代はそれほど気にはしなかったのだろうか。
お花やお加代をはじめとした長屋の人達も仕方なさそうな顔をしている。
夕輝は無力感に打ちのめされて長屋を後にした。
太一の言葉も慰めにはならなかった。
峰湯に戻ると、お里の使いが来ていた。
狙われてるって分かってるんだから家で大人しくしてようとは思わないのかな。
まぁ、太一は嬉しそうだからいいけど。
お里の送り迎えをした帰り道。
暮れ六つの鐘も鳴り終わり、東の空から広がり始めた夜が西の空へと広がっていく。
「すっかり遅くなったな」
「腹減りやしたね」
そんな話をしながら前を歩く女性を追い抜いたとき、不意に血の臭いがした。
え?
夕輝が振り返るのと女性が倒れるのは同時だった。
「大丈夫ですか!」
夕輝は慌てて駆け寄った。
女性を抱き起こすと血の臭いが一層強くなった。
女性の身体は恐ろしく軽かった。
辺りが薄暗いからだろうか。
青い顔をしているように見える。
肌は真っ白で、透き通るようというのはこう言うのを言うのだろうか。
着物越しに触れた身体は骨張っていて、ものすごく痩せていた。
ふと、女性の顔に見覚えがあるような気がした。
女性の方も夕輝を見てはっと息を飲んだような表情をした。
「す、すみません……」
女性が身を起こそうとする。
「無理しないで休んだ方が……」
「いえ、大丈夫です」
女性が立とうとするので、夕輝と太一は立ち上がるのに手を貸した。
「送りますよ。どこへ行けばいいですか?」
「そこの橋のたもとへ……」
女性が橋を指した。
二人は女性を支えながら橋へ向かった。
「ここで結構です。連れが来ますので」
「一緒に待ちましょうか?」
「いえ、もう大丈夫です。有難うございました」
それでも一緒に待つと言ったのだが、女性が強硬に行ってくれと言うので、夕輝と太一は女性を置いて歩き出した。
しばらく行って振り返ると、武士と思われる二本差しの人影が橋を渡ってくるところだった。
見ていると、女性は男性に抱えられるようにして、夕輝達とは反対の方へ歩き出した。
「なぁ、今の女の人さ……」
「きれいでやしたね」
「そうじゃなくて。血の臭いがしなかったか?」
「気が付きやせんでしたが」
太一が振り返った。
つられて夕輝も後ろを見たが、もう二人の姿は見えなかった。
「平助親分を呼んできやす!」
と言って駆け出していった。
しばらく待つと平助が兵蔵を連れてやってきた。
それと前後して嘉吉と共に、供を連れた東も臨場した。
「ひでぇことしやがる」
平助は怒りに声を震わせた。
「一体ぇ誰がこんな……」
「化け物よ!」
お里が裏返った声で言った。
「化け物?」
「のっぺらぼうみたいなヤツでやした!」
太一も言った。
平助はお里と太一に目を向けた後、夕輝の方を見た。
「化け物ってな、なんだい」
平助の問いに、太一とお里が代わる代わる説明した。
この前女の子を助けたとき、夕輝は異形のもののことを平助には言わなかった。
信じてもらえないと思ったからだ。
しかし、今回は太一とお里も見ている。
二人の説明が終わると、平助は確認するように夕輝を見た。
夕輝は黙って頷いた。
「化け物ねぇ。しかも、消えちまったんじゃお縄にするわけにもいかねぇな」
平助は、どうしやす? と言うように東に目を向けた。
「念のためだ。他に見たもんがいねぇか、辺りを聞き込んでこい」
平助にそう指示した東は、女性に話を聞き始めた。
平助は夕輝達の方を見た。
「お前ぇ達はもう帰ぇっていいぜ」
その言葉に、夕輝と太一はお里を橋本屋に送っていくと、峰湯に帰った。
翌日、稽古場の稽古から峰湯に戻った夕輝は、お里の使いが来ていなかったのでお花の長屋へ向かった。
太一が当たり前のような顔をしてついてきた。
椛が、お里だけではなく、お唯も未月の一族に似ていると言っていたことが気になっていた。
お唯まで狙われないか心配で長屋に様子を見に行くと、何やら騒がしかった。
長屋の一室の前に住人達が集まっていた。
「お花さん、どうしたんですか?」
夕輝はお花を見つけて話しかけた。
「あ、夕ちゃん、お唯ちゃんの迎えがきたんだよ」
「迎え?」
「吉原から……」
「吉原!? 吉原って遊郭の!?」
「そうだよ」
それではお唯は遊女になるのか!?
「だって、お唯ちゃんは奉公だって……」
「吉原の遊女は年季奉公だよ」
お花が当たり前のように言った。
「そんな……」
夕輝は絶句した。
だからお唯は奉公に行くと言ったとき悲しそうな顔をしていたのか。
人垣の後ろから部屋を覗くと、お唯と目が合った。
「夕輝さん……」
お唯がすがるような目で夕輝を見つめた。
手には夕輝が贈った簪が握られている。
夕輝は声も出せなかった。
お唯の手を取って助けたい。
でもどうやって?
お唯の両親の借金を返せるだけの金は持っていない。
今から働いたって稼げるとは思えない。
稼げるくらいなら借金したりするはずがないのだ。
ただお唯を見つめるしかなかった。
夕輝とお唯の視線が絡み合い、二人は見つめ合った。
やがて、お唯は俯くと男に続いて歩き出した。
夕輝は拳を握りしめた。
自分が情けなかった。
なんで助けるって言えないんだろう。
一生かかっても働いて返すからって……。
言えるわけがない。
言ったら帰れなくなる。
だから、言えなかった。
ごめん、お唯ちゃん。
夕輝はうなだれた。
「兄貴……」
太一が同情するような目で夕輝を見上げた。
「無理でやすよ。お唯ちゃんの借金はちょっと働いたくらいで返せる額じゃないでやすよ」
太一が夕輝の考えを見抜いたように言った。
「……どうしてそんなことが分かるんだよ」
「どうしてって……そうじゃなきゃ、吉原に売られたりはしないでやすし……」
「…………」
「お花さんも言ってたように、年季奉公でやすし、お唯ちゃんも年季が明ければ帰って来やすよ。お唯ちゃんならきっとすぐに稼いで……」
「稼ぐって身体を売るって事だろ」
夕輝は太一の言葉を遮った。
「そうでやすけど……でも、見世に出るのは十七になってからでやすし……禿になるって言ってやしたから……」
太一が慰めるように言った。
「禿って雑用か何かか?」
「あんなに可愛い子を雑用に使うと思いやすか? 禿って言うのは花魁見習いでやす。教養を磨く為に教育されるんでやすよ。きっと売れっ子になりやすよ」
「だからそれ身体売ってだろ」
「でも、花魁になれば大店に身請けされて、そこのお内儀にもなれるかもしれないでやすし。裏店にいたら絶対無理でやすよ」
お内儀というのは嫁のことらしい。
いくら高級とは言え娼婦には違いないのではないか。
現代なら高級でも娼婦だった女性は、普通の家でだっていい顔をされないはずだ。
「花魁ともなれば、教養もありやすし、客あしらいも上手いでやすからね」
夕輝は身体を売ることに拘ってしまうが、江戸時代はそれほど気にはしなかったのだろうか。
お花やお加代をはじめとした長屋の人達も仕方なさそうな顔をしている。
夕輝は無力感に打ちのめされて長屋を後にした。
太一の言葉も慰めにはならなかった。
峰湯に戻ると、お里の使いが来ていた。
狙われてるって分かってるんだから家で大人しくしてようとは思わないのかな。
まぁ、太一は嬉しそうだからいいけど。
お里の送り迎えをした帰り道。
暮れ六つの鐘も鳴り終わり、東の空から広がり始めた夜が西の空へと広がっていく。
「すっかり遅くなったな」
「腹減りやしたね」
そんな話をしながら前を歩く女性を追い抜いたとき、不意に血の臭いがした。
え?
夕輝が振り返るのと女性が倒れるのは同時だった。
「大丈夫ですか!」
夕輝は慌てて駆け寄った。
女性を抱き起こすと血の臭いが一層強くなった。
女性の身体は恐ろしく軽かった。
辺りが薄暗いからだろうか。
青い顔をしているように見える。
肌は真っ白で、透き通るようというのはこう言うのを言うのだろうか。
着物越しに触れた身体は骨張っていて、ものすごく痩せていた。
ふと、女性の顔に見覚えがあるような気がした。
女性の方も夕輝を見てはっと息を飲んだような表情をした。
「す、すみません……」
女性が身を起こそうとする。
「無理しないで休んだ方が……」
「いえ、大丈夫です」
女性が立とうとするので、夕輝と太一は立ち上がるのに手を貸した。
「送りますよ。どこへ行けばいいですか?」
「そこの橋のたもとへ……」
女性が橋を指した。
二人は女性を支えながら橋へ向かった。
「ここで結構です。連れが来ますので」
「一緒に待ちましょうか?」
「いえ、もう大丈夫です。有難うございました」
それでも一緒に待つと言ったのだが、女性が強硬に行ってくれと言うので、夕輝と太一は女性を置いて歩き出した。
しばらく行って振り返ると、武士と思われる二本差しの人影が橋を渡ってくるところだった。
見ていると、女性は男性に抱えられるようにして、夕輝達とは反対の方へ歩き出した。
「なぁ、今の女の人さ……」
「きれいでやしたね」
「そうじゃなくて。血の臭いがしなかったか?」
「気が付きやせんでしたが」
太一が振り返った。
つられて夕輝も後ろを見たが、もう二人の姿は見えなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる